JP3047282U - イカヅノ用キャップ - Google Patents

イカヅノ用キャップ

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JP3047282U
JP3047282U JP1997006352U JP635297U JP3047282U JP 3047282 U JP3047282 U JP 3047282U JP 1997006352 U JP1997006352 U JP 1997006352U JP 635297 U JP635297 U JP 635297U JP 3047282 U JP3047282 U JP 3047282U
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肇 黒川
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マルミ精工有限会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イカ釣り用の釣り糸に多数つながったイカヅ
ノのカンナの針に糸が引っかかってもつれるのを防ぐと
共に、釣り糸を容易に巻き出せるようにすること。 【解決手段】 展開状態においては帯状である可撓性材
料本体2からなるイカヅノ用キャップ1であって、この
可撓性材料本体2は、外力を受けていない状態におい
て、適用されるべきイカヅノのカンナの最大径よりも小
さい内径Cを有し両端3,4が開口5,6したほぼ円筒
7の形態を採るように帯の一縁8が帯の他縁9上に載っ
て重合部20を形成しており、帯の縁8,9の端4にイ
カヅノからの取外しを案内する切欠10,11が形成さ
れている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術の分野】
本考案は、イカ釣りのための一種の疑似餌であるイカヅノを保管するために用い られる新規なキャップに係わる。
【0002】 この明細書において、「イカヅノ」という用語は、イカ釣り用の疑似餌であっ て細長い胴部(本体部)の一端に多数の針が周方向に並設されてなる「カンナ」 を少なくとも一つ備えたものを一般的に指し、いわゆる「ツノ」のみでなく、場 合によっては「スッテ」と呼ばれるものなどを含む。また、カンナを少なくとも 一つ備えている限り、材料はプラスチック、布、金属、木などどのようなものか らなっていてもよく、適用されるべきイカの種類も問わない。従って、例えば、 アオリイカ釣り用の餌木、アカイカ(ケンサキイカ)やゴトウイカ(アカイカ) 釣り用のウキスッテ、スミイカ(コウイカ)釣り用の魚型スッテ、スルメイカ( マイカ)の手釣り用の鉛ヅノ、スルメイカの竿釣り用の泡入りプラスチックヅノ 、ソデイカ釣り用の白布張りウキスッテ、ヤリイカ釣り用の竹ヅノやプラスチッ クヅノなどが、この明細書でいう「イカヅノ」に含まれる。尚、「カンナ」の数 が一つからなる「シングルカンナ」タイプのものや二つからなる「ダブルカンナ 」タイプのもののみならず、所望ならば三つ以上の「カンナ」を有するものでも よい。カンナの針は、胴部(本体部)の全周に付いている代わりに周の一部に付 いていてもよい。
【0003】
【従来の技術】
イカ釣りにおいては、ハリス(ツノを繋ぐ糸)を介して又は介することなく、幹 糸に多数のイカヅノが付けられる。このイカヅノ付きの幹糸、すなわち仕掛けは 一種の「糸巻き」に巻かれて保管されるが、イカヅノのカンナの針に糸が絡むの を避けるために、「糸巻き」として発泡スチロールや段ボールなどが利用されて いる。この場合、該発泡スチロールや段ボールに各イカヅノのカンナの針を刺し て止めつつ幹糸を糸巻きに巻き付ける。釣り場などで、仕掛け、すなわちイカヅ ノ付きの幹糸をミチ糸などに繋いで使用しようとする場合、イカヅノのカンナの 針に幹糸やハリスが引っかかって糸がもつれないように注意しながら、各イカヅ ノのカンナの針を発泡スチロールや段ボールなどの一種の針止めからはずしつつ 糸巻きから幹糸を巻き出していた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、仕掛けを糸巻きに巻き付けるときや、糸巻きに巻いた仕掛けを ケースなどに入れて持ち歩くときにイカヅノのカンナの針に幹糸やハリスが引っ かかり易く、この引っかかった状態で幹糸を巻き出そうとしてもうまく巻き出せ ない虞があった。また、巻き付けられている状態では幹糸が引っかかっていなく ても、仕掛けを巻き出そうとしてイカヅノのカンナの針を針止めからはずしたと きに針が幹糸に引っかかって糸がもつれる虞もあった。更に、仕掛けの取扱いの 際、カンナの針で手などが傷つけられる虞もあった。
【0005】 本考案は前記諸点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、イカヅ ノのカンナの針に幹糸やハリスが引っかかって糸がもつれる虞を最低限に抑え得 るイカヅノ用キャップを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、前記した目的を達成すべく、イカヅノのカンナの部分を蔽うように該 部分に嵌装されるイカヅノ用のキャップを提供するものである。本考案のイカヅ ノ用キャップは、両端が開口しており、外力を受けていない自然な状態では、ほ ぼ円筒形状を有する。また、本考案のイカヅノ用キャップは、強制的に展開した 状態では帯状である可撓性材料本体を、その一縁が他縁上に重なるように「円筒 」状に巻いた形状になっている。本考案のイカヅノ用キャップでは、「円筒」の 一端開口からイカヅノのカンナ部をキャップに挿入する際、「円筒」を形成して いる帯状可撓性材料本体の両縁の重なりが減少するように該可撓性材料本体が弾 性変形されることによって「円筒」が容易に拡径されるから、イカヅノの挿入が 容易に行われ得る。またこの挿入によって、イカヅノのカンナ部の針がイカヅノ 用キャップに覆われることになるから、仕掛け、すなわちイカヅノ付きの幹糸の 巻付け、保管に際して、仕掛けの糸(幹糸やハリス)が引っかかったりもつれた りする虞が少なくなる。また、仕掛けの取扱いに際し、手などが針で傷つけられ る虞も少ない。
【0007】 しかも、本考案のイカヅノ用キャップでは、また、「円筒」の両端が開口し且つ 少なくとも一方の端部に切欠が設けられているから、キャップを取外す際には、 イカヅノのカンナ部をキャップから貫通・突出させた後、キャップの切欠によっ てイカヅノの胴部(本体部)からのキャップの取外しを案内させるべくイカヅノ の胴部のところで該胴部に対してキャップを斜めに向けることによって、キャッ プの切欠の開いた部分にイカヅノの胴部が受容されるように該切欠をイカヅノの 胴部にあて、キャップを切欠に沿う方向に指先で引張ることによってキャップを イカヅノから容易に取外し得る。
【0008】 より詳しくは、本考案によれば、前記した目的は、展開状態においては帯状であ る可撓性材料本体からなるイカヅノ用キャップであって、該可撓性材料本体は、 外力を受けていない状態において、適用されるべきイカヅノのカンナの最大径よ りも小さい内径を有し両端が開口したほぼ円筒状の形態を採るように前記帯の一 縁が該帯の他縁上に載っており、該帯の一縁の一端に該キャップのイカヅノから の取外しを案内する切欠が形成されているイカヅノ用キャップによって達成され る。
【0009】 ここで、「帯状」とは、切欠部の存在に起因する形状のズレを除いて、ほぼ、 四辺形状であること、通常は長方形状、場合によっては(カンナの径及び長さに よっては)正方形状であることをいい、一対の対向辺がもう一対の対向辺と比べ てどの程度長いか又は短いかを規定しようとしているのではない。従って、場合 によっては、四角形よりも辺の多い多角形状でもよい。
【0010】
【作用及び効果】 本考案のイカヅノ用キャップは、展開状態においては帯状である可撓性材料本体 が、外力を受けていない状態において、適用されるべきイカヅノのカンナの最大 径よりも小さい内径を有し両端が開口したほぼ円筒状の形態を採るように前記帯 の一縁が該帯の他縁上に載っているので、仕掛けを巻き取って幹糸やハリスと共 にハリスにつながった多数のイカヅノを保管しようとする場合、イカヅノのカン ナ部を円筒の端部開口から挿入すると、可撓性材料本体の弾性変形によって「円 筒」を形成している「帯」の縁部の重なり合いが減少し又はなくなるように可撓 性材料本体(の帯)がずれ、カンナ部がキャップ内に挿入される。カンナ部が隠 れるようにキャップ内に挿入されさえすれば、カンナを構成する多数の針の形状 の故に、キャップが挿入方向と逆方向にイカヅノから抜ける虞は少ない。なお、 このキャップ嵌装ないし装着状態では、イカヅノの針はキャップに覆われている ので、仕掛けの取扱いに際して、手などが針によって傷つけられる虞は少ない。
【0011】 一方、保管しておいた仕掛けを使用しようとして、仕掛けを巻き出す際キャッ プをイカヅノから取外す必要があるが、本考案のイカヅノ用キャップでは、帯の 一縁の一端にイカヅノからの取外しを案内する切欠が形成されているので、イカ ヅノのカンナ部をキャップから貫通・突出させた後、切欠がイカヅノの胴部(本 体部)の取外しを案内するようにイカヅノの胴部のところで該胴部に対してキャ ップを斜めに指先で引張ることによって、キャップをイカヅノから容易に取外し 得る。イカヅノの胴部の太さや厚さが胴部の軸方向の一方に至るほど大きくなっ ている場合、切欠は、胴部の太さや厚さが小さい側に位置する方が取外しが容易 である。
【0012】 取外し案内用切欠は、キャップの取外しのみならず、キャップへのイカヅノの カンナ部の挿入にも利用され得る。すなわち、取外し案内用切欠をイカヅノのカ ンナ部が挿入される側の開口部のところで「帯」の縁部に位置せしめることによ り、カンナ部の挿入がカンナ部の針のみならず切欠によって案内されるから、カ ンナ部の挿入がより容易に行われうる。この場合、カンナ部をキャップ内に完全 に挿設しようとする力に抗するキャップの弾性力(すなわち「円筒」の拡径化に 抵抗する力)を大きくしておいてカンナ部挿設後におけるキャップの保持力を高 めるようにしてキャップが外れにくくしても、キャップへのイカヅノのカンナ部 の挿入が容易かつ確実に行われうる。
【0013】
【考案の実施の形態】
本考案の好ましい一実施の形態では、キャップの帯状部を展開した際における両 縁部間の長さは、カンナの最大径部の外周の長さと等しいか該長さよりもわずか に小さいように選択される。ここで、カンナの最大径とは、カンナを構成する多 数の針の先端に外接する円の径をいう。両縁部間の長さがカンナの最大径部の外 周の長さと等しい場合、キャップにカンナを挿設したときにキャップを構成する 可撓性材料本体の両縁部が丁度周方向に向き合って相互に当接することになる。 一方、両縁部間の長さがカンナの最大径部の外周の長さよりもわずかに小さい場 合、キャップ中にカンナを挿設したときにキャップを構成する可撓性材料本体の 両縁部がわずかな間隙を介して周方向に向き合うことになる。これらの場合、仮 に、キャップを縮径させようとするような外力がキャップに加えられても、キャ ップを構成する帯状可撓性材料の両縁部が相互に当接しているか当接することに よる変形抵抗によってキャップの変形ひいてはキャップ内のカンナの変形が最小 限に抑えられ得る。また、キャップをイカヅノの胴部において該イカヅノから取 外そうとする際に、キャップをつまんで切欠を開くように変形させることが容易 になる。
【0014】 本考案の好ましい一実施の形態のイカヅノ用キャップでは、前記切欠が、前記一 方の縁部の他端にも形成されている。この場合、イカヅノの胴部がカンナのある 先端側ほど細くなっていても、キャップへのイカヅノのカンナの挿設を一方の端 部側の切欠を利用して容易に行い得るのみならず、キャップのイカヅノからの取 外しを、他方の端部側の切欠を利用して容易に行い得る。
【0015】 本考案の好ましい一実施の形態のイカヅノ用キャップでは、前記切欠は、軸線 方向の端に至るほど前記帯の周方向の長さが短くなるように、滑らかに延在して いる。これによって、切欠の奥へイカヅノをスムーズに案内し得るから切欠を利 用したキャップの嵌装および取外しがより容易に行われ得る。
【0016】 本考案の好ましい一実施の形態のイカヅノ用キャップでは、前記切欠が、他方 の縁部のうち、前記一方の縁部の切欠のある端部に対して周方向に対向する端部 にも形成されている。たとえば両縁の両端に切欠があるときは、イカヅノのカン ナの挿入の際、「円筒」状形状をなす帯状可撓性材料本体が「帯」の両縁部にお いて拡径変形力を受けるから、キャップの拡径変形がより均等に行われ得るので 、キャップを比較的変形しにくい形状保持力の高いものにしても、拡径がより容 易に行われ得るのみならず、キャップに軸線周りでの不自然な捻れを生じさせる 虞が少ないから、拡径がより確実に行われ得る。キャップの取外しに際しても、 キャップの切欠のところにおいて切欠を拡げる変形がより均等に行われ得るので 、キャップを比較的変形しにくい形状保持力の高いものにしても、切欠の拡開が より容易に行われ得るのみならず、キャップに軸線周りでの不自然な捻れを生じ させる虞が少ないので、切欠の拡開がより確実に行われ得るから、比較的小さな 力でも、取外しがより容易かつ確実に行われ得る。
【0017】
【実施例】
次に、本考案による好ましい一実施例のイカヅノ用キャップを図1の(a)及び (b)に基づいて説明する。
【0018】 図1の(a)には、本考案による好ましい一実施例のイカヅノ用キャップ1が 、外力を受けていない状態で示されている。イカヅノ用キャップ1は、可撓性材 料本体2からなり、この本体2の可撓性は、イカヅノのカンナが挿入される際比 較的容易に本体2が拡径される程度に高いもの(剛性が低いもの)であり、且つ 該拡径の後内部に挿設されたイカヅノのカンナを挿設位置に確実に保持し得る程 度に低いもの(剛性が高いもの)である。すなわち、本体2は、イカヅノのカン ナの挿設に伴う変形に対して挿入が容易に行われ挿入後保持が確実に行われ得る ような弾性を有する。また、本体2の材料は、内部に挿設されたイカヅノのカン ナの針の先を傷つけることのない柔らかさを呈する程度の弾性を有する。この本 体2としては、例えばポリエチレンのようなプラスチック材料が用いられるが、 キャップとしての利用に適する可撓性や弾性などがある限り、他の任意のものを 用い得る。
【0019】 図1の(b)に示すように、本体2は展開状態においてはほぼ長方形状、すな わち帯状である。図1の(b)では、横方向すなわち軸線方向の長さAが縦方向 すなわち周方向の長さBよりも大きいものとして示しているけれども、長さA, Bは、キャップ1が装着されるべきイカヅノのカンナ部の長さおよび外周に応じ て選択されるものであり、場合によっては、周方向の長さBが、軸線方向の長さ Aと同程度でも、長さAよりも大きくてもよい。すなわち、軸線方向の長さAは 、適用されるべきイカヅノのカンナ部の長さ以上、好ましくは該カンナ部よりも 十分大きい長さであり、周方向の長さBは、イカヅノのカンナ部の外周の長さと ほぼ同程度で、好ましくは、外周の長さと一致するか該外周よりもわずかに小さ い内周長となるような長さである。
【0020】 キャップ1は、外力を受けていない状態では、図1の(a)に示したように、 両端3,4に開口5,6を備えた円筒7の形態を採る。この円筒7の内径Cは、 適用されるべきイカヅノのカンナの最大径よりも小さい。キャップ1の本体2は 、帯としての長方形の一縁8が該長方形の他縁9上に載っている。縁部8が縁部 9上に載置される代わりに縁部9が縁部8上に載置されていてもよい。縁部8と 縁部9との重合長Dは、イカヅノのカンナ部が完全にキャップ1内に挿設されて 重合部20がなくなる状態になったときに本体2がカンナ部を内部に保持する力 が、カンナ部を変形させることなく該カンナ部の離脱を防ぐに十分な大きさにな るように本体2の材質や厚さなどに応じて選択される。
【0021】 キャップ1の本体2には、その両縁8,9の一端4にイカヅノからの取外しを 案内する切欠10,11が形成されている。切欠10,11は、キャップ1のイ カヅノからの取外しを容易にするようにキャップ1を案内すべく、図1の(b) の展開状態で見て、外向きに凸に縁部8,9と端部4とを連続的に滑らかにつな ぐような形状になっている。従って、本体2の可撓性材料の周方向の長さは、中 央部での長さBと比較して、端部4に近づくほど小さくなっている。なお、切欠 は、凸状に湾曲している代わりに、図1(b)において想像線10aで示したよ うに、ほぼ直線状でもよい。切欠が両縁部8,9に設けられる場合、二つの切欠 は図1の(a)および(b)で示したように実際上同じ形状であることが好まし いが、場合によっては、上側に位置する縁部8側の切欠10と下側に位置する縁 部9側の切欠11とが異なる形状を有していてもよい。ここで、切欠について「 形状が異なる」とは、切欠の軸線方向の長さ(端部4から縁部8または9と交わ る点12,13までの軸線方向の長さ)、切欠の周方向の長さ(対応する縁部8 または9から端部4と交わる点14,15までの長さ)、および点12,14間 (点13,15間)での切欠形成線の形状のうちのいずれかが異なることをいう 。尚、切欠10,11は、本体2の厚さ方向の全体に形成されていなくてもよく 、例えば、図1の(b)において想像線10bと線10とで囲まれる領域Kにお いて、本体2の可撓性材料が薄肉化されていてもよい。他の切欠に付いても同様 である。
【0022】 なお、切欠が両縁部8,9にある代わりに、一方の縁部のみに、例えば縁部9 のみに形成されていてもよい。この場合、縁部8の端部4側では、本体2の可撓 性材料は、想像線10bで示すところまで領域Kの全体にわたって一様な厚さで 延在することになる。
【0023】 また、切欠が、図1(b)において想像線16,17で示すように、縁部8, 9のいずれか一方又は両方の端(他端)3にも形成されていてもよい。
【0024】 以上において、可撓性材料からなる本体2は、単一の一体物からなる代わりに 、複数の構成部品を組み合わてなるものでも、また例えば積層体のような複合材 料からなるものでもよい。更に、本体2の円筒7の周面(好ましくは外周面)に 、軸線方向に延在する補強用突起18および周方向に延在する補強用突起19の うちの一方または両方を一つまたは複数個形成しておいてもよい。補強用の突起 は、斜めに、すなわち螺旋状に延在していてもよい。キャップ1のイカヅノへの 嵌装及び該イカヅノからの取外しを容易にすべく、補強用突起18,19の延在 端は、展開時の長方形(帯)の対向辺から離れていてもよい。なお、場合によっ ては、条状部分18,19のうちの一方もしくは両方の一部もしくは全体、又は 複数ある場合の一部もしくは全体が補強用突起の代わりに弱化用薄肉部分であっ てもよい。
【0025】 以上のように構成されたイカヅノ用キャップ1を製造する際には、例えばポリ エチレンのような可撓性のある弾性材料からなるチューブをキャップ1の円筒7 の長さAに一致させて切って円筒素体を形成し、この円筒素体の一端側において 切欠10,11に相当する切欠を形成し、更にこの切欠部の最深位置において、 この円筒素体の壁を軸線方向の全体にわたって切ればよい。通常、チューブはそ れ自体が縮径される向きの内部応力を有する状態で形成されているから、円筒素 体の壁を軸線方向に切ることによって、円筒素体は、自然に、図1の(a)にお いて示したような縁部8,9が重なり合ってなる重合部20を有する円筒7の形 態を採ることになる。なお、切欠は後から形成してもよい。また、所望ならば、 図1の(a)に示した展開可能な重合部20を有する円筒7を直接形成してもよ い。
【0026】 図2の(a)から(c)は、図1のキャップ1をイカヅノに適用する場合の装 着(嵌装)、保管、及び取外しを示す。
【0027】 図2の(a)は、イカヅノ21に図1のキャップ1をかぶせる直前の状態を示 す。イカヅノ21は、例えば泡入りプラスチックヅノのようなツノで、棒状の胴 部としての柄又は本体部22と、本体部22の先端23側に固定された多数の針 24からなるカンナ25とを有する。この例では、図の簡明さのために針24の 数が少ないかのごとく示されているけれども、実際には、針24の数は、もう少 し多いのが普通である。本体部22の基端26には、一端27側が図示しない幹 糸28に接続されたハリス29が接続されている。カンナ25の針24は、図2 (a)からわかるように、本体部22の先端23から軸方向に突出した後急激に 曲がり、更に、基端26に近い側ほど半径方向外方に位置するようにほぼ直線状 に延びている。各針24の直線状延在部31は、尖った先端32まで先細になっ ている。このカンナ25の針24の形は通常のものであるが、所望ならば他の形 態でもよい。カンナ25の針24の先端32によって規定されるイカヅノ21の 最大径Eは、外力を受けていない状態におけるキャップ1の円筒7の内径Cより も若干大きい。ここで、イカヅノ最大径Eは、カンナ25の針24の先端32に 外接する円の径をいう。
【0028】 次に、イカヅノ21に対してキャップ1をF方向に移動させて、換言すればキ ャップ1に対してイカヅノ21をG方向に移動させてカンナ25をキャップ1内 に挿入することにより、キャップ1をイカヅノ21のカンナ25にかぶせる。
【0029】 イカヅノ21のカンナ25をキャップ1の本体2内にG方向に挿入しようとす ると、カンナ25の針24の傾斜した直線状延在部31がキャップ1の本体2の 円筒7の端部4に当接した後該端部4を半径方向外向きに押して本体2の円筒7 を拡径させつつ本体2の円筒7内に挿入される。このとき、切欠10,11によ って針24の直線状延在部31の軸線方向Gの挿入が案内され、該挿入に伴う拡 径が行われるので、カンナ25を備えたイカヅノ21のG方向の挿入が一層容易 に行われ得る。
【0030】 イカヅノ21のキャップ1内への挿入の進行に伴いキャップ1の本体2の円筒 7が拡径され、重合部20が徐々になくなる。イカヅノ21のカンナ25が完全 にキャップ1内に挿入されると、図2(b)に示したように、縁部8,9の間に は、周方向にわずかな間隙33が形成される。間隙33はなくてもよいが、糸2 8,29が挟まるのを避け且つキャップ1の取外しを容易にするためには、重合 部20が残るよりも間隙33が形成される方が好ましい。但し、幹糸28やハリ ス29が入り込むのを避けるべく、間隙33の大きさは、幹糸28やハリス29 の太さよりも小さいことが好ましい。用途にもよるが、実用上は、例えば、約1 cmから2cm程度の範囲で数種類の内径Cと2−3mmから1cm程度の範囲 で数種類の重合長Dのキャップを備えておきイカヅノ21のカンナ25の外径E に応じて選択・適用するようにするとよい。
【0031】 釣りを終えた後、多数のイカヅノ21を幹糸28及びハリス29と共に仕舞う 場合には、図2(b)に示したようにキャップ1を各イカヅノ21にかぶせた状 態で糸巻きなどに巻いておく。このとき、各イカヅノ21のカンナ25の針24 がキャップ1に覆われているので幹糸28やハリス29が針24に引っかかる虞 がない。したがって、次に釣りをすべく、仕掛けを巻き出すときにその巻き出し が容易に行われ得る。また、仕掛けの取扱いの際手などが傷つけられる虞が少な い。
【0032】 キャップ1を取外す場合、まず、イカヅノ21に対してキャップ1をF方向に 移動させてイカヅノ21のカンナ25の部分をキャップ1の端部3の開口5から 完全に突出・露出させる。なお、図2の(b)の状態では、イカヅノ21に対す るキャップ1のG方向移動は、カンナ25の針24によって実際上禁止される。
【0033】 次に、イカヅノ21の胴部(本体部)22のところにあるキャップ1を、図2 の(c)で示すように切欠10,11及び縁部8,9の両側を指34でつまんで (図面の裏側にあるもう一方の指は図示せず)、好ましくはある程度二つ折りに 押しつぶすように押さえて、H方向に引張り、切欠部10,11の間の間隙35 およびこれに繋がった縁部8,9間の間隙33に沿ってイカヅノ21の本体22 を端部26に近い側から外していく。このとき、切欠10,11がキャップ1の H方向の取外しを、より詳しくは該取外しのための移動)を案内するので、キャ ップ1の取外しが容易に行われ得る。
【0034】 図3は、本考案の別の好ましい一実施例のイカヅノ用キャップ41を、いわゆ るウキスッテからなるイカヅノ42に適用した例を示す、図2の(b)と同様な 斜視図である。図3のキャップ41は、その内径がイカヅノ42のカンナの外径 に適合するように大きくなっている点及び縁部8,9の先端3側にも切欠16, 17が形成されている点を除いて、図1及び図2に示したキャップ1と同様に構 成されている。
【0035】 図3のツノ42の場合、胴部としての本体部22aが基端26aに近い部位4 3で最大径を有するようになっており、本体部22aの最大径部43から本体部 22aの先端部23aに向かって本体部22aが先細になっている点、及びカン ナが単一ではなくて二つあるいわゆるダブルカンナ25,25aになっている点 で、図1及び図2のプラスチックヅノ21と異なる。尚、カンナの外周径も大き くなっている。
【0036】 ダブルカンナになっていることはカンナ25,25aの部分の全体の長さが長 くなることを除いてキャップ41に与える影響はなく、むしろシングルカンナの 場合(図2)よりもキャップを嵌装した際におけるキャップの載置安定性が増す 。
【0037】 図3の例においては、想像線で示したように先細になった先端部23aに近い 側の切欠16,17間の間隙を利用してキャップ41をツノ42から取り外すべ く、キャップ41を指などでつまんで該キャップ41をにツノ42に対してJ方 向に引張ることによってキャップ41をツノ42から外すことになる。従って、 切欠10,11がキャップ41の装着用に利用され、切欠16,17がキャップ 41の取外し用に利用されることになる。装着用に切欠を要しない場合、切欠1 0,11はなくてもよい。ここで、キャップ41の本体2は切欠部を除いて左右 同一であるから、切欠10,11があれば、切欠16,17がなくてもよいこと になる(但し、切欠のない端部3の側からツノをキャップに挿入することになる )。もっとも、所望ならば、図2の(c)の場合と同様にしてH方向に引張って キャップ41を取外すようにしてもよい。その場合、例えば、キャップ41の切 欠10,11のみが装着・取外しの両方のために利用されることになる。
【提出日】平成9年10月9日
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 本考案の好ましい一実施の形態のイカヅノ用キャップでは、前記切欠が、前記一縁 の他端にも形成されている。この場合、イカヅノの胴部がカンナのある先端 側ほど細くなっていても、キャップへのイカヅノのカンナの挿設を一方の端部側 の切欠を利用して容易に行い得るのみならず、キャップのイカヅノからの取外し を、他方の端部側の切欠を利用して容易に行い得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】 本考案の好ましい一実施の形態のイカヅノ用キャップでは、前記切欠が、他縁 のうち、前記一縁の切欠のある端部に対して周方向に対向する端部にも形成され ている。たとえば両縁の両端に切欠があるときは、イカヅノのカンナの挿入の際 、「円筒」状形状をなす帯状可撓性材料本体が「帯」の両縁部において拡径変形 力を受けるから、キャップの拡径変形がより均等に行われ得るので、キャップを 比較的変形しにくい形状保持力の高いものにしても、拡径がより容易に行われ得 るのみならず、キャップに軸線周りでの不自然な捻れを生じさせる虞が少ないか ら、拡径がより確実に行われ得る。キャップの取外しに際しても、キャップの切 欠のところにおいて切欠を拡げる変形がより均等に行われ得るので、キャップを 比較的変形しにくい形状保持力の高いものにしても、切欠の拡開がより容易に行 われ得るのみならず、キャップに軸線周りでの不自然な捻れを生じさせる虞が少 ないので、切欠の拡開がより確実に行われ得るから、比較的小さな力でも、取外 しがより容易かつ確実に行われ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による好ましい一実施例のイカヅノ用キ
ャップが外力を受けていない状態における該キャップの
斜視図である。
【図2】図1のキャップをプラスチックヅノに適用した
例を示す斜視図で、(a)はキャップをイカヅノにかぶ
せる直前の状態を示し、(b)はキャップをイカヅノの
カンナを蔽うようにかぶせた状態を示し、(c)はキャ
ップをイカヅノから取り外そうとしているところを示し
ている。
【図3】本考案による好ましい別の一実施例のイカヅノ
用キャップをイカヅノとしてのスッテにかぶせた状態を
示す図2の(b)と同様な斜視図である。
【符号の説明】
1,41 イカヅノ用キャップ 2 キャップの本体(可撓性材料) 3,4 端 5,6 開口 7 円筒 8,9 縁部 10,11,16,17 切欠 12,13,14,15 点 18 軸線方向補強部(または弱化部) 19 周方向補強部(または弱化部) 20 重合部 21,42 イカヅノ 22,22a イカヅノの本体部(胴部) 23,23a,26,26a イカヅノの本体部の端 24 針 25,25a カンナ 27,30 糸の端 28 幹糸 29 ハリス 31 直線状延在部 32 先端 33,35 間隙 43 最大径部 A 軸方向長さ B 周方向長さ C 内径 D 重合部の長さ E カンナの外径(イカヅノ最大径) F,G 方向 H,J 取外し方向
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 展開状態においては帯状である可撓性材
    料本体からなるイカヅノ用キャップであって、該可撓性
    材料本体は、外力を受けていない状態において、適用さ
    れるべきイカヅノのカンナの最大径よりも小さい内径を
    有し両端が開口したほぼ円筒状の形態を採るように前記
    帯の一縁が該帯の他縁上に載っており、該帯の一縁の一
    端に該キャップのイカヅノからの取外しを案内する切欠
    が形成されているイカヅノ用キャップ。
  2. 【請求項2】 キャップの帯状部を展開した際における
    両縁部間の長さは、適用されるべきイカヅノのカンナの
    最大径部の外周の長さと等しいか該長さよりもわずかに
    小さいように選択されている請求項1に記載のイカヅノ
    用キャップ。
  3. 【請求項3】 前記切欠が、前記一方の縁部の他端にも
    形成されている請求項1又は2に記載のイカヅノ用キャ
    ップ。
  4. 【請求項4】 前記切欠が、他方の縁部のうち、前記一
    方の縁部の切欠のある端部に対して周方向に対向する端
    部にも形成されている請求項1から3までのいずれか一
    つの項に記載のイカヅノ用キャップ。
  5. 【請求項5】 前記切欠は、軸線方向の端に至るほど前
    記帯の周方向の長さが短くなるように、滑らかに延在し
    ている請求項1から4までのいずれか一つの項に記載の
    イカヅノ用キャップ。
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