JP3031807U - 円錐台形桶の喰付き防止用スペーサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積み重ねられた円錐台形桶の保管または運搬
後の分離作業の効率化が図れるスペーサを提供する。 【解決手段】 円錐台形を呈する合成樹脂製の桶１０
ａ、１０ｂ、１０ｃを取手部材を取り外した状態で複数
個積み重ねるときに、各桶１０ａ、１０ｂ、１０ｃが互
いに喰い付かないようにするために、桶１０ａ、１０
ｂ、１０ｃの底１１に載置されるスペーサＳであって、
該スペーサＳが段ボールで作製されており、かつ載置部
と該載置部の対向する辺から延設された一対の脚部とか
らなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、円錐台形桶の喰付き防止用スペーサ（以下、単にスペーサという） に関する。さらに詳しくは、円錐台形を呈する桶を複数個積み重ねて保管または 運搬したのちの取り扱いを簡単にできるスペーサに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、墓参り用桶または水汲み用桶などは図４に示すように、一般に円錐 台形を呈しており、有底の容器本体５０と、該容器本体５０から延設される一対 の保持部５１と、該保持部５１に掛け渡された取手部材５２とから構成されてい る。かかる桶を保管したり、または製造元から販売店まで運搬する際には、大量 保管または運搬を行なうために、図５に示されるように取手部材５２を取り外し て、複数個積み重ねるようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記桶は円錐台形を呈しているため、積み重ねると桶の自重お よび変形により互いに喰い付いた状態になり、桶を１個ずつ取り外すことが大変 やっ介であり、分離作業の効率化が図れない問題がある。

【０００４】 本考案は、叙上の事情に鑑み、積み重ねられた円錐台形桶の保管または運搬後 の分離作業の効率化が図れるスペーサを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のスペーサは、円錐台形を呈する合成樹脂製の桶を取手部材を取り外し た状態で複数個積み重ねるときに、各桶が互いに喰い付かないようにするために 、桶の底に載置されるスペーサであって、該スペーサが段ボールで作製されてお り、かつ載置部と該載置部の対向する辺から延設された一対の脚部とからなるこ とを特徴としている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、添付図面に基づいて本考案のスペーサを説明する。

【０００７】 図１は本考案のスペーサの一実施例を示す斜視図、図２は図１におけるスペー サの使用例を示す説明図、図３は図１におけるスペーサを桶の底に載置したとき の模式図である。

【０００８】 図１に示すように、スペーサＳは、載置部１と該載置部１の対向する辺から延 設された一対の脚部２とから構成され、断面がコ字状を呈している。スペーサＳ は、その内部に波形に成形した中しん３が設けられており、圧縮荷重に耐えられ るようにされている。また、前記一対の脚部２は、ハの字形状にされて、載置部 １の幅より僅かに広く形成されている。なお、一対の脚部２は、平面板を折り曲 げて形成することができ、このばあい折り曲げ部Ｃの内側には、スリットなどの 切目を入れておくのが好ましい。

【０００９】 前記スペーサＳは、円錐台形を呈する合成樹脂製の桶を複数個積み重ねるとき に、各桶が互いに喰い付かないようにするために用いられる。

【００１０】 つぎに本考案のスペーサの使用例を説明する。まず、図４に示される桶から取 手部材を取り外して、図２に示すように、最下層の桶１０ａの底１１にスペーサ Ｓを載置する。このとき、スペーサＳの一対の脚部２は、図２および図３に示す ように、底１１の周縁部１２により僅かに内側に挟まれて固定される。このとき 、脚部２の先端角部２ａは底１１の円周上にきて、上に桶を載せても突っ張って 、容易に変形することがない。ついで桶１０ｂをスペーサＳの載置部１に積み重 ねる。このとき、一対の脚部２の高さを調節することにより桶１０ｂの外周壁と 桶１０ａの内周壁とは１〜５ｍｍ程度の隙間（クリアランス）をあけて軽くフィ ットするようにする。つぎに桶１０ｂにスペーサＳを載置し、ついで桶１０ｃを 積み重ね、さらにスペーサＳを載置するようにして、複数個の桶を順次積み重ね る。積み重ねる桶の個数としては、バランスを崩して横転しない程度、たとえば １〜１０個とすることができる。そして複数個積み重ねられた桶は、その状態で 保管または運搬される。そののち必要に応じて桶を順次抜き取ってから、取手部 材を組付けて使用される。また使用済のスペーサＳは、紙で出きているため、押 し広げて複数枚重ね合わせて、持ち運ぶことができるとともに、再使用すること ができるため、低コストになる。また、段ボールでできているため処分も容易で ある。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したとおり、本考案によれば、取手部材を取り外した状態の桶をスペ ーサの上に複数個積み重ねるようにしたので、桶が互いに喰い付かず、保管また は運搬後の抜き取りが非常に簡単となり、作業効率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のスペーサの一実施例を示す斜視図であ
る。

【図２】図１におけるスペーサの使用例を示す説明図で
ある。

【図３】図１におけるスペーサを桶の底に載置したとき
の模式図である。

【図４】桶の外観図である。

【図５】従来の積み重ねを示す説明図である。

【符号の説明】

１ 載置部 ２ 脚部 ３ 中しん １０ａ、１０ｂ、１０ｃ 桶 １１ 底 Ｓ スペーサ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円錐台形を呈する合成樹脂製の桶を取手
   部材を取り外した状態で複数個積み重ねるときに、各桶
   が互いに喰い付かないようにするために、桶の底に載置
   されるスペーサであって、該スペーサが段ボールで作製
   されており、かつ載置部と該載置部の対向する辺から延
   設された一対の脚部とからなる断面コ字状を呈すること
   を特徴とする円錐台形桶の喰付き防止用スペーサ。
2. 【請求項２】 前記スペーサの大きさが、当該スペーサ
   を桶の底に載置したときに、一対の脚部の４つの先端角
   部が前記底の円周上にくる大きさである請求項１記載の
   スペーサ。
3. 【請求項３】 前記スペーサの高さが、当該スペーサを
   桶の底に載置し、ついでつぎの桶を前記スペーサ上に載
   置したときに、下の桶の内周壁と上の桶の外周壁とのあ
   いだに１〜５ｍｍのクリアランスができる高さである請
   求項１または２記載のスペーサ。
4. 【請求項４】 １枚の段ボールを折り曲げ加工して作製
   されてなる請求項１、２または３記載のスペーサ。