JP3037522B2 - 水性ボールペン用インキ及び水性ボールペン - Google Patents

水性ボールペン用インキ及び水性ボールペン

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JP3037522B2 JP4019193A JP4019193A JP3037522B2 JP 3037522 B2 JP3037522 B2 JP 3037522B2 JP 4019193 A JP4019193 A JP 4019193A JP 4019193 A JP4019193 A JP 4019193A JP 3037522 B2 JP3037522 B2 JP 3037522B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インキ収容体に直接イ
ンキを収容せしめる水性ボールペンに用いるインキ等に
関し、さらに詳しくは、キサンタンガムを含有する水性
ボールペン用インキ及び水性ボールペンの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来からインキ収容体に直接インキを収
容せしめる水性ボールペン、すなわち繊維で固めた中継
誘導芯のないボールペンに使用するインキは、チクソト
ロピー性、塑性、凝塑性などを付与することが考えられ
ている。これらの性質の付与は、連続筆記中にインキの
供給不足になり時々書けなくなってまた書けるような線
飛びもしくは線切れ現象を防止するばかりでなく、イン
キの過剰供給によりインキが筆記面で筆記線に対して幅
方向に不規則な形状で広がるようなにじみ現象を抑制す
る。このような考えに基づいてインキに塑性若しくは凝
塑性を付与した最も効果的な例の一つとして、特公昭6
4−8673号公報及び特公昭1−16437号公報が
挙げられる。これはキサンタンガムを0.20〜0.4
5重量%添加してインキに凝塑性粘性を与えるものであ
る。
【0003】本発明者らによる従来技術の追試実験にお
いても該特許の本文中に見られるように0.30〜0.
40重量%の添加で最も好ましい凝塑性粘性を示す。本
発明者らの実験による最も好ましい凝塑性粘性を定義す
ると、東機産業(株)製E型粘度計(ELD,EMD,EHD等)
の標準コーン(1'34´)/プレートで測定した場合、1
0回転の時(約38sec-1)に100〜400mPa・secの
範囲で、かつ100回転(約38sec-1)の時に30〜
60mPa・secの範囲を示す粘性である。10回転時の粘
度が100mPa・sec未満の場合、筆記時にはインキが過
剰供給となり、かつ筆記時においてはインキの逆流を抑
制する効果が小さい。10回転時の粘度が400mPa・se
cを超える場合、筆記時にインキの供給不足が生じ、掠
れや線飛びが起こり易くなる。特に10cm/sec(定規
を用いて直線を書く程度)以上の筆記速度で顕著であ
る。100回転時の粘度が30mPa・sec未満の場合、筆
記時にはインキが過剰供給となる場合がある。ただし低
回転における粘度設定が適当なものであれば問題になら
ないことの方が多い。100回転時の粘度が60mPa・se
cを超える場合、ペン先に余剰インキが溜まり、これが
落下して紙面上を汚すいわゆる「ボテ」「ボタ落ち」の
現象が起きる。これら本発明者らの実験は特公昭64−
8673号公報などに記載される粘度データと全く矛盾
しないものであり、キサンタンガムの添加量として0.
20〜0.45重量%は妥当な設定と考えられる。しか
しながら、キサンタンガムを添加したインキを充填した
水性ボールペンは半年〜1年の常温保存で前述の線切
れ、にじみ、ボテ現象などの筆記不良になるものが多発
してしまい、経時安定性もしくは保存性が悪い。この原
因として考えられる理由は、キサンタンガムはイオン性
の多糖類であり、特公昭64−8673号公報および特
公平1−16437号公報のように、キサンタンガムを
0.2〜0.45重量%、あるいは米国特許第5,01
3,361号のように0.7〜6重量%の高濃度で使用
する場合には、インキ中のイオン性材料と反応してしま
いインキの経時安定性に悪影響を及ぼす。
【0004】すなわち、キサンタンガムなどのイオン性
多糖類を多量に使用した場合、例えば顔料を用いたイン
キ系では、顔料の凝集・沈降を引き起こして最悪の場合
は、ペンが筆記面で線が筆記できない筆記不能に陥る。
また染料を用いたインキでも、ほとんどの水溶性染料は
イオン性であるために、結晶の析出、沈降などが生じる
心配がある。更に水性ボールペン用インキ中には防錆
剤、防黴剤、潤滑剤などはイオン性の配合物が添加され
ている。これらは長い水性インキ開発の過程で、染料と
反応しないもの、もしくはしにくいものから選ばれてい
る。しかし、キサンタンガムなどのイオン性多糖類と反
応し難いことが保証されたものではない。そのため、キ
サンタンガムなどのイオン性多糖類と反応しにくいイン
キ材料を選択しなければならないが、書味、初筆性、描
線堅牢性などインキに要求される性能を満足させること
は、非常に困難である。
【0005】これに対して、非イオン性の多糖類を単独
で用いてインキを増粘させれば経時保存上問題がないと
考えられる。しかし具体的にはグァーガムやローカスト
ビーンガムなどの非イオン性多糖類では多量に添加すれ
ば高剪断速度下で高粘度となり、少量の添加では低剪断
速度下での粘度が不足して効果的な凝塑性が得られな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決することであり、キサンタンガ
ムを用いた水性ボールペン用インキ等の欠点である経時
安定性を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、検討の結
果、キサンタンガムとグァーガムなどの非イオン性多糖
類を特定量用いることによりキサンタンガムの欠点を除
き、インキの保存性能が向上することを見出し、本発明
の水性ボールペン用インキ及び水性ボールペンを完成す
るに至った。
【0008】すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存す
る。 (1) 着色剤、水溶性有機溶剤、水を含む水性ボールペン
インキにおいて、インキ全量に対してキサンタンガム
0.2重量%以下及び非イオン性多糖類0.01〜0.
5重量%含有することを特徴とする水性ボールペン用イ
ンキ。 (2) 非イオン性多糖類がグアーガム及びその誘導体から
選ばれた一種以上であることからなる上記(1)又は(2)記
載の水性ボールペン用インキ。 (3) 上記(1)又は(2)記載の水性ボールペン用インキを具
備したことを特徴とする水性ボールペン。
【0009】本発明のインキに用いるキサンタンガムと
は、別名、ザンサンガム、サンタンガムと呼ばれる一般
名であり、キャベツから分離されたザントモナス、キャ
ンペトリス菌により産生される多糖類のことである。通
常グルコース2個、マンノース2個、およびグルクロン
酸1個を構成単位とする結合ブロックの反復によりなる
高分子量多糖であり、グルクロン酸は通常カリウム、ナ
トリウムあるいはカルシウム塩として存在する。主鎖は
D−グルコースのβ−1,4−結合でセルロースと同じ
であり、側鎖は2個のマンノースと1個のグルクロン酸
とからなっている。具体的なものとしては、“KELZ
AN”〔三晶(株)商品名〕、“エコーガム”〔大日本
製薬(株)商品名〕、“コージン”〔(株)興人商品
名〕などを挙げることができる。その使用量はインキ中
0.2重量%以下である。0.2重量%を越えると他の
イオン性を有するインキ材料およびその不純物と反応し
てゲル化、結晶沈殿物の生成が起こるので好ましくな
い。本発明のインキに用いる非イオン性多糖類とは、グ
ァーガム、グァーガム誘導体、ローカストビーンガムな
どのことである。グァーガムは別名ガールガムとも呼ば
れマメ科の植物グアの種子の胚部分に含有する粘液物質
を原料とするものである。分子量:約20,000、組
成としては80%がD−ガラクトースとD−マンノース
であり、たん白質5%、繊維1%、灰分1%であり、D
−ガラクトース:D−マンノース=1:2である。具体
的には、例えば、グァーガムとして“グァーコール”
〔三栄薬品貿易(株)商品名〕、“グァパックPM−
1”,“PF−20”,“PC−2”,“T−80”
〔大日本製薬(株)商品名〕、“JAGUAR CP−
13”,“8060”,“8111”,“8600”
〔三晶(株)商品名〕、ローカストビーンガムとして
“ローカストコール”〔三栄薬品貿易(株)商品名〕、
などが挙げられる。キサンタンガムとグァーガムとの混
合品として“ミニットPS”〔大日本製薬(株)商品
名〕なども挙げられる。その使用量はインキ中0.01
〜0.5重量%であり、0.01重量%未満であればキ
サンタンガムとの相乗効果による粘度増加がなく、0.
5重量%を越えると高剪断速度下での粘度が増大するた
め好ましくない。
【0010】本発明のインキには、キサンタンガムと非
イオン性多糖類を溶解させるため、全インキに対して5
重量%以上、好ましくは40重量%以上の水分が必要で
ある。
【0011】本発明のインキに用いる水溶性有機溶剤と
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、チオジグリコール、グリセリ
ン、ジグリセリン、2‐ピロリドン、n‐メチル‐2‐
ピロリドン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルイミダ
ゾリジノンなどが挙げられ、これらから選ばれた一種以
上を用いる。
【0012】本発明のインキに用いる着色剤は、染料と
しては C.I.ACID YELLOW 1, C.I.ACID RED 27, C.I.ACI
D ORANGE 10, C.I.ACID GREEN 16, C.I.ACID BLUE 9,
C.I.ACID VIOLET 49, FOOD RED 1, FOOD YELLOW 3, FOO
D GREEN 3, FOOD BROWN 3, C.I.ACID BLACK 2, C.I.ACI
D BLUE 90 などの酸性染料、C.I.BASIC YELLOW 2, C.I.
BASIC RED 1, C.I.BASIC BLACK 2 などの塩基性染料、
C.I.DIRECT YELLOW 1, C.I.DIRECT ORANGE 29, C.I.DIR
ECT RED 1, C.I.DIRECT RED 81, C.I.DIRECT BLUE 1,
C.I.DIRECT BLUE 168, C.I.DIRECT GREEN 1, C.I.DIREC
T BROWN 2, C.I.DIRECT BLACK 22, C.I.DIRECT BLACK 1
54 などの直接染料、を挙げることができる。無機顔料
としては、カーボンブラック、チタンホワイト、チタン
ブラック、亜鉛華、ベンガラ、酸化クロム、鉄黒、コバ
ルトブルー、アルミナホワイト、酸化鉄黄、ビリジア
ン、硫化亜鉛、リトポシ、カドミウムエロー、朱、ガド
ミウムレッド、黄鉛、モリブデードオレンジ、ジンクク
ロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボ
ン、クレー、タルク、群青、沈降性硫酸バリウム、バラ
イト粉、炭酸カルシウム、鉛白、紺青、マンガンバイオ
レット、アルミニウム粉、真鍮粉などを挙げることがで
きる。有機顔料としては、C.I.PIGMENT YELLOW 34, C.
I.PIGMENT RED 104, C.I.PIGMENT BLUE 27, C.I.PIGMEN
T VIOLET 1, C.I.PIGMENT YELLOW 3, C.I.PIGMENT ORAN
GE 16, C.I.PIGMENT 23 などが挙げられる。これらの着
色剤は1種または2種以上の組合せで用いられる。
【0013】また、本発明のインキには必要に応じてつ
ぎのような添加剤を加えることができる。pH調節剤と
して、アンモニア、尿素、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、トリポリ燐酸
ナトリウム、炭酸ナトリウムなど炭酸やリン酸のアルカ
リ金属塩、水酸化ナトリウムなどアルカリ金属の水酸化
物など、防腐剤もしくは防黴剤としては、フェノール、
ナトリウムオマジン、ペンタクロロフェノールナトリウ
ム、1,2‐ベンズイソチアゾリン3‐ワン、2,3,
5,6‐テトラクロロ‐4(メチルスルフォニル)ピリ
ジン、安息香酸ナトリウムなど安息香酸やソルビン酸や
デヒドロ酢酸のアルカリ金属塩、ベンズイミダゾール系
化合物など、防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、ジ
シクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロ
ピルアンモニウムナイトライト、トリルトリアゾールな
ど、潤滑剤もしくは湿潤剤としては、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテルなどポリオキシエチレンやポリオキ
シプロピレンもしくはポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンの誘導体、テトラグリセリルジステアレートな
どグリセリンやジグリセリン或いはポリグリセリンの誘
導体、ソルビタンモノオレートなどソルビタン誘導体、
パーフルオロアルキルリン酸エステルなどフッ素化アル
キル基を有する界面活性剤、ジメチルポリシロキサンの
ポリエチレングリコール付加物などのポリエーテル変成
シリコーン、などが挙げられる。また、着色剤に顔料を
用いた場合には、前述の湿潤剤として例示した界面活性
剤も分散安定剤としての機能を有するが、高級脂肪酸ア
ミドのアルキル化スルフォン酸塩、アルキルアリルスル
フォン酸塩などのアニオン系界面活性剤や、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、
アクリル酸共重合体、アクリルメタクリル酸系樹脂、ス
チレンアクリル系樹脂、マレイン酸樹脂、スチレンマレ
イン酸系樹脂などの水溶性高分子を分散剤として用いる
ことが好ましい。
【0014】本発明のインキの製造においては、他の水
性ボールペンインキの製造法と比べて特に注意するべき
ことはなく、撹拌温度、濾過方法など水性ボールペンイ
ンキとして常識的な範囲であれば何等問題ない。本発明
のインキの簡単な製造法を以下に例示する。まず、着色
剤として染料を用いる場合は、室温下で水と水溶性有機
溶剤を混合し、この場合溶剤にキサンタンガムと非イオ
ン性多糖類を加え均一になるまで溶解させる。次に染料
と必要に応じた添加剤を加える。pH調整剤は染料より
先に入れる方が好ましい場合もあるが、一般に配合順序
はインキ性能には影響を与えない。本発明のインキは図
1のような簡単な構造の水性ボールペンに用いるため
に、未溶解物やゴミが混入した場合にペン先のボール周
辺部分で目詰まりしないように配合剤が均一に溶解又は
分散した後、濾過することが望ましい。通常の濾紙によ
る濾過、減圧濾過でもよいが工業生産的には加圧濾過が
最も効率がよいと思われる。いずれでもインキ性能に影
響はない。セライトなどの濾過助剤を用いると更に効率
よく濾過できる。
【0015】着色剤に顔料もしくは、染料と顔料を併用
する場合は、調製手順に若干の制約を受ける。これは顔
料を分散する際にかかる剪断力によって添加する多糖類
の分子鎖が切断されてしまう場合があるからである。こ
れを避けるために例えば次のような方法でインキが調製
される。水と水溶性有機溶剤に分散剤と顔料、必要に応
じて多糖類以外の添加物の一部又は全部を加える。この
際に水と水溶性有機溶剤は最終的な配合の全量を用い
ず、三本ロールミル、ビーズミル、ニーダーなど、使用
する分散器で最も効率良く顔料分散できる粘度になるよ
うな配合量とする。分散器で均一に分散した後に、遠心
分離や濾過によって顔料の粗大粒子及び未溶解物及び混
入固形物を取り除いた後、残りの水及び添加剤を加えキ
サンタンガムと非イオン性多糖類を添加し、均一になる
まで撹拌してインキを得る。最後にもう1度濾過して粗
大な固形物を除くのが好ましい。
【0016】本発明のインキにおいて、非イオン性多糖
類の使用によって、キサンタンガムとの相乗効果により
増粘効果が得られ、キサンタンガムの添加量を減少させ
ることができる。そのため、キサンタンガムの欠点であ
るイオン性によるインキ保存性能への悪影響の除去と長
所である少量の添加による適度な凝塑性を生かすことが
できて、本発明の効果が得られるものと考えられる。
【0017】以上のように構成される本発明の水性ボー
ルペン用インキは、例えば、図1に示すような構成とな
るボールペンに好適に使用される。すなわち、図1のボ
ールペンの構成を簡単に説明すれば、1はキャップであ
り、2はキャップ内に備えたペン先シール用ゴムであ
り、3はペン先、4はボール、5はペン先3と収容管を
つなぐ継ぎ手、6はボールペン軸部、7はインキ収容
管、8はインキ収容管7に充填される本発明の水性ボー
ルペン用インキ、9はインキ追従体、10は尾栓であ
る。
【0018】
【実施例】次に、実施例を以て本発明を詳細に説明す
る。
【0019】実施例1 黒色染料 “ウォーターブラック 187”(オリエント化学(株)商品名) 7 重量部 プロピレングリコール 30 〃 キサンタンガム〔“KELZAN”三晶(株)商品名〕 0.15 〃 グァーガム “グアーコール”(三栄薬品貿易(株)商品名) 0.15 〃 オレイン酸カリウム 0.5 〃 ナトリウムオマジン 0.1 〃 尿素 1 〃 水 61.1 〃 以上の配合物を撹拌後濾過し、水性ボールペン用インキ
を得た。
【0020】実施例2 黒色染料 “ウォーターブラック 187”(オリエント化学(株)商品名) 7 重量部 プロピレングリコール 30 〃 オレイン酸カリウム 0.5 〃 ナトリウムオマジン 0.1 〃 キサンタンガム〔“KELZAN”三晶(株)商品名〕 0.1 〃 ローカストビーンガム “ローカストコール”(三栄薬品貿易(株)商品名) 0.1 〃 尿素 1 〃 水 62.2 〃 以上の配合物を撹拌後濾過し、水性ボールペン用インキ
を得た。
【0021】実施例3 カーボンブラック “プリンテックス 25”(テグサ社商品名) 7 重量部 ポリビニルピロリドン “PVP K−30”(GAF社商品名) 3.5 〃 グリセリン 10 〃 トリエタノールアミン 0.3 〃 リシノール酸カリウム 0.5 〃 1,2‐ベンズイソチアゾリン3‐オン 0.1 〃 水 30 〃 以上をビーズミルで混練した後、カーボンブラックの粗大粒子を取り除き プロピレングリコール 15 重量部 キサンタンガム、グァーガム混合品 “ミニットPS”(大日本製薬(株)商品名) 0.2 〃 水 33.4 〃 を加えて、水性ボールペン用インキを得た。
【0022】比較例1 黒色染料(実施例1と同じ) 7 重量部 プロピレングリコール 30 〃 オレイン酸カリウム 0.5 〃 ナトリウムオマジン 0.1 〃 尿素 1 〃 水 61.4 〃 以上の配合物を撹拌後濾過し、インキを得た。
【0023】比較例2 黒色染料(実施例1と同じ) 7 重量部 プロピレングリコール 30 〃 グァーガム(実施例1と同じ) 0.3 〃 オレイン酸カリウム 0.5 〃 ナトリウムオマジン 0.1 〃 尿素 1 〃 水 61.1 〃 以上の配合物を撹拌後濾過し、インキを得た。
【0024】比較例3 黒色染料(実施例1と同じ) 7 重量部 プロピレングリコール 30 〃 キサンタンガム(実施例1と同じ) 0.3 〃 オレイン酸カリウム 0.5 〃 ナトリウムオマジン 0.1 〃 尿素 1 〃 水 61.1 〃 以上の配合物を撹拌後濾過し、インキを得た。
【0025】比較例4 カーボンブラック(実施例3と同じ) 7 重量部 ポリビニルピロリドン(実施例3と同じ) 3.5 〃 グリセリン 10 〃 トリエタノールアミン 0.3 〃 リシノール酸カリウム 0.5 〃 1,2‐ベンズイソチアゾリン3‐オン 0.1 〃 水 30 〃 以上をビーズミルで混練した後、カーボンブラックの粗大粒子を取り除き プロピレングリコール 15 重量部 キサンタンガム 0.3 〃 水 33.3 〃 を加えて、インキを得た。
【0026】比較例5 カーボンブラック(実施例3と同じ) 7 重量部 ポリビニルピロリドン(実施例3と同じ) 3.5 〃 グリセリン 10 〃 トリエタノールアミン 0.3 〃 リシノール酸カリウム 0.5 〃 1,2‐ベンズイソチアゾリン3‐オン 0.1 〃 水 30 〃 以上をビーズミルで混練した後、カーボンブラックの粗大粒子を取り除き プロピレングリコール 15 重量部 グァーガム(実施例1と同じ) 0.3 〃 水 33.3 〃 を加えて、インキを得た。
【0027】実施例、比較例で得られたインキについ
て、製造直後および6ケ月経過後(サンプル管中に密栓
して放置)に粘度測定と析出物の有無を調べた。その結
果を表1に示す。 粘度:東機産業(株)製EMD型粘度計及びEHD型粘
度計を使用し10rpmと100rpmで条件で測定した。 インキの析出物:東洋濾紙(株)製5Aの濾紙を用いて
減圧濾過し、結晶析出の有無を観察した。
【0028】
【表1】
【0029】筆記試験:実施例、比較例で得られたイン
キについて、それぞれ内径3mmの半透明なポリプロピレ
ンチューブに充填し、市販の水性ボールペン用の快削ス
テンレス製のボールペンチップ(ボールは超硬合金タン
グステンカーバイドで、直径0.5mm)、及びJIS稠
度2号(JIS K−2220)相当のグリースを用い
て図1のようなペンを20本作り、10本をペン組立直
後に筆記試験した。更に残りの10本を6カ月間放置
し、筆記試験を行った。その結果を表2に示す。筆記で
きない場合は「筆記不能」、インキが順調に流出せず、
線飛び・線切れ等の不都合を生じる場合は「筆記不
良」、インキが過剰供給されて筆記描線を汚す場合「粘
性不足」として判定した。
【0030】
【表2】
【0031】製造直後の粘度は、10回転の時(約40
sec-1)に100〜400mPa・secの範囲で、かつ100
回転(約40sec-1)の時に30〜60mPa・secの範囲を
示すものはペンに充填した場合良い結果が得られ、どち
らかでも範囲から外れるものはペンに充填した場合何等
かの不都合が生じる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、キサンタンガムを含有
する水性ボールペン用インキの欠点であるインキの保存
性能が改善され、キサンタンガム含有の特徴を生かした
長期間安定な筆記性能が維持できる水性ボールペン用イ
ンキ及び水性ボールペンが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水性ボールペンの一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 キャップ 2 ペン先シール用ゴム 3 ペン先 4 ボール 5 ペン先部とインキ収容管の継ぎ手 6 ボールペン軸部 7 インキ収容管 8 インキ 9 インキ追従体 10 尾栓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−40585(JP,A) 特表 昭62−501914(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤、水溶性有機溶剤、水を含む水性
    ボールペンインキにおいて、インキ全量に対してキサン
    タンガム0.2重量%以下及び非イオン性多糖類0.0
    1〜0.5重量%含有することを特徴とする水性ボール
    ペン用インキ。
  2. 【請求項2】 非イオン性多糖類がグアーガム及びその
    誘導体から選ばれた一種以上であることからなる請求項
    1記載の水性ボールペン用インキ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の水性ボールペン用
    インキを具備したことを特徴とする水性ボールペン。
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