JP3034550B2 - 高分子量ポリアリーレンスルフィドの製造法 - Google Patents

高分子量ポリアリーレンスルフィドの製造法

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    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G75/02Polythioethers
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    • C08G75/0254Preparatory processes using metal sulfides

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリアリーレンスルフィドの製造法に関する
ものであり、更に詳しくは高分子量のポリアリーレンス
ルフィドの製造法に関するものである。
ポリアリーレンスルフィドは、その優れた耐熱性、耐
薬品性を生かして電気、電子機器部材、自動車機器部材
として注目を集めている。
また、射出成形、押出成形等により各種成形部品、フ
ィルム、シート、繊維等に成形可能であり、耐熱性、耐
薬品性の要求される分野に幅広く用いられている。
[従来の技術] ポリアリーレンスルフィドの代表的製造方法として
は、N−メチルピロリドン等の有機アミド溶媒中でジハ
ロ芳香族化合物と硫化ナトリウム等のアルカリ金属硫化
物とを反応させる方法が特公昭45−3368号に開示されて
いる。
しかし、この方法で製造されたポリアリーレンスルフ
ィドは、分子量が低いため、そのままでは射出成形等の
用途には使用できず、この低分子量ポリマーを空気中で
加熱酸化架橋させることにより高分子量化し成形加工用
途に供されてきたが、この高分子量化ポリマーでも高度
の架橋、分岐によるためか押出加工性に劣り、フィル
ム、繊維への成形が困難であった。
そこで重合反応により高分子量ポリアリーレンスルフ
ィドを得る方法が提案されている。代表的な例として
は、特公昭52−12240号に開示されているように重合助
剤としてRCOOM(Rはヒドロカルビル基、Mはアルカリ
金属)を用い、その存在下で重合する方法が挙げられ
る。このようにして得られたポリマーは押出成形性に優
れ、フィルム、繊維等への適用性を有するものである。
しかし、この方法では重合助剤の添加量がアルカリ金属
硫化物に対して等モル程度必要とされている上に、さら
により高分子量のポリアリーレンスルフィドを得るため
には、高価な酢酸リチウム、安息香酸ナトリウムを多量
に使用する事が必要であり、したがって結果的にポリア
リーレンスルフィドの製造コストが増大して工業的に不
利となると思われる。また、この方法では、重合後のポ
リマー回収時の処理排水に有機酸等が混入することにな
り公害上の問題が生ずるおそれがあり、これを防止する
ためには多大の費用を必要とすることなどの経済的見地
から大きな問題があると思われる。
また、特開昭61−7332号に開示されているような、水
を用いその存在下で重合する方法があげられる。しか
し、この方法では反応時間がいちじるしく長いために生
産性が低い上に、水の沸点が反応温度と比べて極めて低
いために反応系内の圧力が極めて高くなる。また、水の
比熱が極めて大きいために反応温度への昇温にエネルギ
ーがかかり製造コストが増大して工業的に不利であると
思われる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、重合助剤として有機金属塩、または、水を
使用することなしに上記の欠点を解決した、高分子量ポ
リアリーレンスルフィドの製造方法を提供するものであ
る。
[課題を解決するための手段] 即ち本発明は、有機アミド溶媒中でアルカリ金属硫化
物とジハロ芳香族化合物とを反応させてポリアリーレン
スルフィドを得る方法において、この反応を少なくとも
下記の二段階で行うことを特徴とする溶融粘度が1,000
ポイズ以上のポリアリーレンスルフィドの製造方法(た
だし、本発明において溶融粘度は300℃で剪断速度200秒
-1で測定したものである。)である。
(A)アルカリ金属硫化物1モル当たり0.5−2.5モルの
水が存在する状態で、180−250℃の温度で反応を行っ
て、溶融粘度5−800ポイズのポリアリーレンスルフィ
ドをジハロ芳香族化合物の転化率50モル%以上で生成さ
せる工程。(B)全溶媒の30−60重量%のポリアリーレ
ンスルフィドの貧溶媒(芳香族炭化水素(C8−C24)お
よび/または脂肪族炭化水素(C6−C24))が存在する
ように貧溶媒を添加すると共に反応温度を250−290℃の
温度に昇温して、上記反応を継続する工程。
以下にその詳細について説明する。
本発明において用いられるアルカリ金属硫化物には、
硫化ナトリウム、硫化リチウム、硫化カリウム、硫化ル
ビジウム、硫化セシウムおよびこれらの混合物が包含さ
れる。これらのアルカリ金属硫化物は、水和物または水
性混合物として、あるいは無水の形で、用いることがで
きる。
これらのアルカリ金属硫化物の中では、硫化ナトリウ
ムが最も安価であって工業的には好ましい。なお、アル
カリ金属硫化物中に微量存在することもあるアルカリ金
属重硫化物やアルカリ金属チオ硫酸塩と反応させるため
に、少量のアルカリ金属水酸化物を併用してこれらの不
純物を除去ないし硫化物への変換を計ることができる。
本発明で使用できるジハロ芳香族化合物としては、p
−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジブ
ロモベンゼン、m−ジブロモベンゼン、p−ジヨードベ
ンゼン、m−ジヨードベンゼン、p,p′−ジクロロジフ
ェニル、p,p′−ジブロモジフェニル、p,p′−ジクロロ
ジフェニルエーテル、p,p′−ジクロロジフェニルスル
ホン、p,p′−ジクロロベンゾフェノン等が挙げられ
る。なかでも特に、p−ジクロロベンゼン、m−ジクロ
ロベンゼンが好ましい。
上記ジハロ芳香族化合物については、二種以上の化合
物を併用することも可能である。
なお、本発明によるポリアリーレンスルフィドは上記
ジハロ芳香族化合物の重合体であるが、分子量を調節す
るために少量のモノハロ化合物、トリハロ以上の化合物
を併用することも可能である。(A)の工程(1段目)
の重合反応において使用する有機アミド溶媒としては、
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−エチルピロ
リドン、N−メチルカプロラクタム、テトラメチル尿素
等及びこれらの混合物を挙げることができる。これらの
うちでは、N−メチル−2−ピロリドンが特に好まし
い。重合溶媒としての有機アミドは、非プロトン化合物
であることが望ましい。
(B)の工程(2段目)の重合反応系において添加す
るポリアリーレンスルフィドの貧溶媒とは、極性有機溶
媒から溶解ポリアリーレンスルフィドの分離を起こさせ
るのに好ましい薬剤であり、次の条件−(1)反応中に
用いた極性有機溶媒に可溶性のもの、(2)それ自体
は、ポリアリーレンスルフィドの溶媒でないもの、
(3)本発明による方法の反応条件に適した沸騰特性を
有したもの、(4)本発明による方法の反応条件で安定
なもの−を満たす任意の溶媒を用いることができ、つま
り、芳香族系炭化水素(C8−C24)、脂肪族系炭化水素
(C6−C24)であり、特に好ましくは、n−デカン、p
−シメン、トリメトキシベンゼン、クメン、メチルサル
フォン、ケロシン、n−テトラデカン等である。
本発明による重合は、重合系に存在する貧溶媒の量お
よび反応温度に関して異なる少なくとも二段階で行われ
る。ここで、“少なくとも二段階”ということは、この
二段階の組合せに基因する本発明の効果が実現される限
り、これらの二工程の前、後または中間に補助的な工程
を附加してもよいことを意味するものである。
以下に本発明の重合方法について、具体的に示す。
(A)の工程(1段目) 本発明での(A)の工程では、換言すれば1段目の重
合では、アルカリ金属硫化物1モル当り、0.5−2.5モル
の水を含む重合反応系で、180−250℃の温度で、重合反
応系中のジハロ芳香族化合物の添加率が50モル%以上に
なるまで重合を行って、溶融粘度5−800ポイズのポリ
アリーレンスルフィドを得る。
実施に際しては、まず、有機アミド溶媒に、望ましく
は不活性ガス雰囲気下に常温−180℃の範囲でアルカリ
金属硫化物およびジハロ芳香族化合物を加えて、所定の
温度に昇温して反応させる。ここで、アルカリ金属硫化
物中の含有水量が所定量より少ない場合には、必要量を
添加する。
多すぎる場合には、ジハロ芳香族化合物を添加する前
に溶媒およびアルカリ金属硫化物を180−210℃まで昇温
しながら水の不必要量を系外に追い出す。重合系の共存
水量は仕込みアルカリ金属硫化物1モル当り、0.5−2.5
モルの範囲にある。特に、1.0−1.5モルの範囲は高分子
量のポリアリーレンスルフィドを得やすい。
0.5モル未満では生成ポリアリーレンスルフィドの分
解等の望ましくない反応が起こりやすい。一方、2.5モ
ルを越える場合には、重合速度が極めて小さくなった
り、分解反応が進んだりして好ましくない。
1段目の重合は、180−250℃で行われる。反応温度が
180℃より低いと反応速度が小さくなりすぎる。一方、2
50℃より高いと生成ポリアリーレンスルフィドが分解し
やすくなり溶融粘度の極めて低いポリマーしか得られな
い。
ジハロ芳香族化合物の使用量はアルカリ金属硫化物1
モル当り0.9−1.1モルの範囲が望ましく、特に0.99−1.
05モルの範囲が高分子量のポリアリーレンスルフィドを
得るのに好ましい。
1段目の終点、すなわち1段目から2段目に切り替え
る時点は、系内のジハロ芳香族化合物の添加率が50モル
%以上、特に好ましくは95モル%以上に達した時点であ
る。添加率が50モル%未満では2段目の重合の際に重合
時間が極めて長くなり好ましくない。
ジハロ芳香族化合物の添加率は、以下の式で算出した
ものである。
(イ)ジハロ芳香族化合物(DH)をアルカリ金属硫化物
よりモル比で過剰に添加した場合 添加率=(DH仕込み−DH残存量)/(DH仕込み−DH過剰量)*100 (ロ)(イ)以外の場合 添加率=(DH仕込み−DH残存量)/DH仕込み*100 1段目から2段目への切り替え時点で、ポリアリーレ
ンスルフィドの溶融粘度は5−800ポイズであるべきで
ある。特に100−800ポイズが好ましい。
5ポイズ未満では2段目の重合時に重合時間が極めて
長くなり好ましくない。また、800ポイズを越えるポリ
マーを得ることは、この1段目の重合条件では実質的に
不可能である。
1段目の重合時間については、0.5−10時間、特に好
ましくは、3−5時間である。ここでいう重合時間とは
反応温度180−250℃に達してからの時間をいう。
(B)の工程(2段目) 本発明での(B)の工程では、換言すれば2段目の重
合では、1段目重合スラリーにポリアリーレンスフィド
の貧溶媒を重合系中の全溶媒に対して、30−60重量%存
在させて反応温度を250−290℃として、重合を継続す
る。この2段目の重合によって1,000ポイズ以上のポリ
アリーレンスルフィドが得られる。
系中の貧溶媒の量が30重量%未満では、ポリマーの分
解が生じたり、分子量が高くならない。また、60重量%
を越えると分子量が高くならないので好ましくない。
重合温度については、250℃以下では反応速度が小さ
く生産性が低くなる。
290℃を越えると生成ポリマーが分解するおそれがあ
るために好ましくない。
また、この2段目の重合反応においては、重合反応系
を安定化させる目的で少量のアルカリ金属水酸化物、ア
ルカリ金属炭酸塩等を添加してもよい。
本発明での2段目の重合は1段目で生成したポリアリ
ーレンスルフィドの単なる分別、造粒の工程でなく、1
段目で生成したポリマーの溶融粘度を著しく上昇させる
ものであり、換言するならば、さらに高分子量化するた
めの重合工程である。
2段目の重合時間については、0.5−20時間、特に好
ましくは、3−7時間である。ここでいう重合時間とは
反応温度250−290℃に達してからの時間をいう。
1段目と2段目の切り替えは、1段目で得られたスラ
リーを別の反応容器に移して2段目の重合条件に合うよ
うに行ってもよし、1段目と2段目の重合を同一の反応
容器内で重合条件を変更することによって行ってもよ
い。
貧溶媒を添加する時期は1段目重合後で、2段目重合
の温度昇温開始前か、昇温途中か、あるいは2段目重合
温度に昇温直後がよい。
本発明のポリアリーレンスルフィドは、300℃の温度
で200(秒)-1の剪断速度で測定する際に1,000ポイズ以
上の溶融粘度を示し、特に2,000ポイズ以上の溶融粘度
を示すものが好ましい。
この溶融粘度の測定は、高化式フローテスターを使用
し、ダイスは径0.5mm,長さ2mmのものを使用する標準的
な方法により実施できる。
本発明の重合方法におけるポリマーの回収法は、常法
によって行うことができる。すなわち、2段目重合反応
終了後、冷却した生成物スラリーをそのままあるいは水
分などで希釈してからろ別し、水洗ろ過を繰り返して乾
燥することにより、ポリアリーレンスルフィドを得るこ
とができる。
本発明の方法により得られるポリアリーレンスルフィ
ドは、1,000ポイズ以上の高溶融粘度を持ちかつ実質的
に線状なので、強靭なフィルム、シート、繊維等に極め
て容易に成形加工することができる。さらにまた、この
ポリアリーレンスルフィドは射出成形、押出成形、回転
成形などによって種々のモールド物に加工することがで
きるが、これは肉厚のものであってもクラックがはいり
にくい。更に本発明の重合体にカーボンブラック、炭酸
カルシウム、シリカ、酸化チタン等の粉末状充填剤、ま
たは、炭素繊維、ガラス繊維、アスベスト、ポリアラミ
ド繊維などの繊維状充填剤を充填して使用することがで
きる。
本発明の方法によるポリマーはまたポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキシド、ポリスルフォン、ポリア
リーレン、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミド、
ポリエステル、ポリスチレン、ABSなどの樹脂の1種以
上を混合して使用することもできる。
以下に、例をあげて本発明を説明する。これらの例は
例示的なものであって、限定的なものではないことを理
解すべきである。
実施例1 (前段重合) 0.5Lオートクレーブに、NMP110mlと5水塩硫化ソーダ
79.28gを仕込み、約2時間かけて撹拌しながら徐々に20
5℃まで昇温して、水を32.3g留出させた。この場合、系
内の水の量は硫化ソーダ1モル当り約1.08モルになって
いる。
140℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン(DCB)
66.2gとNMP40mlを加えて、250℃に昇温し、250℃で3時
間重合させて、前段重合スラリーを得た。転化率は99.1
%であった。
このスラリーの一部からポリマーを回収し、高化式フ
ローテスターを用いて300℃、200秒-1で溶融粘度を測定
した。52ポイズであった。
(後段重合) 前段重合終了後のオートクレーブにn−デカン70g
(全溶媒に対して32重量%)を注入し、250℃に昇温
し、5時間重合させた。
その時の圧力は、9Kg/cm2であった。
ポリマーは、小さな粒状で回収された。
DCBの転化率は、99.7%であった。
その溶融粘度は、1,600ポイズであった。
実施例2−11 (前段重合) 15LオートクレーブにNMP5Lを仕込み、120℃の昇温し
た後、2.8水塩硫化ソーダを1,866gを仕込み、約2時間
かけて撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し水を405g留
出させた。
この場合、系中の水の量は硫化ソーダ1モル当り約1.
24になっている。
140℃まで冷却した後、DCBを2,090gを加えて、225℃
に昇温し、2時間重合させた後250℃に昇温し、3時間
重合させて前段重合スラリー(R−1)を得た。
このスラリーの転化率は99.7%であり、その溶融粘度
は730ポイズであった。
(後段重合) 実施例2−6では前段で合成したスラリー(R−1)
120.3gを0.5Lオートクレーブに仕込み、n−デカンの添
加量を32−52重量%の範囲で変えて、250℃、5時間で
後段重合を行った。
又、実施例7−11ではn−デカンの添加量を44重量%
として、反応温度250℃、265℃で反応時間3−8時間で
後段重合を行った。
回収されたポリマーは、反応中の回転数により、粉末
状から粒状のものまで得られたが、いずれの場合にも、
溶融粘度の高いポリマーが得られた。
又、圧力も10Kg/cm2以下と低いものであった。
実施例12、13 (前段重合) 15Lオートクレーブに、NMP5Lを仕込み、120℃に昇温
した後、2.8水塩硫化ソーダを1,866g仕込み、約2時間
かけて撹拌しながら徐々に205℃まで昇温して、水を411
g留出させた。
この場合、系中の水の量は硫化ソーダ1モル当たり約
1.22であった。
140℃まで冷却した後、DCBを2,090gを加えて250℃に
昇温し3時間重合させて前段重合スラリー(R−2)を
得た。
このスラリーの転化率は99.8%であり、その溶融粘度
は310ポイズであった。
(後段重合) 前段重合で合成したスラリー(R−2) 120.3gを0.5Lオートクレーブに仕込み、n−デカンの
添加量を44重量%とし、反応温度250℃で実施例12では
5時間、実施例13では7時間後段重合を行った。
いずれの場合にも、溶融粘度の高いポリマーが得られ
た。
又、圧力も、10Kg/cm2以下と低いものであった。
実施例14−16 0.5Lオートクレーブにスラリー(R−1又はR−2)
を120.3gを仕込み、P−シメンを32−約55重量%添加
し、反応温度250℃、265℃で反応時間5時間で後段重合
を行った。ポリマーは粒状とならなかったが、いずれの
場合にも1000ポイズ以上のポリマーが得られ、圧力も10
Kg/cm2以下であった。
実施例17−22 0.5Lオートクレーブにスラリー(R−1又は、R−
2)を120.3gを仕込み、メシチレン、クメン、n−テト
ラデカン、メチルサルフォン、ケロシンを添加し後段重
合を行った。
いずれに場合にも溶融粘度の高いポリマーが得られ、
圧力も10Kg/cm2以下であった。
0.5Lオートクレーブにスラリー(R−2)120.3gを仕
込み、n−デカンをそれぞれ25重量%、10重量%となる
ように添加し重合を行った。
重合後のポリマーは、溶融粘度の低いものであった
り、または、分解が生じたものであった。
比較例3 0.5Lオートクレーブにスラリー(R−2)120.3gを仕
込み、n−デカンを75重量%となるように添加し重合を
行った。
重合後、回収されたポリマーは造粒を示したが、溶融
粘度は840ポイズと低いものであった。また、圧力も10K
g/cm2と高いものであった。
比較例4 0.5Lオートクレーブにスラリー(R−1)120.3gを仕
込み、n−デカンを47.9重量%となるように添加し250
℃に昇温直後に反応を停止した。回収されたポリマーは
造粒を示したが、溶融粘度は730ポイズと低いものであ
った。
比較例5 0.5LオートクレーブにNMP110mlと5水塩硫化ソーダ7
9.28gを仕込み、約2時間かけて撹拌しながら徐々に205
℃まで昇温して、水を32.3g流出させた。この場合、系
内の水の量は硫化ソーダ1モル当り約1.08モルになって
いる。
140℃まで冷却した後、DCB66.2g,NMP40ml,n−デカン
を47.9重量%となるように添加し、225℃に昇温し2時
間保持した後、250℃に昇温し3時間保持した後重合反
応を停止した。
回収されたポリマーの溶融粘度は、35ポイズと低いも
のであった。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように本発明により高分子量
のポリアリーレンスルフフィドを製造することができ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機アミド溶媒中でアルカリ金属硫化物と
    ジハロ芳香族化合物とを反応させてポリアリーレンスル
    フィドを得る方法において、この反応を少なくとも下記
    の二段階で行うことを特徴とする、300℃,剪断速度200
    (秒)-1で測定した溶融粘度が1,000ポイズ以上の高分
    子量ポリアリーレンスルフィドの製造法。 (A)アルカリ金属硫化物1モル当たり0.5−2.5モルの
    水が存在する状態で、180−250℃の温度で反応を行っ
    て、溶融粘度5−800ポイズのポリアリーレンスルフィ
    ドをジハロ芳香族化合物の転化率50モル%以上で生成さ
    せる工程。 (B)全溶媒のうち、30−60重量%のポリアリーレンス
    ルフィドの貧溶媒(芳香族炭化水素(C8−C24)および
    /または脂肪族炭化水素(C6−C24))が存在するよう
    に貧溶媒を添加すると共に反応温度を250−290℃の温度
    に昇温して、上記の反応を継続する工程。
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