JP3039934U - ビデオモジュールを有する顕微鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主対物レンズと、双眼鏡筒と、ビデオモジュ
ールとを有する、構造の寸法が短く、構造が簡単な、特
に眼検査装置または眼処置装置（例えば、細隙灯装置）
のための顕微鏡を提供する。 【解決手段】 ビデオモジュールは、主対物レンズと双
眼鏡筒との間の平行光路内に導入でき、ビデオモジュー
ルの導入時に光路に配置される少くとも１つの分光器
と、対物レンズおよび撮像管を有し関連の分光器によっ
て双眼光路の該光路の一部が向けられる少くとも１つの
ビデオカメラとを有する。この顕微鏡は、分光器が、分
光ミラーまたは簡単な分光キューブであり、ビデオカメ
ラの撮像管上に側方へ向く像を得るため、分光器の後ろ
の偏向された光路内に偏向ミラーが設けてあり、ビデオ
カメラの対物レンズが、分光器と偏向ミラーとの間に設
けてあることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主対物レンズと；双眼鏡筒と；主対物レンズと双眼鏡筒との間の平 行光路内に導入でき、ビデオモジュールの導入時に光路に配置される少くとも１ つの分光器と、対物レンズおよび撮像管を有し関連の分光器によって双眼光路の 該光路の一部が向けられる少くとも１つのビデオカメラとを有するビデオモジュ ールと；を有する、特に眼検査装置または眼処置装置のための、ビデオモジュー ルを有する顕微鏡に関するものである。

【０００２】 顕微鏡、特に医療検査装置（例えば、細隙灯装置）に使用される顕微鏡の場合 、概ねビデオカメラによって検査プロセスまたは処置プロセスを記録するのが望 ましい。

【０００３】

【従来の技術】

手術用顕微鏡にビデオモジュールを組込むことは、ドイツ連邦共和国実用新案 登録第９，３０８，４６４号から公知である、ビデオモジュールは、プリズムと 後段のビデオカメラとからなる。プリズムは主対物レンズまたは倍率切換器と双 眼鏡筒との間に配置され、光路の一部を放射するのみならず、さらに複数回の偏 向（方向偏向）によって側方へ向く像を形成する。このプリズムに続いて、対物 レンズおよびビデオカメラの撮像管が設けてある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記構造に帰因して、公知の顕微鏡用ビデオモジュールは、比較的大きい構造 を有する。なぜならば、“焦点合わせ用の対物レンズ”と撮像管との間の間隙を 比較的大きく構成しなければならないからである。

【０００５】 本考案の目的は、顕微鏡の平行な光路に挿入することができる分光器を有し、 構造の長さ寸法が比較的短いビデオモジュールを有する顕微鏡を提供することで ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、分光器は、分光ミラーまたは簡単な分 光キューブであり、ビデオカメラの撮像管上に側方へ向く像を得るため、分光器 の後ろの偏向された光路内に偏向ミラーが設けられ、前記ビデオカメラの対物レ ンズが、前記分光器と偏向ミラーとの間に設けてあるビデオモジュールを有する 顕微鏡を特徴とするものである。

【０００７】 本考案にもとづき、分光器は、“光反転”プリズムではなく、分光ミラーまた は分光キューブである。かくして、ビデオカメラの撮像管に側方へ向く像を得る ため、分光器の後ろの偏向された光路に（別の）偏向ミラーを設ける必要がある 。

【０００８】 しかしながら、光路の多重“反転”によって、“有効”構造の長さ寸法の短縮 を達成できる。しかしながら、特に本発明にもとづき構成したビデオモジュール の構造の長さ寸法をさらに短縮できるよう、分光器と偏向ミラーとの間にビデオ カメラの対物レンズを設けることができる。

【０００９】 本考案の好ましい実施例は、実用新案登録請求の範囲の請求項２の対象である 。

【００１０】 請求項２にもとづき、偏向された光束が、垂直線に対して角度Γ＃０°をなす よう、分光器を構成する。換言すれば、分光器は、偏向された光束を（顕微鏡の 通常の組込み位置に関して）上方または下方へ偏向するよう配置されている。偏 向された光束を上方へかつ双眼鏡筒の方向へ偏向する場合（請求項３）に、特に 分光器の上記組込位置によって、本発明にもとづき構成したビデオモジュールの 構造寸法を先行技術に比して著しく縮小できる。

【００１１】 また偏向ミラーで光路を垂直で下方へ偏向し（請求項４）、垂直で下方へ延び る光路を双眼鏡筒の別の光路と交差させることによって（請求項５）、構造寸法 をさらに縮小できる。さらに請求項６に、角度Γの好ましい数値、即ち、約１３ °を規定した。この数値は、双方の双眼光路の“通常の”間隔に当てはまり、最 小の構造寸法を生ずる。

【００１２】 さらにまた請求項７に開示した実施例の場合、対物レンズおよび分光キューブ は、構造ユニットを形成する。かくして、構造寸法が縮小されるのみならず、本 考案に係るビデオモジュールの調整が簡略化される。

【００１３】

【考案の実施の形態】

図面に示した実施例を参照して、以下に、本考案の普遍的技術的思想を制限す ることなく、本考案を説明する。さらに、この明細書に詳細には説明されていな い本考案に係るすべての詳細の開示に関して図面を参照する。

【００１４】 各図において、同一の部材には同一の図面参照番号を付した。従って、新たに 説明しない。図面には、特に眼検査装置または眼処置装置（例えば、細隙灯装置 ）のための顕微鏡に組込み得る本考案にもとづき構成したビデオモジュールを示 した。

【００１５】 ここには詳細に説明してないすべての細目に関して参照される細隙灯装置（例 えば、本出願人の細隙灯「ＲＯ５０００」；商品名）は、顕微鏡基部（図示せず ）と双眼鏡筒との間にモジュール（例えば、フォトモジュールまたはビデオモジ ュール）を組込む可能性を有する。

【００１６】 図１において、顕微鏡基部（図示せず）は、概ね参照番号１で示したビデオモ ジュールの左側に設けてある。顕微鏡基部は、特に主対物レンズを含み、所望に 応じさらに倍率切換器を含むことができる。ビデオモジュール１の右側には、双 眼鏡筒（図示せず）が設けてある。

【００１７】 本考案に係るビデオモジュール１は、主対物レンズと双眼鏡筒との間の観察鏡 筒の平行な光路に組込まれている。

【００１８】 ビデオモジュール１は、顕微鏡の倍率切換器をフランジ止めするためのフラン ジ輪郭を左側に有するハウジング２からなる。スナップリング３は、倍率変換器 にビデオモジュール１を不動に結合するのに役立つ。ビデオモジュール１の対向 側には、顕微鏡の双眼鏡筒を取付けるための開口４が設けてある。双眼鏡筒（図 １には図示さず）は、ボールクランプ装置５によってビデオモジュール１内に固 定される。

【００１９】 ビデオモジュール１のハウジング２は、支持部材７を挿入する円形の中心貫通 口を有する。前記支持部材は、いわゆる完全な調整板の一部であり、光学的構成 素子、即ち、分光器８、焦点合わせ用のアクロマート９および偏向ミラー１０（ これらについては図３（ａ）参照）を含む。双眼鏡筒（図示せず）の差込開口４ の側には、鏡筒のために設けた２つの開口を有するハウジングプレート６が設け てある。

【００２０】 ビデオモジュールのハウジング２には、ねじピン１２によってハウジング２に 固定されたビデオカメラ１１の取付け開口が斜め下方に加工されている。さらに 、ビデオカメラ１１とビデオカメラの作動に必要な電源部１３との間の接続ケー ブルが、ビデオカメラ１１に接続されている。この場合、ユニオンナット１４が 、ビデオカメラ１１の位置を固定し、かくして、同時にカメラの像位置を不動に 調節できる。ユニオンナット１４をゆるめれば、焦点合わせのため、ビデオカメ ラをスリーブ１６内にさらに差込むことができる。

【００２１】 図２に、医師の眼の方向から見たビデオモジュール１の側面図を示した。ハウ ジング２には、支持装置７と、光学的構成素子である分光器８、焦点合わせ用の アクロマート９および偏向ミラー１０と、ハウジングプレート６とからなる完全 な調整板が挿入してある。この構造ユニットは、ユニット周縁に半径方向へ作用 する３つのボールクランプ装置５によってハウジング２に固定されている。

【００２２】 図３（ａ）に、本考案に係る光学的構成素子を取付けた調整板およびハウジン グプレート６の背面を示した。観察チャンネルの光路内では、分光キューブ８の 形の分光器が、接着箇所によってカバープレート６に結合されている。この結合 には、エラストシル・接着剤を使用する。

【００２３】 さらに、偏向された光束の光路には、焦点合わせ用のアクロマート９および偏 向ミラー１０が設けてある。上記の光学的構造グループによって、観察チャンネ ルの観察光路から部分光器を側方へ放射し、ビデオカメラの方向へ向けることが できる。本考案にもとづき観察光路を側方へ偏向することによって、ビデオモジ ュールの光学的構造の長さ寸法を著しく短縮できる。

【００２４】 図３（ｂ）に、分光キューブ８および次の焦点合わせ用のアクロマート９を拡 大して示した。双方の光学的構造グループは、支持装置７に受容されている。図 ３（ｂ）に断面として示した支持装置７のウエブの端部には、偏向ミラー１０が 設けてある。

【００２５】

【考案の効果】

以上述べた通り、本考案によれば、特に構造の長さ寸法を小型化でき、構造が 簡単なビデオモジュールを有する顕微鏡を提供することができる。

【提出日】平成９年２月１８日

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】 請求項２にもとづき、偏向された光束が、垂直線に対して角度Γをなすよう、 分光器を構成する。換言すれば、分光器は、偏向された光束を（顕微鏡の通常の 組込み位置に関して）上方または下方へ偏向するよう配置されている。偏向され た光束を上方へかつ双眼鏡筒の方向へ偏向する場合（請求項３）に、特に分光器 の上記組込位置によって、本発明にもとづき構成したビデオモジュールの構造寸 法を先行技術に比して著しく縮小できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にもとづき構成したビデオモジュールの
横断面図である。

【図２】本考案に係るビデオモジュールの正面図であ
る。

【図３】分光キューブおよび方向偏向ミラーのユニット
を示す図で、（ａ）は平面図、（ｂ）は分光キューブの
横断面図である。

【符号の説明】

１ ビデオモジュール ２ ハウジング ６ ハウジングプレート ７ 支持部材 ８ 分光器 ９ 焦点合わせ用のアクロマート １０ 偏向ミラー １１ ビデオカメラ １３ 電源部

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【手続補正書】

【提出日】平成９年２月１８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ロナルド．スパルトマン ドイツ連邦共和国．デ−82110．ジャーメ リング．ミエドストラーセ．10

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 主対物レンズと；双眼鏡筒と；主対物レ
   ンズと双眼鏡筒との間の平行光路内に導入でき、ビデオ
   モジュールの導入時に光路に配置される少くとも１つの
   分光器と、対物レンズおよび撮像管を有し関連の分光器
   によって双眼光路の該光路の一部が向けられる少くとも
   １つのビデオカメラとを有するビデオモジュールと；を
   有する、特に眼検査装置または眼処置装置（例えば、細
   隙灯装置）のための顕微鏡において、前記分光器は、分
   光ミラーまたは簡単な分光キューブであり、前記ビデオ
   カメラの撮像管上に側方へ向く像を得るため、分光器の
   後ろの偏向された光路内に偏向ミラーが設けられ、前記
   ビデオカメラの対物レンズが、前記分光器と偏向ミラー
   との間に設けてあることを特徴とする顕微鏡。
2. 【請求項２】 前記分光器が、偏向された光束が垂直線
   に対して角度Γ＃０°をなすよう構成されていることを
   特徴とする請求項１記載の顕微鏡。
3. 【請求項３】 前記偏向された光束は、上方へかつ双眼
   鏡筒の別の光路の方向へ偏向されることを特徴とする請
   求項２記載の顕微鏡。
4. 【請求項４】 前記偏向ミラーが、光路を垂直下方へ偏
   向することを特徴とする請求項２または３記載の顕微
   鏡。
5. 【請求項５】 前記分光器および偏向ミラーが、垂直で
   下方へ延びる光路が双眼鏡筒の別の光路と交差するよう
   配置されていることを特徴とする請求項３または４記載
   の顕微鏡。
6. 【請求項６】 前記角度Γが、約１３°であることを特
   徴とする請求項５記載の顕微鏡。
7. 【請求項７】 前記対物レンズおよび分光キューブが、
   構造ユニットを形成することを特徴とする請求項１〜６
   のいずれか１項記載の顕微鏡。