JP3034405U - 軽量ゴルフクラブグリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案の目的は、軽量ゴルフクラブグリップ
を提供することにある。 【解決手段】 本考案のゴルフクラブグリップは、相互
固着されたポリウレタン層とフェルト層のストリップと
を有し、ポリウレタン層の厚さのフェルト層の厚さとの
比は最小値が約０．１８である。ストリップは、ゴルフ
クラブシャフトの広がった突合わせ端にらせん状に巻か
れる。 【効果】 グリップが軽量であることにより、ゴルフク
ラブの重心がクラブヘッドの方に移動し、ゴルフクラブ
のスウィングウェートが増える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、ゴルフクラブの重量を増すことなくクラブヘッドスピードを増す ために、普通のクラブより多くの重量をクラブヘッドに振り分けることにより軽 量の改良ゴルフクラブグリップに関する。

【０００２】

【課題を解決するための手段】

本考案のゴルフクラブシャフト用グリップは、概ね平らな内面を有する開放気 孔付フェルト層と、内面がフェルト層の外面に固着されたなめらかな閉鎖気孔付 ポリウレタン層とからなるストリップを備え、上記ポリウレタン層の気孔はスト リップの長手方向軸線に関し概ね垂直に延び、繊維層はポリウレタン層に強度を 与えるとともに、ポリウレタン層は衝撃を吸収しかつシャフトに対する使用者の 手のすべりを抑えるように粘着性を与え、ポリウレタン層の厚さのフェルト層の 厚さとの比は最小値が約０．１８であり、ストリップは、シャフトにらせん状に 巻かれてシャフトに付着される。

【０００３】 本考案のゴルフクラブシャフト用グリップは、また、シャフトの内部上端によ ってきつく入れ子式に受入れられる内スカートと、ストリップがシャフトから解 けるのを抑制するようにストリップの上部分を被って下方に垂下する外スカート とが形成されたキャップであって、内スカート及び外スカートは、ストリップの 上端がシャフトからほぐれるのを抑制するようにシャフト及びストリップの上方 先端を被って延びるキャップを備え、かつ、ストリップの下端とシャフトとの間 に介在される、ストリップの下部分がシャフトからほぐれるのを抑制するための 手段を備えるのが好ましい。 上記層には、空気通過穿孔が形成されているのが好ましい。 ポリウレタン層には、凹部が設けられた引張り側縁が形成されているのが好ま しい。 シャフトの上方グリップ受入れ部分は、シャフトの主部分より大きな角度で半 径方向に広がっているのが好ましい。

【０００４】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の軽量ゴルフクラブグリップの実施の形態を図面を参照して説明 する。 図面を参照すると、本考案のゴルフクラブグリップの好ましい形態を与えるの に利用される細長い弾性ストリップＳを図２に示す。上記ストリップＳは、ゴル フクラブのシャフト３０の広がった上部分にらせん状に巻かれるようになってい て、図１に示すように改良ゴルフクラブグリップＧを提供する。 弾性ストリップＳは、フェルトのような適当な開放気孔付材料で形成された繊 維層４０を有し、弾性ストリップＳの上面はポリウレタン層４４の下面に固着さ れる。図４に示すように、ポリウレタン層４４には、垂直に、すなわち、ストリ ップＳの長手方向軸線に概ね垂直に延びる閉鎖気孔４６が形成されている。気孔 ４６により、ポリウレタン層がゴルファーの手の握り力によってたやすく圧縮さ れることができる。ポリウレタン層４４は、フェルトストリップの一方の面をジ メチルホルムアミド（ＤＭＦ）に溶解されたポリウレタン、例えば、ポリエステ ル又はポリエーテルの溶剤で被覆し、被覆したストリップを水浴に浸してＤＭＦ を置換してウレタンを凝固させ、最後に水及び熱を利用して水を追い出すことに よって在来方法で製作することができる。このようにして、閉鎖気孔４６が形成 され、一方、ポリウレタンストリップの下面はフェルト層の上面に固着される。 閉鎖気孔４６を形成するために、ポリウレタン層の厚さのフェルト層の厚さとの 比は最小値を０．１８にすべきである。フェルト層４０の下面は、図３に示すよ うに、当初は迅速剥離保護テープ５０で被われている在来の接着剤４８を有する 。ポリウレタンの層４４により、シャフト３０を握るプレーヤーの手の衝撃の吸 収を行い、かつまた、在来のゴルフクラブグリップと比較して、プレーヤーの手 とゴルフクラブグリップとの間の粘着性を増すことによってプレーヤーの握りを 高める。フェルト層４０はポリウレタン層４４に強度を与え、かつまた、相互固 着されたポリウレタンとフェルトストリップをシャフト３０に取付けるための手 段として作用する。

【０００５】 今、図２及び図３を参照すると、ポリウレタン層４４の外面には、その上部分 の方々に複数の空気通路５１が形成される。空気通路は発汗湿気をフェルト層４ ０の中に導き、グリップＧに対するゴルファーの手のすべりを更に減じる。 今、図３及び図４を参照すると、示されたストリップＳは、全体的に５２及び ５４で指示する横向きで外方へ延び凹部を設けた補強引張り側縁が形成されてい る。補強側縁は加熱されたプラテン（図示せず）によって形成され、このプラテ ンはポリウレタン層の側縁の外部分をストリップの当初の外部面寸法以下に圧縮 する。上記圧縮により、側縁５２及び５４の付近のポリウレタン層の強度を増し 、ストリップのシャフトからのほぐれを阻止し、かつまた、ゴルファーのグリッ プの握りを高める。

【０００６】 一体構造のものである環状キャップＣが、グリップの頂部を形成するゴルフク ラブシャフト３０の上端に固定される。キャップＣは、特に図５から図８に示す ように、垂直な内スカート５６と、垂直に先細の外スカート５８と、水平な少し ばかり半球形にふくらんだカバー６０とを有する。キャップＣは、固い合成プラ スチック材料で成形されるのが好ましい。垂直に延びた拡張スロット６２が、内 スカート５６に形成される。内スカートの先細部はシャフト３０の内部と同じ角 度であり、シャフトの開いた上端によって入れ子式に受入れられるのが望ましい 。拡張スロット６２により、内スカートとゴルフクラブシャフトの内部との間に きつい嵌合いを得ることができる。外スカート５８の内径は、ストリップＳが図 ８に示す方法でゴルフクラブシャフトの上部分にらせん状に巻かれた後にストリ ップＳの第１巻き部をきつく入れ子式に囲み、ストリップがシャフトに対してほ ぐれないことを確保する。図３及び図７を参照すると、ストリップをシャフト３ ０に付けるために、保護テープ５０が接着剤４８からはぎとられる。しかる後、 ストリップは、図７に示す方法でシャフトの上部分に巻かれ、補強側縁は図４に ６６で示すように互いに隙間なく突合わされる。今、図９を参照すると、ストリ ップＳの下方巻き部は、仕上げテープ（図示せず）及びフェルール６８によって シャフト３０に固定されるのが好ましい。

【０００７】

【考案の効果】

本考案のグリップＧは、在来のゴルフクラブグリップより重量が軽い。従って 、いっそう多くの重量がクラブヘッドに振り分けられ、それによって、ゴルフク ラブの重量を増すことなくクラブヘッドスピードを増す。上記の重量の節約によ り、ゴルフクラブの重心がクラブヘッドのより近くに移動し、クラブの慣性モー メントが増え、クラブの全重量が減り、それによって、より大きい飛距離が可能 なより高いクラブヘッドスピードを可能にする。普通のゴルフクラブのドライバ ーは、約３１２グラムから３４０グラムの間の重さとＤ−１のスウィングウェー トとを有するが、一方、本考案のグリップを利用したドライバーは、約２２５グ ラムの重さになりＤ−８のスウィングウェートを与えるように製造することがで きることが測定された。一般に、「スウィングウェート」は、ゴルフクラブシャ フトの突合わせ端から３０．４８センチメートル（１２インチ）の位置にある支 点を支えとして、ゴルフクラブの釣り合いをとるのに要するゴルフクラブシャフ トの突合わせ端に取付けられた重量として計算される。図９を参照すると、シャ フト３０の上方のグリップ受入れ部分は、ゴルファーによるグリップの握りを高 めるために、シャフトの主部分より大きな角度で半径方向に広がっているのがよ いことに特に注目すべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を具体化した軽量グリップを備えるゴル
フクラブを示す斜視図である。

【図２】図１のグリップを形成する弾性ストリップの平
面図である。

【図３】図２の線３−３に沿って更に拡大した垂直断面
図である。

【図４】グリップの垂直断面図である。

【図５】グリップに利用されるキャップを示す斜視図で
ある。

【図６】図５の位置から反対にした図５のキャップを示
す斜視図である。

【図７】ゴルフクラブシャフトの上部分に巻かれたスト
リップを示す破断側面図である。

【図８】図７の線８−８に沿って拡大した垂直断面図で
ある。

【図９】ゴルフクラブシャフトの上部分に巻かれたスト
リップの拡大側面図である。

【符号の説明】

Ｃ キャップ Ｇ グリップ Ｓ 弾性ストリップ ３０ ゴルフクラブシャフト ４０ フェルト層 ４４ ポリウレタン層 ４６ 閉鎖気孔 ４８ 接着剤 ５０ 保護テープ ５１ 空気通路 ５２、５４ 側縁 ５６ 内スカート ５８ 外スカート ６０ カバー ６２ 拡張スロット ６６ 突合わせ部 ６８ フェルール

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 概ね平らな内面を有する開放気孔付フ
   ェルト層と、内面が前記フェルト層の外面に固着された
   なめらかな閉鎖気孔付ポリウレタン層とからなるストリ
   ップを備え、上記ポリウレタン層の気孔は前記ストリッ
   プの長手方向軸線に関し概ね垂直に延び、前記繊維層は
   前記ポリウレタン層に強度を与えるとともに、前記ポリ
   ウレタン層は衝撃を吸収しかつシャフトに対する使用者
   の手のすべりを抑えるように粘着性を与え、 前記ポリウレタン層の厚さの前記フェルト層の厚さとの
   比は最小値が約０．１８であり、 前記ストリップは、前記シャフトにらせん状に巻かれて
   前記シャフトに付着されることを特徴とするゴルフクラ
   ブシャフト用グリップ。
2. 【請求項２】 前記グリップは、また、 前記シャフトの内部上端によってきつく入れ子式に受け
   入れられる内スカートと、前記ストリップが前記シャフ
   トから解けるのを抑制するように前記ストリップの上部
   分を被って下方に垂下する外スカートとが形成されたキ
   ャップであって、前記内スカート及び前記外スカート
   は、前記ストリップの上端が前記シャフトからほぐれる
   のを抑制するように前記シャフト及び前記ストリップの
   上方先端を被って延びる前記キャップ；及び、 前記ストリップの下端と前記シャフトとの間に介在され
   る、前記ストリップの下部分が前記シャフトからほぐれ
   るのを抑制するための手段；を備える、請求項１に記載
   のグリップ。
3. 【請求項３】 前記層には、空気通過穿孔が形成され
   ている、請求項１に記載のグリップ。
4. 【請求項４】 前記ポリウレタン層には、凹部が設け
   られた引張り側縁が形成されている、請求項１に記載の
   グリップ。
5. 【請求項５】 前記シャフトの上方グリップ受入れ部
   分は、前記シャフトの主部分より大きな角度で半径方向
   に広がっている、請求項１に記載のグリップ。