JP3047381B2 - マンホール蓋等の開閉反転装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は主として動力線、通
信線等のための地中配線路等の保守、点検等に対処でき
るように設置されているマンホール、ハンドホール等に
おけるマンホール蓋をマンホール開口部から取り外し開
放し、また清掃等のために簡単に表裏を反転できるよう
にしたマンホール蓋等の開閉反転装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から動力線、通信線等のために地中
に配線される地中配線路等の保守、点検等は、その地中
配線路を構成している洞道に沿って設置されているマン
ホール、ハンドホール等から出入りして行なわれてお
り、作業時にはマンホール蓋をマンホール開口部から取
り外して開放している。このマンホール蓋自体は、マン
ホール等が路面に設置されていることで通行する車両そ
の他の重量に十分に耐えられるように鋳鉄、鍛鋼等を素
材として相当な肉厚に形成されており、また通行する車
両によってもがたつかず、騒音を発生させないようにマ
ンホール開口部縁に接着剤等を介してしっかりと固着さ
れているものである。

【０００３】そのために地中配線路の保守、点検時等に
際しマンホール蓋を開放するには、接着剤によるマンホ
ールの開口縁部とマンホール蓋との強制的な解除、マン
ホール蓋自体の開口縁部からの取り外しが必要であり、
またこのマンホール蓋自体の清掃、例えばマンホール蓋
にこびりついた使用済みの凝固化された接着剤等を剥離
除去するにはマンホール蓋自体の表裏を反転しなければ
ならないものである。こうした作業の実施は、従来では
まずマンホール蓋に止め具を固定してジャッキによって
強制的に持ち上げて開口縁部から強制的に剥がし、次い
でマンホール蓋の下方の開口分部にパイプ等を掛け渡す
ように挿入し、そのパイプをコロとしてマンホール蓋を
ずらし、その後に２・３人の作業員で持ち上げるように
して反転しているのである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが前述のように
マンホール蓋自体は１５０〜３００Ｋｇ程度で相当に重
量があり、またその径も例えば７５０〜９００ｃｍ程度
もあるから持ち上げたり、取り外し後に表裏を反転した
りするにも簡単には行なうことができず、手間も掛か
り、また作業中に不意に転がったり、倒れてしまったり
等の危険性が伴なうものでもあった。

【０００５】そこで本発明は叙上のような従来存した諸
事情に鑑み創出されたもので、重量的に嵩張るマンホー
ル蓋を簡単に持ち上げてマンホールの開口部縁から取り
外すことができ、またマンホール自体の開口部を利用し
て簡単に表裏を反転でき、しかも一連の作業は機械力に
頼らずに人力によっても危険性もなく安全に遂行でき、
また分解組立も容易で現場への搬入、搬出も簡単で取扱
い性に優れたマンホール蓋等の開閉反転装置を提供する
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため本発明にあっては、開放すべきマンホール蓋Ｍの両
側外方に相対時させて配置され、移動可能にしてある左
右の回転中心盤１と、この左右の回転中心盤１相互間で
回転自在、着脱自在に支承横架され、マンホール蓋Ｍに
固定される固定手段１１を有する固着シャフト１０と、
左右の回転中心盤１相互を着脱自在に連繋する門型の起
伏操作ハンドル２０とを備えたものである。回転中心盤
１は、相互に向き合う内側面に固着シャフト１０を回転
自在に嵌め合わせる軸体４を突出状に設け、起伏操作ハ
ンドル２０が着脱自在に連繋されるハンドル連繋部５、
またこの回転中心盤１自体を移動させるためのキャスタ
ー９が固定されるキャスター座板８を夫々設けて成るも
のとして構成できる。固着シャフト１０は、マンホール
蓋Ｍの外径にほぼ対応した長さを有する角パイプ状に形
成されていて、左右の回転中心盤１相互間に、回転中心
盤１に設けた軸体４に嵌め合わされることによって固着
シャフト１０自身の長さ方向に沿う中心軸芯を中心とし
て回転自在にされて架装されるものとすることができ
る。また固定手段１１は、固着シャフト１０自体に貫挿
されて、マンホール蓋Ｍに開穿形成されている引掛孔Ｈ
内に挿入後の回転で引掛孔Ｈの孔縁に係合される固定フ
ックボルト１２と、係合後の固定フックボルト１２にネ
ジ込まれて固着シャフト１０面に圧接する固定ナット１
５とから成るものとすることができる。起伏操作ハンド
ル２０は、下端が回転中心盤１に設けたハンドル連繋部
５内に挿入される挿入端となっていて、上端が連結調整
端となっているほぼＬ字形である左右で一対のものから
成っていると共に、左右の連結調整端夫々を固定連結す
る連結体２１によって挿入連結長さが調整されることで
全体が門型を呈するように分解、組立可能なものとして
構成することができる。

【０００７】以上のように構成された本発明に係るマン
ホール蓋等の開閉反転装置にあって、開放すべきマンホ
ール蓋Ｍは固定手段１１によって固着シャフト１０に固
定され、またこの起伏操作ハンドル２０はマンホール蓋
Ｍの両側外方に配置した左右の回転中心盤１相互間に横
架されていることで、回転中心盤１相互を連繋している
門型の起伏操作ハンドル２０を揺動したときの梃作用で
マンホール蓋Ｍをマンホールの開口縁部から離反させて
持ち上げさせる。梃作用で持ち上げられたマンホール蓋
Ｍは、左右の回転中心盤１相互によってこの回転中心盤
１の内側面に設けた軸体４を介して回転自在に支承され
ている固着シャフト１０に固定されていることで、この
固着シャフト１０ないし軸体４を中心として表裏が反転
されるのであり、左右の回転中心盤１は反転時のマンホ
ール蓋Ｍ等を支持させる。また固着シャフト１０におけ
る固定手段１１は、この固着シャフト１０自身を貫挿し
てマンホール蓋Ｍに挿入係合される固定フックボルト１
２及びこれにネジ止めされて固着シャフト１０面に圧接
する固定ナット１５によって固着シャフト１０とマンホ
ール蓋Ｍとを一体化させ、起伏操作ハンドル２０による
梃作用での持ち上がり、固着シャフト１０を中心とした
反転時でも相互を離反させない。回転中心盤１は、左右
夫々の内側面に設けた軸体４によって固着シャフト１０
を回転自在、着脱自在に支承横架させ、ハンドル連繋部
５によって起伏操作ハンドル２０を着脱自在に連繋する
ことで、全体の組立分解を可能にさせ、不要時では嵩張
らせない。また回転中心盤１に設けたキャスター９は持
ち上げたマンホール蓋Ｍのマンホールからの離脱移動、
反転させるためのマンホール上への再移動等に際し、自
身の転動で容易に行なわさせる。左右の回転中心盤１相
互間で連繋した起伏操作ハンドル２０は門型であること
で、マンホール蓋Ｍを持ち上げるときの自身の揺動によ
る梃作用を十分に発揮させ、また回転中心盤１相互間の
固着シャフト１０によって固定したマンホール蓋Ｍの反
転に要する空間を確保させると共に回転中心盤１に設け
たキャスター９によっての全体移動を容易に操作取り扱
わせる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明するに、図において示される符号１はマ
ンホール、ハンドホール等における開放すべきマンホー
ル蓋Ｍの両側に相対時して左右で配置される回転中心盤
であり、この左右の回転中心盤１は、これの相互間に配
されてマンホール蓋Ｍに固着される固着シャフト１０
と、回転中心盤１夫々に連繋される門型の起伏操作ハン
ドル２０とによって一体的に組み立てられたものとなっ
ている。

【０００９】回転中心盤１は側面から見て二股状に、具
体的にはほぼＬ字形の外郭を呈するように長片２と短片
３とが片面上で交差状に接続されている所定肉厚のプレ
ートにて形成されている。そして相互に向き合う内側面
には、固着シャフト１０を回転自在に嵌め合わせる軸体
４を例えば交差部分であるほぼ中央位置に突出状に設け
てあり、外側面には、起伏操作ハンドル２０が着脱自在
に連繋されるハンドル連繋部５を長片２に、またこの回
転中心盤１自体を移動させるためのキャスター９が固定
されるキャスター座板８を短片３に夫々設けてある。

【００１０】軸体４は例えば丸パイプにて形成されてい
て、固着シャフト１０の端部内にすっぽりと挿入される
と共に固着シャフト１０自体がこの軸体４を軸芯として
回転可能なものとされている（図４、図６参照）。

【００１１】ハンドル連繋部５は、起伏操作ハンドル２
０の端部が挿入されるようにその端部の外径に比し小さ
くはない内径を有する有底筒状に形成されており、この
ハンドル連繋部５の外側面に付設の例えばほぼ三角形状
の補強片と共に長片２の外側面にこの長片２の長さ方向
に沿って溶接等によって固着されている。またこのハン
ドル連繋部５には、挿入した起伏操作ハンドル２０を連
繋固定するためにハンドル連繋部５及び起伏操作ハンド
ル２０両者に抜き出し自在に貫挿される連繋ストッパー
ピン７の貫挿孔６が開穿されている。

【００１２】キャスター座板８は、筋交片にて補強され
ている断面でほぼＬ字形を呈しており、その一片の外側
面にて短片３の外側面に溶接等によってハンドル連繋部
５に対して傾斜状に位置決めされて固着されいて、他片
の外側面にてキャスター９をネジ止め等によって固定支
持させてある。このキャスター９は、起伏操作ハンドル
２０が鉛直方向に位置しているときにはマンホール蓋Ｍ
が配置されている路面に当接せず、起伏操作ハンドル２
０が倒伏揺動されたときに路面に当接して、起伏操作ハ
ンドル２０によって路面上を転動するようになってい
る。

【００１３】また固着シャフト１０は開放すべきマンホ
ール蓋Ｍの外径にほぼ対応した長さを有する角パイプ状
に形成されており、マンホール蓋Ｍの両側に配置の回転
中心盤１相互間に軸体４に嵌め合わされることによって
固着シャフト１０自身の長さ方向に沿う中心軸芯を中心
として回転自在にされて架装されるものとなっている。
そしてこの固着シャフト１０にはマンホール蓋Ｍを連繋
固定する固定手段１１が設けられていて、この固定手段
１１は、固着シャフト１０自体に貫挿されて、マンホー
ル蓋Ｍに開穿形成されている長方形状の引掛孔Ｈ内に挿
入後の回転で引掛孔Ｈの孔縁に係合される固定フックボ
ルト１２と、係合後の固定フックボルト１２にネジ込ま
れて固着シャフト１０面に圧接する固定ナット１５とか
ら成るものである。

【００１４】固定フックボルト１２は、その先端に例え
ば圧潰形成された直径方向に沿う両翼に係合端１３を有
し、また後端に係合端１３の方向とほぼ同方向に固定フ
ックボルト１２自体の後端部を折曲することで形成した
目印となる操作端１４を有し、中央部分にオネジが形成
されている。固定ナット１５は固定フックボルト１２の
オネジに捩じ込まれるもので、手指による回動操作が可
能となるように上向きにしたバー状の摘みを有してい
る。かかる固定手段１１における固定フックボルト１２
は、その係合端１３にて固着シャフト１０を貫挿して引
掛孔Ｈに挿入後でほぼ９０度回転させることで引掛孔Ｈ
の孔縁に係合でき、その係合の有無は操作端１４の向き
によって確認できるものである。

【００１５】固着シャフト１０の両端には、マンホール
蓋Ｍに固着の固着シャフト１０がマンホール蓋Ｍの表裏
を反転するように１８０度で回転した後にその反転状態
を維持するように回転中心盤１と一体化させるものとし
て、回転中心盤１と固着シャフト１０との両者に貫挿さ
れるストッパーピン１７を貫挿させる貫挿孔が開穿され
ているストッパー部１６を付設してある（図３（Ｂ）参
照）。

【００１６】なお固着シャフト１０自体はマンホール蓋
Ｍの外径が異なることに対応してその長さが種々に異な
るものとして各種のものが予め用意されており、場合に
よってはこの固着シャフト１０自体が伸縮自在に形成さ
れていて外径が異なる各種のマンホール蓋Ｍに対応設
定、調整されるようにすることも可能である。

【００１７】更に起伏操作ハンドル２０は、後述するよ
うに左右に位置する回転中心盤１相互間に架装した固着
シャフト１０に固定したマンホール蓋Ｍをマンホールの
開口縁部から持ち上げるときの梃作用を発揮するのに、
またこのマンホール蓋Ｍが表裏で反転されるときのマン
ホール蓋Ｍ自体の回転に支障がない程度の長さに設定さ
れて左右の回転中心盤１相互間に門型状にして掛け渡さ
れるものである。図示にあっての起伏操作ハンドル２０
は、下端が回転中心盤１における前記ハンドル連繋部５
内に挿入される挿入端となっていて、上端が連結調整端
となっているほぼＬ字形のパイプ製である左右で一対の
ものから成っていると共に、左右の連結調整端夫々を固
定連結する連結体２１によって挿入連結長さが調整され
ることで全体が門型を呈するように分解、組立可能なも
のとして形成されるものとしてある。連結体２１によっ
て、左右のもの夫々の連結調整端の挿入連結長さが調整
されることで、マンホール蓋Ｍの大小、またこれに対応
して選択使用される長さが異なる固着シャフト１０夫々
に対応して相互の間隔が調整設定されるときの回転中心
盤１夫々をしっかりと確実に連結するようになってい
る。

【００１８】連結体２１自体は例えば図示のように筒状
に形成されていて、これの内部に挿入される左右のもの
夫々の連結調整端をネジ止めすることで固定するように
してあるも、左右のもののいずれか一方に他方が挿入さ
れることでネジ止め連結する等のその連結構造は特に限
定されるものではない。

【００１９】次に以上のように構成されている本発明に
係るマンホール蓋等の開閉反転装置の使用の一例を説明
すると、開放すべきマンホール蓋Ｍの大小に対応して選
定された固着シャフト１０を左右の回転中心盤１相互間
に軸体４を介して回転可能なものとして支承横架すると
共に、左右の回転中心盤１相互間に起伏操作ハンドル２
０を固定連結して組み立てておく。その一方、マンホー
ル蓋Ｍにおける引掛孔Ｈ等に係合したフック金具及びジ
ャッキその他（いずれも従来から行なわれているものの
ため図示せず）によってマンホール蓋Ｍ自体をマンホー
ルの開口縁部との接着剤等による固着を解放しておくの
である。そこで先ず本発明開閉反転装置をキャスター９
によって転動させて移動して、起伏操作ハンドル２０を
ほぼ直立させると共に左右の回転中心盤１をマンホール
蓋Ｍの両側外方に位置させた状態でマンホール蓋Ｍ上に
配置し、マンホール蓋Ｍと固着シャフト１０とをマンホ
ール蓋Ｍにおける引掛孔Ｈに固定手段１１によって挿入
係合することで固定する（図１参照）。次いで起伏操作
ハンドル２０を倒伏させることで（図２（Ａ）参照）起
伏操作ハンドル２０上部を力点、キャスター９を支点、
固着シャフト１０ないし軸体４を作用点となす梃作用に
よってマンホール蓋Ｍをマンホールの開口縁部から持ち
上げるのである（図２（Ｂ）参照）。そして全体をマン
ホール位置から移動してマンホールを開放することで中
蓋Ｃを取り除き、取り除いた後で全体をマンホール位置
に再度移動し、大きく開放されたマンホールの開口部で
軸体４ないし固着シャフト１０を中心としてマンホール
蓋Ｍを表裏で反転する（図２（Ｂ）参照）。その後は回
転中心盤１に対して固着シャフト１０位置を固定するよ
うにストッパーピン１７を回転中心盤１及びストッパー
部１６両者に貫挿し、適当な場所に全体を移動してマン
ホール蓋Ｍ裏面の清掃例えばこびりついている接着剤等
を除去する等の清掃を行なうのである（図３参照）。ま
たこうした開放されたマンホールによって各種の地中配
線路等の保守点検が行なわれた後に、逆手順によって再
びマンホール蓋Ｍをマンホールに固着すればよいもので
ある。

【００２０】

【発明の効果】本発明は以上のように構成されているた
め、重量的に嵩張るマンホール蓋Ｍを簡単に持ち上げて
マンホールの開口部縁から取り外すことができ、またマ
ンホール自体の開口部を利用して簡単に表裏を反転で
き、しかも一連の作業はクレーン等の重機による機械力
に頼らずに人力によっても危険性もなく安全に遂行でき
るものである。また左右の回転中心盤１に対して固着シ
ャフト１０、起伏操作ハンドル２０等を着脱自在に連繋
できることで全体の分解組立も容易であるから現場への
搬入、搬出も簡単で取扱い性に優れるものである。

【００２１】すなわちこれは本発明において、開放すべ
きマンホール蓋Ｍの両側外方に相対時させて配置され、
移動可能にしてある左右の回転中心盤１と、この左右の
回転中心盤１相互間で回転自在、着脱自在に支承横架さ
れ、マンホール蓋Ｍに固定される固定手段１１を有する
固着シャフト１０と、左右の回転中心盤１相互を着脱自
在に連繋する門型の起伏操作ハンドル２０とを備えたか
らであり、これによって作業の安全性、現場での組立分
解、携帯性等を得ることができる。

【００２２】また左右の回転中心盤１相互間で、マンホ
ール蓋Ｍを固定する固着シャフト１０、門型の起伏操作
ハンドル２０を連繋してあるから、起伏操作ハンドル２
０の揺動起伏によって、この起伏操作ハンドル２０を力
点、回転中心盤１に設けたキャスター９を支点、固着シ
ャフト１０を作用点とする梃作用で重量的に嵩張るマン
ホール蓋Ｍをマンホールの開口縁部から離反して人力で
も極めて簡単に持上げることができるのである。

【００２３】左右の回転中心盤１相互の内側面に設けた
軸体４を介して固着シャフト１０を回転自在に支承横架
してあるから、梃作用で持ち上げられたマンホール蓋Ｍ
をこの固着シャフト１０ないし軸体４を中心として表裏
を反転させることができるのである。しかもこの反転作
業は、持上げたマンホール蓋Ｍを回転中心盤１のキャス
ター９によってマンホールから離脱移動後に中蓋Ｃを取
り外した状態にあるマンホール開口部位に再度移動する
ことでその開口部位で、その両側外方に配置される回転
中心盤１相互の間で行なえるから、回転中心盤１によっ
てしっかりと支持された状態で行なうことができ、不意
に転動したり、倒立したりすることがなく安全に遂行で
きるのである。

【００２４】また固着シャフト１０には、この固着シャ
フト１０自身を貫挿してマンホール蓋Ｍに挿入係合され
る固定フックボルト１２及びこれにネジ止めされて固着
シャフト１０面に圧接する固定ナット１５から成る固定
手段１１を設けてあるから、この固定手段１１によって
固着シャフト１０とマンホール蓋Ｍとを一体化させるこ
とができ、起伏操作ハンドル２０による梃作用でのマン
ホール蓋Ｍの持ち上げ、固着シャフト１０を中心とした
反転時でもマンホール蓋Ｍを離反させず、しっかりとマ
ンホール蓋Ｍを固定支持しているのである。

【００２５】回転中心盤１には、これの左右夫々の内側
面に固着シャフト１０を回転自在、着脱自在に支承横架
させる軸体４を設け、また起伏操作ハンドル２０を着脱
自在に連繋するハンドル連繋部５を設けてあるから、回
転中心盤１、固着シャフト１０、起伏操作ハンドル２０
等に分解でき、不要時では嵩張らせないものとしてそれ
らを携帯でき、現場に搬入後では組み立てることができ
るから取り扱い性に優れ、使用に際し機械力を必要とし
ないことと相俟ち極めて便利である。そればかりでな
く、左右の回転中心盤１相互間で連繋した起伏操作ハン
ドル２０の牽引、押し等の操作で回転中心盤１に設けた
キャスター９によってマンホール蓋Ｍを持ち上げたまま
でマンホールからの離脱移動、反転させるためのマンホ
ール上への再移動等も作業員自身で簡単に行なうことが
でき、全体移動を容易に操作取り扱わせるのである。

【００２６】更には左右の回転中心盤１相互間で連繋し
た起伏操作ハンドル２０は門型に形成されているから、
マンホール蓋Ｍを持ち上げるときの自身の揺動による梃
作用時にはその力点となって僅かな力で重量的に嵩張る
マンホール蓋Ｍを簡単に持上げることができる。また開
放したマンホールの開口部に移動させた後のこの開口部
位でのマンホール蓋Ｍの表裏の反転に際し、回転中心盤
１相互間の固着シャフト１０によって固定したマンホー
ル蓋Ｍの反転に要する空間を確保させることもできる。
この起伏操作ハンドル２０は、ほぼＬ字形である左右で
一対のものから成っていると共に、左右の連結調整端夫
々を固定連結する連結体２１によって挿入連結長さが調
整されるものとなっているから、大小が異なるマンホー
ル蓋Ｍ夫々の径に対応したものとして組み立てることが
できるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は本発明の実施の一形態における使用セ
ット状態の正面図、（Ｂ）は（Ａ）におけるａ−ａ線に
沿う平断面図である。

【図２】同じく使用状態を示す側面図であり、その
（Ａ）はセットした状態であり、その（Ｂ）はマンホー
ル蓋をマンホールから取り外し、持ち上げた状態であ
る。

【図３】同じく（Ａ）はマンホール蓋を反転した状態に
おける側面図であり、（Ｂ）は（Ａ）におけるｂ−ｂ線
に沿う要部正断面図である。

【図４】同じくマンホール蓋にセットした状態の要部正
面図である。

【図５】同じく要部の平面図である。

【図６】同じく固着シャフトとマンホール蓋とを固定す
る固定手段を示す側断面図である。

【符号の説明】

Ｃ…中蓋 Ｈ…引掛孔 Ｍ…マンホール蓋 １…回転中心盤 ２…長片 ３…短片 ４…軸体 ５…ハンドル連繋部 ６…貫挿孔 ７…連繋ストッパーピン ８…キャスター
座板 ９…キャスター １０…固着シャフト １１…固定手段 １２…固定フックボルト １３…係合端 １４…操作端 １５…固定ナッ
ト １６…ストッパー部 １７…ストッパ
ーピン ２０…起伏操作ハンドル ２１…連結体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 栄作 東京都港区芝浦４丁目８番33号 株式会 社関電工内 (72)発明者 蔵満 護 東京都港区芝浦４丁目８番33号 株式会 社関電工内 (72)発明者 鈴木 健弘 千葉県印旛郡白井町平塚白井第二工業団 地 株式会社土井製作所白井工場内 (72)発明者 菊永 兼一 千葉県印旛郡白井町平塚白井第二工業団 地 株式会社土井製作所白井工場内 (72)発明者 床鍋 友紀 千葉県印旛郡白井町平塚白井第二工業団 地 株式会社土井製作所白井工場内 (56)参考文献 特開 平８−13526（ＪＰ，Ａ) 実開 昭64−57139（ＪＰ，Ｕ) 実開 平６−49533（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−96449（ＪＰ，Ｕ) 実開 平６−27729（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−169593（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) E02D 29/12 E03F 5/02 - 5/04

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 開放すべきマンホール蓋の両側外方に相
   対時させて配置され、移動可能にしてある左右の回転中
   心盤と、この左右の回転中心盤相互間で回転自在、着脱
   自在に支承横架され、マンホール蓋に固定される固定手
   段を有する固着シャフトと、左右の回転中心盤相互を着
   脱自在に連繋する門型の起伏操作ハンドルとを備えたこ
   とを特徴とするマンホール蓋等の開閉反転装置。
2. 【請求項２】 回転中心盤は、相互に向き合う内側面に
   固着シャフトを回転自在に嵌め合わせる軸体を突出状に
   設け、起伏操作ハンドルが着脱自在に連繋されるハンド
   ル連繋部、またこの回転中心盤自体を移動させるための
   キャスターが固定されるキャスター座板を夫々設けて成
   る請求項１記載のマンホール蓋等の開閉反転装置。
3. 【請求項３】 固着シャフトは、マンホール蓋の外径に
   ほぼ対応した長さを有する角パイプ状に形成されてい
   て、左右の回転中心盤相互間に、回転中心盤に設けた軸
   体に嵌め合わされることによって固着シャフト自身の長
   さ方向に沿う中心軸芯を中心として回転自在にされて架
   装されるものとしてある請求項１または２記載のマンホ
   ール蓋等の開閉反転装置。
4. 【請求項４】 固定手段は、固着シャフト自体に貫挿さ
   れて、マンホール蓋に開穿形成されている引掛孔内に挿
   入後の回転で引掛孔の孔縁に係合される固定フックボル
   トと、係合後の固定フックボルトにネジ込まれて固着シ
   ャフト面に圧接する固定ナットとから成る請求項１乃至
   ３のいずれか記載のマンホール蓋等の開閉反転装置。
5. 【請求項５】 起伏操作ハンドルは、下端が回転中心盤
   に設けたハンドル連繋部内に挿入される挿入端となって
   いて、上端が連結調整端となっているほぼＬ字形である
   左右で一対のものから成っていると共に、左右の連結調
   整端夫々を固定連結する連結体によって挿入連結長さが
   調整されることで全体が門型を呈するように分解、組立
   可能なものとしてある請求項１乃至４のいずれか記載の
   マンホール蓋等の開閉反転装置。