JP3034958B2 - 溶融金属の保持方法及び装置 - Google Patents

溶融金属の保持方法及び装置

Info

Publication number
JP3034958B2
JP3034958B2 JP9518075A JP51807596A JP3034958B2 JP 3034958 B2 JP3034958 B2 JP 3034958B2 JP 9518075 A JP9518075 A JP 9518075A JP 51807596 A JP51807596 A JP 51807596A JP 3034958 B2 JP3034958 B2 JP 3034958B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten metal
container
magnetic field
molten
block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9518075A
Other languages
English (en)
Inventor
賢一 宇ノ木
律男 橋本
則幸 川田
保男 深田
千昭 加藤
敏胤 松川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP9518075A priority Critical patent/JP3034958B2/ja
Priority claimed from PCT/JP1996/003276 external-priority patent/WO1997017477A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3034958B2 publication Critical patent/JP3034958B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、溶融金属を保持する方法、装置及びこれら
を用いた溶融めっき装置に関するものである。
背景技術 導電性液体である亜鉛やアルミニウム等の溶融金属に
被めっき材を通してめっきをする設備において、溶融金
属は、例えば日本国公開特許公報平4−356号に示すよ
うな方法で保持される。この方法は、空中ポットの下部
に設けられた開口部を溶融金属とぬれ性の悪い材料で構
成し、溶融金属の表面張力を利用して、空中ポット内の
溶融金属を保持するものである。この方式では、保持可
能な溶融金属の高さを大きくするには限度がある。
保持可能な溶融金属の高さを大きくする手段として、
日本国公開特許公報昭63−109148号には、溶融金属を溜
める容器の下部に圧力室を設けるという技術が開示され
ている。これは、容器の下部の開口部に連結させて圧力
室を設け、この圧力室内の圧力を高めて、溶融金属の保
持高さを増大させるものである。
しかし、この日本国公開特許公報昭63−109148号に開
示したものでは、たとえ、開口部での溶融金属の圧力
(重力による)と圧力室内のガス圧力が静的に釣り合っ
たとしても、ガスと溶融金属との密度差により、ガスが
溶融金属中に泡となって侵入して上昇してしまう、とい
う不具合が生じる。
溶融金属に材料を通過させて当該材料にめっきする場
合、良好な品質のめっきを得るためには、溶融金属の高
さを大きく一定に保つと共に、溶融金属中に気泡等が存
在しないことが望まれる。
本発明は、下部が開口した容器内に溶融金属を所定の
高さで保持することができるようにすることを目的とす
る。
また、本発明は、溶融金属内に気泡が生じないように
することを目的とする。
また、本発明は、品質の良好な溶融めっきを可能とす
ることを目的とする。
発明の開示 本発明は、容器内の溶融金属を電磁力により保持すべ
く前記溶融金属の下面に水平磁場を形成する磁場形成手
段と、前記溶融金属に生ずる渦電流の一部が前記溶融金
属外を経るように構成した導電性ブロックとを備えてな
ることを特徴とする溶融金属の保持装置である。前記導
電性ブロックは、前記磁場形成手段により形成される水
平磁場が急変する個所に設けられたブロック部と、前記
溶融金属外においてブロック部を結合する連結部とから
構成される。
この発明によれば、容器内の溶融金属は、磁場形成手
段による形成される水平磁場による電磁力により保持さ
れる。溶融金属に生じる渦電流の一部は導電性ブロック
に導かれて前記溶融金属の外を経る。従って、溶融金属
内を流れる電流量が少なくなり、溶融金属に作用する下
向きの力を軽減することができる。また、溶融金属内を
流れる電流量が少なくなることから、ジュール熱による
溶融金属の昇温も抑制することができる。よって、導電
性ブロックがない場合に比べて、溶融金属の高さを高く
維持することができる。
また、本発明は、前記容器の下部に、前記溶融金属の
底面に圧力を付与する気体を保持する圧力室を備えるこ
とを特徴とする溶融金属の保持装置である。
また、本発明は、溶融金属を収容し、かつ下部には材
料を通すための開口部が設けられている容器と、前記容
器の下部に配され、前記溶融金属の下面に水平磁場を形
成するための電磁石と、前記容器内における前記電磁石
のコアの端部近傍に設けられたブロック部と、これらの
ブロック部同士を前記溶融金属外で結合する連結部とか
らなる導電性ブロックと、前記容器の下部に接続して設
けられ、前記溶融金属の底面に圧力を付与する気体を収
容する圧力室とを備えてなることを特徴とする溶融金属
の保持装置である。
本発明に係る溶融金属の保持装置によれば、容器内の
溶融金属は電磁力及び底面にかかる圧力により容器内に
保持される。また、磁場発生手段により容器内の導電性
液体の底面近傍には重力加速度とは反対方向のローレン
ツ力が発生し、見掛けの重力加速度を上向きにすること
ができ、このような状態では、圧力室内のガスが溶融金
属の中に入ろうとしてもガスと溶融金属の密度差による
力は下向きとなり、ガスが溶融金属中を泡となって上昇
することはない。従って、圧力室内のガス圧を増大する
ことにより、安定した溶融金属の高さを維持することが
できる。
また、本発明は、底面に開口部が設けられ、溶融金属
が貯留される容器と、前記容器内の溶融金属に電磁力を
作用させて前記溶融金属を保持すべく前記溶融金属の下
部に水平磁場を形成する磁場形成手段と、前記容器内に
おける、前記磁場形成手段により形成される水平磁場が
急変する個所にブロック部が設けられ、渦電流を前記溶
融金属外を経て導く導電性ブロックと、前記開口部の外
側でかつ前記導電性ブロックのブロック部より内側にお
いて前記容器に設けられた前記溶融金属の入口部及び出
口部とを備えたことを特徴とする溶融金属の保持装置で
ある。
この発明によれば、溶融金属を電磁力により容器内に
保持し、かつ溶融金属に発生する渦電流の一部を溶融金
属外に導くことができるだけでなく、容器に溶融金属を
供給する入口部、容器から溶融金属を排出する出口部を
開口部の外側でかつ前記導電性ブロックのブロック部よ
り内側に設けたので、溶融金属がブロック部により阻害
されることなく流れ、ジュール発熱した溶融金属を循環
させることができる。
上記構成の溶融金属の保持装置において、磁束密度が
急変するコアの端の部分に導電性ブロックを配すること
により、ここに液体がある場合の電磁力による流れ
(渦)の発生を防止することができる。また、容器の開
口部を該導電性ブロックから十分に離れた内側に設ける
ことにより、開口部での垂直方向の流速成分を小さくす
ることができ、溶融金属を安定して空中保持することが
できる。導電性ブロックの内側(開口部側)に溶融金属
の出入口を設けることにより、電磁力の代償としてジュ
ール発熱した溶融金属を、該ブロックでその流れを妨げ
ることなく、コアの外部に排出し、冷却した後に再び流
入口からコアの内部に循環させることができる。
また、本発明は、溶融金属として溶融亜鉛が貯留さ
れ、下部の開口部より上方に連続的に帯鋼が通される容
器と、前記容器内の前記溶融亜鉛を電磁力により保持す
べく前記溶融亜鉛の下部に水平磁場を形成する磁場形成
手段と、前記溶融亜鉛に生ずる渦電流が前記溶融亜鉛外
を経るように構成した導電性ブロックとを備えてなるこ
とを特徴とする溶融亜鉛めっき装置である。
前記導電性ブロックは、前記磁場形成手段により形成
される水平磁場が急変する個所に設けられたブロック部
と、前記溶融亜鉛外においてブロック部を結合する連結
部とからなる。前記容器の下方には、前記容器内の前記
溶融亜鉛の底面に圧力を付与する気体を保持する圧力室
を備えるられる。
めっきに必要な十分の高さ(量)の溶融亜鉛を容器内
に保持するため、磁束密度が急変して溶融亜鉛に渦流れ
を発生する電磁石のコア端部に挟まれる位置に、渦電流
を流すための導電性ブロックのブロック部を配する。
又、容器の開口部は、導電性ブロックのブロック部から
離れた内側に設け、溶融亜鉛の安定保持を阻害する流れ
の垂直成分を小さくする。さらに、溶融金属の温度をめ
っき品質上必要な管理限界内に制御するため、ジュール
発熱によって昇温する開口部近傍の溶融亜鉛を強制的に
循環させるため、入口管及び出口管を導電性ブロックの
内側の容器側壁に設ける。
本発明によれは、容器内における溶融亜鉛の高さ、温
度を適正に保つことができるから、品質の安定した亜鉛
めっきが実施できる。
また、本発明は、帯鋼に熱処理を施す熱処理装置と、
前記熱処理装置を経た帯鋼に溶融亜鉛めっきを施すめっ
き装置と、前記めっき装置によりめっきを施された帯鋼
に合金化処理を施す合金化装置とを備え、前記めっき装
置は、溶融亜鉛が貯留され、下部の開口部より上方に帯
鋼が連続的に通される容器と、前記容器内の溶融亜鉛の
下部に水平磁場を形成する磁場形成手段と、前記溶融亜
鉛に生ずる渦電流が前記溶融亜鉛外を経るように構成し
た導電性ブロックとを備えてなることを特徴とする連続
亜鉛めっき設備である。
さらに、本発明は、下部に開口部を有する容器内に溶
融金属を保持する方法であって、前記溶融金属の下部に
水平磁場を形成して前記溶融金属に電磁力を作用させて
溶融金属を空中に保持すると共に、前記溶融金属内に生
じる渦電流の一部を、前記溶融金属外を経て導き、前記
溶融金属に作用する下向きの力を軽減すると共に、ジュ
ール熱の発生を抑制することを特徴とするものである。
また、本発明は、下方から上方に連続して帯鋼が通さ
れる溶融亜鉛を容器内に保持すべく当該溶融亜鉛の下部
に水平磁場を形成し、前記溶融亜鉛内に生じる渦電流の
一部を、前記溶融亜鉛外を経て導くことを特徴とする溶
融亜鉛めっき方法である。
図面の簡単な説明 図1は溶融金属の保持装置を備えためっき設備のブロ
ック図である。
図2は溶融金属の保持装置であるめっき装置の概略図
である。
図3は本発明の一実施形態に係る、溶融金属の保持装
置の一部断面とした、側面図である。
図4は図3のA矢視図である。
図5は図3に示す溶融金属の保持装置をB矢視から
(下から)及びC矢視から(上から)見た図である。
図6は導電性ブロックの一例の斜視図である。
図7は導電性ブロックにおける電流の流れを示す説明
図である。
図8は導電性ブロックがない場合の渦電流の発生を示
す説明図である。
図9は本発明の他の実施形態に係る、溶融金属の保持
装置の縦断面図である。
図10は図9に示した装置による作用効果の説明図であ
る。
図11は図9に示した装置による作用効果の説明図であ
る。
図12はさらに他の実施形態に係る、溶融金属の保持装
置の縦断面図である。
発明を実施するための最良の形態 第1実施例 先ず、本発明が適用される一例である連続めっき設備
について説明する。図1において、図示されていない払
い出し装置から繰り出された被めっき材である帯鋼8
は、先ずめっきの前処理設備60で洗浄、脱脂などの前処
理がされ、次に、加熱帯、均熱帯、冷却帯で構成される
焼鈍炉61を通り、次いで案内ドラム35で上方に方向変換
され、めっき装置70に入り、ここでめっきが施される。
めっきされた後の帯鋼8は、めっき膜厚調整装置62で所
定のめっき量に調整された後、冷却装置63で冷却され、
案内ドラム36で水平方向に方向変換された後、図示され
ていない巻取装置で巻き取られる。尚、この設備には、
めっき膜厚調整装置62と冷却装置63との間に、合金化炉
64を設けることもある。
前記めっき装置70は図2に示すように、容器1の中に
めっきする金属である溶融金属(溶融亜鉛)2を貯留し
たものであり、容器1には、溶融しためっき材である溶
融金属2を温度調節して溜めておく貯留槽53から、溶融
金属2が電磁ポンプ54により供給配管51を通じて供給さ
れ、また容器1の溶融金属2は排出配管52を通じて重力
によって貯留槽53に戻されるようになっている。
次に、本発明を適用しためっき装置70を図3、4、5
に基づいて説明する。
めっき浴を構成する溶融金属(導電性液体)2を保持
する容器1の底部の幅方向中央部分は、下方に突出する
突出部1aとなっており、その突出部1aの中央部分に、被
めっき材である帯鋼8を通すためのスリット状の開口部
3が形成されている。突出部1aの両側には、突出部1aの
側面及び容器1の底面に接触させて電磁石のコア11がそ
れぞれ設けられている。図5中、破線で示す11a部分は
コア11の端部である。図示はされていないが、コア11に
はコイルが巻かれ、コイルには交流電源が接続されてい
る。
前記容器1内に導電性ブロック12が設けられる。導電
性ブロック12は図6に示すように、対向するブロック部
12aと、これらブロック部12a同士をその上部で結合する
連結部12bとからなる。連結部12bを二つに分けているの
は、中央部に帯鋼8が通るスペースを確保する必要があ
るからである。尚、この実施の形態では、連結部12bを
フレーム状とするだけでなく、容器1の蓋も兼ねるよう
に形成してある。
この導電性ブロック12は、そのブロック部12aが前記
電磁石による水平磁場が急変する個所、つまりコア11の
端部11a間に位置するように、容器1の対向する内壁面
に沿わせ、かつ下端を前記突出部1a内に嵌合させた状態
で設けられる。帯鋼8を通す容器1下部の前記開口部3
は導電性ブロック12のブロック部12aから離れた内側に
位置する。
導電性ブロック12における容器1の蓋も兼ねる連結部
12bの中央部分(開口部3と対応する部分)には、被め
っき材である帯鋼8を通すための開口部13が設けられて
いる。
容器1の側面で前記導電性ブロック12のブロック部12
aの近傍でかつ開口部3の側に、溶融金属2の入口管14
及び出口管15が設けられる。入口管14同士及び出口管15
同士は、略対向して配置されている。入口管14には、前
記供給配管51が接続され、出口管15には前記排出配管52
が接続される。
かかる構成の溶融金属の保持装置において、入口管14
から容器1内に流入した溶融金属は、開口部3において
は、水平磁場と誘導渦電流Iによって発生する電磁力に
よって安定に保持され、ジュール発熱した溶融金属2は
漏れることなく出口管15を通して系外に排出される。系
外で冷却された溶融金属2は、入口管14から再び容器1
内に供給される。図3、図4中、17で示す部分がジュー
ル発熱する部分である。
図8に示すように、容器1内の溶融金属2に交流磁場
を印加すると渦電流Iが発生し、この渦電流Iと交流磁
場からフレミングの法則により力F1、F2が生じる。この
とき、力F2は、渦電流の方向が逆になっているため下方
に向いた力となる。従って、溶融金属2を保持する力F
はF1−F2となり、F2に相当する力を補うため余分の電流
即ち交流磁場を印加する必要がある。この余分の電流に
よるジュール熱によって溶融金属2がさらに加熱されて
しまう。
しかし、本発明では、図7に示すように、容器1内に
導電性ブロック12を配して溶融金属2外を経る閉回路を
構成したので、渦電流の一部は溶融金属2の外を流れる
ため、下向きの力F2が生じなくなる。そのため、F2に相
当する電流分だけ溶融金属2に流れる電流を少なくする
ことができ、ジュール熱による発熱も小さくなる。つま
り、溶融金属2の温度上昇を抑え、かつ十分な高さの溶
融金属2を保持することができるのである。
また、導電性ブロック12のブロック部12aの内側で開
口部3の外側に、溶融金属2の入口管14及び出口管15を
設けたことにより、ブロック部12aにより妨げられるこ
となく、コア11部でジュール発熱した溶融金属2を循環
させることができる。これにより、溶融金属2の安定保
持に外乱を与えることなく、コア11の外部で溶融金属2
を冷却することができ、溶融金属2の温度をめっき品質
を保つ上で最適の温度に保つことができるのである。
さらに、前述の如く、導電性ブロック12のブロック部
12aを磁束密度が大きく変化するコア11の端部11aに挟ま
れた位置に配置することにより、溶融金属2の安定保持
を阻害する渦流れの発生を防止でき、ジュール発熱した
溶融金属2を系外で冷却できることから、コア11による
渦電流Iを大きくしても、溶融金属2の温度はめっき品
質上必要な管理限界内に抑えられ、溶融金属2の高さも
めっきに必要なだけ保持することができる。
第2実施例 図9において、溶融金属である亜鉛やアルミニウム等
の溶融金属2を貯留する容器1の底部には、被めっき材
である帯鋼8を通すための長方形の開口部20が形成さ
れ、この開口部20は、容器1に一体に接続された開口部
形成部20aにより下方へ延ばされている。開口部形成部2
0aの横断面形状(平面から見た形状)は長方形となって
いる。開口部形成部20aの下端には圧力室21が接続され
ている。圧力室21の下端には、やはり帯鋼8を通すため
のスリット22が形成されている。圧力室21には、ガスを
供給するための配管やガス供給手段が設備され、圧力室
21内のガス圧は調節されるようになっている。尚、ガス
供給手段等は従来と同様のものであり、図では省略して
ある。
開口形成部20aの外側には、磁場発生手段としてコイ
ル23が設けられている。コイル23には図示しない電源手
段が接続されている。つまり、開口形成部20aを鉄心と
して電磁石が構成されているのである。
かかる装置において、溶融金属2の底部近傍に、コイ
ル23に電流を流して開口形成部20aに交流磁場を印加す
ると、溶融金属2には電磁力(ローレンツ力)Fが重力
Gの向きと逆向きに発生する。このときの溶融金属2内
部の圧力分布は、図10に示すようになり、溶融金属2の
底面では、圧力室21内のガス圧力p2と釣り合っている。
p1は溶融金属2の液面に作用する圧力である。
この状態では、ガスの泡24が溶融金属2中に侵入しよ
うとしても、図11に示すように、ガス泡24には下向きの
力が作用し、下方に押し戻され、溶融金属2中に入るこ
とができないことは明らかである。従って、ガスの圧力
を高めることにより、溶融金属2の下面2aの位置が上が
り、溶融金属2の高さを増加することができるのであ
る。
上記実施の形態では、磁場発生手段としてコイル23を
採用し、水平磁場を発生させるようにしたが、対向式リ
ニアモータを採用し、移動磁場を発生させて、ローレン
ツ力が作用するようにしてもよい。
第3実施例 図12において、めっき浴を構成する溶融金属(溶融亜
鉛)2を保持する容器1の底部の幅方向中央部分は、下
方に突出する突出部1aとなっており、その突出部1aの中
央部分に、被めっき材である帯鋼8を通すための開口部
3が形成されている。突出部1aの両側には、突出部1aの
側面及び容器1の底面に接触させて電磁石のコア11がそ
れぞれ設けられている。コア11にはコイルが巻かれ、コ
イルには交流電源が接続されている。
前記容器1内には図3、4、5に示した実施例と同様
に導電性ブロック12が設けられる。導電性ブロック12は
図6に示すように、対向するブロック部12aと、これら
ブロック部12a同士をその上部で結合する連結部12bとか
らなる。連結部12bを二つに分けているのは、中央部に
は帯鋼8が通るスペースを確保する必要があるからであ
る。尚、この実施の形態では、連結部12bをフレーム状
とするだけでなく、容器1の蓋も兼ねるように形成して
ある。
また、導電性ブロック12は、そのブロック部12aが前
記電磁石による水平磁場が急変するコア11の端部間に位
置するように、容器1の対向する内壁面に沿わせ、かつ
下端を前記突出部1a内に嵌合させた状態で設けられる。
導電性ブロック12における容器1の蓋も兼ねる連結部12
bの中央部分(開口部3と対応する部分)には、被めっ
き材である帯鋼8を通すための開口部13が設けられてい
る。容器1の側面で前記導電性ブロック12のブロック部
12aの近傍でかつ開口部3の側に、溶融金属2の入口管1
4及び出口管15が設けられる。入口管14同士及び出口管1
5同士は、略対向して配置されている。その他の構成
も、図3、4、5図に示したものと同じである。
前記容器1の底部の突出部1aにつなげて圧力室21が構
成されている。圧力室21の下端には、やはり帯鋼8を通
すためのスリット22が形成されている。圧力室21には、
ガスを供給するための配管やガス供給手段が設備され、
圧力室21内のガス圧は調節されるようになっている。
尚、ガス供給手段等は従来と同様のものであり、図では
省略してある。
この溶融金属の保持装置では、容器1内の溶融金属2
は、コイルに電流を流すことによって生ずる水平磁場と
誘導渦電流によって発生する電磁力及び圧力室21内から
底面にかかる圧力との双方により保持される。そして、
発生する渦電流の一部を導電性ブロック12に流している
ので、溶融金属2に下向きにかかる力は軽減させるので
(図7、8参照)、溶融金属2を保持する電流量を軽減
することができ、また、ジュール熱による溶融金属2の
発熱も抑えることができる。さらに、気体が気泡として
溶融金属2内に侵入するのを防止することもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川田 則幸 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 深田 保男 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島製作所内 (72)発明者 加藤 千昭 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 技術研究所内 (72)発明者 松川 敏胤 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平7−145940(JP,A) 特開 昭63−317656(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 2/00 - 2/40

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器内の溶融金属を電磁力により保持すべ
    く前記溶融金属の下面に水平磁場を形成する磁場形成手
    段と、 前記磁場形成手段により形成される水平磁場が急変する
    個所に設けられたブロック部と、前記溶融金属外におい
    てブロック部を結合する連結部とからなる導電性ブロッ
    クとを備え、 前記溶融金属に生ずる渦電流が前記導電性ブロックの前
    記ブロック部及び前記連結部を経ることにより前記溶融
    金属外を通るようにしたことを特徴とする溶融金属の保
    持装置。
  2. 【請求項2】前記容器の下方に接続され、前記容器内の
    前記溶融金属の底面に圧力を付与する気体を保持する圧
    力室を備える請求項1に記載の溶融金属の保持装置。
  3. 【請求項3】溶融金属を収容し、かつ下部には材料を通
    すための開口部が設けられている容器と、 前記容器の下部に配され、前記溶融金属の下面に水平磁
    場を形成するための電磁石と、 前記容器内における前記電磁石のコアの端部近傍に設け
    られたブロック部と、これらのブロック部同士を前記溶
    融金属外で結合する連結部とからなる導電性ブロック
    と、 前記容器の下部に接続して設けられ、前記溶融金属の底
    面に圧力を付与する気体を収容する圧力室とを備えてな
    ることを特徴とする溶融金属の保持装置。
  4. 【請求項4】底面に開口部が設けられ、溶融金属が貯留
    される容器と、 前記容器内の溶融金属に電磁力を作用させて前記溶融金
    属を保持すべく前記溶融金属の下部に水平磁場を形成す
    る磁場形成手段と、 前記容器内における、前記磁場形成手段により形成され
    る水平磁場が急変する個所にブロック部が設けられ、渦
    電流を前記溶融金属外を経て導く導電性ブロックと、 前記開口部の外側でかつ前記導電性ブロックのブロック
    部より内側において前記容器に設けられた前記溶融金属
    の入口部及び出口部とを備えたことを特徴とする溶融金
    属の保持装置。
  5. 【請求項5】溶融金属として溶融亜鉛が貯留され、下部
    のスリットより上方に連続的に帯鋼が通される容器と、 前記容器内の前記溶融亜鉛を電磁力により保持すべく前
    記溶融亜鉛の下部に水平磁場を形成する磁場形成手段
    と、 前記磁場形成手段により形成される水平磁場が急変する
    個所に設けられたブロック部と、前記溶融金属外におい
    てブロック部を結合する連結部とからなる導電性ブロッ
    クとを備え、 前記溶融亜鉛に生ずる渦電流が前記導電性ブロックを経
    ることにより前記溶融亜鉛外を通るようにしたことを特
    徴とする溶融亜鉛めっき装置。
  6. 【請求項6】前記容器の下方に接続され、前記容器内の
    前記溶融金属の底面に圧力を付与する気体を保持する圧
    力室を備える請求項5に記載の溶融亜鉛めっき装置。
  7. 【請求項7】帯鋼に熱処理を施す熱処理装置と、 前記熱処理装置を経た帯鋼に溶融亜鉛めっきを施すめっ
    き装置と、 前記めっき装置によりめっきを施された帯鋼に合金化処
    理を施す合金化装置とを備え、 前記めっき装置は、溶融亜鉛が貯留され、下部の開口部
    より上方に帯鋼が連続的に通される容器と、前記容器内
    の溶融亜鉛の下部に水平磁場を形成する磁場形成手段
    と、前記磁場形成手段により形成される水平磁場が急変
    する個所に設けられ、前記溶融亜鉛に生ずる渦電流が前
    記異溶融亜鉛外を経るように構成した導電性ブロックと
    を備えてなることを特徴とする連続亜鉛めっき設備。
  8. 【請求項8】下部に開口部を有する容器内に溶融金属を
    保持する方法であって、前記溶融金属の下部に水平磁場
    を形成して前記溶融金属に電磁力を作用させて溶融金属
    を空中に保持すると共に、前記溶融金属内に生じる渦電
    流の一部を、前記水平磁場が急変する箇所に設けられ、
    且つ前記溶融金属外で結合されたブロック部により前記
    溶融金属外を経るようにし、前記溶融金属に作用する下
    向きの力を軽減すると共に、ジュール熱の発生を抑制す
    る溶融金属の保持方法。
  9. 【請求項9】下部に開口部を有する容器内の溶融亜鉛の
    下部に水平磁場を形成して溶融亜鉛に電磁力を作用させ
    て前記容器の開口部から漏れることなく前記溶融亜鉛を
    保持し、前記開口部を経て前記容器の下方から上方に帯
    鋼が連続して通される溶融亜鉛めっき装置であって、 前記溶融亜鉛の下方に水平磁場を形成するために交流電
    源が接続されたコイルが巻かれているコアを備え、 前記容器は、その幅方向中央部分が前記容器の長さ方向
    にわたって下方に突出する突出部となっており、この突
    出部の長さ方向中央部に前記帯鋼を通すためのスリット
    状の開口部が形成されており、 前記コアにより形成される水平磁場が急変する前記コア
    の端部に対応する前記容器の突出部の両端に嵌合させて
    それぞれ設けられたブロック部と、これらブロック部同
    士を前記溶融亜鉛の外部で結合する連結部とで構成され
    た導電性ブロックを備え、 前記容器内の前記溶融亜鉛を前記容器外を循環させる装
    置を備えることを特徴とする溶融亜鉛めっき装置。
JP9518075A 1995-11-10 1996-11-08 溶融金属の保持方法及び装置 Expired - Lifetime JP3034958B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9518075A JP3034958B2 (ja) 1995-11-10 1996-11-08 溶融金属の保持方法及び装置

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-292479 1995-11-10
JP7-292478 1995-11-10
JP29247895 1995-11-10
JP29247995 1995-11-10
JP9518075A JP3034958B2 (ja) 1995-11-10 1996-11-08 溶融金属の保持方法及び装置
PCT/JP1996/003276 WO1997017477A1 (fr) 1995-11-10 1996-11-08 Procede et appareil de retention de metal en fusion

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3034958B2 true JP3034958B2 (ja) 2000-04-17

Family

ID=27337740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9518075A Expired - Lifetime JP3034958B2 (ja) 1995-11-10 1996-11-08 溶融金属の保持方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3034958B2 (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2113535C1 (ru) Способ нанесения покрытия на поверхность лентообразной заготовки и устройство для его осуществления
RU2098196C1 (ru) Герметичная камера и установка (варианты) для покрытия жидким покрывающим продуктом изделий
CA2196056C (en) Electro-magnetic plugging means for hot dip coating pot
WO1997017477A1 (fr) Procede et appareil de retention de metal en fusion
ZA200502990B (en) Method and device for hot-dip coating a metal strand.
ZA200506763B (en) Method and device for coating a metal bar by hot dripping
JP3034958B2 (ja) 溶融金属の保持方法及び装置
EP2304067B1 (en) Electromagnetic device for coating flat metal products by means of continuous hot dipping, and coating process thereof
JP4418931B2 (ja) 溶融メッキ浴の磁気封じ込めシステム
US6106620A (en) Electro-magnetic plugging means for hot dip coating pot
US7361224B2 (en) Device for hot dip coating metal strands
JP2006083472A (ja) 金属ストリップの連続溶融メッキのための溶融金属浮揚装置及び溶融金属浮揚方法
JP3706473B2 (ja) 溶融金属浮上用高周波電磁石及びこの高周波電磁石を備えた空中ポット
KR100448920B1 (ko) 금속판의 연속용융도금을 위한 용융금속 부양장치
JP3810545B2 (ja) 溶融めっき金属浮上用空中ポット
JPS60245774A (ja) 溶融メツキ方法
JPH10195618A (ja) 溶融金属めっき装置および溶融金属めっき方法
KR100544649B1 (ko) 용융도금 공정을 위한 용융금속 부양 방법 및 그 장치
JPH07197223A (ja) 浸漬メッキ装置
AU2973695A (en) Electro-magnetic plugging means for hot dip coating pot