JP3034922B2 - 複写機の情報出力装置 - Google Patents

複写機の情報出力装置

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JP3034922B2
JP3034922B2 JP2224236A JP22423690A JP3034922B2 JP 3034922 B2 JP3034922 B2 JP 3034922B2 JP 2224236 A JP2224236 A JP 2224236A JP 22423690 A JP22423690 A JP 22423690A JP 3034922 B2 JP3034922 B2 JP 3034922B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複写機内の各種情報(総コピー枚数、故障集
計、調整値、課金情報など)を出力するに際し、所定の
書式を持つ原稿画像と該情報を合成した可視像として1
枚のコピー用紙にプリントアウトする複写機の情報出力
装置に関する。
〔従来の技術〕
複写機内部の各種情報を可視像として特定原稿の複写
機とともに出力する従来技術として特開昭64−92763号
公報、特開昭64−92764号公報、特開昭64−92765号公
報、特開昭64−72766号公報がある。ここには特定原稿
画像の一部をドツト単位で消去して結果として、文字、
グラフ等の画像を出力する形式が開示されている。
また、複写機内部の各種情報を可視像として出力する
従来技術として実公平2−14047号公報などが知られて
いる。同技術では主に一般コピー作業においてコピーを
許容するか否かという観点から論じられており、少ない
ながら集計結果の出力に関しても述べられている。
この技術において管理用キースイツチを用いること
で、部門や個人別のコピーカウント集計が複写機とは別
のプリンタに文字画像として見出しと対応するデータを
出力する形式が開示されている。このようにすれば確か
にキーを持つた特別の管理者以外は集計データを出力す
ることができないので気密保護が図れる。
さらに、この種の技術として、特開昭64−7056,7号公
報、特開平1−297665号公報等を挙げることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
特開昭64−92763,4,5,6号公報に開示された技術で
は、消去して形成する可視像の発生位置が一定位置であ
るために原稿が基準位置より変位して置かれた場合に
は、例えば見出し部分が消去されたり、出力の情報密度
を高めることができないという問題がある。
ここで情報密度を高めるために、画像の消去ではな
く、追加記録を行うことが考えられるが、その場合、見
出し、表、付加画像が互いに込み合つて読みづらくなる
問題、およびプラテンにこの原稿を載置する基準位置か
ら若干ずれがあると、原稿が基準位置に置かれたものと
して定位置に発生される数値などの付加画像が図表の空
欄に収まらず図表と重なつてしまい、最悪、数値などが
正しく読めなくなつてしまうという問題がある。
一方、実公平2−14047号公報に示された技術では、
キースイツチや磁気カード読み取り手段やプリンタを付
加する必要があるので、コストや設置スペースの面での
負担が増大する欠点がある。また、コストを最小限に食
い止めるためには、プリンタは簡易式とならざるを得
ず、本来なら平仮名や漢字が自然な部分もすべてカタカ
ナで打ち出された、若干不自然なプリントとなる不具合
があつた。
本発明は上記の諸々の背景に鑑みてなされたものであ
り、付加画像の情報密度を高め、しかも視認性に優れた
複写機の情報出力装置を提供することを目的とする。
より具体的な第1の目的は、複写画像と付加画像の色
を違え、濃度を違え、さらには網点パターンを違えるよ
うにしてプリントを読み易くし、さらに原稿が若干基準
位置から変位して置かれ、表と付加された可視像とが重
なり合つたとしても、複写画像と付加した情報の可視像
との双方が正しく読み取れるようにした複写機の情報出
力装置を提供することにある。
また第2の目的は、プラテン上の原稿載置位置、角度
が変位していても、付加された可視像が原稿の図表の空
欄に正確に当てはまるようにした複写機の情報出力装置
を提供することにある。
さらに第3の目的は、管理用キースイツチ及び別途設
置されていたプリンタを無くすことでコストダウンを図
り、しかも集計出力画像が第三者に再利用されたりする
不具合を未然に防止した複写機の情報出力装置を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記第1の目的は、複数の見出し項目と、この複数の
見出し項目に対応し、区切られた空間を形成するための
第1方向の線分またはこれと直交する第2方向の線分か
らなる図表とが印刷された原画を用い、この原画像と、
原画内の空欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成し
て記録媒体上に複写する複写機の情報出力装置におい
て、記録媒体上に少なくとも2色の可視像が形成可能な
画像形成手段と、原画の複写画像を第1の記録色で形成
し、原画像には存在しない付加画像を第2の記録色で形
成する制御を実行する制御手段とを備えた第1の手段、 複数の見出し項目と、この複数の見出し項目に対応
し、区切られた空間を形成するための第1方向の線分ま
たはこれと直交する第2方向の線分からなる図表とが印
刷された原画を用い、この原画像と、原画内の空欄相当
位置に収まる付加画像情報とを合成して記録媒体上に複
写する複写機の情報出力装置において、記録媒体上に少
なくとも2種類の画像濃度の像が選択的に形成可能な画
像形成手段と、原画の複写画像を第1の記録濃度で形成
し、原画像には存在しない付加画像を第2の記録濃度で
形成する画像濃度選択付勢制御を実行する制御手段とを
備えた第2の手段、 および、複数の見出し項目と、この複数の見出し項目
に対応し、区切られた空間を形成するための第1方向の
線分またはこれと直交する第2方向の線分からなる図表
とが印刷された原画を用い、この原画像と、原画内の空
欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成して記録媒体
上に複写する複写機の情報出力装置において、記録媒体
上に少なくとも2種類の相異なる網点パターンの可視像
が形成可能な画像形成手段と、原画の複写画像を第1の
網点パターンで形成し、原画像には存在しない付加画像
を第2の網点パターンで形成する制御を実行する制御手
段とを備えた第3の手段、 によつてそれぞれ達成される。
また第2の目的は、複数の見出し項目と、この複数の
見出し項目に対応し、区切られた空間を形成するための
第1方向の線分またはこれと直交する第2方向の線分か
らなる図表とが印刷された原画を用い、この原画像と、
原画内の空欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成し
て記録媒体上に複写する複写機の情報出力装置におい
て、原画像を画素に分解して読み取る画像読み取り手段
と、記録画素信号に基づいて永久可視像を記録媒体上に
形成する画像形成手段と、文字または図形などの可読形
状の付加画像信号を発生する付加画像発生手段と、前記
画像読み取り手段が読み取つた画像データに基づいて原
稿に印刷された図表がプラテンに載置されている位置を
検出する原画像位置検出プログラムおよび検出した位置
情報に基づいて原画複写像の位置または付加画像の位置
の少なくとも一方の位置を調節する像位置調節プログラ
ムを含む制御手段とを備えた第4の手段、 および、複数の見出し項目と、この複数の見出し項目
に対応し、区切られた空間を形成するための第1方向の
線分またはこれと直交する第2方向の線分からなる図表
とが印刷された原画を用い、この原画像と、原画内の空
欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成して記録媒体
上に複写する複写機の情報出力装置において、原画像を
画素に分解して読み取る画像読み取り手段と、記録画素
信号に基づいて永久可視像を記録媒体上に形成する画像
形成手段と、画像メモリ手段と、文字または図形などの
可読形状の付加画像信号を発生する付加画像発生手段
と、前記画像読み取り手段が読み取つた画像データに基
づいて原稿に印刷された図表がプラテンに載置されてい
る位置および角度を検出する原画像位置・角度検出プロ
グラムおよび検出した位置・角度情報に基づいて原画複
写機の位置または付加画像の位置の少なくとも一方の位
置および角度を調節する像位置調節プログラムを含む制
御手段とを備えた第5の手段、 によつてそれぞれ達成される。
さらに第3の目的は、複数の見出し項目と、この複数
の見出し項目に対応し、区切られた空間を形成するため
の第1方向の線分またはこれと直交する第2方向の線分
からなる図表とが印刷された原画を用い、この原画像
と、原画内の空欄相当位置に収まる付加画像情報とを合
成して記録媒体上に複写する複写機の情報出力装置にお
いて、原画像の所望部分を選択的に消去する部分画像消
去機能および任意文字の発生が可能な文字発生機能を備
えた画像処理手段と、原画内のコード画像部分を選択的
に消去付勢し、残り部分の複写画像と原画像には存在し
ない付加画像を形成する付勢制御を前記画像処理手段に
対して実行する制御手段とを備えた第6の手段により達
成される。
〔作用〕
第1、第2、第3の手段によれば、制御手段により、
原画の複写画像と付加画像の色、濃度、網点パターンが
異なつたものとされ、それぞれ画像形成手段によつて記
録媒体上に合成複写される。
第4、第5の手段によれば、制御手段は、画像読み取
り手段の読み取つた画像データに基づいて原画のプラテ
ン載置位置あるいは載置位置と角度を検出し、検出結果
に基づいて原画複写像をシフトおよび回転して形成する
かもしくは情報メモリ手段内のデータに基づいて形成す
る付加情報の発生位置を基準位置より偏倚および回転し
て形成するように制御する。
第6の手段によれば、コンソールから入力された動作
モードが情報出力モード指令であつた場合において、制
御手段は、第1に、画像読み取り手段を付勢して原画像
を読み取り、読み取つた画像データの予め決められた部
分に情報出力を許容するコードが含まれるか否かを判定
する。第2に、情報出力を許容する特定コードであつた
場合には画像処理手段にコード画像相当部分に消去パラ
メータを設定し、残りの部分には複写パラメータを設定
し、かつ情報メモリ手段内のデータに基づく付加情報画
像(数字列)発生パラメータを設定する。第3に、読み
取り手段と画像処理手段とプリンタ手段を同期を保ちな
がら動作付勢する。すなわち読み取り手段は、原画を走
査し原画像信号を画像処理手段に送り、画像処理手段が
原画のコード画像相当部分を削除した複写画像信号と付
加文字画像信号とを合成した画像信号をプリンタに送
り、プリンタがこれらの画像信号に基づいて1枚の出力
情報として記録媒体上に可視像を形成するようにする。
〔実施例〕
〈全体の構成と概略機能〉 第1図は本発明の一実施例を示すデジタルカラー複写
機の構成図である。100はスキヤナ(以下SCと称するこ
とあり)、200はイメージプロセツサ(IP)、400はメモ
リユニツト(MU)、600はプリンタ(PR)、700はシステ
ムコントローラ(SCON)、750はコンソールユニツト(C
U)、900はデジタイザユニツト(DG)、950はソータユ
ニツト(ST)、980はADFユニツト(AD)、990は外部機
器接続端子(IF)である。
第2図は第1図で示したデジタルカラー複写機のシス
テムブロツク図である。
先ず、第1図、第2図を参照し各ユニツトの概略機能
について述べる。
1)システムコントローラ(SCON)700 複写機システム全体の制御を行うもので、ストアドプ
ログラム方式の32ビツトマイクトコンピユータシステム
である。CPUやプログラムメモリ、ワークメモリ以外にS
C100、IP200、PR600、CU750などの外部ユニツトと通信
するためのインタフエイス手段やハードウエア割り込み
処理を行うための割り込みコントローラなどを有してい
る。本ユニツトは他のユニツトの状態を監視すると共
に、コンソールCUから入力される各種コピーモードに応
じて機能すべき各ユニツトの動作仕様を決定し、コピー
処理が開始される前に動作パラメータを各ユニツトに送
信したり、また処理開始信号や処理の最中に必要な各種
リアルタイム信号を他ユニツトに供給する役目を持つ。
またワークメモリは課金管理情報などの情報を蓄えてい
るので、常に電源はバツテリでバツクアツプされてい
る。
2)スキヤナ(SC)100 プラテン1上の原稿982をCCD7r,7g,7bでR(レッ
ド)、G(グリーン)、B(ブルー)に色分解し、400d
piの標本化密度で標本化し、量子化レベルを8ビツトと
して量子化し、デジタル画像信号102をIP200または外部
機器接続インタフエイス端子(IF)990に供給する。
3)イメージプロセツサ(IP)200 SC100またはIF900から供給されたRGB原画像信号102に
色補正やデイザ処理などの種々の処理を施し、最終的に
プリント信号であるCMYK信号201に変換する画像加工機
能、原稿のサイズや特定部分の色を検知し、SCON700に
この情報を提供する画像検知機能、各種模様や数字パタ
ーンを発生する画像発生機能がある。これら3つの機能
を同時に作用させることが可能で、例えばSC100の画像
中に数字パターンを合成した画像を次段のMU400に送
り、最終的にPR600で合成画像を得ることができる。
4)メモリユニツト(MU)400 C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K
(ブラツク)4色の画像データ201の処理に際し、Kデ
ータに対してC,M,Yデータをそれぞれ所定時間遅延させ
てPUに供給する第1の動作モード、C,M,Y画像データ201
を記憶する第2モード、第2モードで記憶された画像デ
ータをKデータに対してそれぞれ所定時間遅延させて読
み出し、C,M,Yデータ401としてPR600に供給する第3の
動作モードの何れかを選択的に付勢せしめることが可能
な画像メモリ手段を有する。第2モードを複数回動作さ
せることで画像合成や部分的に書き換えることで、コピ
ー画像中にIP200で発生した文字などを挿入することが
できる。
5)磁気デイスクユニツト(DD)500 SCON700のアプリケーシヨンプログラムや複数のペー
ジ分の画像データの格納が可能な大容量磁気デイスクド
ライブである。ドライブは500a,500bの2セツトよりな
り、500aはフロツピーデイスクドライブ、500bはハード
デイスクドライブである。
6)プリンタユニツト(PR)600 C,M,Y,K4色の記録ステーシヨンを有するレーザプリン
タで、IP200から供給されるKデータ及びMUから供給さ
れるC,M,Yデータ401に基づき、感光体18bk,18c,18m,18y
上にレーザ走査手段41bk,41c,41m,41yの作用で静電潜像
を形成し、これを現像器20bk,20c,20m,20yで可視像にし
て、転写コロトロン29bk,29c,29m,29yを付勢して、給紙
台22から給送される転写紙上にフルカラープリント像を
転写し、定着器36で定着してコピー画像を形成する。
7)コンソール(CU)750 512×512ドツトマトリクスの液晶表示手段と該表示手
段の上に載せられた128×128個のマトリクス状透明タツ
チスイツチ手段と10キーやスタートボタンなどのボタン
類で構成される。該表示手段には任意図形、文字の表示
が可能で、オペレータは本複写機からの出力情報を得る
ことができ、また所定のマイコン表示上のスイツチをタ
ツチすることで所望の動作仕様を複写機に与えることが
できる。
8)デジタイザ(DG)900 0.2mm間隔でペン入力座標位置情報を得るための手段
で、オペレータが原稿の特定部分を指定したり、文字列
をコピー画像中に挿入するときの挿入位置を入力するた
めに備えられる。
9)ソータ(ST)950 コピー紙をソーテイングする手段である。
10)ADF(AD)980 原稿をSCプラテン上に自動供給する手段である。
11)外部機器接続端子(IF)990 例えば汎用コンピユータなどの外部機器に画像データ
を供給したり、外部機器から画像データを受け取つた
り、また各種情報を交換するための多ピン接続端子であ
る。
SC、MU、PR、COの構成、作用、動作については例え
ば、特開昭64−25673号公報で開示されている従来技術
を用いたものなので詳細な説明は省く。またAD、ST、D
G、DD、SCONに関しても従来からよく知られた技術で構
成されたユニツトであり、ユニツトの説明は省く。以下
本発明に係わるユニツトの更に詳しい説明を述べる。
〈IP200の構成と機能の詳細〉 第3図はIP200の回路図である。ここで102はSCまたは
IFからの入力、R,G,B画像信号線である。201は次ユニツ
トMU400へのC,M,Y,K出力信号線である。
信号線102と201の間は後述の複数のカテゴリの異なる
処理回路が直列に設けられ、画像データはパイプライン
処理される。この間の回路の各々の複数種類の処理を並
列して実行する能力を有する。また後で述べる領域指定
処理が可能であるので、例えばある形状の領域のみを他
と異なる処理を施すことで部分的に特殊画像処理効果を
得ることができ、領域形状が仮に文字様であれば、原稿
にそのような文字が存在しなくてもあたかも文字のよう
な視覚的効果を持つ画像をコピー上に形成することも可
能となる。また自動画像領域認識手段も設けてあるの
で、文字部分と濃淡画像部分とで異なる画像処理を実行
することや、指定領域と自動認識領域との組み合わせで
画像処理の選択を可能にすることができる。さらにこれ
らの各種編集処理は並列でなく、直列にした構造を採る
ことも可能である。
205は複数種類の移動量の画像移動と複数の変倍率の
変倍を同時に行う回路で、文字と濃淡画像で、指定領域
の内外で、あるいはそれらの組み合わせで画像の移動量
の像シフトと画像倍率が異なる拡大縮小処理を行うこと
ができる。
206は画像編集回路で画像のミラーリング、複数角度
の傾斜化、複数ピツチのモザイク、複数形態の影付け、
複数形態の輪郭画像化など編集処理を平行して行う。ま
た処理回路205と同様に原画の画素位置に応じてこれら
を選択的に施すことができる。
207は複数の空間フイルタが並列に配された回路で、
R,G,B原画信号に対し各種フイルタリング操作を加え
る。各フイルタ係数は任意の値がSCONよりロードされる
ので、画像の平滑化、平均化、鮮鋭化、1次部分画像
化、2次微分画像化などが図れる。さらに係数操作で画
像濃度変換を行うことなども可能である。
208は並列に配された複数の階調変換処理を同時に実
行する回路で、変換方式はRAMを用いたテーブルルツク
アツプ方式である。従つてSCON700がこのテーブルを書
き換えることで、原画像信号に応じた階調補正やネガポ
ジ反転、濃度変換、コントラスト変換、ポスタリゼーシ
ヨンなどの階調省略、ソラリゼーシヨンと呼ばれる階調
の部分反転、テーブル値をすべて0にすることによつて
空白化、テーブル値をすべて0以外に一定値にすること
によつて得られるペイントなどの操作を行うことができ
る。
209は複数種の色補正処理を同時に実行する回路で、
R,G,B信号をC,M,Y,K信号に変換する。変換演算のパラメ
ータがSCON700により任意設定可能な構造であるので、
色補正やUCR処理、色変換や単色化処理や空白化や明度
変換やカラーペイントやアンダーカラーなどの各種画像
加工的処理を施すことができる。
210はC,M,Y,Kガンマ補正回路でPR600の濃度階調特性
に適したガンマに修正する。内部回路や機能は処理回路
208と同様である。
211はC,M,Y,K空間フイルタ回路でC,M,Y,K色別のフイ
ルタリング処理を施す。機能的には回路207と同様であ
る。
212はデイザ処理回路で複数のデイザ処理を同時に行
う。デイザパターンは任意設定可能であり、種々の設点
密度、網点形状、網点サイズ、スクリーン角度の中間調
処理を施すことができる。
上記カテゴリの異なる各画像処理ステツプ205から212
のそれぞれは、複数の異なる処理を並列にして行う能力
があり、複数処理の1つの結果の信号だけが次段の処理
回路に送られる。また複数処理の処理内容はそれぞれ可
変であり、処理パラメータはSCON700と接続されるバス
ライン202を通じてSCON700により処理回路205からデイ
ザ処理回路212にダウンロードされる。例えば画像編集
回路206は2種類の異なる色の影付け処理、2種のモザ
イク処理、2種の輪郭化処理、1種のミラーリング処
理、無加工処理を並列にして行うことができるが、モザ
イクのピツチ寸法、影の幅や色は動作パラメータとして
SCON700から編集回路206に原稿走査に先立ちダウンロー
ドされ、原稿走査時には8種の処理結果の1つだけが空
間フイルタ回路207に送られる。
この仕組みを第4図を参照して述べる。第4図は回路
205ないし212の中の全てに共通する構成の概念モデルと
して表したものである。indataは当該回路に前段の回路
から送られてくる画像データである。よつて当該回路が
処理回路209以前ではR,G,Bデータ、処理回路210以降で
はC,M,Y,Kデータということになる。
p0からpmはm+1個の並列処理回路であり、同一の画
像データが入力される。これら並列処理回路の出力はpo
ut0からpout mで表される。並列処理の個々について、
処理パラメータが予め決められている場合と、可変であ
る場合の2通りがある。可変処理の場合は画像処理動作
を開始する前に動作パラメータがSCON700に直結される
内部バスbusを通じての内部のレジスタにロードされ
る。
内部レジスタは一般に複数あるので、これらの選択に
はbus信号中のアドレス信号の一部をアドレスデコーダd
ecでデコードし、デコードされた信号線の各々を内部レ
ジスタの一つ一つに接続することで達成される。
上記並列処理結果はマルチプレクサmupxのIN0からINm
に入力される。mupxはこれら複数組の入力データの中か
ら1組分だけをoutに選択的に出力する。どの入力デー
タを選択するかはSEL端子の入力コードに依存し、0な
らIN0を、1ならIN1を、……mならINmをOUT端子に出力
する。
adecは画像処理選択手段で、この実施例においては、
この機能がカテゴリの異なる各画像処理ステツプ毎にそ
れぞれ持つ形式を採る。仕組みはルツクアツプテーブル
回路である。物理的にはRAMを用い、入力信号は該RAMの
アドレス線につながれ、RAMのリード出力データはDout
として使われている。即ちa0(msb)からc(lsb)まで
の8ビツトの入力値に対して所定の値をDout端子からmu
pxのSEL端子に出力する。出力する値は0からmの範囲
である。ルツクアツプテーブル内容は、バス202と直結
される内部バスbusを通じてSCON700により任意に書き換
え可能である。
a0からa3の4ビツトは画像領域指定回路224からの処
理選択信号である。C、CC、H、Pは自動画像領域認識
回路223からの認識信号である。Cは黒色文字部分と認
識されたとき1で、それ以外は0の値を送つてくる。同
様にCCは黒以外の色文字が認識されたとき、Pは銀塩写
真のように連続階調画像が認識されたとき、Hは印刷や
複写機のように網点画像が認識されたときにそれぞれ1
の値となり、それ以外は0となる。従つてルツクアツプ
テーブルadecの内容を適当な値に設定しておけば、原画
の種類や指定の領域に応じてp0からpmでの処理結果を選
択的に次の画像処理回路に送り込むことができる。
この組み合わせは入力が8ビツトであるので、256通
りある。また並列処理回路の数m+1が256個より少な
いときにはテーブルデータはmより小さい数値を設定す
る。このようなケースでは当然異なる入力に対して同一
の出力である場合があるし、m+1=256であつても同
じデータを設定する場合もある。
例えばadecの入力バイナリ値で1000XXXX(Xは1又は
0)でのテーブルデータを0としておけば黒文字部分の
処理は指定領域の如何に拘らず、pout0が選択される。X
XXX0001でのデータを5と設定してあれば原画の種類に
拘らず処理選択信号が1のときにはp5処理結果が選択さ
れる。
並列処理結果の選択は1画素単位で可能である。すな
わち1枚の原稿の中で任意の部分に任意の処理を施すこ
とが可能である。
223は自動画像領域認識回路で第5図に本回路の詳細
を示す。本回路は原画R、G、B信号の1画素1画素に
ついて4種の原画、黒文字、色文字、写真、網点画像の
どれに属するかを認識し、出力線223aに出力する。認識
のアルゴリズムについては本発明の範囲ではないので詳
しくは触れないが、画像濃度の微分値、均一濃度部分の
連続度、濃度分布の周期性、最低濃度部分の連続性、空
間周波数特性、同一濃度画素の連接状態などをR,G,B各
色毎に分析し、総合判定する。
224は画像領域指定回路で内部の詳細構造を第6図に
示す。本回路は224aで示す32ビツト処理選択信号を処理
回路205から212に出力する。但しこの中の1ビツト(最
下位ビツトb0)はメモリオーバライト信号としてMU400
に対しても供給されている。本回路は原画の所望部分に
対して選択的に画像処理を切り換えるために出力信号を
発する機能を持つ。オーバライトするかしないかの切り
換えはやはり画素単位で可能である。
画像領域指定回路224は2つの目的で使用ささる。1
つはオペレータがDG900を用いて所望領域に特別な画像
処理を加える場合であり、従来から複写機のエリア指定
処理としてよく知られている。もう1つはオペレータが
領域を指定せずともSCON700がSCON内部のメモリデータ
や検知回路の検知出力値やオペレータが入力する文字コ
ード情報に基づいて領域データを自動的に生成して、該
領域データを画像領域指定回路224にダウンロードし、
コピー紙上に該領域形状のペイントや空白化などの特殊
な画像処理を施し、あたかも文字や図形やグラフのごと
きパターン画像を形成する場合である。
よつて該領域形状をアルフアベツト列や数字列や絵文
字にしておけば、意味ある情報が複写機よりオペレータ
にハードコピー形態で提供されることになる。画像領域
指定回路224について後で詳しく述べる。
再び第3図に戻つて、221は原稿サイズ検知回路であ
る。原稿走査によつて得られた検知結果は、それぞれの
回路に付属する内部レジスタ(ステイタスレジスタ)に
蓄えられ、SCON700はバス202を通じて何時でもこれらの
レジスタが参照可能である。222はラインメモリ回路で
あり、SCON700で走査に先立ち指定される任意位置の原
画走査1ライン分のR,G,B画像データを記憶する。SCON7
00はバス202を通じて記憶されたR,G,B画像データを参照
可能である。230はデータ圧縮回路でR,G,B画像データを
圧縮し、その結果を出力ライン501aを通してDD500に送
る。231は圧縮データの伸長回路でDD500から送られてく
る圧縮画像データを元のR,G,B画像データに復元し、変
倍回路205に送る。
以上述べた各処理回路には回路別に、各回路の動作を
決定するレジスタ群(これを便宜的にコマンドレジス
タ、パラメータレジスタなどと称する)と各回路の動作
結果情報を蓄えるレジスタ群(これを便宜的にステイタ
スレジスタと称する)が備えられている。
バス202の構成は一般の32ビツトマイクロプロセツサ
のバスと同様である。即ちデータバス幅とアドレスバス
幅はそれぞれ32ビツトで、これに制御信号であるリード
信号とライト信号とを加えた合計66本の信号線を基本と
する。アドレスバス信号はデコードされ処理回路と内部
レジスタの選択に用いられる。アドレスバスの上位23ビ
ツトはIP200内の図示しないデコーダでデコードされ処
理回路205〜212,221〜224,230,231の選択に用いられ
る。アドレスバスの下位9ビツトは上記各回路内部のそ
れぞれのデコーダでデコードされ、各々の回路内のコマ
ンドレジスタ群及びステイタスレジスタ群の中の1つの
レジスタ選択を行うために使われる。即ち各回路は最大
512個のレジスタを持つことができる。これは一般的な
周辺素子のチツプセレクト及びチツプ内レジスタセレク
トの手法と全く違わない。また回路選択デコーダをSCON
700側に設けてもよいのは勿論である。
従つて、バス202を通してSCON700は処理回路内部のレ
ジスタ群の中の1つを選択的に自由にアクセスすること
ができる。つまりSCON700から見て各処理回路や内部レ
ジスタはCPUバスに接続されたメモリと同じと見做すこ
とができる。よつてSCON700は各回路コマンドレジスタ
に動作パラメータをダウンロードしたり、ステイタスレ
ジスタから処理結果の成否(エラー情報)やサイズや色
の検知結果を得る処理を極めて高速に実行できることに
なる。
(画像領域指定回路224の詳細説明) 第6図に示す画像領域指定回路224のブロツクについ
て詳細に説明する。本回路には内部バスライン224−21
が設けてあり、IP200のバスライン202に直結されてい
る。本回路には内部レジスタの類が複数あり、アドレス
デコーダがこれらの選択のために設けてあるが、図では
省いてある。
224−33は領域レジスタ群で、a,b,c,dの4レジスタか
らなる。この1つを第7図に示す。4個の領域レジスタ
はすべて同一構造である。各レジスタのデータは、SCON
700よりロードされる。本レジスタのワード長は32ビツ
トで、一枚のコピー画像を複数領域に分割し、各領域別
に異なる画像処理を施す際の領域処理選択データを保持
する役割を持つ。正確には前に述べたように、回路205
から212における各回路での並列処理結果の1つを選択
的に次段の回路に送るときの選択データである。本レジ
スタは機能的には各4ビツト毎に区切られ、その区切り
単位で各処理回路205ないし211の処理を選択するための
選択番号が納められる。例えばビツト12からビツト15は
色処理回路209に接続されている。なお、ビツト0だけ
は特殊でこの信号はデイザ処理回路212につながれると
同時にMU400にも出力される。MU400は第2の動作モード
(記憶モード)であるとき、この信号が0であればオー
バライトせず、1であればオーバライトする。つまりメ
モリ内の画像データを部分的に書き換える処理を行う。
領域レジスタは4本あり、この中の1つのレジスタが
画素単位に選択され、そのレジスタデータが画像処理回
路に出力されることで領域別の画像処理が可能になる。
224−34は32ビツト入力、2ビツト出力のマルチプレ
クサであり、この2ビツトが4個の領域レジスタの1つ
の選択信号として用いられる。
224−23のM1、224−24のM2はトグルメモリで1走査線
全画素分の前記領域レジスタ選択データを記憶する機能
を有する。各メモリは297ワード×32ビツト構成で、1
ワードで16画素分の該レジスタ選択情報を保持する。即
ち、全メモリ量は400dpi(約16ドツト/mm)の画素密度
で画素毎に2ビツトの情報を持たせた時の1走査線297m
m分のメモリサイズ(297×16×2)に相当する。
メモリM1とM2はトグルで動作し、一方が書き込み動作
しているときは他方が読み出し動作を行う。この切り換
えは1走査線単位である。
224−25は書き込み・読み出しコントローラで、バス2
24−21からの297ワード分の書き込みデータをメモリM1
又はM2にバスサイクルに同期してAポートから書き込
み、書き込み中でない一方のメモリからデータを読み出
し、Bに出力する機能を持つ。
224−22はフリツプフロツプで走査線毎に1回出力さ
れるライン同期パルスLSYNCで反転を繰り返す。この出
力は書き込み読み出しコントローラ224−25のX,Y書き込
み読み出し切り換え、即ちトグル信号として利用され
る。
VCLKは画素毎に1つ出力されるビデオ同期信号であ
る。
224−31は1/16分周期、224−30はリセツタブルカウン
タで、この2つで16画素毎にコントローラのBポートに
与えるメモリアドレスを生成する。つまりカウンタ224
−30は1走査線の走査に先立つて発せられるLSYNCライ
ン同期パルスでクリアされ、VCLKが16入力される毎にカ
ウントアツプされ、0から296まで計数する。即ち0か
ら296ワード目までメモリリードアクセスを行い、メモ
リデータはBポートのデータ線Bdataを経由してマルチ
プレクサ224−34に与えられる。
224−32は16進カウンタで、最初、カウント0からVCL
Kの1パルス毎にインクリメントされ、15までカウント
アツプすると次のパルスでまた0に戻る。このカウント
出力値はメモリ出力1ワード32ビツトデータの中の連続
する2ビツトを選択するための選択情報SEL信号として
利用される。単純に言つて32ビツトを2ビツトずつ16区
画に区切り、区切られた2ビツトを順に画素クロツクVC
LKに同期してレジスタ群224−33に供給する。
一方領域レジスタ群224−33側では、該供給される信
号が0のとき224−a、1のときは同b、2のときは
c、3のときはdを選択し、選択したレジスタ内のデー
タを224aとして画像処理回路205からデイザ処理回路212
に送信する。
第10図ないし第14図は本回路の動作を述べるための説
明図であり、これを参照しながら動作を説明する。図の
699はコピー用紙、11,12,……1m,……11は走査線であ
る。走査線の数は実際にはA3サイズで6720本あるが、説
明を分かりやすくするため図では少ない本数に書いてあ
る。用紙中で“4"字状の部分は1つの指定領域であり、
この領域以外(4の字形状除いた部分)は他のもう1つ
の指定領域である。前者を領域1、後者を領域0と名付
ける。走査線11,12では領域0のみが存在するが、走査
線13ではX0からX1の画素は領域0、X1からX2の画素は領
域1、X2からX3の画素は領域0、X3からX4の画素は領域
1、X4からXnの画素は領域0に属する。この後しばらく
の副走査区間は主走査について同じ領域切り換えが継続
し、14の走査線に達するとX0からX1の画素は領域0、X1
からX2の画素は領域1、X0からX1の画素は領域0という
ようになる。ここで領域0,1などの数字を領域番号と称
することとする。
次に領域番号別に領域選択信号224aを発生し、領域選
択信号別に画像処理動作が行われることについて述べ
る。
領域指定回路224には、これらの領域番号列データが3
2ビツト×297ワードデータの型式で走査線毎にSCON700
から与えられる。与えられたデータ列は前述した領域指
定回路の項で述べたごとく、次のタイミングの走査線に
おいて、走査画素位置に応じてシリアルな領域番号に展
開し、領域レジスタ群224−33に与えられる。該レジス
タ群の内部の制御手段の働きで該領域番号に対応する領
域レジスタ224−33a,b,c,dの1つを選択して、該レジス
タ内のデータを処理選択信号224aとして出力し続ける。
つまりSCON700が与えるデータを2ビツト単位で区切
り、走査画素位置に対応させたとき、区切られた2ビツ
トデータに対応する領域レジスタ内のデータが走査位置
に応じて出力されてくる。
領域レジスタ群のデータはコピー動作が開始される前
に予めSCON700からロードされており、該レジスタ群の
保持データを互いに異ならせておけば領域番号別に異な
る処理選択信号が得られる。また仮に4つのレジスタデ
ータが同一であれば、結果として同じ処理選択信号が得
られる。
画像処理回路205から212は、処理選択信号224aに応じ
て各々の回路における複数並列画像処理結果の中の1つ
を次段に出力して、指定領域別の画像処理が行われるこ
とになる。最終的にはコピー982上に領域0と1とで異
なつた画像が得られるということになる。
詳細について再度述べると、コピー動作の前に先ずSC
ON700からバス202を通して領域レジスタ224−33aないし
dに4領域分、この例では2領域なので少なくともa、
b2つのレジスタに画像処理内容に応じたデータを書き込
む。コピー動作が開始されると、SCON700は、1走査線
毎に297ワードの32ビツトデータを領域指定回路224に送
り続ける。送られたデータはバス202を通してメモリM1
又はM2に交互に書き込まれ、書き込まれるのと逆のメモ
リからは16画素毎に1ワードずつ読み出され、読み出さ
れた1ワード32ビツトデータは下位ビツトから2ビツト
単位で区切られその単位が画素クロツクに同期して領域
レジスタ群224−33に供給される。この2ビツトは領域
レジスタ群224−33を構成するaからdの1つを選択す
るので、例えば走査線13ではこの2ビツトデータ列の値
をX0からX1の間は全て0、X1からX2の間は全て1、X2か
らX3の間は全て0、X3からX4の間は全て1、X4からXnの
間は0にしておけばよい。なお、SCON700が画像領域指
定回路224に送るデータ単位はこの2ビツトデータを16
組並べた32ビツトデータである。
また書き込まれたメモリM1、M2のデータは再書き込み
されるまで保持されるので、領域番号データの同じ走査
線が継続するときは走査線ごとの297ワードデータの書
き込みを省ける場合がある。別の言い方をすると矩形の
ような単純な領域はSCON700のデータ送信処理が6720本
の走査線の中でほんの数回でよいし、円のように滑らか
な曲線からなる領域を得るには殆ど走査線毎に新しい領
域データを送る必要がある。唯同一な単純な回路構成で
円のような曲線領域処理を画素単位の滑らかさで実現で
きる点を強調しておきたい。
(色補正回路209の詳細説明) 第8図は色補正回路209の内部の構成図である。209−
10aないしdは4組の色補正演算回路で、それぞれはR,
G,B各8ビツト入力によつて色補正演算を施し、C,M,Y,K
各8ビツトの値を出力する機能を持つ。
209−11は4組の演算回路からの出力データを選択的
に次段回路に送るためのマルチプレクサ回路で、SELは
その選択信号入力線である。
209−11は処理選択信号線で前に述べた領域指定回路2
24の複数出力線224aのうちの色補正処理選択に関する4
ビツトb15−b12のラインに接続されている。
209−20はIP200のバスと同じ機能を有する内部バス、
209−21はアドレスデコーダで内部レジスタ選択機能を
持つ。
4組の演算回路209−10aからはdはすべて同じ構成を
とり、これを第9図に示す。本演算回路は係数レジスタ
部と積和演算部とからなる。係数レジスタのanxyの添え
字nは4種の並列複数処理a,b,c,dの何れかを表し、x
とyは色補正マトリクス計算の行番号と列番号である。
色補正演算回路は以下の積和演算式を実行する。
この式は一般にマスキング方程式として良く知られて
おり、係数の値を適当に設定することでC,M,Y,Kのトナ
ーに含まれる不正成分を相殺して美しいフルカラー画像
を得ることができる。
またフルカラー原画をモノカラー化したり、色変換す
ることや原画に拘らず特定色で塗り潰すペイントも可能
なことは式を見れば容易に分かる。
例えばanx1からanx4の係数を同一にすれば、C,M,Y,K
出力はR,G,Bに均一に依存しモノカラー出力が得られ
る。ここでan1yからan4yの値を適当に選べばC、M、
Y、Kの配合割合が任意に変えられる。また例えばan1y
をある値にして、an2yからan4yをすべて0とすれば、C
のみの単色コピーが得られる。
また、1例としてan14、an24、an34、an44を0以外の
値とし、他のすべての係数を0とすれば、原画R,G,Bデ
ータには全く依存せず、常に一定のC,M,Y,Kデータが演
算出力される、即ちペイントされる。ペイントの色は4
つのanx1の割合に依存し、例えばan14とan24が1で、他
が0ならCとMが等量なので、青でペイントされる。
係数レジスタは1組の演算回路に付き16個、4組で合
計64あるが、これらのデータはSCON700で任意書き換え
可能である。
一例として第10図の“4"の字状の部分をペイントし、
残りの部分は通常のフルカラー処理を施す場合について
述べる。先ずコピー動作の前にSCON700が、16個の係数
レジスタ209−10aにはフルカラー処理係数を、16個のレ
ジスタ209−10bにはペイントの係数を設定しておく。ま
た領域指定回路224の領域レジスタ224−33aの色処理選
択に係わるb15−b12の4ビツトに0、同224−33bには1
を設定しておく。次にコピー動作が開始された後は前の
項で述べたように走査線毎に“4"の字状に相当する領域
切り換えデータ297ワードを送り続ける。このようにす
れば領域指定回路224から色補正回路209に対して、第10
図のx0で0、x1で1、x2で0、x3で1、x4で0というよ
うに信号が送られ、4の字の内部はペイントされ、残り
は通常のフルカラー処理が施されることになる。
(ラインメモリ回路222の詳細説明) 第22図はラインメモリ回路222の回路ブロツク図で、2
22−10はバス202に直結されている内部バス、222−21a,
b,c,dはR,G,B画像データを記憶すべき副走査位置データ
を保持する位置レジスタ、222−20a,b,c,dは読み取つた
R,G,B画像情報を蓄える4本のラインメモリである。ま
た位置レジスタ222−21にはSCON700から任意の値がセツ
ト可能である。
スキヤナ100から送られてくるR,G,B信号はラインメモ
リ群につながれている。各位置レジスタの内部にはLSYN
Cをカウントするカウンタと該カウンタ出力値とレジス
タにセツトされている位置データとを比較照合するコン
パレータが内蔵されており、両者が一致したときに対応
するサフイツクスのラインメモリに対してデータ取り込
み開始のトリガ信号を発する。トリガされたラインメモ
リは1走査線4752画素分のR,G,Bデータを記憶する。SCO
N700は任意のレジスタを任意時に読み出すことが可能で
あるので、4本の走査線の原画R,G,Bデータを得ること
ができる。
(領域指定と自動画像領域認識と複数画像処理の選択に
関する説明) 画像処理回路205から212について、各々の処理回路は
複数種類の処理を並列して実行し、その中の1つの結果
のみが次の処理回路に送り込まれることは前に述べた。
またどれが選択されるかについても、第4図のadecに入
力される8ビツトの信号に依存することを述べた。
この8ビツトの信号と選択の関係について再度詳しく
述べたい。要点は、従来はオペレータが画像処理内容を
指定できるのは指定領域の中部全ての画素に均一である
か、または自動画像領域認識結果に基づいて自動的に画
像処理内容が切り換えられるというものであつた。これ
に対して、本方式では両者の信号を組み合わせた形式
で、画像処理内容を決定できることである。
1)オペレータが原画像の全面に特定の加工を施す場合 例えば従来は、全面に色変換処理を施すとすると、領
域内の網点階調画像も文字も、全て色変換されていた。
これに対し、本方式では階調画像部分に対しては同様に
色変換処理を施すが、文字に対しては指定領域内であつ
ても元の色を保存したコピーを作ることも可能である。
具体的には以下のようにすればよい。
まずコピーを開始する前に、第8図の係数レジスタ群
209−10aには通常のフルカラー処理の値を、係数レジス
タ群209−10bには、色変換処理の値をSCON700でセツト
する。さらにルツクアツプテーブル209−30のデータ
は、入力1000XXXXに対応して0を、0100XXXXに対応して
0を、00XXXXXXに対応して1をセツトしておく。
次にコピー動作が開始された後は、色補正処理回路20
9のC、CC、H、Pのいずれかの1ビツトが1で残り3
ビツトが0であるデータが送られてくる。このとき係数
レジスタ群209−10aと209−10bは並列に通常処理と色変
換処理を行つている最中であり、何れかの処理結果が、
ルツクアツプテーブル209−30に入力される8ビツトの
信号に従いダイナミツクに切り換えられ、次段の回路21
0に送られる。送られるデータはルツクアツプテーブル2
09−30の値が1なのは00XXXXXXのとき、即ち黒文字でも
色文字でもない部分である。このようにして絵柄部分の
みが色変換されたコピーが得られる。
2)オペレータが原画像の指定領域に特定の加工を施す
場合 例えば従来は、領域をタブレツトで指定して指定領域
内に色変換処理を施すとすると、領域内の網点階調画像
も文字も全て色変換されていた。これに対し、本方式で
は階調画像部分に対しては同様に色変換処理を施すが、
文字に対しては指定領域内であつても元の色を維持した
コピーを作ることも可能である。具体的には以下のよう
にすればよい。
先ずコピーを開始する前に、第8図の係数レジスタ群
209−10aには通常のフルカラー処理の値を、係数レジス
タ群209−10bには色変換処理の値をSCON700でセツトす
る。さらにルツクアツプテーブル209−30のデータは、
入力1000XXXXに対応して0を、0100XXXXに対応して0
を、00XX0000に対応して0を、00XX0001に対応して1を
セツトしておく。また第6図の領域レジスタ224−33aの
色補正回路に出力される4ビツトb15−b12の値を0に、
領域レジスタ224−33bには1をセツトしておく。
次にコピー動作が開始された後は、SCON700が領域指
定回路224に対して色変換しない領域には0、色変換す
る領域には1である領域切り換えデータを走査線毎に送
り続ける。すると色補正処理回路209の領域指定信号a
3、a0には当然色変換なしの領域では0、色変換対象領
域では1のデータが送られてくる。またこれと独立に自
動画像領域認識回路からは認識した原画の種類に対応し
て、C、CC、H、Pの何れかの1ビツトが1で、残り3
ビツトが0であるデータが送られてくる。このとき係数
レジスタ群209−10aと209−10bは並列に通常処理と色変
換処理を行つている最中であり、何れかの処理結果か
が、ルツクアツプテーブル209−30に入力される8ビツ
トの信号に従つてダイナミツクに切り換えられ、次段の
回路210に送られる。送られるデータはルツクアツプテ
ーブル209−30の値が1なのは00XX0001のとき、即ち指
定領域内であり、かつ黒文字でも色文字でもない部分で
ある。このようにして指定領域内の絵柄部分のみが色変
換されたコピーが得られる。
これらはほんの一例であり、黒い文字だけの指定のモ
ノカラー変換、同白抜き(白色に変換)など、様々な加
工ができる。また処理回路209以外の回路でも同様であ
り、処理回路205では文字と絵柄部で異なる倍率、画像
編集回路206では文字に対してのみ傾斜化処理を施し、
絵柄部にはモザイク処理を施し、処理回路208では文字
部にはラプラシアンフイルタ、網点画像部にはスムージ
ングフイルタ、処理回路209では色文字のみ反転処理
で、黒文字はハイコントラスト処理、写真部はソラリゼ
ーシヨン処理、網点画像部は軟調化処理など可能なこと
は明らかである。
〈コンソール750の構成と動作〉 コンソールパネル750は図示しないスタートボタン750
−1、10キーボタン、クリアボタンなどのプツシユボタ
ン類とドツトマトリクス表示器750−10とその上に配さ
れた透明タツチスイツチ750−11から構成される。
<情報出力モードの動作> この目的は、特定の原稿(これをログカードと称す
る)がプラテン1に載置されている場合にこれを自動識
別して複写機内部の特定情報を可視画像としてプリント
アウトすることである。
(操作方法) まずオペレータはコンソールの階層的表示画面の中で
第23図に示すサービスモード画面を選択する。また所望
の情報に対応するログカードをプラテン1に載置する。
次にこの中のlogボタンをタツチし、スタートボタンを
押すことで各種データがプリントアウトされる。なおlo
gボタンをタツチしたときはこの内側の色を変え、log出
力モードに移行したことがオペレータに分かるようにし
てある。
(具体例) ログカードは複数種類あるが、この中の1つについて
第15図、第16図に示す。第15図の982はサイズとコピー
色別集計データおよびコピーモード別コピー集計枚数を
記録するためのログカードである。ここで982eは表項目
の見出し、982c、982dは表を形づくる線分、892bはデー
タがプリントされるべき空欄である。982aは複数のログ
カードのそれぞれ別々に付される固有のバーコード、98
2f、982gは本原稿がプラテン1に載置されている位置と
角度検出するための印刷された模様である。バーコード
はコード39体系(3 of 9code)を用い、スタートキ
ヤラクタとストツプキヤラクタを含め7桁のキヤラクコ
ードとしてある。
第16図は上記原稿を基にして自動的に集計データ699a
を原画の複写画像699dに合成してプリントアウトした結
果を示す。ここで699dは黒色、699aはシアンでプリント
されている。第15図の原稿と第16図のプリントアウトを
対比すれば原稿画像の中でのバーコード982aやパターン
982f、gはプリント699では削除され、他の部分は拡大
されてプリント699上にコピーされ、原画には存在しな
い699aで示す太い角型の数字列が新たに挿入されてい
る。該数字列は集計データ742dを人が読めるような数字
形状に可視像化した結果である。
第17図はプリントアウトのもう1つのサンプルの一部
を拡大した図であり、ログカード982の像699dと発生数
字列699aが標準のプリント状態からdx2、dy2、dθだけ
偏倚および回転してプリントされる場合の説明図であ
る。
(ソフトウエア構成) 第19図は各種集計データとその流れ、及びそれらのデ
ータを取り扱うプログラムなどを示すデータフロー図で
あり、第20図は集計データをプリントアウトする際の全
体フロー図、第21図は集計データをプリントアウトする
ためのSCON700内のプログラムのフロー図である。
第19図で732pは装置全体を制御するためのオペレーテ
ングシステムプログラム(以下OS)、731pは集計データ
や調整設置値をプリントアウトするための出力プログラ
ム(このプログラム名をlogと呼ぶ)、730pは装置のシ
ーケンス制御や各種タイミング制御を行う制御プログラ
ムである。
742dは集計データで、OSプログラム732pがコピーや故
障の度にデータ更新や管理を行う。741dはOS732pがlog
プログラム731pに渡す引数で、logプログラム731の処理
の範疇を指定するための値が入れられる。745dはlogプ
ログラム731pがOS732pに戻すリターン値で、logプログ
ラム731pがOS732pに要求する内容の識別コードやエラー
コードが入れられる。744dはlogプログラム731pが制御
プログラム730pに渡す動作制御のための制御データであ
る。これらのデータはSCON700内部のバツテリバツクア
ツプされたRAM内に存在する。743dはlogプログラム731p
が用いる、文字発生用のパターンデータ、棒グラフ、円
グラフ、折れ線グラフなど各種グラフ発生用の基礎デー
タでROM内に格納してあり、例えば文字データはベクト
ル形式であり、ビツトマツプ形式と比べ極めて少ないデ
ータ量で済み、また文字形状やサイズを任意に変えて出
力することができる。
(作用) 第20図を参照すれば、まずオペレータはlogボタンを
タツチした後で、複数種類の集計データ出力原稿の中か
ら第15図に示すような1枚を選び、スキヤナのプラテン
1上に置く。この様子を第13図に示す。ここでYは副走
査方向、Xは主走査方向、1x、1y、dx1、dy1は原稿載置
の基準位置と載置された原稿982の位置、dθは載置角
度である。
スタートボタン750−1を押すと、SCON700内のOSプロ
グラム732pはこのとき、サービスモードのlog動作であ
ることを把握しているので、先ず引数741dを集計データ
出力の要求コードに設定してlogプログラム731pをコー
ルし実行させる。なお1枚の集計データのプリントアウ
トには、logプログラム731pは複数回コールされ実行す
る必要がある。logプログラム731pは複数回のコールで
異なる処理を行い、コール回数別の処理内容は第21図に
詳細が示される。
1回目コールされたlogプログラム731pは、ラインメ
モリ回路222の位置レジスタ222−21a,b,c,dの1つに、
原稿の先端からバーコード982aおよびパターン982f、g
の中程に相当する距離データをセツトする。最後にOSプ
ログラム732pに原画走査動作の要求をリターン値745dと
して返す。
リターン値を受け取つたOSプログラム732pはスキヤナ
100にスキヤン動作指令を与え、原画1枚の読み取り動
作を完了した後、再びlogプログラム731pをコールす
る。
第21図を参照すれば、2回目にコールされたlogプロ
グラム731pは、原稿走査を終えたラインメモリ回路222
のラインメモリ222−20a,b,c,dの一つには前記副走査位
置における1読み取り走査線全画素のR,G,Bデータが蓄
えられた状態にあるので、任意1色の画素をデータを画
素単位に順次読み、バーコードのコードと原稿載置位
置、角度調べ、コードの正、不正を判別する。これを第
18図に示す。ここでSはラインメモリ222に保持された
走査線である。バーコードは2種類の太さの黒バーおよ
び白バー9本からなるキヤラクタを1単位として7文字
で構成され、同図のコードは*71071*とした例であ
る。コードの判定には先ずキヤラクタを構成する9本の
エレメントバーのランレングスを調べ、ランレングスの
組み合わせから特定のキヤラクタを判別し、これを全キ
ヤラクタについて適応する。次にキヤラクタ列が複写機
内部の登録コードの1つに合致しているか否かを調べ
る。コードが不正な場合はエラーコードをリターン値と
して返す。不正な場合とは集計データの出力対象の登録
されたコードに1つも合致しない場合である。
不正コードを受け取つたOSプログラム732pはコンソー
ル750に、“ログカードが正しくありません”と表示
し、オペレータに再操作を促す。オレペータがもし正し
いカードを持つていない場合は、複写機内部の情報(集
計データ)724dを得ることはできない。
パターンコード982aが正しいと判別された場合には、
判別されたコードに対応する出力すべき情報を判別し、
特定する。例えばコードが*71071*の場合にはサイズ
別、色別のコピー集計枚数という具合である。
またログカードの載置位置と角度を特定する。ここで
第18図を参照すれば、まず走査線Sがバーコードの最初
のキヤラクタ位置S1からバーコードの位置が判定でき
る。バーコードの位置は表982c、dと決められた位置関
係で印刷されており、表の主走査方向載置位置が特定で
きる。
次に<型のパターン982fと走査線Sの交差点S3、S4を
調べ、その距離ay2を計算する。メモリ222に保持される
データの走査線S位置は常に一定であり、例えばカード
982が第18図で右側に偏倚して載置されれば、ay2は基準
長より短くなり、左側に偏倚すれば長くなる。また<型
のパターン982fとこの上側の線分と平行なパターン982g
と走査線Sの交差する長さay3を計ることで、角度がわ
かる。つまり時計方向に回転していれば検出長さは基準
長さより長く、反時計方向に回転していれば短くなる。
ここでカード982の印刷は概ね外周に対してある位置精
度を維持しているので、表982c,dの偏倚は便宜的にd
x1、dy1、dθであるとする。
以上のようにして得られたバーコードから、この場合
情報724d内のコピー集計データから特定の色、ここでは
シアンの数字状ペイントパターン699aを所定の空欄982b
相当位置に発生し、メモリユニツト400に一旦記憶させ
る(または直接プリントアウトすることも可能であ
る)。dx1、dy1が0でないとき空欄の基準位置からd
x1、dy1相当偏倚して発生する。これには先ず集計デー
タ724dから第16図に示す数字列ペイントパターン699aを
作るための、所望色の数字列ペイントのための色処理係
数を回路209の係数レジスタ209−10aにセツトし、数字
列の背景となる部分を白(空白)にするために同様にレ
ジスタ209−10bには白ペイントのための係数、すべて0
をロードする。また領域指定回路224の領域レジスタ224
−33のb15−b13には空白化領域(無色でペイント)と所
望色のペイント領域が選択できるように、値0と1をロ
ードしておく。またこれら2つの領域を適宜切り換える
ためには、画像処理が開始された後、領域切り換えデー
タを走査線単位で与える必要があるが、これら全走査線
分の領域切り換えデータは本プログラム731pが予め計算
し、制御データ734dとして用意する。
これら領域データはdx1、dy1に応じて補正を加えてお
くようにする。終わりにlogプログラム731pは識別した
ログカードのID番号(識別番号)画像処理動作の要求コ
ードをリターン値745dとしてOSプログラム732pに返す。
ログカードのID番号と画像処理要求を受け取つたOSプ
ログラム732pはまずコンソール750に、データ724dの中
で該ID番号に該当するデータ部分のみを表示制御し、次
に制御プログラム730pをコールし、1ページ分の画像処
理サイクルを行う。この1ページの画像処理動作の間、
制御プログラム730pは制御データ744dに基づいて領域切
り換え信号を領域指定回路224に与え続ける。すると色
補正回路209に入力される画像データに係わらず数字列
パターン699aの領域は前に色補正回路209に設定した色
にペイントされ、数字の下地は空白になる。またこのよ
うに画像処理された画像データ201はメモリユニツト400
に蓄えられる。なお、MU400はOS732pの指令操作で第2
の動作モードである記憶モードとして動作する。この処
理が完了するとOS732pは3回目のlogプログラム731pの
コールを行う。
3回目にコールされたlogプログラム731pはもし角度
変位dθが0でないときはメモリユニツト400内に記憶
された数字列パターンをdθだけ回転させるためのアフ
エイン変換操作を加え、次サイクルにおいてメモリユニ
ツト400内のC,M,Y画像データ読み取りおよび原画走査K
画像データ合成コピーを得るためのプリントサイクルの
動作要求をリターン値としてOS732pに返す。なお、IP20
0にはログカードのバーコード982a、パターン982f、982
g部分がコピー用紙699から削除されるような消去パラメ
ータと、倍率が2倍のパラメータをセツトしておく。
OS732pは、リターン値がメモリユニツト400のC,M,Y画
像データと原画のKデータの合成コピー要求であるの
で、スキヤナ100とプリンタ600に動作指令信号を出力
し、またMU400を第3の動作モードであるデータ読み出
しモードに付勢しておく。さらに動作開始後は制御プロ
グラム730pをコールしてメモリユニツト400内のC,M,Yデ
ータと原稿のKデータを合成した可視像を用紙699に形
成する。なお、Kデータは回路205が2倍拡大のパラメ
ータが設定されているので、原画K画像は拡大され、MU
400内のC,M,Y画像はそのままで合成される。
上記実施例では原稿の読み取りステツプ、パターンコ
ード認識とC,M,Y色の文字列発生およびメモリに記憶す
るステツプ、原稿の再読み取りによるK画像とメモリ内
のC,M,Y画像を読み出し、K画像とC,M,Y画像を合成して
プリントアウトするステツプの最小限3つのステツプを
要した。これはSCON700のプログラム実行速度が比較的
遅くても間に合うことと、もう一つ重要なことは前にも
述べたように画像処理回路200の並列複数処理の数、例
えばペイント色数を超える画像を1枚の用紙上に形成し
たといつた要求を満たすためである。
もしこのような制限や要求がないときはもつと単純に
かつ素早く行うことも可能である。つまり、MU400を第
1のモード(C,M,Yデータそれぞれの遅延動作)に付勢
し、スキヤナ100、プリンタ600を動作させる。スキヤナ
100が原稿先端のバーコード部982aを走査し、ラインメ
モリ回路222に原画データ1走査線分が蓄えられると直
ちにこれを解読し、出力すべき集計データを判定し、集
計値を記録すべき位置まで副走査が進む直前までに数字
列パターン発生のための色処理パラメータ、領域処理パ
ラメータ設定、切り換えデータ生成処理を完了し、数字
列発生位置に達した後から原画走査の終わりまでは、領
域切り換え信号を与え続ければよい。
またログカードのバーコードに部門コードなどを含ま
せておけば部門別の課金管理情報を出力することなども
たやすいことでなる。ラインメモリ回路222のメモリ能
力は4走査線分であるので、プラテン1にカードを載置
するときの若干のずれを考慮するにしても数百ビツトの
情報を持たすことは容易であり、カードを試行錯誤で偽
造することなどは実質的に不可能であろう。R,G,Bの色
別検知機能を活かし、カードのパターン部に色情報を持
たせればさらに完璧である。
このようにしてログカードのコード部を複雑にしたと
きは、さらに違う操作方法で複写機内の情報742dをコン
ソール750に表示出力したり、プリントアウトすること
が可能となる。これには先に述べたように複雑なバーコ
ード画像が一般のコピー対象原稿には確率的には殆ど存
在しないという性質を用いる。そしてコンソール画面を
これまで述べたようなサービス画面に切り換えなくて
も、一般コピーモードのままで最初にまず原稿情報読み
取りのための原稿走査を行い、バーコード認識を行い、
ログカードでなかつたら第2回目の走査とともにコピー
画像を形成し、ログカードと判断されたときには、そこ
に含まれるID番号に該当する情報を出力するようにすれ
ばよい。原稿情報を読み取るための走査は一般にプレス
キヤン方式と呼ばれ、現在も原稿サイズ検知のために広
く実施されている。
なお、これまでプリントアウトのパターン様態につい
ては、数字パターンの発生として述べたが、グラフな
ど、要はオペレータにとつて正確で容易に判読可能な形
状や色や模様であることが肝要である。またこれらの様
々な処理は回路205から212に適当なパラメータを設定す
ることで可能である。
またログカード982の載置ずれdx1、dy1、dθを補正
するのに発生させる文字列699aを偏倚および回転させる
例について述べたが、発生される文字列の位置と角度は
一定で複写機699dを偏倚させてもよいのは勿論である。
このとき例えばdy1補正のためにシフト回路205にdy1
当のパラメータをセツトして像892dをdx1相当分主走査
シフトし、副走査方向はスキヤナ100の走査タイミング
とプリンタ600の転写紙給送タイミングをdx1相当変更す
るようにする。
また上記実施例では複写画像699dが黒で、発生数字列
699aがシアンであるとしたが、別の方法を用いてもよ
い。第1の別方式として2つの画像間で像濃度を変える
ようにする。これにはR,G,Bガンマ補正回路208またはC,
M,Y,Kガンマ補正回路210を用いれば極めて簡単に実現可
能である。即ちこれらのガンマ補正回路はテーブルルツ
クアツプ方式であるので、数字列発生値においては数字
パターン領域699aのテーブル出力値をすべての入力に対
して例えば、最大値の半分位の濃度相当値を設定してお
き、数字の背景部分はすべて0(白)を設定し、原稿走
査時においては通常の1:1出力ガンマを設定してプリン
トする。この結果複写画像部分699dは原稿と同じ濃度
(かなり濃い濃度)、数字列699aは通常の半分程度の均
一濃度の合成画像が得られる。第2の別方式はデイザ処
理回路212を用い、第1の別方式同様の手順で、例えば
複写画像部分699dは粗い網点パターンで数字列部分はベ
イヤ型など網点が殆ど見えないデイザパターンを形成す
る。
〔発明の効果〕
請求項1ないし3記載の発明によれば、制御手段によ
り、原画の複写画像と付加画像の色、濃度、網点パター
ンが異なつたものとされ、それぞれ画像形成手段によつ
て記録媒体上に合成複写されるから、出力情報が読みや
すく、かつ図表と付加された可視像とが重なり合つたと
しても双方を目視で正しく読み取ることができる。
請求項4および5記載の発明によれば、制御手段は、
画像読み取り手段の読み取つた画像データに基づいて原
画のプラテン載置位置あるいは載置位置と角度を検出
し、検出結果に基づいて原画複写像をシフトおよび回転
して形成するか、もしくは情報メモリ手段内のデータに
基づいて形成する付加情報の発生位置を基準位置より偏
倚および回転して形成するように制御したから、原画が
基準位置より偏倚して載置されても、複写画像と付加画
像が重ならないで理想的な合成複写画素が得られる。
請求項6記載の発明によれば、コンソールから入力さ
れた動作モードが情報出力モード指令であつた場合にお
いて、制御手段は、第1に、画像読み取り手段を付勢し
て原画像を読み取り、読み取つた画像データの予め決め
られた部分に情報出力を許容するコードが含まれるか否
かを判別し、第2に、情報出力を許容する特定コードで
あつた場合には画像処理手段にコード画像相当部分に消
去パラメータを設定し、残りの部分には複写パラメータ
を設定し、かつ情報メモリ手段内のデータに基づく付加
情報画像(数字列)発生パラメータを設定し、第3に、
読み取り手段と画像処理手段とプリンタ手段を同期を保
ちながら動作付勢する。即ち読み取り手段は原画を走査
し原画像信号を画像処理手段に送り、画像処理手段が原
画のコード画素を相当部分を削除した複写画像信号と付
加文字画像信号とを合成した画像信号をプリンタに送
り、プリンタがこれらの画像信号に基づいて1枚の出力
情報として記録媒体上に可視像を形成するようにしたか
ら、漢字見出しや図表など自然で分かり易い出力形式の
複写が特別のハードウエア手段を付加することなく得ら
れ、かつコード画像部分の複写は回避されるので、集計
出力画像が第三者の手に渡り、これを不正利用すること
を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は全て本発明の実施例に係り、第1図はデジタルカ
ラー複写機の構成図、第2図はそのシステムブロツク
図、第3図はイメージプロセツサの回路図、第4図はイ
メージプロセツサの各処理回路に共通の概念モデルのブ
ロツク図、第5図は自動画像領域認識ブロツク図、第6
図は画像領域指定回路のブロツク図、第7図は領域レジ
スタの説明図、第8図は色補正回路のブロツク図、第9
図は演算回路のブロツク図、第10図、第11図、第12図、
第13図および第14図は画像処理回路からデイザ処理回路
への送信内容の説明図、第15図はログカードの説明図、
第16図および第17図はログカードと集計データの合成複
写結果の説明図、第18図はバーコードと原稿載置位置、
角度を示す説明図、第19図は各種集計データとその流れ
およびそれらのデータを取り扱うプログラムなどを示す
データフロー図、第20図は集計データをプリントアウト
する際の全体フロー図、第21図はシステムコントローラ
のプログラム内容のフロー図、第22図はラインメモリカ
ードのブロツク図、第23図はサービスモード画面の説明
図である。 100……画像読み取り手段、200……画像処理手段、224
……付加画像発生手段、400……画像メモリ手段、600…
…画像形成手段、699……記録媒体、700……制御手段。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の見出し項目と、この複数の見出し項
    目に対応し、区切られた空間を形成するための第1方向
    の線分またはこれと直交する第2方向の線分からなる図
    表とが印刷された原画を用い、この原画像と、原画内の
    空欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成して記録媒
    体上に複写する複写機の情報出力装置において、記録媒
    体上に少なくとも2色の可視像が形成可能な画像形成手
    段と、原画の複写画像を第1の記録色で形成し、原画像
    には存在しない付加画像を第2の記録色で形成する制御
    を実行する制御手段とを備えたことを特徴とする複写機
    の情報出力装置。
  2. 【請求項2】複数の見出し項目と、この複数の見出し項
    目に対応し、区切られた空間を形成するための第1方向
    の線分またはこれと直交する第2方向の線分からなる図
    表とが印刷された原画を用い、この原画像と、原画内の
    空欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成して記録媒
    体上に複写する複写機の情報出力装置において、記録媒
    体上に少なくとも2種類の画像濃度の像が選択的に形成
    可能な画像形成手段と、原画の複写画像を第1の記録濃
    度で形成し、原画像には存在しない付加画像を第2の記
    録濃度で形成する画像濃度選択付勢制御を実行する制御
    手段とを備えたことを特徴とする複写機の情報出力装
    置。
  3. 【請求項3】複数の見出し項目と、この複数の見出し項
    目に対応し、区切られた空間を形成するための第1方向
    の線分またはこれと直交する第2方向の線分からなる図
    表とが印刷された原画を用い、この原画像と、原画内の
    空欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成して記録媒
    体上に複写する複写機の情報出力装置において、記録媒
    体上に少なくとも2種類の相異なる網点パターンの可視
    像が形成可能な画像形成手段と、原画の複写画像を第1
    の網点パターンで形成し、原画像には存在しない付加画
    像を第2の網点パターンで形成する制御を実行する制御
    手段とを備えたことを特徴とする複写機の情報出力装
    置。
  4. 【請求項4】複数の見出し項目と、この複数の見出し項
    目に対応し、区切られた空間を形成するための第1方向
    の線分またはこれと直交する第2方向の線分からなる図
    表とが印刷された原画を用い、この原画像と、原画内の
    空欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成して記録媒
    体上に複写する複写機の情報出力装置において、原画像
    を画素に分解して読み取る画像読み取り手段と、記録画
    素信号に基づいて永久可視像を記録媒体上に形成する画
    像形成手段と、文字または図形などの可読形状の付加画
    像信号を発生する付加画像発生手段と、前記画像読み取
    り手段が読み取つた画像データに基づいて原稿に印刷さ
    れた図表がプラテンに載置されている位置を検出する原
    画像位置検出プログラムおよび検出した位置情報に基づ
    いて原画複写像の位置または付加画像の位置の少なくと
    も一方の位置を調節する像位置調節プログラムを含む制
    御手段とを備えたことを特徴とする複写機の情報出力装
    置。
  5. 【請求項5】複数の見出し項目と、この複数の見出し項
    目に対応し、区切られた空間を形成するための第1方向
    の線分またはこれと直交する第2方向の線分からなる図
    表とが印刷された原画を用い、この原画像と、原画内の
    空欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成して記録媒
    体上に複写する複写機の情報出力装置において、原画像
    を画素に分解して読み取る画像読み取り手段と、記録画
    素信号に基づいて永久可視像を記録媒体上に形成する画
    像形成手段と、画像メモリ手段と、文字または図形など
    の可読形状の付加画像信号を発生する付加画像発生手段
    と、前記画像読み取り手段が読み取つた画像データに基
    づいて原稿に印刷された図表がプラテンに載置されてい
    る位置および角度を検出する原画像位置・角度検出プロ
    グラムおよび検出した位置・角度情報に基づいて原画複
    写機の位置または付加画像の位置の少なくとも一方の位
    置および角度を調節する像位置調節プログラムを含む制
    御手段とを備えたことを特徴とする複写機の情報出力装
    置。
  6. 【請求項6】複数の見出し項目と、この複数の見出し項
    目に対応し、区切られた空間を形成するための第1方向
    の線分またはこれと直交する第2方向の線分からなる図
    表とが印刷された原画を用い、この原画像と、原画内の
    空欄相当位置に収まる付加画像情報とを合成して記録媒
    体上に複写する複写機の情報出力装置において、原画像
    の所望部分を選択的に消去する部分画像消去機能および
    任意文字の発生が可能な文字発生機能を備えた画像処理
    手段と、原画内のコード画像部分を選択的に消去付勢
    し、残り部分の複写画像と原画像には存在しない付加画
    像を形成する付勢制御を前記画像処理手段に対して実行
    する制御手段とを備えたことを特徴とする複写機の情報
    出力装置。
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