JP3029756U - 軸組と壁組パネルとから成る木造住宅 - Google Patents

軸組と壁組パネルとから成る木造住宅

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Abstract

(57)【要約】 【課題】反りの生じない異なる大きさの壁組パネルを適
宜配置して軸組を節約し、施工性、経済性に優れた軸組
と壁組パネルとから成る木造住宅を提供する。 【解決手段】土台9と、その土台9の上に立設する柱1
0、15と、梁11とを組建て軸組とし、枠縁の内方に
桟材を固定し外側面全体と内側面の中央部に面材を組み
合わせた壁組パネル12、16を、前記軸組の間に取付
け壁枠組とし、その上に小屋組71を結合した軸組と壁
組パネルとから成る木造住宅であって、前記壁枠組は縦
が部屋の高さに対応した寸法で横が異なる寸法の複数の
壁組パネル12、16を適宜配置し、壁組パネル12、
16周囲の三辺又は四辺を適宜間隔のボルト等で軸組に
取付けた。また、小屋組71は柱10、15の上端及び
壁組パネル16に直接固定したものである。さらに、壁
組パネル12、16は表面の面材上の周縁部近傍にボル
ト緊結等用の穴を備えている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、軸組と壁組パネルとから成る木造住宅に関するもので、特に、土 台と柱と梁とを組建た軸組の間に、縦が住宅一階分の長さに対応した寸法で横が それぞれ異なる寸法の複数の壁組パネルを適宜用いることにより、軸組を節約し た経済性に優れた木造住宅を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の軸組と壁組パネルとから成る木造住宅に係る構造は、土台、柱、梁等を 現地で組建て軸組を構成し、在来の筋交いを使用することなく、予め工場等で制 作した軽量で強靱な壁組パネルを、ボルト又は取付金具又は釘等で前記軸組に緊 結し固定することにより壁枠組を構成し、さらに、この壁枠組の上部に小屋組を 結合し一体化した構造にする。
【0003】 したがって、この軸組と壁組パネルとから成る木造住宅は、現地における例え ば筋交い等の施工を減らして工場における施工を増やすことにより、比較的高度 な技術が必要な現地における作業を減らすことができ、施工性を高めることがで きる利点がある。
【0004】 また、軸組の比較的自由に設計が行える利点と、壁組パネルの耐力強度に優れ ている構造上の利点の双方が取り入れられて、積雪や強風、地震等の厳しい自然 環境に伴う外力に対しても住宅の強度が十分に確保されるとともに、建物全体と して比較的安価に施工しうる経済性に優れている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示すように、従来の壁組パネル61は、配管、配線工事 及び断熱材の施工を、現地において行う必要があることから、工場等で適宜間隔 でボルト穴62を設けた枠縁63の内方に桟材64を固定して外側面のみに面材 65を張り付けて、現地で施工するまでの期間工場等にストックしておくことと していたため、このように片面のみに面材を固定したままの状態で、温度又は乾 湿等の外的環境の変化を繰り返すと、面材が伸縮する等して壁組パネルが反りを 起こすようになり、形状寸法に狂いが生じ、壁組パネルの構造性能を一定に保て ない不都合があった。
【0006】 また、従来の軸組と壁組パネルとから成る木造住宅は、在来の軸組構造におけ る筋交い等の代わりに壁組パネルを用いるという考え方に基づき、基本的には在 来の軸組の骨格を生かし、その軸組の間に壁組パネルを嵌め込むこととしていた ため、依然として、在来同様の部品点数の柱が必要であり、さらに、壁枠組と小 屋組とを一体化するために、壁枠組の上部に水平材として桁を用いる必要があっ た。
【0007】 これらの桁や柱等は、在来の軸組のみの構造と比べれば安価な材料を用いるこ とができるものの、より経済性に優れた建物を得ようとする観点からすれば、十 分な経済的優位性を享受できない問題があった。
【0008】 そこで、この考案は、上述の問題に鑑み、予め工場等において製作した後一定 期間ストックしておいても、外的環境の変化による反り、形状寸法の狂いが生じ ることのない壁組パネルを用いることにより、安定した構造性能を有する壁枠組 とすることができ、また、桁や柱等の軸組材料をできる限り節約して、在来の軸 組工法と比べて、十分な経済的優位性を享受できる軸組と壁組パネルとから成る 木造住宅を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この考案に係る軸組と壁組パネルとから成る木 造住宅は、土台と、その土台の上に立設する柱と、梁とを組建て軸組を構成し、 枠縁の内方に桟材を固定して外側面全体と内側面の中央部とに面材を組み合わせ た壁組パネルを、前記軸組の間に取付けて壁枠組を構成し、その壁枠組の上に小 屋組を結合して一体化した軸組と壁組パネルとから成る木造住宅であって、前記 壁枠組は、縦が部屋の高さに対応した寸法で横がそれぞれ異なる寸法である複数 の壁組パネルを適宜配置するとともに、この壁組パネル周囲の三辺又は四辺を適 宜間隔のボルト類又は取付金物類又は釘等で軸組に固定し取付けて構成したこと を特徴とするものである。
【0010】 また、この考案において、前記小屋組は、前記柱の上端及び壁組パネルに直接 固定して結合したことを特徴とするものである。 さらに、前記壁組パネルは、その表面に貼着した面材上の周縁部近傍に、ボル ト類又は取付金物類による緊結用の穴を備えていることを特徴とするものである 。
【0011】
【考案の実施の形態】
この考案によると、軸組と壁組パネルとで構成した住宅の構造は、土台と、そ の土台の上に立設する柱と、梁とを組建てた軸組の間に、縦が部屋の高さに対応 した同一寸法で横がそれぞれ異なった寸法の複数の壁組パネルを適宜割り付けて 配置し、この壁組パネル周囲の三辺又は四辺を適宜間隔のボルト類又は取付金物 類又は釘等で軸組に固定して取付けることにより壁枠組を構成し、その壁枠組の 上に小屋組を結合して一体化したものである。 また、壁組パネルは、予め工場等において、枠縁の内方に桟材を固定して外側 面全体と内側面の中央部とに面材を組み合わせた構成とした。
【0012】 このように、この考案に係る住宅は、従来の軸組と壁組パネルを併用した構造 をもとにして、異なる大きさの壁組パネルを適宜配置することにしたので、柱等 の軸組材料を節約することができる。
【0013】 すなわち、枠縁の内方に適宜間隔で桟材を配置することにより、設計強度に十 分耐えうる強靱な壁組パネルとすることを可能にしたから、横寸法ができる限り 大きな壁組パネルを積極的に配置することが可能になり、その結果、柱等の軸組 材料を節約することができるようになった。
【0014】 また、小屋組を、柱の上端及び壁組パネルに直接結合して固定する構造とする ことにより、通常必要な壁枠組と小屋組とを結合するための桁が不要となる。
【0015】 このようにして、柱や桁等の軸組材料を節約することにより、大幅に材料費を 節減できるとともに、部品点数が少なくなる結果、施工性がアップし、材料及び 手間の両面からコストを下げることが可能となる。
【0016】 また、前記壁組パネルは、適宜間隔のボルト類又は取付金物類又は釘等で軸組 に固定して取付ける構成としたので、現地において、比較的簡単に取付作業を行 うことができ、熟練した作業者等の手を借りずに、頑丈で強固に軸組に緊結する ことが可能になる。
【0017】 さらに、壁組パネルは、予め工場等において、内側面の中央部のみに面材を張 り付けることとしたので、外側面のみに面材を張り付けて在庫にしておいた場合 のように、温度又は乾湿等の外的環境の変化の繰り返しによる壁組パネルの反り を防止することができるだけでなく、現地において、内側面の上部又は下部の開 口部より配管、配線工事及び断熱材の施工を行うことができ、これらの施工後、 速やかに内側面の上部又は下部の開口部は、面材を張り付けられて閉塞される。
【0018】 換言すれば、このように構成した壁組パネルは、工場において製作後一定期間 在庫にしておいても、反りを起こすことがなく、ゆえに壁組パネル形状寸法に狂 いが生じることがなく、壁組パネルの構造性能は一定に保たれることになる。
【0019】 また、このことは、従来現地において張り付けていた内側面の面材を、配管、 配線工事及び断熱材の施工に支障とならない限度で、予め工場等において施工す るようにしたということを意味し、結局、現地施工を減らして工場施工を増やす ことになるから、施工性が向上することになる。
【0020】 尚、本考案に係る壁組パネルは、通常、一定の寸法(例えば900mm)の倍 数に配置した柱の間に壁組パネルを取り付ける構成であるため、柱を配置しない 他のツーバイフォー工法等が隅角部の取り合い等の関係でその建物特有の寸法の 壁組パネルを用意しなければならないのに比べ、壁組パネルを標準化して工場生 産性を高めることができ、この標準化した壁組パネルを適宜配置して多様な設計 をすることができる。 また、現場での施工の際、柱を配置しない他のツーバイフォー工法等では、隅 角部等で寸法に狂いが生ずる場合が多いのに対して、本考案は、配置した柱の間 に壁組パネルを嵌挿して組建てられるため、精度よく施工することができる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例を示す図面により、この考案に係る軸組と壁組パネルとで構成し た木造住宅について説明する。 図1は、この考案の住宅の正面図であり、図2は、壁組パネルの斜視図であり 、図3は、図1の住宅の壁枠組の柱を含む部分平断面図であり、図4は、図1の 住宅の小屋組の枠組構造を示す断面図である。
【0022】 この考案に係る木造住宅においては、まず、現況地盤1を掘り下げて、所定の 高さに床付けし、基礎砕石2、3を施し、基礎砕石2上には捨てコンクリート4 を打設し、さらに、布基礎部には鉄筋5を配筋し、土間部にはメッシュ6を配し 、布基礎部及び土間部の型枠(図示外)を施した後、布基礎コンクリート7及び 土間コンクリート8を打設する。
【0023】 次に、布基礎コンクリート7上に、建物最下部の横木である土台9をアンカー ボルト(図示外)で固定するとともに、根太類、床下張り材を施して床組(図示 外)を敷設する。床組は、以後、作業足場としての重要な役割を果たすことにな る。そして、土台9の上であって、予め設計で割り付けた複数の壁組パネル12 の間の位置には、柱10を立設し、柱の上には梁11を組建て軸組を構成する。
【0024】 一方、壁組パネル12は、予め、設計された寸法、すなわち、縦が部屋の高さ に対応した同一寸法で、横が設計に基づいたそれぞれの寸法で、工場において製 作したもので、例えば壁組パネル12bは、図2で示すように、柱10より狭い 枠縁21の内方に枠縁21と同一幅をもつ縦桟材22を固定し、その枠縁21と 縦桟材22とによって構成された中空部に断熱材23を充填した上で、室外側の 全面に合板24を釘打ち固定し、室内側の中央部に合板25を釘打ち固定してな るものであり、その厚さが柱10と略同一となるものである。
【0025】 前記合板25を室内側に限って中央部のみに貼着することとしたのは、配管、 配線工事及び断熱材の施工に支障とならない範囲で、壁組パネルの反りをできる 限り防止するように配慮したものである。
【0026】 また、枠縁21の周囲四辺には、現地における作業をできる限り減らそうとす る観点から、適宜間隔のボルト挿入用の穴26を工場において設けることとして いる。さらに、柱10には、このボルト挿入用の穴26対応した位置にボルト挿 入用の穴28を開けておく。
【0027】 図3に示すように、2枚の壁組パネル12及び柱10は、隣り合う壁組パネル 12の縦桟材22同士を、縦桟材22の穴26と柱10の穴28とをボルト29 により連通させて、これを締め付けて緊結することによって一体化させることが できる。
【0028】 尚、これらのボルト挿入用の穴26、28は、壁組パネルの空気の流通を図る 役割を果たし、壁組パネル表面への結露等を防止している。
【0029】 一方、室内側の中央部に貼着する合板25は、隣接する柱10近傍のボルトに 対応した位置に、作業者がボルト締め付け作業を容易に行うための作業穴27を 備えた構成となっている。
【0030】 このような作業穴27を設けることにより、現地において、作業者が、作業穴 27から壁組パネル12の中空部内に手又は工具を差し入れることによって容易 にボルト締め付け作業を行うことができ、また、確実な緊結作業を確保すること にもなる。
【0031】 尚、窓が配置される場合、例えば壁組パネル12cは、予め工場において、窓 開口部13の周囲に窓枠材14を釘打ち固定しておいたものを製作しておく。
【0032】 このようにして工場で製作された壁組パネル12は、土台9と柱10と梁11 との相互間に、その大きさに対応した位置に嵌め込む状態に配置した後、壁組パ ネル12の下辺を、土台9を介して、布基礎コンクリート7の前記アンカーボル トで緊結し、さらに、互いに隣り合う壁組パネル12同士を、柱10を介してボ ルトで緊結して固定して、一階部分の壁枠組が組建てられる。
【0033】 そして、壁組パネル12室内側の上部又は下部の開口部は、配管、配線工事及 び断熱材の施工を行った後、速やかに合板を釘打ち固定して閉塞される。
【0034】 次に、一階部分と同様にして、二階部分の施工をおこなう。すなわち、一階部 分の土台9に相当する梁11に、根太類、床下地材を施して二階部分の床組(図 示外)を敷設して、作業足場を確保する。そして、梁11の上であって、予め設 計で割り付けた複数の壁組パネル12の間の位置には、柱15を立設して軸組を 構成する。
【0035】 そして、梁11と柱15との相互間に、壁組パネル16(16a、16b、1 6c、16d、16e)を夫々の大きさに対応した位置に嵌め込む状態に配設し た後、梁11を介して、壁組パネル16の下辺と壁組パネル12の上辺とをボル トで緊結し、さらに、隣り合う壁組パネル16同士を、柱15を介してボルトで 緊結して固定し、二階部分の壁枠組が組建てられる。壁組パネル16室内側開口 部は、一階部分と同様、配管等の施工後、まもなく合板で釘止めし閉塞される。
【0036】 次いで、柱15の上には、クレーンで合掌梁31を架設して、取付金具(図示 外)にて柱15に固定する。 この合掌梁31は、予め設計に従って、工場で製作したもので、図4に示すよ うに上弦材32と下弦材33との間に、所定間隔をおいて、複数の垂直補強材3 4を立設し、隣り合う垂直補強材34の間に傾斜補強材35を介設してなるもの である。
【0037】 すべての合掌梁31を柱15に架設して固定したら、上弦材32の上には多数 の母屋梁及び屋根下地材(図示外)を取付けて、小屋組が組建てられる。
【0038】 そして、各仕上材、すなわち、床組表面には畳等、壁枠組の室外面には防湿紙 及び仕上げ用の外壁材、室内側表面には石膏ボード及びクロス等室内仕上材、小 屋組上にはカラー鉄板等屋根材を、各工程に従って、順次施工し、設備、電気工 事等を終えれば、本実施例に係る木造住宅は完成する。
【0039】 図5は、本実施例に係る壁組パネルの全てを示す正面図である。同図に示すよ うに、本実施例では、タイプa、b、c、dの4タイプの寸法の壁組パネルを用 いることとし、例えば壁組パネル12aはタイプa、壁組パネル12bはタイプ b、壁組パネル12cはタイプdとしている。
【0040】 さらに、前述したように、壁組パネル周囲のボルト位置Bには全タイプ共ボル ト挿入用の穴26が設けられ、また、室内面の中央部のみに合板を貼着し、室内 面合板の周縁部で前記ボルト位置Bに対応する位置には、作業穴27が開けられ る。作業者は、前記ボルト位置Bにてボルト止めすべく、作業穴27から手及び 工具を差し入れて隣接部に配置される柱に締め付け固定する。
【0041】 次に、図6に沿って、この考案が適用された第2実施例について、説明する。 尚、第1実施例と同様な構成要素については第1実施例と同様な符号を付してこ こではその詳細な説明を省略する。 この実施例に係る木造住宅は、第1実施例と略同様であるが、第1実施例で用 いた壁組パネル12又は16の代わりに図6に示す壁組パネル51を用いるもの とする。
【0042】 同図において、壁組パネル51は、周囲に適宜間隔のボルト挿入用の穴26を 有する枠縁21の内方に枠縁21と同一幅をもつ縦桟材22を固定し、室外側の 全面に合板24を釘打ち固定し、枠縁21と縦桟材22と合板24とによって構 成された中空部に断熱材23を充填した上で、さらに、室内側の中央部に合板2 5を釘打ち固定した他、本第2実施例では室内側の上部又は下部であって左右を 除く部分にも合板52を釘打ち固定したことを特徴とする。
【0043】 また、合板52の周縁部でボルトに対応する位置には、作業穴53が開けられ る。このような作業穴53を設けることにより、現地において、作業者が、作業 穴53から壁組パネル51の中空部内に手又は工具を差し入れることによって容 易にボルト締め付け作業を行うことができ、また、確実な緊結作業を確保するこ とにもなる。
【0044】 このように、室内側の上部又は下部であって左右を除く部分にも合板52を貼 着するようにしたので、第1実施例に比べ、より完璧に壁組パネルの反りを防止 することができるだけでなく、作業性を高めることができ、しかも、配管、配線 工事に支障となることはない。 尚、この場合、断熱材の施工、及び、縦桟材22に対する配管、配線工事用の 切欠等は、予め合板52を釘打ち固定する前に施しておく必要がある。
【0045】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、この考案に係る木造住宅は、次の効果を奏す る。
【0046】 (1)従来の軸組と壁組パネルを併用した構造を基礎として、異なる大きさの 壁組パネル、特に、横寸法ができる限り大きな壁組パネルを積極的に配置するこ とにより、柱を節約することができ、また、小屋組を柱に直接結合することによ り、従来必要であった壁枠組と小屋組とを結合するための桁をなくすことができ 、これらの柱や桁等の軸組材料は大きな強度が必要な高級材料であったので、従 来のこの種の木造住宅に比べても、経済的優位性を十分に享受することができる 。
【0047】 (2)大きな壁組パネルを積極的に用いるようにしたので、柱や桁等の軸組施 工の手間を少なくすることができ、このことは、現地施工を減らすことに寄与す るから、施工性をよくすることができる。
【0048】 (3)予め工場等において、枠縁の内方に桟材を固定して外側面全体と内側面 の中央部とに面材を組み合わせて製作するようにしたので、温度又は湿度等の外 的環境の変化の繰り返しに対して強く、ゆえに、壁組パネルの反りを防止するこ とができるから、壁組パネル形状寸法に狂いが生じることがなく、安定した壁組 パネルの構造性能が確保されることになる。 尚、内側面の中央部を除く部分、すなわち、内側面の上部又は下部であって左 右を除く部分にも面材を貼着するようにすれば、さらにより完璧に壁組パネルの 反りを防止する効果がある。
【0049】 (4)従来、現地で貼着していた内側面の面材を、配管工事等の施工に支障と ならない限度で、予め工場等において施工することにしたので、現地施工を減ら して工場施工を増やすことができ、結果として施工性を向上させることができる 。
【0050】 (5)壁組パネルは、内側面の面材上であって隣接する軸組近傍に、ボルト等 の緊結用の穴を備えた構成としたので、現地において、作業者が、この穴から壁 組パネルの中空部内に手又は工具を差し入れて、容易にボルトの締め付け作業等 を行うことができ、その結果、確実に軸組に固定される。
【0051】 (6)柱や桁等の軸組材料を節約できることとなったので、部材点数を低減す ることが可能となり、これにより手間を節減することができるから、建物全体と して、材料節約による以上のコストの低下が可能である。
【0052】 (7)適宜間隔のボルト類又は金物類で軸組に固定して取付ける構成としたの で、比較的簡単に取付作業を行うことができるとともに、柱や桁等といった軸組 材料の部材点数を少なくすることができるので、高度な技術が必要な作業を大幅 に減らすことができるから、その結果、熟練作業者等の手を借りずに、頑丈で強 固な木造住宅の施工が可能となる。
【0053】 (8)柱を配置しないで壁組パネルだけで建物を構成する他のツーバイフォー 工法等の場合、隅角部の取り合い等の関係で、その建物にしか使えない特有の寸 法の壁組パネルを用意する必要があるのに対して、通常、一定の寸法(例えば9 00mm)の倍数に配置した柱の間に壁組パネルを取り付ける構成としたため、 壁組パネルを標準化して工場生産性を高めることができ、それゆえ、標準化した 壁組パネルを適宜配置して多様な設計を行うことができる。 (9)現場における施工の際、柱を配置しない他のツーバイフォー工法等では 、隅角部等で寸法に狂いが生ずる場合が多いのに対して、本考案に係る壁組パネ ルは、配置した柱の間に嵌挿して組建てられるため、精度よく施工することがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例における軸組と壁組パネ
ルとから成る木造住宅を示す正面である。
【図2】この考案の第1実施例における軸組と壁組パネ
ルとから成る木造住宅に用いられる壁組パネルを示す斜
視図である。
【図3】この考案の第1実施例における軸組と壁組パネ
ルとから成る木造住宅に用いられる互いに隣り合う壁組
パネル同士の緊結状況を示す平断面図である。
【図4】この考案の第1実施例における軸組と壁組パネ
ルとから成る木造住宅に用いられる小屋組の枠組構造を
示す断面図である。
【図5】この考案の第1実施例における軸組と壁組パネ
ルとから成る木造住宅に用いられる壁組パネルの各タイ
プを示す正面図である。
【図6】この考案の第1実施例における軸組と壁組パネ
ルとから成る木造住宅に用いられる互いに隣り合う壁組
パネル同士の緊結状況を示す平断面図である。
【図7】この考案の従来例における軸組と壁組パネルと
から成る木造住宅に用いられる壁組パネルを示す斜視図
である。
【符号の説明】
1…現況地盤 2…基礎砕石 4…捨てコンクリート 5…鉄筋 6…メッシュ 7…布基礎コンクリート 8…土間コンクリート 9…土台 10…柱 11…梁 12…壁組パネル 15…柱 16…壁組パネル 21…枠縁 22…縦桟材 23…断熱材 24…室外側合板 25…室内側合板 27…作業穴 29…ボルト 31…合掌梁 32…上弦材 33…下弦材 41…ジョイント部 51…壁組パネル 52…合板 53…作業穴 61…壁組パネル 62…ボルト穴 63…枠縁 64…桟材 65…面材 B…ボルト位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 2/56 605 E04B 2/56 605E 622 622B 622H 641 641G 644 644H 644K 645 645C 651 651A 652 652H E04F 13/08 8913−2E E04F 13/08 C 101 8913−2E 101B

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土台と、その土台の上に立設する柱と、
    梁とを組建て軸組を構成し、枠縁の内方に桟材を固定し
    て外側面全体と内側面の中央部とに面材を組み合わせた
    壁組パネルを、前記軸組の間に取付けて壁枠組を構成
    し、その壁枠組の上に小屋組を結合して一体化した軸組
    と壁組パネルとから成る木造住宅であって、 前記壁枠組は、縦が部屋の高さに対応した同一寸法で横
    がそれぞれ異なる寸法である複数の壁組パネルを適宜配
    置するとともに、この壁組パネル周囲の三辺又は四辺を
    適宜間隔のボルト類又は取付金物類又は釘等で軸組に固
    定し取付けて構成したことを特徴とする軸組と壁組パネ
    ルとから成る木造住宅。
  2. 【請求項2】 前記小屋組は、前記柱の上端及び壁組パ
    ネルに直接固定して結合したことを特徴とする請求項1
    記載の軸組と壁組パネルとから成る木造住宅。
  3. 【請求項3】 前記壁組パネルは、その表面に貼着した
    面材上の周縁部近傍に、ボルト類又は取付金物類又は釘
    等による緊結用の穴を備えていることを特徴とする請求
    項1記載の軸組と壁組パネルとから成る木造住宅。
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