JP3039758B2 - パルス荷電電気集塵装置 - Google Patents

パルス荷電電気集塵装置

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JP3039758B2
JP3039758B2 JP6317003A JP31700394A JP3039758B2 JP 3039758 B2 JP3039758 B2 JP 3039758B2 JP 6317003 A JP6317003 A JP 6317003A JP 31700394 A JP31700394 A JP 31700394A JP 3039758 B2 JP3039758 B2 JP 3039758B2
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俊明 三坂
章男 赤坂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパルス荷電電気集塵装置
に係り、特にパルス電圧と直流ベース電圧を重畳して印
加するパルス電源を備えたパルス荷電電気集塵装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、放電極と集塵極からなる電気集塵
器にパルス電圧を印加して高抵抗のダストを捕集する集
塵性能の優れたパルス荷電方式の電気集塵装置(パルス
荷電電気集塵装置)が知られている。しかしながら、パ
ルス荷電方式の電気集塵装置では、集塵性能が、パルス
電圧、パルス電流のみならず、パルス幅、パルスの立ち
上がり速度等のパルス波形、パルス頻度、パルスの動作
タイミング等のパルスの制御、パルスが重畳されるベー
ス電圧、ベース電流の制御等の多くの要素に左右され、
更に、捕集するダスト、処理ガスの性状によっても変化
するため、電気集塵器に印加するパルス電圧を最適に制
御するのが困難であるという問題がある。
【0003】このため、従来では、電気集塵器内のスパ
ークの発生、スパーク頻度を検出してパルス電圧、パル
ス頻度を制御する方法(特公平5−77465号公
報)、電気集塵器の出口煤塵量を検出して出口煤塵量が
最小となるようにパルス頻度を制御する方法(特開昭6
4−15161号公報)等が考案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の方法を用いても、例えばスパーク頻度で制御する
方法では制御のためにスパークの発生する電圧までパル
ス電圧を高くするため、スパークで集塵率が低下した
り、ダスト抵抗が高い領域ではスパークが発生するパル
ス電圧が最大の集塵率を得る電圧より大きくなりすぎて
しまう等の問題がある。
【0005】また、出口煤塵量を検出する方法では高価
な煤塵濃度計を設置しなければならず、かつ燃料、燃焼
条件によってダスト性状が変化すると煤塵濃度計の指示
値が同じでも煤塵の重量濃度が異なり適正な制御ができ
ない等の問題がある。本発明はこのような事情に鑑みて
なされたもので、ダスト性状に応じて最適なパルスを電
気集塵器に印加するパルス荷電電気集塵装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、直流ベース電源からの直流ベース電圧とパ
ルス電源からのパルス電圧を重畳して得られるパルス荷
電電圧を電気集塵器内に設けられた放電極と集塵極の間
に印加し、ダストを捕集するパルス荷電電気集塵装置に
おいて、前記直流ベース電源から出力される直流出力を
所定の定電流に制御するベース電流制御手段と、前記直
流ベース電源から出力される直流出力の電圧値を検出す
るベース電圧検出手段と、前記ベース電圧検出手段によ
って検出された前記電圧値が集塵率を最大にする所定の
目標値となるように前記パルス電源から出力されるパル
ス出力を制御する制御手段と、から構成されたことを特
徴としている。
【0007】また、直流ベース電源からの直流ベース電
圧とパルス電源からのパルス電圧を重畳して得られるパ
ルス荷電電圧を電気集塵器内に設けられた放電極と集塵
極の間に印加し、ダストを捕集するパルス荷電電気集塵
装置において、前記直流ベース電源から出力される直流
出力を所定の定電圧に制御するベース電圧制御手段と、
前記直流ベース電源から出力される直流出力の電流値を
検出するベース電流検出手段と、前記ベース電流検出手
段によって検出された前記直流値が集塵率を最大にする
所定の目標値となるように前記パルス電源から出力され
るパルス出力を制御する制御手段と、から構成されたこ
とを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明によれば、電気集塵器内に設けられた放
電極と集塵極を直流荷電する直流ベース電源の直流ベー
ス電流を、ベース電流制御手段によって所定の一定値に
制御するとともに、ベース電圧検出手段によって直流ベ
ース電源から出力される直流ベース電圧を検出し、この
直流ベース電圧が集塵率を最大にするべく設定された所
定の一定値(目標値)となるように放電極と集塵極をパ
ルス荷電するパルス電源のパルス出力を制御するように
している。
【0009】また他の態様によれば、電気集塵器内に設
けられた放電極と集塵極を直流荷電する直流ベース電源
の直流ベース電圧を、ベース電流制御手段によって所定
の一定値に制御するとともに、ベース電流検出手段によ
って直流ベース電源から出力される直流ベース電流を検
出し、この直流ベース電流が集塵率を最大にするべく設
定された所定の一定値(目標値)となるように放電極と
集塵極をパルス荷電するパルス電源のパルス出力を制御
するようにしている。
【0010】以上により、直流ベース電源から出力され
る直流ベース電流及び直流ベース電圧は集塵率を最大に
するべく設定された所定値に保持され、最大の集塵率で
含塵ガス中のダストが捕集されるようになる。
【0011】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係るパルス荷
電電気集塵装置の好ましい実施例を詳説する。図1は本
発明に係わるパルス荷電電気集塵装置の一実施例を示す
構成図である。
【0012】同図に示すようにパルス荷電電気集塵装置
は主に、電気集塵器10と、ベース電圧発生器12、パ
ルス発生器14及び制御器16からなるパルス電源20
とから構成されている。先ず、パルス荷電電気集塵装置
の除塵フローについて説明すると、図示しないボイラー
から発生した含塵ガスは電気集塵器10の入気口10E
から集塵室10Aに送気される。集塵室10A内では、
内部に設けられた放電極10Bと集塵極10C間にパル
ス電源20が接続されてパルス電圧が印加されており、
集塵室10Aに送気された含塵ガス中のダストは放電極
10Bからの放電によって帯電し、集塵極10Cに捕集
される。
【0013】集塵極10Cに捕集されたダストは、槌打
ち操作により集塵極10Cから剥離されてホッパー部1
0Dに落下堆積される。ホッパー部10Dに堆積された
堆積ダストは堆積量に応じて又は一定時間ごとに電気集
塵器10外に図示しない排出装置で排出される。一方、
除塵された清浄ガスは電気集塵気10の排気口10Fか
ら排出されて大気中に放出される。
【0014】以上のように、ボイラーから発生した含塵
ガスは、パルス電圧の印加された放電極10Bからの放
電によって除塵され、清浄ガスとして排気口10Fから
排出される。次に、上記のように放電極10Bに印加す
るパルス電圧を出力するパルス電源20の制御方法につ
いて説明する。
【0015】図2はパルス電源20から出力されるパル
ス電圧の波形の一例を示したものである。同図パルス電
圧Vpeはパルス電源20から出力される電圧波形を表し
ており、このパルス電圧Vpeはベース電圧発生器12か
ら出力される直流電圧(ベース電圧)VB とパルス発生
器14から出力されるパルス電圧VP が重畳されて得ら
れる。図中Tはパルス周期を表しており、単位時間当た
りのパルス数(パルス頻度)は1/Tで表される。ま
た、図中Wはパルス幅を表している。
【0016】同図に示すベース電圧VB (或いはベース
電流IB )、パルス電圧VP 、パルス頻度1/T、パル
ス幅Wは制御器16によって含塵ガス中のダストを捕集
する効率(集塵率)が最大となるように制御される(こ
のときのベース電圧VB 、ベース電流IB 、パルス電圧
P 、パルス頻度1/T、パルス幅Wの値を最適値とい
うことにする)。また、集塵率は、ダストの電気抵抗
(ダスト電気抵抗)の値によっても影響を受けるため、
上記最適値はダスト電気抵抗に応じて決定される。
【0017】そこで、先ず、図3と図4を用いて上記ベ
ース電圧VB 、ベース電流IB 、パルス電圧VP 、パル
ス頻度1/T、パルス幅Wの最適値の決定方法について
説明する。図3はボイラーから種々のダスト条件の含塵
ガスを発生させて除塵実験を行い、出口ダスト濃度が最
小となるパルス荷電条件において出口ダスト濃度とベー
ス電圧の値を測定した結果を示したグラフである。同図
横軸にはダスト性状の指標としてダスト電気抵抗(対数
表示)、左側縦軸には出口ダスト濃度、右側縦軸にはベ
ース電圧が示されている。また、図4は図3と同様に出
口ダスト濃度が最小となる場合のパルス荷電条件におい
て出口ダスト濃度とベース電流の値を測定した結果を示
したグラフであり、図3のベース電圧に変わって右側縦
軸にベース電流が示されている。
【0018】図3及び図4においてダスト電気抵抗に対
する出口ダスト濃度は図中2本の実線で示された範囲内
にプロットされた点で示され、ダスト電気抵抗に対する
ベース電圧又はベース電流は図中2本の点線で示された
範囲内にプロットされた点で示されている。尚、出口ダ
スト濃度は一定のダスト濃度の含塵ガスを電気集塵器1
0の入気口10Eから送気したときに排気口10Fで検
出されるダスト濃度を示しており、集塵率を等価的に示
したものである。
【0019】図3及び図4の実験結果によると、出口ダ
スト濃度が最小となるときの出口ダスト濃度は図3又は
図4に示されるようにダスト電気抵抗の値が増加するに
従ってやや増加していく傾向を示しているが、出口ダス
ト濃度が最小となるときのベース電圧及びベース電流は
ダスト電気抵抗の値に係わらずほぼ一定の値を示してい
るのがわかる(ベース電流はダスト電気抵抗の値が増加
するに従ってやや減少する傾向にあるがパルス荷電方式
の電気集塵器が適用されるダスト電気抵抗の範囲ではほ
ぼ一定とみなすことができる)。
【0020】従って、図3及び図4に示す実験結果か
ら、集塵率を最大にするには、集塵するダストの電気抵
抗の値に係わらず、ベース電圧発生器12から出力する
ベース電圧VB とベース電流IB を図3及び図4に示さ
れる一定値VB0、IB0(即ち最適値)に保持すればよい
ことがわかる。即ち、任意のダスト電気抵抗に対してベ
ース電圧発生器12から出力するベース電圧IB を強制
的に上記最適値IB0に設定し、ベース電圧VB をパルス
発生器14から出力するパルス電圧VP 、パルス頻度1
/T、パルス幅Wを制御して上記最適値VB0に設定すれ
ば、最大の集塵率が得られるようになる。
【0021】尚、上記のようにベース電圧発生器12か
ら出力するベース電流IB を強制的に上記最適値IB0
設定する換わりにベース電圧VB を最適値VB0に設定
し、ベース電流IB をパルス発生器14から出力するパ
ルス電圧VP 、パルス頻度1/T、パルス幅Wによって
上記最適値IB0に設定するようにしてもよい。次に、パ
ルス発生器14から出力するパルスのパルス電圧VP
パルス頻度1/T、パルス幅Wによってベース電圧VB
を最適値に設定する方法を示す。
【0022】ベース電圧VB はパルス電圧VP 、パルス
頻度1/T、パルス幅Wのいずれかを変化させれば、そ
れに伴って変化する。従って、パルス電圧VP 、パルス
頻度1/T、パルス幅Wの要素のうち2つの値を所定の
値に固定し、残る1つの要素を変化させて、ベース電圧
B が最適値となるように制御する。そこで、まず、パ
ルス頻度1/Tとパルス幅Wを所定値に固定し、パルス
電圧VP を変化させてベース電圧VB を制御する方法を
図5及び図6を用いて説明する。
【0023】図5は、ベース電圧発生器12から出力す
るベース電流IB を最適値に固定した場合に、電気抵抗
の異なる2種類のダストにおいてパルス電圧VP を変化
させたときの出口ダスト濃度とベース電圧VB を測定し
た結果を示したグラフである。同図の破線で示された曲
線はパルス電圧VP に対する出口ダスト濃度を示し、同
図の実線で示された直線はパルス電圧VP に対するベー
ス電圧VB を示している。また、同図直線A、曲線aは
2種類のダストのうちダスト電気抵抗が小さい方の測定
結果、同図直線B、曲線bはダスト電気抵抗が大きい方
の測定結果を示している。
【0024】そして、同図曲線a、bの最小点a0 、b
0 は出口ダスト濃度が最小となるパルス電圧VP を示
し、このときの同図ベース電圧VB0はベース電圧VB
最適値を示している。同図に示すように、出口ダスト濃
度が最小となるパルス電圧が存在し、ベース電圧がパル
ス電圧の上昇とともに低下している。これは、電気集塵
器の集塵極に捕集されたダスト層内で微弱な逆電離が発
生しており、パルス電圧の上昇に伴って、その逆電離が
強まり、ベース電圧が低下するとともに電気集塵器の集
塵率が低下して出口ダスト濃度が増加したものと考えら
れる。
【0025】また、同図によればベース電圧VB がベー
ス電圧の最適値VB0より大きい場合には、パルス電圧V
P を増加させ、ベース電圧VB がベース電圧の最適値V
B0より小さい場合には、パルス電圧VP を減少させれ
ば、ベース電圧の最適値VB0に達することがわかる。こ
の結果をもとにパルス電圧VP を変化させてベース電圧
B を制御する手順を図6のフローチャートに示す。
【0026】まず、制御器16はベース電圧発生器12
を起動し(ステップS10)、ベース電流を最適値に設
定する(ステップS12)。そして、パルス発生器14
を起動し(ステップS14)、電気集塵器10の放電極
10Bにパルス電圧VP を印加する。制御器16はこの
ときのベース電圧発生器12から出力されるベース電圧
B を検出し(ステップS16)、この電圧と目標値
(ベース電圧の最適値V B0)とを比較する(ステップS
18)。
【0027】このステップS18において、検出したベ
ース電圧VB が目標値より小さい場合にはパルス電圧V
P を降下させ(ステップS20)、逆に、検出したベー
ス電圧VB が目標値より大きい場合にはパルス電圧VP
を上昇させる(ステップS22)。そしてベース電圧V
B が目標値と等しくなったと時点で、パルス電圧VP
降下又は上昇を停止し、そのときのパルス電圧VP を保
持する(ステップS24)。
【0028】以上のフィードバック制御によって、ベー
ス電圧VB は最適値VB0に保持され、常に最大の集塵率
が得られるようになる。次にパルス電圧VP とパルス頻
度1/Tを所定値に固定し、パルス幅Wを変化させてベ
ース電圧VB を制御する方法を図7及び図8を用いて説
明する。図7は、ベース電圧発生器12から出力するベ
ース電流IB を最適値に固定した場合に電気抵抗の異な
る3種類のダストにおいてパルス幅Wを変化させたとき
の出口ダスト濃度とベース電圧VB を測定した結果を示
したグラフである。同図の破線で示された曲線はパルス
幅Wに対する出口ダスト濃度を示し、同図の実線で示さ
れた曲線はパルス幅Wに対するベース電圧VB を示して
いる。また、同図曲線AからC、aからcは順にダスト
電気抵抗が大きくなっていった場合の測定結果を示して
いる。
【0029】同図によるとベース電圧VB がベース電圧
の最適値VB0より大きい場合には、パルス幅Wを増加さ
せ、ベース電圧VB がベース電圧の最適値VB0より小さ
い場合には、パルス幅Wを減少させれば、ベース電圧の
最適値VB0に達することがわかる。この結果をもとにパ
ルス幅Wを変化させてベース電圧VB を制御する手順を
図8のフローチャートに示す。
【0030】まず、制御器16はベース電圧発生器12
を起動し(ステップS30)、ベース電流を最適値に設
定する(ステップS32)。そして、パルス発生器14
を起動し(ステップS34)、電気集塵器10の放電極
10Bにパルス電圧VP を印加する。制御器16はこの
ときのベース電圧発生器12から出力されるベース電圧
B を検出し(ステップS36)、この電圧と目標値
(ベース電圧の最適値V B0)とを比較する(ステップS
38)。
【0031】このステップS38において、検出したベ
ース電圧VB が目標値より小さい場合にはパルス幅Wを
減少させ(ステップS40)、逆に、検出したベース電
圧V B が目標値より大きい場合にはパルス幅Wを増加さ
せる(ステップS42)。そしてベース電圧VB が目標
値と等しくなったと時点で、パルス幅Wの減少又は増加
を停止し、そのときのパルス幅Wを保持する(ステップ
S44)。
【0032】以上のフィードバック制御によって、ベー
ス電圧VB は最適値VB0に保持され、常に最大の集塵効
率が得られるようになる。尚、上記図8に示したパルス
幅によるパルス荷電制御と図6に示したパルス電圧によ
るパルス荷電制御とを組み合わせて制御してもよい。例
えば、図6のフローにおいてベース電圧VB が目標値に
達する前にパルス電圧VP が装置で制限される上限値に
達した場合には、パルス幅Wを拡大する。また、ベース
電圧VB が下限設定値以下となった場合にはパルス幅W
を狭めた後にパルス電圧VP を低下させる。
【0033】次にパルス電圧VP とパルス幅Wを所定値
に固定し、パルス頻度1/Tを変化させてベース電圧V
B を制御する方法を図9及び図10を用いて説明する。
図9は、ベース電圧発生器12から出力するベース電流
B を最適値に固定した場合に電気抵抗の異なるダスト
でパルス頻度1/Tを変化させたときの出口ダスト濃度
とベース電圧VB を測定した結果を示したグラフであ
る。同図の破線で示された曲線はパルス頻度1/Tに対
する出口ダスト濃度を示し、同図の実線で示された曲線
はパルス頻度1/Tに対するベース電圧VB を示してい
る。また、同図曲線AからC、aからcは順にダスト電
気抵抗が大きくなっていった場合の測定結果を示してい
る。
【0034】同図によるとベース電圧VB がベース電圧
の最適値VB0より大きい場合には、パルス頻度1/Tを
増加させ、ベース電圧VB がベース電圧の最適値VB0
り小さい場合には、パルス頻度1/Tを減少させれば、
ベース電圧の最適値VB0に達することがわかる。この結
果をもとにパルス頻度1/Tを変化させてベース電圧V
B を制御する手順を図10のフローチャートに示す。
【0035】まず、制御器16はベース電圧発生器12
を起動し(ステップS50)、ベース電流を最適値に設
定する(ステップS52)。そして、パルス発生器14
を起動し(ステップS54)、電気集塵器10の放電極
10Bにパルス電圧VP を印加する。制御器16はこの
ときのベース電圧発生器12から出力されるベース電圧
B を検出し(ステップS56)、この電圧と目標値
(ベース電圧の最適値V B0)とを比較する(ステップS
58)。
【0036】このステップS58において、検出したベ
ース電圧VB が目標値より小さい場合にはパルス頻度1
/Tを減少させ(ステップS60)、逆に、検出したベ
ース電圧VB が目標値より大きい場合にはパルス頻度1
/Tを増加させる(ステップS62)。そしてベース電
圧VB が目標値と等しくなったと時点で、パルス頻度1
/Tの減少又は増加を停止し、そのときのパルス頻度1
/Tを保持する(ステップS64)。
【0037】以上のフィードバック制御によって、ベー
ス電圧VB は最適値VB0に保持され、常に最大の集塵効
率が得られるようになる。尚、上記図10に示したパル
ス幅によるパルス頻度制御と図6に示したパルス電圧に
よるパルス荷電制御とを組み合わせて制御してもよい。
例えば、図6のフローにおいてベース電圧VB が目標値
に達する前にパルス電圧VP が装置で制限される上限設
定値に達した場合には、パルス頻度1/Tを増加する。
また、ベース電圧VB が下限設定値以下となった場合に
はパルス頻度1/Tを低下させた後にパルス電圧VP
低下させる。
【0038】また、上記の図6、8、10に示した制御
をすべて組み合わせて、ベース電圧に応じてパルス電
圧、パルス幅、パルス頻度を同時に制御してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るパルス
荷電電気集塵装置によれば、ベース電圧を検出してパル
ス電源のパルス電圧、パルス幅またはパルス頻度、さら
にはこれらを組み合わせて制御することによって、装置
で取り扱うダスト性状が変動しても、集塵率が最大にな
るように制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係わるパルス荷電電気集塵装置
の実施例をしめす構成図である。
【図2】図2は図1におけるパルス電源から出力される
電圧波形を示す説明図である。
【図3】図3はダスト電気抵抗と出口ダスト濃度、ベー
ス電圧の関係を示すグラフである。
【図4】図4はダスト電気抵抗と出口ダスト濃度、ベー
ス電流の関係を示すグラフである。
【図5】図5はパルス電圧と出口ダスト濃度、ベース電
圧の関係を示すグラフである。
【図6】図6はパルス電圧を可変としたときのパルス電
源制御の手順を示すフローチャートである。
【図7】図7はパルス幅と出口ダスト濃度、ベース電圧
の関係を示すグラフである。
【図8】図8はパルス幅を可変としたときのパルス電源
制御の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9はパルス頻度と出口ダスト濃度、ベース電
圧の関係を示すグラフである。
【図10】図10はパルス頻度を可変としたときのパル
ス電源制御の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…電気集塵器 10A…集塵室 10B…放電極 10C…集塵極 10D…ホッパー部 12…ベース電圧発生器 14…パルス発生器 16…制御器 20…パルス電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−127461(JP,A) 特開 平5−317751(JP,A) 特開 平6−328004(JP,A) 特開 昭64−15161(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B03C 3/00 - 3/88

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流ベース電源からの直流ベース電圧と
    パルス電源からのパルス電圧を重畳して得られるパルス
    荷電電圧を電気集塵器内に設けられた放電極と集塵極の
    間に印加し、ダストを捕集するパルス荷電電気集塵装置
    において、 前記直流ベース電源から出力される直流出力を所定の定
    電流に制御するベース電流制御手段と、 前記直流ベース電源から出力される直流出力の電圧値を
    検出するベース電圧検出手段と、 前記ベース電圧検出手段によって検出された前記電圧値
    が集塵率を最大にする所定の目標値となるように前記パ
    ルス電源から出力されるパルス出力を制御する制御手段
    と、 から構成されたことを特徴とするパルス荷電電気集塵装
    置。
  2. 【請求項2】 直流ベース電源からの直流ベース電圧と
    パルス電源からのパルス電圧を重畳して得られるパルス
    荷電電圧を電気集塵器内に設けられた放電極と集塵極の
    間に印加し、ダストを捕集するパルス荷電電気集塵装置
    において、 前記直流ベース電源から出力される直流出力を所定の定
    電圧に制御するベース電圧制御手段と、 前記直流ベース電源から出力される直流出力の電流値を
    検出するベース電流検出手段と、 前記ベース電流検出手段によって検出された前記直流値
    が集塵率を最大にする所定の目標値となるように前記パ
    ルス電源から出力されるパルス出力を制御する制御手段
    と、 から構成されたことを特徴とするパルス荷電電気集塵装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記パルス電源から出
    力されるパルス出力のパルス振幅、パルス幅及びパルス
    頻度のうち少なくとも1つを制御することを特徴とする
    請求項1又は2のパルス荷電電気集塵装置。
JP6317003A 1994-12-20 1994-12-20 パルス荷電電気集塵装置 Expired - Fee Related JP3039758B2 (ja)

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