JP3040720B2 - レーザー加工ヘッド及びレーザー加工方法 - Google Patents
レーザー加工ヘッド及びレーザー加工方法Info
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Description
及びレーザー加工方法に関する。詳しくは、レーザー光
を溶接ワイヤに照射して溶融させるレーザー加工ヘッド
及びそのレーザー加工方法に関し、更に、レーザークラ
ッディング若しくは金属による三次元形状の造形にも適
用されるものである。
ネルギーを有しているので、小さな点に集光することに
より、精密な溶接・切断・穿孔・表面改質処理等の加工
に利用されている。この場合、ワークの材質や加工手法
の違いに応じてパルス波レーザー光(PW)や連続波レ
ーザー光(CW)が使用される。一般的に、パルス波レ
ーザー光は、その持続時間が短いので周辺への影響をお
よぼさずに微小な孔をあけたりスポット溶接する加工に
適しており、連続波レーザー光は、つぎ目のない溶接な
どの加工に適している。
ーザー発振器は、レーザー単結晶としてNdをドープし
たYAG(イットリウム,アルミニウム,ガーネット)
結晶を用いており、波長が1.064μmのレーザー光
を、パルス波レーザー光または連続波レーザー光として
出力する。YAGレーザー光は波長が1.064μmの
赤外レーザー光であるため、光ファイバによる伝送が可
能である。この結果、YAGレーザー発振器を用いた溶
接装置では、レーザー光を光ファイバにより引き回すこ
とができ、設計や配置の自由度が大きい。
ー溶接したときには、狭い溶接範囲に対して溶け込み深
さの深い溶接を行うことができる。これはレーザー光に
は非常に強い集光性があり、エネルギー密度の極めて高
い強力な集中熱源として、レーザー光が機能するからで
ある。
比較的広い場合には、ビーム照射点に溶接ワイヤを送給
して溶接ワイヤを溶融させて溶融池を形成しているが、
そのワイヤ送給方向は、進行方向前方より溶接ワイヤを
挿入することにより行っていた。
は、金属粉末をレーザービーム光軸に対し、上方の一方
向の一定角度から送給するか、あるいは、溶射等により
あらかじめ製膜し、これをレーザービームで再溶融する
方法、さらには高分子溶剤で金属粉末を固定した後レー
ザービームで溶融する方法が採られてきた。
ー溶接装置では、複雑な形状の溶接を行う場合に、進行
方向が頻繁に変更するため、溶接ワイヤの送給方向もこ
れに応じて連続して変更しなければならず、溶接ワイヤ
の取回しが煩雑となる不都合があった。更に、レーザー
光を同一箇所に複数回パスさせて溶接ビードを重ねるこ
とにより、表面を盛り上げて、三次元的形状を造形する
加工方法も開発されているが、この加工方法において
も、レーザー光の進行方向を連続的に変更しなければな
らず、このため上記と同様な不都合があった。
ッディングを行う装置では、一定方向から金属粉末を送
給するので、複雑な形状に対してはクラッディング方向
が変化するため、一定量の金属粉末を安定して溶融プー
ルに送給することは困難となり、安定したクラッド形状
を得ることは難しい。
する寸法では、溶剤を噴霧する装置が必要となる。さら
に、この場合には溶剤と混合したペースト状の金属粉末
をクラッディング対象部に塗る装置が必要となる。
ものであり、複雑な箇所のレーザー溶接においても、ま
た、三次元形状を造形するレーザー加工においても溶接
ワイヤを容易に送給できると共にレーザークラッディン
グにおいて常に安定したクラッド形状を形成できるレー
ザー加工ヘッド及びレーザー加工方法を提供することを
目的とする。
明の構成は次の点を特徴とする。
集光レンズ光学系にレーザー光を導き前記集光レンズ光
学系によって前記レーザ光を集光させると共に、前記集
光レンズ光学系の中央部の孔に溶接ワイヤを送給するこ
とによりこの溶接ワイヤを溶融すること。
集光レンズ光学系にレーザー光を導き前記集光レンズ光
学系によって前記レーザ光を集光させると共に前記集光
レンズ光学系の中央部の孔を通じて金属粉末を送給する
ことにより、この金属粉末を溶融すること。
光学系のレーザー光集光側に集光レンズの保護手段を備
えたこと。
加工ヘッドを用いることにより、前記溶接ワイヤ又は金
属粉末を溶融し、三次元形状を造形すること。
空な集光レンズ光学系の中央に溶接ワイヤを配置し、こ
の溶接ワイヤとレーザー光の光軸とを同軸化したため、
中空な集光レンズ光学系でレーザー光を集光し、溶接ワ
イヤに照射しつつレーザー溶接を行うことができる。ま
た溶接ワイヤを溶融して、三次元形状を造形することも
可能である。
工ヘッドは、中央部に孔が形成されたリング状の集光レ
ンズ光学系によってレーザー光を集光させてクラッディ
ング部に導くとともに、上記集光レンズ系の中央部の孔
を通じて送給した金属粉末を溶融するように構成したも
のである。これによりクラッディング方向が変化しても
常に金属粉末はビーム光軸に一定量が供給される。
して説明する。本発明の一実施例に係るレーザー加工ヘ
ッド100を図1に示す。本実施例は、円筒状のレンズ
ホルダー110の内側に溶接ワイヤ111を配置し、そ
の外側に集光レンズ光学系140を配列したものであ
る。
溶接ワイヤ111を卷回して収納した溶接ワイヤ供給装
置150が取り付けられ、この溶接ワイヤ供給装置15
0から繰り出された溶接ワイヤ111がレンズホルダー
110を下降してレンズホルダー110の先端部(下端
部)から母材50へ向けて送給される。レンズホルダー
110の外周面には、金コートによる反射膜が施される
と共に集光レンズ光学系140として、複数枚のレンズ
141〜145と、1枚の保護ガラス146とが装着さ
れている。
成されており、レンズホルダー110の外周面に嵌装さ
れ、且つレンズホルダー110の軸方向に並んで配列さ
れている。また保護ガラス146はレンズ141〜14
5よりも先端側の位置でレンズホルダー110に嵌装さ
れている。
におけるレンズホルダー110には、全反射鏡132が
斜めに傾けて取り付けられている。この全反射鏡鏡13
2は、YAGレーザー装置120で発生し、光ファイバ
131により導かれたレーザー光Lを屈折させ、集光レ
ンズ光学系140へ案内するものである。
141〜145は、全反射鏡132で反射されて入射し
てきたレーザー光Lを、溶接ワイヤ111の先端に集光
して、これを溶融させ、母材50の表面部分をレーザー
溶接する。
ド100では、レンズホルダー110の内周を通じて溶
接ワイヤ111が送給されると共にレンズホルダー11
0の外周面に配列した集光レンズ光学系140によりレ
ーザー光Lが集光され、溶接ワイヤ111が溶融するこ
とにより、母材50のレーザー溶接が可能となる。
111とが同軸に配置されるため、レーザー光Lの集光
点に対して正確に溶接ワイヤ111が送給されることに
なり、溶接ワイヤ111が確実に溶融して対称な溶融池
を形成し、精度の高いレーザー溶接が可能となる。特
に、従来では、溶接ワイヤ111をレーザー光Lの進行
方向前方から送給していたため、複雑な形状のレーザー
溶接の場合に、溶接ワイヤ111の取回しが煩雑であっ
たが、本実施例では、溶接ワイヤ供給装置150と集光
レンズ光学系140とが一体構造となっているため、溶
接ワイヤ111の取回しが極めて容易となる。
させることにより、溶接ビードにより表面に盛り上げる
三次元的形状を造形する場合にも、同様な効果を奏し、
溶接ワイヤ111の取回しが極めて容易である。
コート反射膜を施こしているため、レーザー光Lがレン
ズホルダー110に吸収されることなく、レンズホルダ
ー110にはレーザー光Lによる発熱は生じない。
〜145よりも先端側に位置しているので、溶接による
汚れは保護ガラス146に付着することはあってもレン
ズ141〜145に付着することはなく、レンズ141
〜145を汚れから防止することができる。なお保護ガ
ラス146の汚れが進んだときには、保護ガラス146
のクリーニングや、保護ガラス146の取り換えを行
う。
YAGレーザー装置を採用したが、他のタイプのレーザ
ー装置を用いてもよい。他のタイプのレーザー装置を用
いた場合には、光ファイバ131の代わりに反射鏡等を
用いてレーザー光Lがガイドするように構成する。
る。同図に示すように、本レーザー加工ヘッド201
は、円筒状のレンズホルダー202の内側に金属粉末2
03を送給し、その外側に集光レンズ光学系204を配
列したものである。レンズホルダー202の上部には金
属粉末203を収納した金属粉末供給装置205が接続
され、この金属粉末供給装置205から繰り出された金
属粉末203がレンズホルダー202内を下降して、レ
ンズホルダー202の先端部から母材206へ向けて送
給される。
ートによる反射膜が施されると共に集光レンズ光学系2
04として複数枚のレンズ207〜211と、1枚の保
護ガラス212とが装着されている。レンズ207〜2
11は、その中央部に孔が形成されており、レンズホル
ダー202の外周面に嵌装され、かつ、レンズホルダー
202の軸方向に並んで配列する。また、保護ガラス2
12は、レンズホルダー202に嵌装されている。
におけるレンズホルダー202には全反射鏡213が斜
めに傾けて取り付けられている。この全反射鏡213は
YAGレーザー装置214で発生し、光ファイバ215
により導かれたレーザー光Lを屈折させ、集光レンズ光
学系204へ案内するものである。
ンズ207〜211は全反射鏡213で反射されて入射
してきたレーザー光216を、母材206上の金属粉末
203の送給部に集光して、金属粉末203を溶融さ
せ、母材206の表面部分にレーザー溶射する。
ズホルダー202の内周を通じて金属粉末203が金属
粉末供給ガス216によって送給されシールドされると
共に、レンズホルダー202の外周面に配列した集光レ
ンズ光学系204によって母材206のレーザー溶射が
可能となる。しかも、レーザー光Lの集光点に対して正
確に金属粉末203が送給されることになり、金属粉末
203が確実に溶融して対称な溶融池を形成し、精度の
高いレーザー溶射が可能となる。特に、従来では、金属
粉末203をレーザー光Lの外周側から送給していたた
め複雑な形状のレーザー溶射の場合にレーザー加工ヘッ
ド201の取回しが煩雑であったが、本実施例では、金
属粉末供給装置205と集光レンズ光学系204とが一
体構造となっているため、金属粉末203の取回しが極
めて容易となる。
パスさせることにより、溶射ビードによって表面を盛り
上げる三次元的形状を造形する場合にも、同様な効果を
奏し、金属粉末203の取回しが極めて容易である。
コートの反射膜を施こしているためレーザー光Lがレン
ズホルダー202に吸収されることがなく、レンズホル
ダー202にはレーザー光Lによる発熱は生じない。
〜211よりも先端側に位置しているので、溶射による
汚れは保護ガラス212に付着することはあっても、レ
ンズ207〜211に付着することはなくレンズ207
〜211を汚れから防止することができる。
きには、保護ガラス212のクリーニングや取換えを行
う。
レーザー装置214を採用したが、他のタイプのレーザ
ー装置を用いてもよい。他のタイプのレーザー装置を用
いた場合には、光ファイバ215の代りに反射鏡等を用
いてレーザー光Lをガイドするように構成する。
によれば、レーザー光の光軸と溶接ワイヤを同軸に配置
することにより、レーザー光の集光点に対して正確に溶
接ワイヤを供給して対称な溶融池を形成し精度の高いレ
ーザー溶接が可能となった。更に、複雑な形状の溶接を
行う場合や、三次元形状を造形する場合にも、溶接ワイ
ヤの取回しが極めて容易となった。
ーム照射部に安定して金属粉末を送給することが可能で
ある。さらに、クラッディング方向が変化しても、常に
金属粉末はビーム光軸に一定量が送給されるため、常に
安定したクラッド形状を形成できるばかりでなく、金属
粉末送給部とレーザー光学系を一体化したことにより、
加工ヘッドのコンパクト化が図れる。
欠なクラッド方向の自由な選択、加工ヘッドコンパクト
化による狭隘部へのアプローチが可能となる。
示す構成図である。
を示す構成図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 中央部に孔が形成されたリング状の集光
レンズ光学系にレーザー光を導き前記集光レンズ光学系
によって前記レーザ光を集光させると共に、前記集光レ
ンズ光学系の中央部の孔に溶接ワイヤを送給することに
よりこの溶接ワイヤを溶融することを特徴とするレーザ
ー加工ヘッド。 - 【請求項2】 中央部に孔が形成されたリング状の集光
レンズ光学系にレーザー光を導き前記集光レンズ光学系
によって前記レーザ光を集光させると共に前記集光レン
ズ光学系の中央部の孔を通じて金属粉末を送給すること
により、この金属粉末を溶融することを特徴とするレー
ザー加工ヘッド。 - 【請求項3】 集光レンズ光学系のレーザー光集光側に
集光レンズの保護手段を備えたことを特徴とする[請求
項1]又は[請求項2]の何れか一方に記載するレーザ
ー加工ヘッド。 - 【請求項4】 [請求項1]若しくは[請求項2]の何
れか一方に記載の前記レーザー加工ヘッドを用いること
により、前記溶接ワイヤ又は金属粉末を溶融し、三次元
形状を造形することを特徴とするレーザー加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8213372A JP3040720B2 (ja) | 1995-12-05 | 1996-08-13 | レーザー加工ヘッド及びレーザー加工方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP31629795 | 1995-12-05 | ||
JP8213372A JP3040720B2 (ja) | 1995-12-05 | 1996-08-13 | レーザー加工ヘッド及びレーザー加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09216083A JPH09216083A (ja) | 1997-08-19 |
JP3040720B2 true JP3040720B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=26519770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8213372A Expired - Lifetime JP3040720B2 (ja) | 1995-12-05 | 1996-08-13 | レーザー加工ヘッド及びレーザー加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3040720B2 (ja) |
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CN110709195B (zh) * | 2017-03-31 | 2022-05-03 | 株式会社尼康 | 造型***及造型方法 |
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CN110328364B (zh) * | 2019-06-24 | 2020-11-24 | 华中科技大学 | 一种适用于陶瓷及其复合材料的增材制造方法及装置 |
-
1996
- 1996-08-13 JP JP8213372A patent/JP3040720B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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Legal Events
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