JP3047097U - 花 火 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基本的な構成は従来公知のものと同じである
が、構成材料とその組み合わせに工夫を凝らすことによ
り、新時代にふさわしい、斬新さを持つ花火を提供す
る。 【解決手段】 燃焼剤を充填した筒体を透明の材料で構
成し、前記燃焼剤を色付きとし、この燃焼剤の色が筒体
を通して外部より見えるようにする。さらに、燃焼剤を
充填した筒体をアセチレンパイプで構成し、燃焼剤と共
に燃焼するようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、おもちゃ用の花火に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、厚紙製の筒体内部に充填させた火薬を主成分とする燃焼剤に火をつけて 燃焼させ、筒体の先端より火花を噴出させて楽しむ花火が公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述した構成の花火の歴史は古く、その旧態依然たる構成は既に時代遅れとな っており、意外性に欠けることから人気もなく生産量が頭打ちとなり、年々低下 しつつある。

【０００４】 この考案の目的は、基本的な構成は従来公知のものと同じであるが構成材料と その組み合わせに工夫を凝らすことにより、新時代にふさわしい、斬新さを持つ 花火を提供せんとするにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するためにこの考案は、燃焼剤を充填した筒体を透明の材 料で構成し、前記燃焼剤を色付きとしたことを特徴とする。

【０００６】 この考案はまた、透明の筒体と、この筒体内部に充填させた色付きの燃焼剤と 、この筒体の軸方向に接続された手持部とを含むことを特徴とする。

【０００７】 この考案はさらに、透明のアセチレンパイプ製の燃焼筒体と、この筒体内部に 充填させた色付きの燃焼剤と、この筒体の軸方向に接続された手持部とを含むこ とを特徴とする。

【０００８】 その際にこの考案は、手持部を合成樹脂製とすることができる。

【０００９】 そしてこの考案は、燃焼剤が燃焼する際の炎色と前記燃焼剤の透明の筒体或は 燃焼筒体より透けて見える色とを略一致させることができる。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下のこの考案の一実施の形態を図面に基づいて説明する。１は内部が透けて 見える透明の筒体、２はこの筒体内部に充填された燃焼剤であり、３は筒体１の 端部の軸方向へ接続された手持部である。筒体１は必ずしも燃焼剤２と共に燃焼 することを要しないが、実施例のものは２０１号と称せられる透明のアセチレン パイプである。この場合には点火により筒体１が燃焼剤２と共に同一の燃焼速度 で燃焼するので、この明細書においてはこのようなものを特に燃焼筒体という。 しかし、必ずしも燃焼剤と共に燃焼する材料で構成する必要はない。このような 場合にはこれを筒体という。この筒体１は透明性を有し安全である限りその材料 に限定はない。

【００１１】 燃焼剤２は、酸化剤（硝酸カリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸アンモニウ ム等）と、助燃剤（木粉、硫黄、炭、ビンゾール、レジン等）と、火花剤（アル ミニウム、マグネシウム、チタニウム等）から成り、以上の薬剤の全部或いは一 部を適宜選択して組み合わせて用いる。この考案に係るものは、木粉を赤、青、 黄色等の色で染めて他の上述した薬剤と混ぜ合わせることにより、燃焼剤全体が 特定のカラーを表示するようになっており、これを透明の筒体１（燃焼筒体）の 外側より該筒体１を透かして見ることにができる。色付きの木粉の製造方法は、 例えば顔料と木屑とを共に水に入れて着色し、これを取り出して乾燥させた後、 細かく粉砕するものであり、重量比で燃焼剤全体の１０％程度の量とする。この ように実施すると燃焼剤２全体の色は淡いパステルカラーとなる。尚、この際に 、燃焼させた燃焼剤の炎色が、該燃焼剤の着色された色か、或は筒体を透して見 える燃焼材の色と同じ色となるように構成することができる。この場合には燃焼 剤２にさらに色火剤を添加することになろう。この色火剤としては、ストロンチ ウム（赤）、ナトリウム（黄）、バリウム（緑）、銅（青）等が公知である。

【００１２】 筒体１の先端には着火材４が充填固着され、筒体１の後端部には例えばセメン トのような燃焼止５が充填固着されている。

【００１３】 手持部３は実施例では塩ビ管であるが、このものに限定されずポリプロピレン のような他の合成樹脂、或は紙管等のものを用いることができ、安全であればそ の材料に限定はない。尚、この手持部３は筒体１（燃焼筒体）と同じ材料で構成 しても良い。筒体１（燃焼筒体）にアセチレンパイプを用いた場合には、手持部 ３までも同一の材料で構成すると、製作コストが高くつくという問題があるので 、実施例のものはこの手持部６を塩ビ管のような安価な材料で構成してある。

【００１４】 尚、手持部の部分までをアセチレンパイプとしても、燃焼止によって燃焼が止 まるので、手持部の方まで火が移ってくることはなく、燃焼止めの部分で自然に 消火する。このことは手持ち部を紙筒、その他の合成樹脂製としても同じことで ある。

【００１５】 また、手持部は直に彩色を施したり、或は彩色を施した薄紙その他の合成樹脂 製フィルムを巻き付けることは任意である。

【００１６】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成したので、次のような作用効果を奏し得る。

【００１７】 請求項１のように構成すると、筒体の外側より内部の着色された燃焼剤を見る ことができ、その燃焼状態を見ることができるので、興趣を涌かしむる効果があ る。

【００１８】 請求項２のように構成すると、請求項１と同じ作用効果を奏した上で、筒体に アセチレンパイプのような高価な材料のものを用いた場合には、柄部を安価な材 料で構成することにより全体として安価に製造することができるという効果を奏 し得る。

【００１９】 請求項３のように構成すると、請求項１と２と同じ効果を奏した上で、アセチ レンパイプ製の燃焼筒体を燃焼剤と同じ速度で燃焼させることができ、従来のヨ ウニ一緒に燃焼しない筒体の中に外からは見えないように燃焼剤を充填したもの にはない意外性によって、より一層の興趣を涌かしむることができるという効果 を奏し得る。

【００２０】 請求項４のように構成すると、燃焼筒体にアセチレンパイプのような効果なも のを用いても、手持部に安価な剤料を使用することにより、全体として製作コス トを下げることができるという効果を奏し得る。

【００２１】 請求項５のように構成すると、筒体（燃焼筒体）の外側から見える燃焼剤と同 じ炎を出して燃焼剤が燃焼するので、より一層の興趣を涌かしむるという効果を 奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る花火の斜視図である。

【図２】図１に示した花火の断面図である。

【符号の説明】

１ 筒体（燃焼筒体） ２ 燃焼剤 ３ 手持部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃焼剤を充填した筒体を透明の材料で構
   成し、前記燃焼剤を色付きとしたことを特徴とする、花
   火。
2. 【請求項２】 透明の筒体と、この筒体内部に充填させ
   た色付きの燃焼剤と、この筒体の軸方向に接続された手
   持部とを含むことを特徴とする、花火。
3. 【請求項３】 透明のアセチレンパイプ製の燃焼筒体
   と、この筒体内部に充填させた色付きの燃焼剤と、この
   筒体の軸方向に接続された手持部とを含むことを特徴と
   する、花火。
4. 【請求項４】 手持部が合成樹脂製であることを特徴と
   する、請求項３に記載の花火。
5. 【請求項５】 燃焼剤が燃焼する際の炎色と前記燃焼剤
   の透明の筒体或は燃焼筒体より透けて見える色とを略一
   致させたことを特徴とする、請求項１乃至３のいずれか
   に記載の花火。