JP3036855B2 - 表示機能付き無線選択呼び出し受信機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は表示機能付き無線選択呼
び出し受信機に関し、特に人名や企業名等に対応付けて
電話番号や住所等をメモリに登録でき且つそれらを読み
出して表示器に表示できる電子手帳的機能を有する表示
機能付き無線選択呼び出し受信機に関する。

【０００２】

【従来の技術】自己の選択呼び出し番号を含む信号を受
信することによりＬＥＤの点滅，スピーカの鳴動といっ
た形態で呼び出し報知を行うと共に受信信号中に含まれ
るメッセージを表示器に表示する表示機能付き無線選択
呼び出し受信機が、従来より提案ないし実用化されてい
る。そして、このような無線選択呼び出し受信機の機能
を更に拡張した受信機として、キーボード等の入力器
と、この入力器から入力された人名や企業名等の情報と
それらの付随情報たとえば電話番号や住所等の情報とを
記憶するメモリとを備え、且つ、このメモリに記憶され
た情報を入力器から入力された人名等で検索して取り出
し表示器に表示するようにした電子手帳的機能を有する
無線選択呼び出し受信機が報告されている。

【０００３】このような電子手帳的機能を有する無線選
択呼び出し受信機によれば、無線選択呼び出し受信機を
電子手帳としても活用することができ非常に有用なもの
であった。例えば、ヤマダタロウという人名と共にその
電話番号たとえば０３−１２３−１２３４を入力器から
入力してメモリに登録しておけば、その人の電話番号を
一々記憶しておく必要がなく、ビジネスやプライベート
に大変役立つ。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の無
線選択呼び出し受信機を電子手帳的に使用する際、呼び
出しメッセージ中の情報を電子手帳の記録の一部として
登録したいことがある。例えば、上述したようにヤマダ
タロウに対応してその電話番号を登録してある状態で、
その人から例えば「ヤマダタロウ チヨダクニホンバシ
１−２−３」の如く住所を含むメッセージを受信した場
合、その住所をメモリに登録する場合などである。この
ような登録は、入力器から上記の住所を入力してメモリ
登録操作を行うことで可能ではあるが、マニュアルによ
るデータの入力，登録操作を行う必要があり煩わしい。

【０００５】そこで本発明の目的は、呼び出しメッセー
ジ中の所定箇所の情報と同一の情報がメモリに既に登録
されている場合には、メッセージ中の残りの情報をメモ
リに自動的に登録することができるようにした表示機能
付き無線選択呼び出し受信機を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、例えば図１に示すように、自己の選択呼
び出し番号を含む信号ａを受信することにより呼び出し
報知を行うと共に受信信号ａ中に含まれるメッセージを
表示器Ａに表示する表示機能付き無線選択呼び出し受信
機において、入力器Ｂと、第１の情報ｘと第２の情報ｙ
とを記憶するメモリＣと、自己の選択呼び出し番号を含
む受信信号ａ中に含まれるメッセージ中に所定の記号で
囲まれた情報が存在するか否かを判別し、存在する場
合、前記所定の記号で囲まれた情報と同一の情報がメモ
リＣに第１の情報ｘとして登録されているか否かを検索
する検索手段Ｄと、メモリＣに登録すべき情報が入力器
Ｂから入力された場合にその入力された情報をメモリＣ
に登録すると共に、自己の選択呼び出し番号を含む受信
信号ａ中に含まれるメッセージ中の前記所定の記号で囲
まれた情報と同一の情報がメモリＣに第１の情報ｘとし
て登録されていることが検索手段Ｄで検出された場合で
あってそのメッセージ中に残りの情報が存在する場合
に、その残りの情報を新たな第２の情報ｙとして前記検
出された第１の情報ｘと対応付けてメモリＣに追加登録
する登録手段Ｅと、入力器Ｂからの入力に従ってメモリ
Ｃに登録された情報を表示器Ａに表示すると共に、自己
の選択呼び出し番号を含む信号ａの受信時に受信信号中
に含まれるメッセージを表示器Ａに表示する表示手段Ｆ
とを備えている。

【０００７】また、本発明の好ましい実施例において
は、表示手段Ｆは、受信信号ａ中に含まれるメッセージ
を表示器Ａに表示する際、このメッセージ中の前記残り
の情報が第２の情報として登録手段ＥによりメモリＣに
登録された場合、その旨を表示器Ａに表示する構成と、
入力器Ｂからの入力に従ってメモリＣに登録された情報
を表示器Ａに表示する際、表示した第２の情報ｙが入力
器Ｂからの入力で登録された情報であるのか或いは受信
メッセージから取り出されて登録された情報であるのか
を区別して表示する構成とを有している。

【０００８】

【作用】本発明の表示機能付き無線選択呼び出し受信機
においては、自己の選択呼び出し番号を含む信号ａを受
信すると、呼び出し報知が行われると共に、表示手段Ｆ
によってその信号ａ中に含まれるメッセージが表示器Ａ
に表示され、更に、検索手段Ｄによってそのメッセージ
中に所定の記号で囲まれた情報が存在するか否かを判別
し、存在する場合、前記所定の記号で囲まれた情報と同
一の情報がメモリＣに第１の情報ｘとして登録されてい
るか否かが検索される。そして、同一の情報ｘが入力器
Ｂ，登録手段Ｅによって利用者から事前に登録されてい
た場合には、登録手段Ｅによって、検索手段Ｄで一致す
る情報が検出されたメッセージ中の残りの情報が新たな
第２の情報ｙとして前記検出された第１の情報ｘと対応
付けてメモリＣに追加登録され、表示手段Ｆによってそ
の旨が表示器Ａに表示される。その後、利用者が入力器
ＢからメモリＣの内容の読み出しにかかる操作を行う
と、表示手段ＦによってメモリＣに登録された情報が読
み出されて表示器Ａに表示される。この際、第２の情報
ｙは、入力器Ｂからの入力で登録された情報である場合
と受信メッセージから取り出されて登録された場合と
で、区別されて表示される。

【０００９】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。図２は本発明の一実施例の表示機能
付き無線選択呼び出し受信機におけるハードウェア構成
の一例を示すブロック図である。

【００１０】図２に示すように、本実施例の表示機能付
き無線選択呼び出し受信機は、アンテナ１，無線部２，
波形整形回路３，デコーダ部４，ＩＤメモリ部５，ＣＰ
Ｕ６，ドライバ部７，ＬＣＤドライバ８，ＬＣＤ９，メ
モリ１０，ＬＥＤ１１，スピーカ１２およびキーボード
１３を含んでいる。本実施例の表示機能付き無線選択呼
び出し受信機は、自己の選択呼び出し番号を含む信号を
受信することにより呼び出し報知を行うと共に受信信号
中に含まれるメッセージを表示するという表示機能付き
無線選択呼び出し受信機本来の機能に加え、電子手帳的
機能と電子手帳記録内容の自動登録機能とを併せ持って
いる。ここで、電子手帳としての記録内容はメモリ１０
に確保された電子手帳領域に記録される。

【００１１】図３はメモリ１０の電子手帳領域に記録さ
れる内容の構成例を示す。同図に示すように、電子手帳
領域１０１には、人名，企業名といった第１の情報１０
２とその付随情報である住所，電話番号といった第２の
情報１０３との組が複数個格納される。

【００１２】電子手帳領域１０１への情報のマニュアル
による登録はキーボード１３を使用して行う。即ち、数
字やアルファベット等の入力が可能なキーボード１３を
使用して利用者が人名や企業名等の第１の情報とそれら
の付随情報としての住所や電話番号等の第２の情報とを
入力して登録を指示すると、ＣＰＵ６は、メモリ１０の
電子手帳領域１０１における空き領域に上記入力された
第１の情報１０２を登録し、更にこの第１の情報１０２
と対応付けて上記入力された第２の情報１０３を登録す
る。なお、第１の情報だけが入力された場合には、第２
の情報の登録は行われない。このようにして電子手帳領
域１０１にマニュアル登録された情報は後述する自動登
録された情報と同様にキーボード１３の操作によってＬ
ＣＤ９に表示させることが可能である。これについては
後述する。

【００１３】次に本実施例の動作を説明する。図２にお
いて、アンテナ１により受信された無線信号は無線部２
で増幅後復調される。復調された信号は波形整形回路３
によりディジタル信号に変換され、デコーダ部４にてＩ
Ｄメモリ部５に記憶されている自己の選択呼び出し番号
とディジタル信号中の選択呼び出し番号とが照合され
る。そして、自己の選択呼び出し番号を受信した場合に
は、その旨とディジタル信号中に含まれるメッセージと
がデコーダ部４からＣＰＵ６に出力される。これに応答
して、ＣＰＵ６は、自動登録処理を行うと共に、ドライ
バ部７に制御信号を出力することによりＬＥＤ１１の点
滅，スピーカ１２の鳴動といった形態で呼び出し報知を
行い、且つＬＣＤドライバ８に制御信号を出力すること
により受信したメッセージをＬＣＤ９に表示する。

【００１４】図４は、上述のような動作を実行するＣＰ
Ｕ６の処理例を示すフローチャートである。ＣＰＵ６は
自己の選択呼び出し番号が受信された旨およびメッセー
ジがデコーダ部４から通知されると（Ｓ１でＹＥＳ）、
メッセージ中に記号［ と記号 ］とで囲まれた情報が
存在するか否かを判別する（Ｓ２）。そして、そのよう
な情報が存在しないと判別した場合（Ｓ２でＮＯ）、ド
ライバ部７を制御してＬＥＤ１１の点滅，スピーカ１２
の鳴動といった形態で呼び出し報知を行うと共にＬＣＤ
ドライバ８を制御して受信メッセージをＬＣＤ９に表示
し（Ｓ３）、メッセージの受信待ちを行うため処理Ｓ１
へ戻る。なお、受信メッセージは従来と同様にメモリ１
０に記憶されて後に再表示ができるようになっている。

【００１５】他方処理Ｓ２において、メッセージ中に記
号［ と記号 ］とで囲まれた情報が存在すると判別し
た場合（Ｓ２でＹＥＳ）、ＣＰＵ６は、記号［ と記号
］とで囲まれた情報と同一の情報がメモリ１０の電子
手帳領域１０１に第１の情報１０２として既に登録され
ているか否かを検索する（Ｓ４）。そして、同一情報が
登録されていなければ（Ｓ４でＮＯ）、処理Ｓ７を実行
し、同一情報が登録されていれば（Ｓ４でＹＥＳ）、処
理Ｓ５，Ｓ６を実行する。

【００１６】例えば、電子手帳領域１０１に、第１の情
報として「ヤマダタロウ」が登録され、それに対応する
第２の情報として「０３−１２３−１２３４」が登録さ
れ、それ以外の情報は登録されていない状態において、
「［タナカハナコ］０３−１２３−４５６７ジタク」と
いうメッセージを受信した場合、ＣＰＵ６は処理Ｓ４で
同一情報の登録無しと判別し、処理Ｓ７において、呼び
出し報知を行うと共に、ＬＣＤ９に例えば図５（ａ）に
示すように受信メッセージを表示し、且つ、記号［ と
記号 ］とで囲まれた情報と同一の情報が登録されてい
ない旨を報知するために図示の如きマーク９１を表示す
る。そして、処理Ｓ１に戻ってメッセージの受信待ちと
なる。

【００１７】また、上記の状態において、「［ヤマダタ
ロウ］チヨダクニホンバシ１−２−３」というメッセー
ジを受信した場合、ＣＰＵ６は処理Ｓ４で同一情報の登
録有りと判別し、処理Ｓ５において、受信メッセージ中
の記号［ と記号］とで囲まれた情報以外の情報すなわ
ち「チヨダクニホンバシ１−２−３」という情報を、第
１の情報「ヤマダタロウ」に対応する第２の情報として
メモリ１０の電子手帳領域１０１に登録する。このと
き、既に別の第２の情報が登録されている場合には、そ
れを残して今回の第２の情報を登録し、且つ、今回登録
した第２の情報が自動登録にかかる情報であることを何
等かの方法で記録しておく。従って、今の例では、第１
の情報「ヤマダタロウ」に対応する第２の情報として
「０３−１２３−１２３４」が既に登録されているの
で、今回の第２の情報「チヨダクニホンバシ１−２−
３」を追加登録し、且つ、これが自動登録にかかる情報
であることを記録する。その後、ＣＰＵ６は、処理Ｓ６
において、呼び出し報知を行うと共に、ＬＣＤ９に例え
ば図５（ｂ）に示すように受信メッセージを表示し、且
つ、記号［ と記号 ］とで囲まれた情報以外の情報を
自動登録した旨を報知するために図示の如きマーク９２
を表示する。そして、処理Ｓ１に戻ってメッセージの受
信待ちとなる。

【００１８】その後、利用者がキーボード１３を操作し
てメモリ１０の電子手帳領域１０１の内容表示や第１の
情報を指定した検索要求を行うと、ＣＰＵ１０は電子手
帳領域１０１の内容をＬＣＤ９に表示し、また指定され
た第１の情報で電子手帳領域１０１を検索して得た情報
をＬＣＤ９に表示する。

【００１９】図６はＣＰＵ６の検索処理の一例を示すフ
ローチャートである。同図に示すように、ＣＰＵ６は第
１の情報を指定した検索要求がキーボード１３から入力
されると、入力された第１の情報と同一の第１の情報が
電子手帳領域１０１に登録されているか否かを検索し
（Ｓ１１）、登録されていなければその旨をＬＣＤ９に
表示し（Ｓ１２）、図６の処理を終える。また、登録さ
れている場合は、第１の情報およびそれに対応する第２
の情報を電子手帳領域１０１から読み出してＬＣＤ９に
表示する（Ｓ１３）。このとき、第２の情報は、その出
所を併せて表示する。例えば上記の如く電子手帳領域１
０１に、第１の情報「ヤマダタロウ」と第２の情報「０
３−１２３−１２３４」とがマニュアル登録されてお
り、第２の情報「チヨダクニホンバシ１−２−３」が自
動登録された状態において、「ヤマダタロウ」による検
索が行われると、ＬＣＤ９には図５の（ｃ）のような表
示が行われる。同図において、マーク９３は以下の表示
「０３−１２３−１２３４」がキーボード１３から入力
された情報であることを示し、マーク９４は以下の表示
「チヨダクニホンバシ１−２−３」が自動登録された情
報すなわち受信メッセージであったことを示す。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の表示機能
付き無線選択呼び出し受信機によれば、記号［ と、記
号 ］とで挟まれた情報の如く呼び出しメッセージ中に
所定の記号で囲まれた情報（人名，企業名等）が存在
し、かつ、その存在する人名，企業名等の情報と同一の
情報がメモリに既に登録されている場合、メッセージ中
の残りの電話番号，住所等の情報がメモリに自動的に追
加登録されるので、人名，企業名等を予めメモリに登録
しておくだけで、それらを含むメッセージで伝達された
住所等の付随情報をわざわざマニュアルで登録しなくて
も済むという効果がある。また、利用者が受信機を携帯
していなかった場合、或いは携帯していても受信メッセ
ージを確認しなかった場合でも登録が行われるため、登
録漏れを無くすことができる。

【００２１】また、自動登録された場合にはその旨が表
示器に表示されるので、自動登録内容の確認が可能とな
る。

【００２２】更に、メモリに記憶された情報を読み出し
て表示器に表示させたとき、電話番号，住所といった第
２の情報はそれが入力器から入力されたものか或いは自
動登録されたものかが明示されるので、登録内容の出所
の確認が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理説明図である。

【図２】本発明の一実施例の表示機能付き無線選択呼び
出し受信機のハードウェア構成の一例を示すブロック図
である。

【図３】メモリ１０中の電子手帳領域１０１の記憶内容
の一例を示す図である。

【図４】ＣＰＵ６のメッセージ受信時の処理の一例を示
すフローチャートである。

【図５】ＬＣＤ９の表示内容の例を示す図である。

【図６】ＣＰＵ６の検索時の処理の一例を示すフローチ
ャートである。

【符号の説明】

Ａ…表示器 Ｂ…入力器 Ｃ…メモリ Ｄ…検索手段 Ｅ…登録手段 Ｆ…表示手段 ｘ…第１の情報 ｙ…第２の情報

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自己の選択呼び出し番号を含む信号を受
   信することにより呼び出し報知を行うと共に受信信号中
   に含まれるメッセージを表示器に表示する表示機能付き
   無線選択呼び出し受信機において、 入力器と、 第１の情報と第２の情報とを記憶するメモリと、 自己の選択呼び出し番号を含む受信信号中に含まれるメ
   ッセージ中に所定の記号で囲まれた情報が存在するか否
   かを判別し、存在する場合、前記所定の記号で囲まれた
   情報と同一の情報が前記メモリに第１の情報として登録
   されているか否かを検索する検索手段と、 前記メモリに登録すべき情報が前記入力器から入力され
   た場合にその入力された情報を前記メモリに登録すると
   共に、自己の選択呼び出し番号を含む受信信号中に含ま
   れるメッセージ中の前記所定の記号で囲まれた情報と同
   一の情報が前記メモリに第１の情報として登録されてい
   ることが前記検索手段で検出された場合であってそのメ
   ッセージ中に残りの情報が存在する場合に、その残りの
   情報を新たな第２の情報として前記検出された第１の情
   報と対応付けて前記メモリに追加登録する登録手段と、 前記入力器からの入力に従って前記メモリに登録された
   情報を前記表示器に表示すると共に、自己の選択呼び出
   し番号を含む信号の受信時に受信信号中に含まれるメッ
   セージを前記表示器に表示する表示手段とを具備したこ
   とを特徴とする表示機能付き無線選択呼び出し受信機。
2. 【請求項２】前記表示手段は、受信信号中に含まれるメ
   ッセージを前記表示器に表示する際、該メッセージ中の
   前記残りの情報が第２の情報として前記登録手段により
   前記メモリに登録されることにより、その旨を前記表示
   器に表示する構成を有する請求項１記載の表示機能付き
   無線選択呼び出し受信機。
3. 【請求項３】前記表示手段は、前記入力器からの入力に
   従って前記メモリに登録された情報を前記表示器に表示
   する際、表示した第２の情報が前記入力器からの入力で
   登録された情報であるのか或いは前記受信メッセージか
   ら取り出されて登録された情報であるのかを区別して表
   示する構成を有する請求項１または２記載の表示機能付
   き無線選択呼び出し受信機。