JP3038027B2 - トロコイド系歯形内接式遊星歯車構造 - Google Patents

トロコイド系歯形内接式遊星歯車構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に角度バックラッシ
ュを低減するように構成したトロコイド系歯形内接式遊
星歯車構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、第1軸と、該第1軸の回転によっ
て回転する偏心体と、該偏心体に取付けられ偏心回転が
可能とされたトロコイド系の外歯歯車と、該外歯歯車に
内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車の
自転成分のみを取出す内ピンを介して連結された第2軸
と、を備えたトロコイド系歯形内接式遊星歯車構造が広
く知られている。
【0003】この構造の具体的な従来例を図6及び図7
に示す。
【0004】この従来例は、前記第1軸を入力軸とする
と共に、第2軸を出力軸とし、内歯歯車を固定すること
によって上記構造を「減速機」に適用したものである。
【0005】入力軸1には所定位相差(この例では18
0°)をもって偏心体3a 、3b が嵌合されている。こ
の偏心体3a 、3b は、それぞれ入力軸1(中心O1
に対して偏心量e だけ偏心している(中心O2 )。それ
ぞれの偏心体3a 、3b にはベアリング4a 、4b を介
して第1、第2外歯歯車5a 、5b が複列に取付けられ
ている。この第1、第2外歯歯車5a 、5b には内ロー
ラ孔6a 、6b が複数設けられ、内ピン7及び内ローラ
8が遊嵌されている。
【0006】外歯歯車を2枚(複列)にしているのは、
主に伝達容量の増大、強度の維持、回転バランスの保持
を図るためである。
【0007】第1、第2外歯歯車5a 、5b の外周には
トロコイド系歯形(トロコイドの特殊解であるサイクロ
イド部分が用いられるときは円弧歯形)の外歯が設けら
れている。この外歯はケーシング12に固定された内歯
歯車10と内接噛合している。内歯歯車10の内歯は、
具体的には外ピン11が外ピン穴13に遊嵌され、回転
し易く保持された構造とされている。
【0008】前記第1、第2外歯歯車5a 、5b を貫通
する内ピン7は、出力軸2に固着又は嵌入されている。
又、符号14は取付ボルト孔である。
【0009】入力軸1が一回転すると偏心体3a 、3b
が一回転する。この偏心体3a 、3b の一回転により、
第1、第2外歯歯車5a 、5b は入力軸1の周りで揺動
回転を行おうとするが、内歯歯車10によってその自転
が拘束されるため、第1、第2外歯歯車5a 、5b は、
この内歯歯車10に内接しながら殆ど揺動のみを行うこ
とになる。
【0010】いま、例えば第1、第2外歯歯車5a 、5
b の歯数をそれぞれN、内歯歯車10の歯数をN+1と
した場合、その歯数差は1である。そのため、入力軸1
の一回転毎に第1、第2外歯歯車5a 、5b はケーシン
グ12に固定された内歯歯車10に対して1歯分だけず
れる(自転する)ことになる。これは入力軸1の一回転
が第1、第2外歯歯車5a 、5b の−1/Nの回転に減
速されたことを意味する。
【0011】この第1、第2外歯歯車5a 、5b の回転
は内ローラ孔6a 、6b 及び内ピン7(内ローラ8)の
隙間によってその揺動成分が吸収され、自転成分のみが
該内ピン7を介して出力軸2へと伝達される。
【0012】この結果、結局減速比−1/Nの減速が達
成される。
【0013】上述した内接噛合遊星歯車構造は、現在種
々の減速機あるいは増速機に適用されている。例えば、
上記構造においては、第1軸を入力軸、第2軸を出力軸
とするようにして減速機を構成していたが、入、出力軸
を変更することにより、「増速機」を構成することもで
きる。又、第2軸を固定して内歯歯車から出力を取出す
こともできる。
【0014】ところで一般に、歯車伝動機構では互いに
噛合う歯車間や軸への取付け手段等に遊びやがたがあ
る。このため正転から逆転に移るときに駆動側が逆転し
てもすぐには被動側の逆転となっては現われない。
【0015】この明細書では、便宜上このような正転か
ら逆転に移る際に生ずる遊びやがたを「角度バックラッ
シュ」と呼ぶことにする。即ち、この角度バックラッシ
ュは、入力軸がどの程度逆転すれば出力軸がそれに追随
して逆転するかを示すものである。換言すればこの角度
バツクラッシュは、一方の軸(入力軸又は出力軸)を止
めた状態で他方を動かすことのできる量(角度)とも定
義し得るものである。
【0016】前述したような複列式の内接噛合遊星歯車
構造を採用した伝動機構にあっては、個々の噛合い部分
での遊びやがたが互いに干渉されるため、このような角
度バックラッシュは比較的小さくなるとされている。
【0017】しかしながら、このような複数枚の外歯歯
車を有する複列式内接噛合遊星歯車構造にあっても、本
来歯と歯の噛合いによって力の伝達が行われるものであ
るため、正転から逆転に移る際に小さいとは言え、やは
り角度バックラッシュが生ずる。
【0018】このような角度バックラッシュの存在は、
伝動機構が正逆回転を伴なう制御装置として使われると
きには当然に精度の低下を招き、又、伝動装置自体の純
機械的な耐久性の面からみても衝撃が生じ易くなるため
好ましくない。
【0019】従来、この角度バックラッシュを小さくす
るためには、部品の加工精度を上げたり、採用する部品
の選択組合せによる方法が取られている。
【0020】又、特開昭59−106744において
は、偏心体を2つの外歯歯車に対応して軸方向で分割す
ると共に、それぞれの偏心体を軸に取付けるための取付
け手段を該軸に対して可回動とし、両偏心体を円周方向
にずらして組付け位相差を形成しながら組付け、一方の
偏心体によって正転方向の角度バックラッシュを除去
し、他方の偏心体によって逆転方向の角度バックラッシ
ュを除去する方法が開示されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記部
品の精度を上げる方法は、当然に製造コストが高くなる
という欠点を有する。
【0022】又、組付ける部品の選択組合せによる方法
は、もともと角度バックラッシュを小さくするために隙
間を小さくした部品を組合せることになるため、作業性
が非常に悪くなるという問題がある。
【0023】又、前記特開昭59−106744による
方法では、構造上第2軸側(第2軸は出力軸として用い
られることが多い)からの角度バックラッシュの調整が
やり難いという問題があった。又、それぞれの偏心体が
軸に対して可回動であることを利用して、外歯歯車が正
転方向及び逆転方向に角度バックラッシュがないように
組付け位相差をつけながら該偏心体を組付ける必要があ
ったため、作業性が極めて悪く、組付け終ったときにこ
の「組付け位相差」が緩み、角度バックラッシュが発生
し得るような状態となってしまうことが多々あった。
【0024】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、角度バックラッシュの調整作業
が第2軸(出力軸)の側から容易にでき、しかもその調
整自体を極めて簡単に行うことのできる、トロコイド系
歯形内接式遊星歯車構造を提供することにより、上記課
題を解決せんとしたものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1軸と、該
第1軸の回転によって回転する偏心体と、該偏心体に取
付けられ偏心回転が可能とされた外歯歯車と、該外歯歯
車に内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯
車の自転成分のみを取出す複数の内ピンを介して連結さ
れた第2軸と、を備えたトロコイド系歯形内接式遊星歯
車構造において、前記第2軸を軸方向で2分割し、前記
外歯歯車側に位置する第2軸に、前記内ピンを1つおき
に結合すると共に、残りの内ピン相当位置に該内ピン径
より若干大きな径の貫通孔を形成し、前記外歯歯車と反
対側に位置する第2軸に、前記残りの内ピンを前記貫通
孔を通して結合し、該1つおきに内ピンの結合された2
つの第2軸を円周方向にずらして組付け位相差を形成
し、正転方向、逆転方向ともがたのない状態で、この2
つの第2軸同士を結合したことにより、上記課題を解決
したものである。
【0026】又、本発明は、前記外歯歯車側に位置する
第2軸に、その軸方向に孔部を形成すると共に、前記外
歯歯車と反対側に位置する第2軸に、該孔部と円周方向
の位相を若干ずらしてねじ孔を形成し、且つ、先端が円
錐形とされた先止めねじを、前記ねじ孔の側から前記孔
部に対してねじ込むことにより、該ねじ孔と孔部の前記
円周方向の位相のずれを縮小し、2つの第2軸に前記円
周方向の組付け位相差を形成することにより、上記課題
を解決したものである。
【0027】
【作用】本発明においては、出力軸として用いられるこ
との多い第2軸を軸方向で2分割し、外歯歯車側に位置
する第2軸に内ピンを1つおきに結合する。その上で、
残りの内ピン相当位置に該内ピン径より若干大きな径の
貫通孔を形成し、この貫通孔を利用して、外歯歯車と反
対側に位置する第2軸に残りの内ピンを結合するように
している。
【0028】これにより、2つの第2軸は1つおきの内
ピン毎に円周方向に組付け位相差を形成し得る状態とな
るため、これによって正転方向、逆転方向ともがたのな
い状態とすることができる。そしてこのがたのない状態
で2つの第2軸同士を結合するようにしている。その結
果、正転方向、逆転方向とも角度バックラッシュのない
運転ができるようになる。
【0029】又、本第2発明は、この組付け位相差を形
成した状態で、即ち正転方向にも逆転方向にもがたのな
い状態を維持しながら2つの第2軸を結合する作業が、
現実的にはかなり難しいことに鑑み、これを容易に実現
できるようにしたものである。
【0030】即ち、外歯歯車側に位置する第2軸に孔部
を形成し、この孔部と円周方向の位相を若干ずらして外
歯歯車と反対側に位置する第2軸にねじ孔を形成する。
そして、このねじ孔の側から先端が円錐形とされた先止
めねじをねじ込むと、このねじ孔と孔部の位相のずれが
解消され、結果として2つの第2軸に組付け位相差を形
成することができ且つこの状態を維持できるようにな
る。従って、この状態で2つの第2軸同士を結合すれ
ば、該結合の際に形成した組付け位相差が緩んだりする
ことなく、確実に正転方向にも逆転方向にもがたのない
組付けを行うことができるものである。
【0031】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0032】図1及び図2に示されるように、この実施
例は、第1軸を入力軸、第2軸を出力軸とすると共に、
内歯歯車をケーシングに固定することにより本発明を
「減速機」に適用したものである。
【0033】この実施例は、入力軸(第1軸)101
と、該入力軸の回転によって回転する偏心体103a 、
103b と、該偏心体103a 、103b に取付けら
れ、偏心回転が可能とされた2列の外歯歯車(歯数N)
105a 、105b と、該外歯歯車105a 、105b
に内接噛合すると共に、ケーシング112に固定された
内歯歯車(歯数N+1)110と、前記外歯歯車105
a 、105b に該外歯歯車105a 、105b の自転成
分のみを取出す8本の内ピン107X1 〜107X4 、
107Y1 〜107Y4 を介して連結された出力軸(第
2軸)102とを備える。
【0034】前記出力軸102は軸方向で2分割して1
02X、102Yとし、外歯歯車105a 、105b 側
に位置する出力軸102Xに、前記内ピン107X1 〜
107X4 (1つおき)を結合するようにしている。
【0035】又、この出力軸102Xには、残りの内ピ
ン107Y1 〜107Y4 相当位置に、内ピン径D1 よ
り若干大きな径D2 の貫通孔102x1〜102x4を形成
してある。
【0036】一方、前記外歯歯車105a 、105b と
反対側に位置する出力軸102Yには、残りの内ピン1
07Y1 〜107Y4 をこの貫通孔102x1〜102x4
を通して結合している。なお、この実施例では、更に出
力軸102Yに内ピン107X1 〜107X4 に対応す
る貫通孔102y1〜102y4を設け、内ピン107X1
〜107X4 を延在・遊嵌させている。
【0037】この減速機は、まず従来と同様に仮組みさ
れる。この際、仮締めボルト125が利用される。この
ときは出力軸102X、102Yの固定用ノックピン孔
の加工及びノックピン122の打込みは行わない。ここ
で、角度バックラッシュの測定を行い、角度バックラッ
シュをより小さくする必要があるときは、仮締めボルト
125を少し緩める。そして1つおきに内ピン107X
1 〜107X4 、107Y1 〜107Y4 の結合された
2つの出力軸102X、102Yを円周方向にずらして
組付け位相差を形成し、正転方向、逆転方向ともがたの
ない状態、あるいはがたを小さくした状態とする。
【0038】この2つの出力軸102X、102Yを円
周方向にずらして組付け位相差を形成する際に、当該作
業が実行し易いように、出力軸102X、102Yには
切欠124が形成されている。
【0039】この状態で再び角度バックラッシュの値を
確認した上で試運転し、上記仮締めボルト125を増締
めし、2つの出力軸102X、102Y同士をノックピ
ン122によって結合する。
【0040】次に、この実施例の作用を説明する。
【0041】入力軸101が正転方向に回転すると、偏
心体103a 、103b は正転方向に公転(揺動)し、
これにより、外歯歯車105a 、105b が正転方向に
公転(揺動)する。
【0042】しかしながら、この外歯歯車105a 、1
05b は、ケーシング112に固定された内歯歯車11
0と噛合しているため、1回の公転によって(両者の歯
数差の)1歯分だけ内歯歯車との噛合がずれ、その分だ
け自転することになる。従来ならば、ここで内ローラ孔
106a 、106b及び全内ピン107によって公転成
分が吸収され、自転成分のみが出力軸102に伝達され
るのであるが、この実施例では、正転方向に動力伝達が
行われる場合には、組付け位相差によって正転方向の隙
間が零とされた内ピン107X1〜107X4 のみによ
って、当該自転成分が出力軸102X(及び102Y)
に伝達される。
【0043】一方、逆転方向の動力伝達の場合には、入
力軸101〜外歯歯車105a 、105b までの動力伝
達は従来と同様であるが、ここから逆転方向の隙間が零
とされた内ピン107Y1 〜107Y4 によって外歯歯
車105a 、105b の自転成分が出力軸102Y(及
び102X)に伝達される。
【0044】この実施例によれば、動力の伝達に寄与す
る内ピンの数が従来の半数になるものの、正転方向及び
逆転方向のいずれに対しても角度バックラッシュのない
回転をすることができる。又、角度バックラッシュの発
生を防止するために、加工精度を上げることによって各
部材の「隙間」をなくしたものではないため、組付け作
業自体は従来とほぼ同様に容易に行うことができ、又、
組付け後においても所定の隙間自体は残存するため、こ
の隙間によって加工誤差等を吸収することができ、又、
この隙間部分に潤滑油等を貯えることもできるようにな
る。
【0045】次に、図3〜図5を用いて本発明の第2実
施例を説明する。
【0046】この実施例は、2つの出力軸202X、2
02Yを円周方向にずらして組付け位相差を形成しなが
ら、該出力軸202X、202Yを結合する際に、この
作業をより容易に、且つ確実に実行できるように工夫し
たものである。
【0047】即ち、先の実施例では、出力軸102X、
102Yを円周方向にずらすために仮締めボルト125
を適当に緩めて組付け位相差を形成し、この組付け位相
差を仮締めボルト125の増締め等により作業者自体が
維持するようにしながら、試運転した上で出力軸102
X、102Y同士をノックピン122で固定する必要が
ある。そのため、場合によっては試運転中、あるいはノ
ックピン打込みの際に形成した組付け位相差が緩んで組
立て終えたとき再びがたが生じてしまうことが有り得
る。
【0048】そこで、このような不具合を防止するため
に、この実施例では、外歯歯車側に位置する出力軸20
2Xに、その軸方向に穴部230が形成されている(図
4、図5)。なお、この穴部230は、貫通していても
よい。又、外歯歯車と反対側に位置する出力軸202Y
に、該穴部230と円周方向の位相をδだけずらしてね
じ孔232が形成されている。
【0049】このねじ孔232には、先端が円錐形とさ
れた先止めねじ234がねじ込み可能とされている。即
ち、ねじ孔132の側から先端が円錐形とされた先止め
ねじ234を穴部230に対してねじ込むようにする
と、該ねじ孔232と穴部230のずれδが縮小(解
消)し、その結果として、出力軸202X、202Yに
組付け位相差が形成されるようになる。形成される組付
け位相差は、先止めねじ234のねじ込み量によって調
整できる。
【0050】即ち、このねじ込みによって出力軸Xに結
合されている内ピン207X1 〜207X4 が正転方向
に隙間なく接触した状態とされ、又、出力軸Yに結合さ
れた内ピン207Y1 〜207Y4 が逆転方向に隙間な
く接触した状態とすることができる。そして、この状態
で仮締めボルト225を増締めし、角度バックラッシュ
の値を確認すると共に、若干の試運転を行い、良好であ
ることを確認して出力軸207X、207Yに固定用の
ノックピン孔の加工を施し、ノックピン222を打込ん
で当該角度バックラッシュの維持を行うものである。
【0051】この間、出力軸202X、202Yの組付
け位相差は、先止めねじ234によって確実に維持され
ているため、当該組立てや試運転の際に組付け位相差が
緩んだりすることがなく、従って、極めて簡単に、且つ
確実に角度バックラッシュを低減する構造を得ることが
できる。
【0052】なお、その他の構成は先の実施例と同様で
あるため図中で同一部位に下2桁が同一の符号を付すに
止め、重複説明を省略する。
【0053】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、関
係部品の寸法精度を従来と同様としながら、角度バック
ラッシュを飛躍的に低減することができ、又、製品間に
多少のばらつきがあっても、このばらつきを吸収した上
で角度バックラッシュをほぼ零に維持することができ、
更に、出力軸の側から仮組み状態のままバックラッシュ
の値を調整できるため、組立ての能率が非常に良くなる
という効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例に係るトロコイド系歯
形内接式遊星歯車構造が適用された減速機の(図2I −
I 線に沿う)断面図である。
【図2】図2は、上記減速機の矢視II方向から見た側面
図である。
【図3】図3は、本発明の第2実施例を示す図2相当の
側面図である。
【図4】図4は、図3の矢視IV−IV線に沿う拡大断面図
である。
【図5】図5は、図4の矢視V−V線に沿う断面図であ
る。
【図6】図6は、従来のトロコイド系歯形内接式遊星歯
車構造が適用された減速機の例を示す断面図である。
【図7】図7は、図6の矢視VII −VII 線に沿う断面図
である。
【符号の説明】
1、101、201…入力軸、 2、102X、102Y、202X、202Y…出力
軸、 3a 、3b 、103a 、103b 、203a 、203b
…偏心体、 5a 、5b 、105a 、105b 、205a 、205b
…外歯歯車、 6a 、6b 、106a 、106b 、206a 、206b
…内ローラ孔、 7、107X1 〜107X4 、107Y1 〜107Y4
、207X1 〜207X4 、207Y1 〜207Y4
…内ピン、 8、108、208…内ローラ、 10、110、210…内歯歯車、 11、111、211…外ピン、 230…孔部、 232…ねじ孔、 234…先止めねじ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 1/28 - 1/48 F16H 55/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1軸と、該第1軸の回転によって回転す
    る偏心体と、該偏心体に取付けられ偏心回転が可能とさ
    れた外歯歯車と、該外歯歯車に内接噛合する内歯歯車
    と、前記外歯歯車に該外歯歯車の自転成分のみを取出す
    複数の内ピンを介して連結された第2軸と、を備えたト
    ロコイド系歯形内接式遊星歯車構造において、前記第2
    軸を軸方向で2分割し、前記外歯歯車側に位置する第2
    軸に、前記内ピンを1つおきに結合すると共に、残りの
    内ピン相当位置に該内ピン径より若干大きな径の貫通孔
    を形成し、前記外歯歯車と反対側に位置する第2軸に、
    前記残りの内ピンを前記貫通孔を通して結合し、該1つ
    おきに内ピンの結合された2つの第2軸を円周方向にず
    らして組付け位相差を形成し、正転方向、逆転方向とも
    がたのない状態で、この2つの第2軸同士を結合したこ
    とを特徴とするトロコイド系歯形内接式遊星歯車構造。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記外歯歯車側に位置
    する第2軸に、その軸方向に孔部を形成すると共に、前
    記外歯歯車と反対側に位置する第2軸に、該孔部と円周
    方向の位相を若干ずらしてねじ孔を形成し、且つ、先端
    が円錐形とされた先止めねじを、前記ねじ孔の側から前
    記孔部に対してねじ込むことにより、該ねじ孔と孔部の
    前記円周方向の位相のずれを縮小し、2つの第2軸に前
    記円周方向の組付け位相差を形成することを特徴とする
    トロコイド系歯形内接式遊星歯車構造。
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