JP3041740B2 - 微細加工方法 - Google Patents

微細加工方法

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JP3041740B2
JP3041740B2 JP4078031A JP7803192A JP3041740B2 JP 3041740 B2 JP3041740 B2 JP 3041740B2 JP 4078031 A JP4078031 A JP 4078031A JP 7803192 A JP7803192 A JP 7803192A JP 3041740 B2 JP3041740 B2 JP 3041740B2
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正隆 新荻
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属等の素材の表面
の微細加工を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被加工物の表面の微細加工を行う
にはフォトリソグラフィーと呼ばれる技術が一般的に用
いられてきた。この技術の概要を図5に示す。まず、被
加工物21の表面に感光性かつ耐薬品性を有する樹脂
(フォトレジスト)22を塗布し、マスク23を通して
紫外線を照射する。次に現像、リンスにより感光したフ
ォトレジスト24を除去し、マスク上に描かれたパター
ン通りにフォトレジストを被加工物21上に残して他の
部分を露出させる。その後、被加工物を溶解させる溶液
(エッチング液)に浸漬して、被加工物21の露出した
部分を選択的に除去を行う方法である。また、マスクを
使用せずにフォトレジストを塗布した被加工物に、直接
電子線を照射してレジストにパターンを形成させる技術
も実用化されている。この時、エッチング液を選択する
ことによりアスペクト比の高い構造を作ることも可能で
ある。この他の微細加工技術としては、最近開発された
LIGAプロセスなどがある。これは、図6に示すよう
にシンクロトロンから放射されるX線(シンクロトロン
放射光)で金属基板25表面に厚く塗布したアクリルや
ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのレジスト
26をマスク27によりパターニングし、これを鋳型に
して電鋳等により金属28を析出させ加工を行うもので
ある。シンクロトロン放射光はビーム強度が大きく、直
進性が強く、広がりが少ないという特徴を有しているた
め、厚く塗布したレジストにマスクパターンを精度よ
く、かつ深く感光させることが可能となる。従って、こ
の技術を用いるとアスペクト比の高い微細3次元形状を
得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のフォト
リソグラフィーは、フォトマスクが平板なガラス基板で
あるため、あまり被加工物上に凹凸の激しい部分がある
とフォトマスクと被加工物の間に隙間が生じ、紫外線が
回折を起こすためにマスクのパターンを精度よくフォト
レジストに転写することが困難になるという問題があっ
た。また、フォトレジストを均一に被加工物上に塗布す
るために、遠心力を利用したスピンコートと呼ぶ手法を
用いるため、表面に段差があると均一に塗布することが
困難になるという問題も生じる。電子線を直接レジスト
に照射する場合も電子線の焦点の問題があるため、複雑
な凹凸を有する面をパターニングすることは困難であ
る。さらにLIGAプロセスは、シンクロトロンを使用
しなければならないため、装置のコストがあまりにも大
きくなってしまうという問題がある。
【0004】そこでこの発明の目的は、従来のこのよう
な課題を解決するために、微細なパターンを直接凹凸の
ある被加工物表面に簡便に形成するための方法を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の微細加工方法では従来のフォトレジストパ
ターンに相当するものを、被加工物表面上に電気化学的
に形成させる方法を用いる。具体的には、 (1)被加工物および微細な先端を有する対極を溶液中
に設置し、対極の微細な先端を被加工物表面に近づけ、
そこで電気化学的に被加工物表面を酸化還元する操作を
対極を移動させながら繰り返すことにより、被加工物表
面に電気化学的にパターンを形成する方法。
【0006】(2)被加工物および微細な先端を有する
対極を溶液中に設置し、対極の微細な先端を被加工物表
面に近づけ、そこで電気化学的に被加工物表面に物質を
析出させる操作を対極を移動させながら繰り返すことに
より、被加工物表面に電気化学的にパターンを形成する
方法。 (3)被加工物表面をあらかじめ別の物質で被覆してお
き、この被覆された被加工物および微細な先端を有する
対極を溶液中に設置し、対極の微細な先端を被加工物表
面に近づけ、そこで電気化学的に被加工物表面の被覆物
質を酸化還元する操作を対極を移動させながら繰り返
す。次に酸化還元される前の被覆物質は溶解しないが酸
化還元された被覆物質は溶解するエッチング液、もしく
はこれとは逆に酸化還元される前の被覆物質は溶解する
が酸化還元された被覆物質は溶解しないエッチング液の
いずれかを用いて、被加工物表面に被覆物質のパターン
を形成する方法。これらのいずれかを用いて、エッチン
グ液に対する耐性が被加工物と異なる物質のパターンを
被加工物表面に形成する。その後は、従来のフォトリソ
グラフィーと同様に形成されたパターンは溶解しないが
被加工物は溶解するエッチング液を用いて加工を行う。
【0007】上記の微細加工方法を実施するための微細
加工装置は、微小な先端を有する対極、対極を任意の位
置に移動させるための機構、および被加工物の電気化学
的電位の制御を行う機構から構成される。
【0008】
【作用】上記のような微細加工方法においては、微小な
先端を有する対極をもつ電気化学セルにおいて、対極の
微小な先端をできるだけ被加工物表面に近づけ、この対
極の先端の近傍のみに電気化学反応の場を形成させる。
そして、被加工物表面の酸化還元、溶液中から被加工物
表面への物質の析出、あらかじめ被加工物表面を被覆し
た被覆物質の酸化還元のいずれかの電気化学反応を起こ
させるが、これらの電気化学反応は、対極先端の近傍に
限られる。よって、被加工物表面に沿って対極を移動さ
せながらこの操作を繰り返してやれば被加工物表面にパ
ターンを電気化学的に形成することができる。この場
合、被加工物に凹凸があっても対極の先端の位置を被加
工物と常に一定の距離を保つように支持してやれば、電
気化学的にパターンを形成するのに全く支障はない。
【0009】
【実施例】以下にこの発明の微細加工方法について図面
に基づき説明する。 (実施例1)図1は本発明の微細加工方法の一例を模式
的に示したものである。まず、溶液1を満たした容器2
中に被加工物3、参照極4、対極5を浸漬し、電気化学
セルを構成する。さらに被加工物、参照極、対極はポテ
ンショスタット6に電気的に接続され、被加工物の電気
化学的電位を制御できるようになっている。ここで参照
極は、電気化学的反応の電極電位を制御する場合の基準
となる電位を発生させる電極で、飽和カロメル電極(S
CE)や銀−塩化銀電極などが一般的に多く用いられて
いる。また、対極は微小な先端をもつ形状となってい
る。
【0010】なお、本実施例では参照極を使用して電気
化学セルを構成したが、参照極4は必ずしも必要なもの
ではなく、被加工物と対極の2極で電気化学セルを構成
することも可能である。その場合は、ポテンショスタッ
トのかわりに電圧を任意に制御可能な直流電源を使用す
る。対極5の先端をできるだけ被加工物3の被加工部分
の近い位置に設置し、ポテンショスタット6により被加
工物の電位を被加工物が電気化学的に酸化還元する電位
に設定する。
【0011】この時、対極5の先端付近の被加工物3表
面で電気化学反応が生じ、被加工物自身が酸化還元して
表面にその酸化還元生成物から成る薄膜7が形成され
る。例えば、シリコンを被加工物とした場合、標準水素
電極に対して0.86V以上の電位に設定すればシリコ
ン表面にシリコン酸化物の薄膜を形成することができ
る。
【0012】上記電位を保ったまま対極5の先端を加工
形状に従い、被加工物3表面上をゆっくりと移動させて
やれば、薄膜7は対極5が移動していく領域に連続的に
形成され、パターン8を作成することができる。この時
に被加工物と対極の先端との距離は常に同じになるよう
にする必要がある。または、対極5を被加工物3の端か
ら一定の規則に従って走査し、酸化還元を行わせる場所
に対極が移動してきたときに電位を印加することによっ
ても同様にパターン8を作成することができる。
【0013】被加工物表面に必要なパターンが形成でき
たら、次に被加工物のみを選択的に溶解し、パターンは
溶解しない溶液(エッチング液)9中に被加工物を浸漬
し、被加工物表面にパターン形成されていない、すなわ
ち露出している部分のみを選択的に除去する。例えばシ
リコン表面にシリコン酸化物でパターンを形成した場合
は、フッ酸と硝酸の混合溶液を用いる。この溶液は、シ
リコン酸化物は溶解しないがシリコンは溶解させる性質
があるのでシリコンが露出している部分のみを選択的に
溶解することができる。なお、この操作を行う前に被加
工物の非加工面はエッチング液に対して耐性のある物質
であらかじめ被覆しておく。
【0014】最後に電気化学的に形成されたパターンの
みを溶解し、被加工物3自身は溶解させない溶液でパタ
ーンを除去する。例えばシリコン表面にシリコン酸化物
でパターンを形成した場合は、フッ酸とフッ化アンモニ
ウムの混合溶液を用いる。 (実施例2)図2は本発明の微細加工方法の別の一例を
模式的に示したものである。
【0015】(A)まず、溶液1を満たした容器2中に
被加工物3、参照極4、対極5を浸漬し、電気化学セル
を構成する。さらに被加工物、参照極、対極はポテンシ
ョスタット6に電気的に接続され、被加工物の電気化学
的電位を制御できるようになっている。この時、被加工
物は導電性を有する物質であるか、あるいは導電性物質
を有する物質により表面が被覆された物質である必要が
ある。ここで参照極は、電気化学的反応の電極電位を制
御する場合の基準となる電位を発生させる電極で、飽和
カロメル電極(SCE)や銀−塩化銀電極などが一般的
に多く用いられている。また、対極は微小な先端をもつ
形状となっている。
【0016】なお、本実施例では参照極を使用して電気
化学セルを構成したが、参照極は必ずしも必要なもので
はなく、被加工物と対極の2極で電気化学セルを構成す
ることも可能である。その場合はポテンショスタットの
かわりに電圧を任意に制御可能な直流電源を使用する。 (B)対極5の先端をできるだけ被加工物3の被加工部
分の近い位置に設置し、ポテンショスタット6により被
加工物の電位を溶液から被加工物上へ物質が析出する電
位に設定する。
【0017】(C)この時、対極5の先端付近の被加工
物3表面で電気化学反応が生じ、被加工物表面に析出物
の薄膜10が形成される。例えば、被加工物が金でクロ
ム酸と硫酸の混合溶液中で電位を標準水素電極に対して
−1.34V以下の電位に設定すれば被加工物表面上に
クロムの薄膜を形成することができる。 (D)上記電位を保ったまま対極5の先端を加工形状に
従い、被加工物3表面上をゆっくりと移動させてやれ
ば、(C)の薄膜10は対極5が移動していく領域に連
続的に形成され、パターン8を作成することができる。
この時に被加工物と対極の先端との距離は常に同じにな
るようにする必要がある。
【0018】(E)または、対極5を被加工物3の端か
ら一定の規則に従って走査し、酸化還元を行わせる場所
に対極が移動してきたときに電位を印加することによっ
ても同様にパターン8を作成することができる。 (F)被加工物表面に必要なパターンが形成できたら、
次に被加工物のみを選択的に溶解し、パターンは溶解し
ない溶液(エッチング液)9中に被加工物3を浸漬し、
被加工物表面にパターン形成されていない、すなわち露
出している部分のみを選択的に除去する。例えば金表面
にクロムでパターンを形成した場合は、ヨウ素とヨウ化
カリウムを含む溶液を用いる。この溶液は、クロムは溶
解しないが金は溶解させる性質があるので金が露出して
いる部分のみを選択的に溶解することができる。なお、
この操作を行う前に被加工物の非加工面はエッチング液
に対して耐性のある物質であらかじめ被覆しておく。
【0019】(G)最後に電気化学的に形成されたパタ
ーンのみを溶解し、被加工物3自身は溶解させない溶液
でパターンを除去する。例えば金表面にクロムでパター
ンを形成した場合は、フェリシアン化カリウムのアルカ
リ溶液を用いる。 (実施例3)図3は本発明の微細加工方法の別の一例を
模式的に示したものである。
【0020】(A)まず、電気化学的に酸化還元するこ
とによりエッチング液に対する耐性の有無を変化させる
ことが可能な被覆物質11で被加工物3の表面を被覆す
る。例えば、被加工物が金である場合、シリコンを被覆
物質として化学蒸着(CVD)法などにより表面を被覆
する。この時、被覆膜の厚さは電気化学反応が被覆膜の
表面から最も深い位置まで進行する程度の厚さに調整す
る必要がある。
【0021】(B)次に、溶液1を満たした容器2中に
被覆物質で被覆された被加工物3、参照極4、対極5を
浸漬し、電気化学セルを構成する。さらに被加工物、参
照極、対極はポテンショスタット6に電気的に接続さ
れ、被加工物の電気化学的電位を制御できるようになっ
ている。ここで参照極は、電気化学的反応の電極電位を
制御する場合の基準となる電位を発生させる電極で、飽
和カロメル電極(SCE)や銀−塩化銀電極などが一般
的に多く用いられている。また、対極は微小な先端をも
つ形状となっている。なお本実施例では参照極を使用し
て電気化学セルを構成したが、参照極は必ずしも必要な
ものではなく、被加工物と対極の2極で電気化学セルを
構成することも可能である。その場合はポテンショスタ
ットのかわりに電圧を任意に制御可能な直流電源を使用
する。
【0022】(C)対極5の先端をできるだけ被加工物
3の近い位置に設置し、ポテンショスタット6により被
加工物の電位を被加工物の表面を被覆している被覆物質
が電気化学的に酸化還元する電位に設定する。 (D)この時、対極5の先端付近の被加工物表面で電気
化学反応が生じ、被覆物質の酸化還元生成物から成る薄
層12が形成される。例えば、金表面にシリコンを被覆
した場合、標準水素電極に対して0.86V以上の電位
に設定すればシリコン被覆膜の一部にシリコン酸化物の
薄膜を形成することができる。
【0023】(E)上記電位を保ったまま対極5の先端
を加工形状に従い、被加工物3表面上をゆっくりと移動
させてやれば、(D)の薄層12は対極5が移動してい
く領域に連続的に形成され、パターン8を作成すること
ができる。この時に被加工物と対極の先端との距離は常
に同じになるようにする必要がある。 (F)または、対極5を被加工物3の端から一定の規則
に従って走査し、酸化還元を行わせる場所に対極が移動
してきたときに電位を印加することによっても同様にパ
ターン8を作成することができる。
【0024】(G)被覆物質に必要なパターンが形成で
きたら、次に被覆物質の酸化還元生成物は溶解するが酸
化還元されていない被覆物質は溶解しない溶液、もしく
は逆に被覆物質の酸化還元生成物は溶解しないが酸化還
元されていない被覆物質は溶解する溶液(パターニング
用エッチング液)13のいずれかの中に被加工物3を浸
漬し、被覆物質の選択的除去を行う。例えば金表面をシ
リコンで被覆しこれを電気化学的にシリコン酸化物のパ
ターンを形成した場合は、フッ酸と硝酸の混合溶液を用
いる。この溶液は、シリコンは溶解するがシリコン酸化
物は溶解させないのでシリコンのみを選択的に溶解する
ことができる。
【0025】(H)次に被加工物3のみを選択的に溶解
し、(G)で被加工物表面に残された被覆物質は溶解し
ない溶液(エッチング液)9中に被加工物を浸漬し、被
加工物の露出している部分のみを選択的に除去する。例
えば金表面をシリコンで被覆しそれを電気化学的に酸化
してシリコン酸化物でパターンを形成した場合は、ヨウ
素とヨウ化カリウムを含む溶液を用いる。この溶液は、
シリコン酸化物は溶解しないが金は溶解させる性質があ
るので金が露出している部分のみを選択的に溶解するこ
とができる。なおこの操作を行う前に、被加工物の非加
工面はエッチング液に対して耐性のある物質であらかじ
め被覆しておく。
【0026】(I)最後に(G)で被加工物上に残され
たパターンは溶解するが、被加工物3自身は溶解しない
溶液でパターンを除去する。例えば金表面にシリコン酸
化物でパターンを形成した場合は、フッ酸とフッ化アン
モニウムの混合溶液を用いる。次に本発明に用いる微細
加工装置について図面を用いて説明する。
【0027】図4は本発明に用いる微細加工装置の模式
図である。被加工物3、参照極4、対極5が容器2中に
満たされた溶液1中に浸漬されており、さらに被加工
物、参照極、対極はポテンショスタット6に電気的に接
続されている。ここで参照極は、電気化学的反応の電極
電位を制御する場合の基準となる電位を発生させる電極
で、飽和カロメル電極(SCE)や銀−塩化銀電極など
が一般的に多く用いられている。また、対極は微小な先
端をもつ形状となっている。なおこの例では、参照極を
使用して電気化学セルを構成したが、参照極は必ずしも
必要なものではなく、被加工物と対極の2極で電気化学
セルを構成することも可能である。その場合は、ポテン
ショスタットのかわりに電圧を任意に制御可能な直流電
源を使用する。
【0028】対極は先端部分以外は絶縁体で被覆されて
おり、被加工物上の3次元的に任意の位置に精密に移動
することが可能な移動機構14に支持されている。この
場合は、被加工物を固定し、対極を移動機構に支持した
が、これとは逆に対極を固定して、被加工物を移動機構
に支持する構成も可能である。被加工物表面の加工を行
いたい位置に対極を移動機構により移動し、さらに被加
工物と対極の間隔は十分に小さくかつ一定にする。次
に、ポテンショスタットにより被加工物の電位を、被加
工物が酸化還元する電位、被加工物を被覆した被覆物質
が酸化還元する電位、もしくは溶液中から被加工物上へ
物質が析出する電位のいずれかに設定する。これらの電
気化学反応は、被加工物表面が平滑でかつ欠陥のない場
合、被加工物と最も近接している対極の先端部分を中心
に等方的に起こる。さらに、この電位を保ったまま移動
機構を用いて、対極をゆっくりと移動させることにより
連続的にパターンを形成することが容易にできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の微細加工
方法を用いることにより、被加工物とエッチング液に対
する耐性が異なる物質のパターンを被加工物上に電気化
学的に形成することが可能となった。このパターン形成
は、従来のフォトリソグラフィーと異なり、被加工物に
凹凸があっても対極と被加工物との距離を一定に保つこ
とにより支障なく行うことができた。また、シンクロト
ロンなどの大がかりな装置が必要なく、簡便に行うこと
が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微細加工方法の一例を示す模式図であ
る。
【図2】本発明の微細加工方法の別の一例を示す模式図
である。
【図3】本発明の微細加工方法の別の一例を示す模式図
である。
【図4】本発明に用いる微細加工装置の模式図である。
【図5】従来のフォトリソグラフィー技術を示す模式図
である。
【図6】従来のLIGAプロセスを示す模式図である。
【符号の説明】
1 溶液 2 容器 3 被加工物 4 参照極 5 対極 6 ポテンショスタット 7 被加工物の酸化還元生成物からなる薄膜 8 パターン 9 エッチング液 10 析出物の薄膜 11 被覆物質 12 被覆物質の酸化還元生成物からなる薄層 13 パターニング用エッチング液 14 移動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 文晴 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (72)発明者 安藤 晃人 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−200786(JP,A) 特開 平3−207897(JP,A) 特開 平4−289195(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23F 1/00 102 H01L 21/308 C25D 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッチング液に対する耐性を電気化学的
    な酸化還元により変化させることが可能な物質を材料と
    する被加工物と、微小な先端を有する対極を溶液中に設
    置し、対極の微小な先端を被加工物表面に近づけて、被
    加工物上の対極近傍の微細な領域を電気化学的に酸化還
    元させる操作を対極を移動しながら繰り返し、エッチン
    グ液に対する耐性が被加工物と異なる物質のパターンを
    電気化学的に形成するプロセス、電気化学的に酸化還元
    される前の被加工物は溶解させるが、電気化学的に酸化
    還元された被加工物は溶解しない特性をもつエッチング
    液、もしくはこれとは逆に電気化学的に酸化還元される
    前の被加工物は溶解させないが、電気化学的に酸化還元
    された被加工物は溶解する特性をもつエッチング液のい
    ずれかの中でエッチングを行うプロセスを含むことを特
    徴とする微細加工方法。
  2. 【請求項2】 被加工物と微小な先端を有する対極を溶
    液中に設置し、対極の微小な先端を被加工物表面に近づ
    けて、被加工物上の対極近傍の微細な領域に電気化学的
    に物質を析出させる操作を対極を移動させながら繰り返
    し、エッチング液に対する耐性が被加工物と異なる物質
    のパターンを電気化学的に形成するプロセス、電気化学
    的に析出させた物質は溶解させないが、被加工物は溶解
    する特性をもつエッチング液中でエッチングを行うプロ
    セスを含むことを特徴とする微細加工方法。
  3. 【請求項3】 電気化学的に酸化還元することによりエ
    ッチング液に対する耐性の有無を変化させることが可能
    な被覆物質で表面を被覆した被加工物と、微小な先端を
    有する対極を溶液中に設置し、対極の微小な先端を被加
    工物表面に近づけて、被覆物質を対極近傍の微細な領域
    で電気化学的に酸化還元させる操作を対極を移動させな
    がら繰り返し、エッチング液に対する耐性が異なるパタ
    ーンを電気化学的に形成するプロセス、電気化学的に酸
    化還元される前の被覆物質は溶解させるが電気化学的に
    酸化還元された被覆物質は溶解しない特性をもつエッチ
    ング液、もしくはこれとは逆に電気化学的に酸化還元さ
    れる前の被覆物質は溶解しないが電気化学的に酸化還元
    された被覆物質は溶解する特性をもつエッチング液のい
    ずれかの中でエッチングを行うプロセス、被加工物表面
    に残された被覆物質は溶解させないが被加工物は溶解さ
    せる特性をもつエッチング液中でエッチングを行うプロ
    セスを含むことを特徴とする微細加工方法。
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