JP3031112B2 - 積層鉄心の製造方法及び装置 - Google Patents
積層鉄心の製造方法及び装置Info
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Description
び装置に係り、更に詳しくは、鉄心片の側圧部及び金型
内に配置されたスクイーズ部材の内周面の摩擦抵抗と、
パンチの降下圧力とによって、予め、鉄心片に形成され
たカシメ用突起で鉄心片を相互に係合させる積層鉄心の
製造方法及び装置に関する。
タ)の鉄心片の積層状況を示すが、図に示すように、上
部のパンチ60と対になるダイ61の下部に、打ち抜か
れた鉄心片62を受けて、油圧シリンダー63によって
徐々に所定長ずつ下降する受け部材64を配置し、前記
パンチ60によって打ち抜かれた鉄心片62を、徐々に
前記受け部材64の上で積層固着して、所定枚数の鉄心
片62からなるモータコアを製造し、搬出シリンダー6
5によってプレス外に搬送していた。ところが、前記油
圧シリンダー63を設けると、その制御装置も必要とな
って、装置全体が複雑高価となり、更には複雑な動作の
為に鉄心片の打抜き速度が低下するので、前記ダイ61
の下部に打ち抜かれた鉄心片の外形よりやや小さい内形
を有するスクイーズ部材を配置し、その側圧による摩擦
抵抗でカシメ用突起が形成された鉄心片を積層固着して
いた。また、その他の従来技術として、先に本出願人が
提案して公開された特開昭53−4803号公報に記載
の分割構造のステータがあった。
クイーズ部材の側圧を利用したカシメ方式は、調整機能
がないので、鉄心片あるいはスクイーズ部材に異常摩耗
が発生したり、あるいは鉄心片とスクイーズ部材との間
の摩擦抵抗による発熱で焼付を起こすという問題点があ
った。また、鉄心片の周囲に全体的に側圧がかかる為に
形状変形が生じ、この形状変形は分割鉄心ヨーク片にお
いては著しいという問題点があった。更に全体的な内部
歪みが起こり、これによって磁気的特性に影響を与える
ので、従来は更に内部応力除去の焼鈍を行う等の処理が
必要であるという問題点があった。そして、パンチ、ダ
イの摩耗による端面の形状変形に伴い側圧が段増し、ダ
イを破損するという問題点があった。本発明はかかる事
情に鑑みてなされたもので、鉄心片あるいはスクイーズ
部材に異常摩耗や焼付による破損が発生することなく、
更には鉄心片に付加される残留応力が著しく低減して、
モータ特性が向上する積層鉄心の製造方法及び装置を提
供することを目的とする。
の製造方法は、所要の形状加工を行って形成された鉄心
片を、金型内に配置されたスクイーズ部材の側圧で順次
積層固着する側圧カシメによる積層鉄心の製造方法にお
いて、前記鉄心片の側圧部の端面に波状の凹凸を形成し
た後、該側圧部の凸部と、前記スクイーズ部材の内面と
の摩擦抵抗で前記側圧カシメを行うようにして構成され
ている。請求項2記載の積層鉄心の製造方法は、請求項
1記載の積層鉄心の製造方法において、前記側圧部の端
面に形成された波状の凹凸は、ピッチが0.3〜0.5
mm、深さが0.018〜0.023mmの範囲にある
ようにして構成されている。請求項3記載の積層鉄心の
製造方法は、請求項1または2記載の方法において、前
記鉄心片は、分割構造のステータ鉄心片のヨーク片また
は磁極片からなる。また、請求項4記載の積層鉄心の製
造装置は、対となるパンチ及び打抜きダイを備え、鉄心
片の形状を形成する所要の形状加工手段と、該形状加工
手段によって所定の形状に加工された鉄心片を金型内に
て順次積層固着する側圧カシメ手段とを有してなる積層
鉄心の製造装置において、前記鉄心片の側圧部の輪郭を
形成する打抜きダイの内面側に波状の凹凸が形成されて
いる。そして、請求項5記載の積層鉄心の製造装置は、
請求項4記載の装置において、打抜きダイの内周面に形
成された波状の凹凸は、ピッチが0.3〜0.5mm、
深さが0.018〜0.023mmの範囲にあるように
して構成されている。請求項4または5記載の積層鉄心
の製造装置において、パンチの形状は、ダイの形状に対
応させて波状の凹凸形成する場合の他、波状の凹凸を形
成しない場合も本発明は適用される。
求項4及び5記載の積層鉄心の製造装置においては、鉄
心片の側圧部の端面に波状の凹凸を形成し、該側圧部の
凸部とスクイーズ部材の内面との摩擦抵抗によって側圧
カシメを行うようにしているので、前記凸部の変形部分
が凹部に広がり、余分が側圧が凹部に逃げる。これによ
って、鉄心片全体に残留応力が生じないので、磁気的特
性が劣化することがない。そして、前記凸部の変形が鉄
心片に側圧に対する調整機能を生じさせ、側圧が均一化
され、鉄心片あるいはスクイーズ部材の発熱を著しく低
下させ、ダイの破損や、焼付を防止できる。特に、請求
項4及び5記載の積層鉄心の製造装置においては、打抜
きダイの内周面に鉄心片の側圧部の輪郭を形成する波状
の凹凸が形成されているので、これによって打ち抜かれ
た鉄心片に波状の凹凸を形成するようにしている。
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の一実施例を適用した鉄心片
とスクイーズ部材との関係を示す部分拡大図、図2は本
発明の一実施例の作業工程図、図3〜図5は鉄心片の平
面図、図6は組立られた鉄心の部分拡大図である。
定幅の珪素鋼板からなる条材10にパイロット孔11を
形成した後、カメシ用突起に連通する孔12を形成し
(工程A)、ロータのスロット13を打抜き(工程
B)、カシメ用突起14を形成する(工程C)。次に、
ステータの内スロット15を打抜き(工程D)、ロータ
の軸孔16を打ち抜いて(工程E)、ロータ部分を打抜
き(工程F)、これによって図3に示すようになロータ
鉄心片17が製造される。
更に詳しく説明すると、打抜きダイ18の内面に、ピッ
チが0.3〜0.5mm、深さが0.018〜0.02
3mmの範囲にあるような波状の凹凸19を形成してお
き、打ち抜かれたロータ鉄心片17の磁極20の外側
に、前記打抜きダイの形状に対応した波状の凹凸21を
形成させる。なお、ここで使用するパンチ22には凹凸
を形成せず、内抜きダイ18は直円状となって、打抜き
ダイ18との内部には波状の変化する隙間を有してい
る。
断面円形のスクイーズ部材23が配置されているが、該
スクイーズ部材23の内径は、前記ロータ鉄心片17の
凸部の最外隣接円の直径より小さくなって側圧代24を
有し、スクイーズ部材23にロータ鉄心片17を押し込
んだ場合に、側圧をロータ鉄心片17の凸部に生じさせ
るようになっている。前記側圧代24はロータ鉄心片1
7の厚み、直径、ヤング率等によって異なるが、凹凸波
の高さの10〜50%程度が好ましく、これによって側
圧によって発生する応力が凸部にかかり、余分な応力が
凹部に逃げ均一となるので、結果としてロータ鉄心片1
7全体の残留応力が著しく減少され、磁気的特性の劣化
を防止できる。また、前記側圧代を調整することによっ
て、当然ロータ鉄心片17にスクイーズ部材にかかる側
圧を調整することも可能となる。これによって所定枚数
のロータ鉄心片17がカシメ用突起14を介して積層固
着される。
25の内側を打抜き(工程H)、それぞれの磁極鉄心片
25に2個のカシメ用突起26を形成し(工程I)、こ
の後、アイドル工程Jを経て磁極鉄心片25を打ち抜く
(工程K)。これによって、図5に示すような放射状に
配列された8個の磁極鉄心片25が形成されることにな
るが、該磁極鉄心片25の両側には側圧部27が形成さ
れている。
照して説明すると、打抜きダイ28の内面に、ピッチが
0.3〜0.5mm、深さが0.018〜0.023m
mの範囲にあるような波状の凹凸29を形成しておき、
打ち抜かれた磁極鉄心片25の側圧部27の端面に、前
記打抜きダイ28の形状に対応した波状の凹凸31を形
成しておく。なお、ここで使用するパンチ32には凹凸
を形成せず、その部分については直線状となっている。
スクイーズ部材33が配置されているが、該スクイーズ
部材33の内幅は、前記磁極鉄心片25の側圧部27の
凸部間隔より小さくなって側圧代34を有し、スクイー
ズ部材33に磁極鉄心片25を押し込んだ場合に、側圧
を該磁極鉄心片25に生じさせるようになっている。な
お、前記側圧代34は、凹凸の波の高さの10〜50%
程度となっている。これによって、前記ロータ鉄心片1
7と同様、磁極鉄心片25の磁気的特性を改善すると共
に、スクイーズ部材33あるいは磁極鉄心片25の破
損、焼付等を防止している。以上のような経過によっ
て、磁極鉄心片25が積層固着され、図6に一部を示す
ステータ鉄心35を構成する磁極鉄心34が製造され
る。
心片37の内側を抜いて(工程M)、内側にスリットを
形成した後(工程N)、アイドル工程Oを経て、カシメ
用突起38を形成する(工程P)。そして、該ヨーク鉄
心片37の外側を打ち抜いて(工程R)、図4に示すよ
うなヨーク鉄心片37を作るが、この場合には、前記と
同様打抜きダイに波状の凹凸を形成して、その凸部によ
ってスクイーズ部材に嵌入させた場合の側圧を発生さ
せ、磁気的特性に劣化がないように、更に、スクイーズ
部材とヨーク鉄心片37と間に焼付や、破損等を生じな
いようにしてヨーク鉄心片37を積層固着して、図6に
示すように、磁極鉄心36の外側に配置されるヨーク鉄
心39を製造する。
に側圧を発生させる凹凸を形成しても良いし、部分的に
凹凸を形成しても良い。また、鉄心片は、モータコアに
限定されるものではなく、その他の電気機械に使用され
る鉄心片を積層して鉄心を製造する場合も含む。更に
は、前記実施例のステータ鉄心は分割構造のものについ
て説明したが、一体化したステータ鉄心であっても本発
明は適用される。
の製造方法及び請求項4記載の積層鉄心の製造装置によ
れば、鉄心片の側圧部の端面に波状の凹凸を形成し、該
側圧部の凸部とスクイーズ部材の内面とによって側圧カ
シメを行なうようにしているので、発熱が低減されて、
鉄心片あるいはスクイーズ部材に破損や、焼付を生じる
ことを少なくできる効果が得られる。また、請求項2記
載の積層鉄心の製造方法及び請求項5記載の積層鉄心の
製造装置によれば、凹凸による応力の受けと分散とが適
度に図れ、応力の均一化を図ることができる効果が得ら
れる。また、請求項3記載の積層鉄心の製造方法によれ
ば、波状の凹凸により磁極片にかかる圧力が左右均等に
近づくから、ステータ鉄心への圧入時の応力が減り、鉄
心全体の残留応力が減少するので、磁気的特性が劣化し
にくく、特性の良いコアを製造できる効果が得られる。
ズ部材との関係を示す部分拡大図である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 所要の形状加工を行って形成された鉄心
片を、金型内に配置されたスクイーズ部材の側圧で順次
積層固着する側圧カシメによる積層鉄心の製造方法にお
いて、 前記鉄心片の側圧部の端面に波状の凹凸を形成した後、
該側圧部の凸部と、前記スクイーズ部材の内面との摩擦
抵抗で前記側圧カシメを行うことを特徴とする積層鉄心
の製造方法。 - 【請求項2】 前記側圧部の端面に形成された波状の凹
凸は、ピッチが0.3〜0.5mm、深さが0.018
〜0.023mmの範囲にある請求項1記載の積層鉄心
の製造方法。 - 【請求項3】 前記鉄心片は、分割構造のステータ鉄心
片のヨーク片または磁極片である請求項1または2記載
の積層鉄心の製造方法。 - 【請求項4】 対となるパンチ及び打抜きダイを備え、
鉄心片の形状を形成する所要の形状加工手段と、該形状
加工手段によって所定の形状に加工された鉄心片を金型
内にて順次積層固着する側圧カシメ手段とを有してなる
積層鉄心の製造装置において、 前記鉄心片の側圧部の輪郭を形成する打抜きダイの内面
側に波状の凹凸が形成されていることを特徴とする積層
鉄心の製造装置。 - 【請求項5】 打抜きダイの内周面に形成された波状の
凹凸は、ピッチが0.3〜0.5mm、深さが0.01
8〜0.023mmの範囲にある請求項4記載の積層鉄
心の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5090947A JP3031112B2 (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 積層鉄心の製造方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5090947A JP3031112B2 (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 積層鉄心の製造方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06284648A JPH06284648A (ja) | 1994-10-07 |
JP3031112B2 true JP3031112B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=14012668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5090947A Expired - Fee Related JP3031112B2 (ja) | 1993-03-24 | 1993-03-24 | 積層鉄心の製造方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3031112B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102197971B1 (ko) | 2019-04-19 | 2021-01-04 | 박진 | 십진법 모형 |
-
1993
- 1993-03-24 JP JP5090947A patent/JP3031112B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR102197971B1 (ko) | 2019-04-19 | 2021-01-04 | 박진 | 십진법 모형 |
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JPH06284648A (ja) | 1994-10-07 |
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