JP3044226B2 - 乳化化粧料 - Google Patents

乳化化粧料

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JP3044226B2 JP10111473A JP11147398A JP3044226B2 JP 3044226 B2 JP3044226 B2 JP 3044226B2 JP 10111473 A JP10111473 A JP 10111473A JP 11147398 A JP11147398 A JP 11147398A JP 3044226 B2 JP3044226 B2 JP 3044226B2
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原 誠 上
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株式会社ジャコル
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乳化化粧料に関し、
特に、皮膚の水分保持機能を高進、維持することによっ
て皮膚を健常な状態に改善あるいは修復する新規な乳化
化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の皮膚は常に外界から色々な刺激や
環境の変化にさらされ、肌荒れを起こしドライスキンと
呼ばれる乾燥肌になりやすい状態になっている。そこ
で、従来より、化粧料に期待される重要な機能としては
皮膚の乾燥を防止し、皮膚に潤いを与え、健やかに保つ
こと等が挙げられている。
【0003】皮膚の角質層は体内からの水分供給と外部
からの水分吸収により適度の水分量を保持しており、一
般的に、その水分量は10〜30%が最適と言われてい
るが、これが10%以下になると皮膚が乾燥状態、いわ
ゆる肌あれを起こし、極端な場合にはひび割れを生ずる
こともある。従って、皮膚の適度な水分保持は、皮膚が
正常な機能を営む上で必要不可欠であることから、特に
皮膚の保湿性を維持、向上することを目的とした皮膚保
湿効果の高い化粧料の研究開発が行なわれてきた。
【0004】従来、行なわれてきた方法としては、閉塞
剤を用いて経表皮性水分損失を抑制する方法と、保湿剤
を用いて皮膚水和効果を高める方法とがある。
【0005】しかしながら、前者の方法は、皮膚との密
着性が良く、疎水性を有するものとしてワセリン軟膏や
油中水型乳化物を利用するものであるが、この様な特性
を有する物質又は剤型は、油っぽく、ベタベタする等の
不快な感触を与えるという欠点を有する。
【0006】一方、後者の方法は、吸湿力及び保湿力の
優れたソルビトール、マルチトール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、グリセリン等の多価アルコール類やピロリドンカル
ボン酸ソーダ、乳酸ソーダ等の塩類に代表される保湿剤
を含有した乳化組成物を用いるものであるが、効果を高
めるためにはこれらの物質を多量に配合しなければなら
ず、その結果ベタベタ感やヌメリ感等の不快な感触を与
えるという欠点を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の課題に鑑みてなされたものであり、肌には色々な
生理的変化が起こり、一つの方法では充分な効果が期待
できないことが多いので、通常の乳液よりも多方向から
の保湿機能を有することで不足しがちな皮膚の水分量を
一定に保ち、保水力の向上を期待できる乳化物に仕上げ
ることにより、高い保湿効果を有し、肌に利用した場合
優れた使用感を与える新規な乳化化粧料を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、アミノ酸とピロリドンカル
ボン酸との混合物からなる天然保湿因子と、1,3−ブ
チレングリコールからなる多価アルコールと、トレハロ
ースからなる糖類と、ヒアルロン酸ナトリウムからなる
生体高分子と、ウシ脳脂質、コレステロール、卵黄リゾ
ホスファチジルコリン、水素添加リン脂質、スクワラン
からな油性成分とを有効成分として含有することを特
徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成の詳細につい
て説明する。本発明で使用する天然保湿因子は、皮膚の
弾力性、柔軟性を保持するための皮膚表面を覆っている
角質層の水分を保つ機能を有するもので、各種アミノ酸
類とピロリドンカルボン酸の混合物が挙げられる。本発
明では、DL−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液と、
トリメチルグリシン、L−セリン、ソルビット液(糖
類)、L−スレオニン、グリシン、L−アルギニン、L
−アラニン、L−リジン液、L−プロリンおよびL−グ
ルタミン酸の混合物であるプロデュウ400(登録商
標、味の素株式会社製)を使用した。この製品は、1重
量%以上で十分効果があり、2重量%以上になると処方
中に成分が多いため乳化化粧料の安定性に悪影響を及ぼ
す。
【0010】本発明において使用する多価アルコールと
しては、水を吸収する力、吸湿力、吸収した水を保持で
きる力、保水力を有するグリセリンを配合し、乳化物中
での閉塞性を期待できる1,3−ブチレングリコールを
使用している。外にジプロピレングリコールも使用でき
る。1,3−ブチレングリコールは、乳化化粧料中に3
重量%以下では保水力が望めず、5重量%以上で十分な
効果を発揮する。
【0011】本発明で使用する糖類としては、乾燥状態
での保湿力が優れ、乾燥下での細胞の死滅を防ぐトレハ
ロースを主として配合しているが、このほかマルチトー
ルやソルビットも使用する。トレハロース液は、0.5
重量%以上使用すれば保湿効果が現れるが、実施例に示
す処方では2重量%以上添加すると結晶成分が出現する
可能性がある。
【0012】本発明においては、生体高分子としては、
2次結合水を多量に保持することができ皮膚親和性が高
く、保護膜を形成し、水分の蒸発を防ぐ効果があり、真
皮中の細胞間、繊維間を埋める接合物質としても知られ
る酸性ムコ多糖類のヒアルロン酸を使用する。ヒアルロ
ン酸ナトリウム液は、実施例に示す処方では2重量%以
上添加しても効果が余り向上せず、一方、1重量%以下
では保護膜の形成が不十分である。
【0013】本発明においては、上記の多種の保湿剤の
働きを助け、水分蒸散を防ぐための油性成分としては、
角質層のバリヤー機能を向上させるため細胞間脂質とし
て生体に含まれているスフィンゴ脂質(ウシ脳脂質)と
コレステロールを使用する。なお、ウシ脳脂質にはスフ
ィンゴミエリンが含まれ、これが多くの結合水を持つこ
とも知られている。また、細胞膜類似成分のリン脂質
(卵黄リゾホスファチジルコリン、水素添加大豆リン脂
質)の配合により、角質層との高い親和性を利用して生
体への補水、有効成分の導入などが期待できる。油分の
主成分として皮脂由来物質のスクワレンを水素添加した
スクワランを使用している。
【0014】ウシ脳脂質と卵黄リゾホスファチジルコリ
ンは、無水エタノールおよび濃グリセリンとの混合物で
あるコスメソームCB−L(登録商標、キューピー株式
会社製)を本発明の実施例において使用している。この
商品自体が乳化物であるため、1重量%以上添加しない
と効果が生じないが、一方、これ以上の添加量では実施
例に示す処方中に含まれる界面活性剤によって商品の構
造が崩壊してしまう恐れがある。
【0015】水素添加大豆リン脂質は、本発明の実施例
においては、ソルビット、DL−アラニン、コレステロ
ール、マルチトール液およびジプロピレングリコールと
の混合物であるアクアソームLA(登録商標、日光ケミ
カルズ株式会社製)を使用している。スクワランは、皮
脂由来成分で、皮膚表面に皮膜を生成するには5重量%
以下では効果が期待できないが、一方、8重量%以上で
は乳化化粧料の感触を損なってしまう。
【0016】本発明の乳化化粧料には上記した必須成分
のほか、化粧料一般に用いられる界面活性剤、油脂類、
低級アルコール、増粘剤、紫外線吸収剤、散乱剤、防腐
剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色
素、水等を本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合す
ることができる。また、本発明の乳化化粧料は、例えば
ローション類、乳液類、クリーム類などに幅広く応用で
きる。
【0017】上記の適宜配合することができる成分のう
ち、本発明で使用したものについて以下に簡単に説明す
る。モノステアリン酸ソルビタン、テトラオレイン酸お
よび自己乳化型モノステアリン酸グリセリンは、3種と
も界面活性剤であって、実施例に示した比率で乳化した
場合が、乳化化粧料の感触を良好にした。
【0018】ベヘニルアルコールは、乳化安定のための
油系固化剤である。パラオキシ安息香酸エステルは、防
腐剤であって化粧品には1.0重量%以上は配合が禁止
されているが、0.2重量%以上添加すれば十分に効果
がある。天然ビタミンEは酸化防止剤であり、γ−オリ
ゾノールは微量添加物であって、ビタミン様作用因子の
働きを有する。
【0019】グリチルリチン酸ジカリウムは抗炎症剤で
あって、化粧品には0.3重量%以上の配合は禁止され
ているが、0.2重量%以上添加すれば十分に効果を発
揮する。アラントインは、皮膚表面を補修する働きを有
する。化粧品には0.2重量%以上の配合が禁止されて
いるため、上限いっぱいまで添加して所望の効果を得る
ようにする場合が多い。アクリル酸・メタクリル酸アル
キル共重合体は合成水溶性高分子物質であり、2−アミ
ノ−2−メチル−1−プロパノールは合成水溶性高分子
物質の中和剤である。
【0020】本発明の処方に用いた油性成分のほとんど
が生体内に存在するかあるいはそれらに類似した成分を
使用したので、肌への親和力が強くなり、少量の油分で
皮膚の保護と保湿成分の有効な働きを促進できるものと
考えられる。
【0021】次に、乳化化粧料の製造方法を説明する。
現在の乳化化粧料は、色々な方法で乳化が行われている
が、油性成分が少量で炭化水素系が主成分であり、乳化
後の使用感などを考慮して一般的である高温転相乳化法
を用いて乳化した。 (1) 油相に3種の非イオン界面活性剤約2%を添加し8
0℃付近まで加温する。 (2) 同時に水相を水溶性高分子で増粘し、一部保湿成分
を残し80℃に加温する。 (3) 油相中に少量ずつ水相を添加して高分子の粘性低下
が起きない程度にホモミキサーで3000rpm3分間
で乳化させその後パドル撹拌で徐々に冷却し、50℃付
近で水素添加大豆リン脂質混合物(アクアソームL
A),ウシ脳脂質混合物(コスメソームCB−L),ヒ
アルロン酸ナトリウム液を添加して30℃付近で撹拌を
やめ放置する。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれらの実施例によって制限されるもので
はない。なお、本発明の乳化化粧料の実用テスト(官能
評価試験)を各群成人女性被験者10人に、試料を1日
2回(朝、夕)連続1カ月塗布、使用せしめた後、「し
っとり感」と「べたつき感」について、皮膚に潤いが生
じた(湿潤)、皮膚が滑らかになった(平滑)、皮膚が
べとついた(粘稠)と回答した人数で示した。
【0023】前記の天然保湿因子、多価アルコール、糖
類、生体高分子、生体系油性成分に化粧料一般に用いら
れる適宜配合成分を添加して実施例1、2と3のローシ
ョンに、生体系油性成分に代えてワセリンを用いたもの
を比較例1とし、エチレングリコールを用いたものを比
較例2のローションに前記の製造方法によって調整し、
これらについて前記の官能評価試験を行い評価した。そ
の結果を表1に示すが、実施例1〜3の製品はいずれも
比較例1〜2の製品よりも官能テストの諸特性のすべて
にわたって優れた効果を示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、天然保湿因子、多価ア
ルコール、糖類、生体高分子からなる保湿剤に生体内に
存在するかまたはそれに類似した油性成分を組合せて乳
化化粧料を調製しているので、肌への親和力が強くな
り、高い保湿効果を発揮でき、優れた使用感を与えるこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−29919(JP,A) 特開 平6−122621(JP,A) 特開 平6−279227(JP,A) 特開 平8−231369(JP,A) 特開 平9−77650(JP,A) 特開 平9−87126(JP,A) フレグランスジャーナル臨時増刊,N o.9,1988,pp.34−39 フレグランスジャーナル臨時増刊,N o.9,1988,pp.104−109 フレグランスジャーナル,24(1), 1995,pp.56−62 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸とピロリドンカルボン酸との混
    合物からなる天然保湿因子と、1,3−ブチレングリコ
    ールからなる多価アルコールと、トレハロースからなる
    糖類と、ヒアルロン酸ナトリウムからなる生体高分子
    と、ウシ脳脂質、コレステロール、卵黄リゾホスファチ
    ジルコリン、水素添加リン脂質、スクワランからな
    性成分とを有効成分として含有することを特徴とする乳
    化化粧料。
JP10111473A 1998-04-07 1998-04-07 乳化化粧料 Expired - Lifetime JP3044226B2 (ja)

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Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
フレグランスジャーナル,24(1),1995,pp.56−62
フレグランスジャーナル臨時増刊,No.9,1988,pp.104−109
フレグランスジャーナル臨時増刊,No.9,1988,pp.34−39

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JPH11292734A (ja) 1999-10-26

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