JP3038927U - 荷物運搬台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭い場所でも荷物の積み卸しが簡単で、重
い荷物の運搬や荷物の数が多い作業であっても効率良く
処理でき、荷物を手で持ち上げて降ろす作業を必要とせ
ずに、素早く荷物が降ろせる。 【解決手段】 手押し杆９を接続した支持体７とローラ
１０を有する荷台３か成り、該荷台３は傾斜角度を持た
せて支軸部８を介して支持体７に回動できるようにして
あり、上記の手押し杆９を手前に引くことで該荷台３が
前方に傾いて荷物がローラ上を滑り床面に降ろされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、工場、倉庫などで荷物の持ち運びに使用されている台車の改良に 関するものであり、台車上の荷物をワンタッチで簡単に降ろすことができ、作業 効率を高める荷物運搬台車を提供するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこれらの荷物運搬台車においては、荷台の下面前後にキャスターのよう な車輪を設けたものが一般的に知られている。 この種の台車は、キャスターが設けられているので進行する方向が自由であり 、運搬するのには便利であるが、台車から荷物を降ろす際に荷物を持ち上げなけ ればならず、荷物の数が多い時あるいは重い荷物などの時はその作業に時間や労 力を要し、狭い幅の場所に降ろす時は、荷物を広い場所に降ろしてから置き直す などの不便さがあった。 この欠点を解消するものとして、台車の上面にローラコンベアーを配置したも の（例えば、実開昭６２−２０３７８０号公報）が知られているが、荷台と同じ 高さの場所に移動させる場合は、ローラの作用で簡単に荷物の降ろし作業ができ るものの、キャスターがあるため床面と荷台の上面に段差が生じるので、荷物の 損傷を避けるために、荷物によっては持ち上げて降ろす作業が残り、一般的な台 車と同様の不便さがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、荷台と同じ高さの場所以外でも荷物の運搬と積み降ろしの作業が 早く楽に出来るようにし、特に重い荷物の運搬や数多い荷物を処理する場合の作 業時間を短縮し、労力を要さない荷物運搬台車を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記の課題を達成するためにこの考案は、全体を枠体で構成し複数のローラを 有する荷台と手押し杆を設けた支持体より成り、該荷台の前方には前車輪が取り 付けられており、該荷台と該支持体とは支軸部を介して回動自在に装備してあり 、後車輪を取り付けた該支持体の方向に該荷台を緩やかに傾斜させて前記の支軸 部を後部近くに設けた荷物運搬台車とする。

【０００５】 考案の作用 全体を枠体で構成して複数のローラを有した荷台に荷物を載せ、所定の場所ま で移動して荷物を降ろす場合において、手押し杆を手元に引くことによって、荷 台の後部に設けた支軸部の回動作用により、両側の支持体が上方に持ち上がり、 前記の荷台は前方に傾斜し、各ローラは荷物の自重で傾斜した方向に回転するこ で荷台上から荷物が滑り降ろされ、手押し杆を前に軽く押すことで支持体と荷台 が元の位置に戻る作用がある。

【０００６】

【考案の実施の形態】

今、この請求項記載の考案の実施の形態を図面によって説明する。 荷台３を構成する枠体１５の大きさは、長さを６５乃至７０ｃｍとし、横幅を５ ０乃至６０ｃｍにして、４本のローラ１０を枠体１５に対し回転自在に架設して あり、該枠体１５の最前方に固定板１４をそれぞれ設け、該固定板１４の下面に は前車輪５を固定してある。 該荷台３の後端両側にはストッパ１１を設け、後端側のローラ１０の近傍の枠 体３には嵌合孔を穿設してあり、逆さＬ字状に形成した両側の支持体７の先端内 側には脚部６立設してこの頭部には軸棒４を突設させ、該支持体７の後方下面に は後車輪２を固定して、両側接続部１３からは縦コ字型の手押し杆９を取り付け 、該支持体７の軸棒４を該荷台３の後端側のローラ１０の近傍に設けた前記の嵌 合孔に嵌め込んでナット１６などで止めて回動自在となる支軸部８を形成するこ とで荷物運搬台車１が構成される。

【０００７】 １２は荷物運搬台車１を補強する連結杆であって、この考案による荷物運搬台 車１を使用する時は、該荷台３のローラ１０上に１５乃至２０ｋｇ程度の荷物１ ７を載せて所定の場所まで運んで行き、手押し杆９を図３の矢印に示したように 手元に引くと、該支持体７は上方に動くと同時に支軸部８が回動して該荷台３の 枠体１５が前方に傾斜し、荷物１７は図４に示す矢印の方向に移動しながら床面 １８に降ろされる。 運搬中の荷物１７においては、該荷台３が該支持体７の方向に緩やかに傾斜す るように角度を保持する設計にしてあるで、途中で荷物１７が落ちる心配はなく 、またスットパ１１で荷物１７が後ろに移動することもなく、狭い場所に荷物を 降ろしたい時は、指定された所に運んだ後、前述の操作を行えば良く、降ろした 荷物を再び移動させる手間も省ける。

【０００８】 この実施の形態においては、該荷台３の４本のローラ１０は、一般的なローラ コンベアーを使用しているが、荷台の中央部に回転ローラを設けたり、荷台の両 側に回転ローラを設けたものなどが考えられる。 更に、後車輪２を固定した該支持体７の形状においても、該荷台３を支えて回 動自在に出来る形状であれば良く、支軸部８は簡素な回動軸による構造にすれば この考案と同一である。 該荷台３下の車輪は、キャスター式でフリーに動く安定したものであれば１ケ 所でも使用上は支障のないものであり、床面１８と該荷台３との段差を少なくす るため、後車輪２より前車輪５の方を小径にしたものを取り付けることで、荷物 １７を降ろした時の衝撃を少なくし、荷物１７が損傷しないように配慮してある が、積極的には先端のローラ１０下部に横幅方向の薄手の保護板などによるパー ツ部材を設けても良い。 所定の場所に降ろした荷物は、手で持ち上げる手間が省けるので、引き続き次 の作業が円滑に行え、積み卸しを繰り返しても簡単な操作なので疲労感も少なく 手軽で便利な荷物運搬台車を提供するものである。

【０００９】

【考案の効果】

叙述のように構成し作用するこの考案においては、荷台３下のキャスター式の 車輪を使用しているので、移動する方向は自由であり、該荷台３にローラを設け ているから滑りも良好で、手押し杆９を手元に引き寄せるだけで該荷台３が前方 に傾斜するので手を使わないで荷物を降ろすことが出来る。 また、該荷台３が床面に対して傾斜するため、前車輪が取り付けられていても 、床面１８と該荷台３との段差が少なくなり、落下時の荷物の損傷を防ぐことが できるので、重い荷物であっても効率の良い作業が可能となる。 該荷台３は、支軸部８の方向に向かって緩やかに傾斜させているので、運搬時 に荷物が落ちる心配がなく、狭い場所においても台車が入れる幅さえあれば、手 を使うことなくそのままの位置に降ろすことができるので極めて便利であり、重 い荷物や数が多い場合の作業に最適で、作業時間を大幅に短縮して労力を要さな い荷物運搬台車を提供する。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態による全体の斜視図である。

【図２】図１の一部分解斜視図である。

【図３】図１の一部省略側面図である。

【図４】図１の使用状態を示す一部省略側面図である。

【符号の説明】

３ 荷台 ７ 支持体 ８ 支軸 ９ 手押し杆 １０ ローラ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】全体を枠体で構成し複数のローラを有する
   荷台と手押し杆を設けた支持体より成り、該荷台の前方
   には前車輪が取り付けられており、該荷台と該支持体と
   は支軸部を介して回動自在に装備してあり、後車輪を取
   り付けた該支持体の方向に該荷台を緩やかに傾斜させて
   前記の支軸部を後部近くに設けてなることを特徴とする
   荷物運搬台車。