JP3029106U - 風力発電機における風力回転装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発電効率のよい小型風力発電機を、家庭用の
補助電源や災害用電源として利用できるように安い製作
費で生産する。 【構成】 １端に風向板４を装着し、回動自在に支持本
体１に取付けた風車支持体２には、２個以上の風車３を
直列状に装設した風車軸５を装設し、風車軸５の回転を
発電機７の発電用回転軸８に伝達するチエン等で構成さ
れる回転伝達機構６を設け、前記発電用回転軸８に、手
動回転できるフライホイール９を装設し、前記風車５
は、１枚の板材１０に複数の切込み１１を入れ、各角部
を屈曲して各角部に穿設した中心嵌合穴１３を風車軸５
に固定して構成したことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、２個以上の風車を同一の風車軸に装設すると共に、フライホイール を設けた効率のよい小型風力発電機に関し、製作費を低減することにより、家庭 用の補助電源や災害用電源として広く利用できるものである。

【０００２】 ［従来の技術］ 従来、風力発電機は１個の大きな風力羽根を使用しているので、風力回転装置 は大規模となり、その風力羽根はプロペラ状の２枚又は３枚羽根で構成され、風 力羽根の回転はすべて風力によるので、微風、弱風の場合は最初に必要な回転力 が得られないため、設置場所は風力の大きい場所や高さに限定されていた。

【０００３】 ［考案が解決しようとする課題］ 従来の風力発電機における風力回転装置は、プロペラ状の大きな風力羽根を使 用するので、規模が大きくなり、製作費及び設置費が高価であった。また、微風 、弱風の時は最初の回転力を得ることが困難であるので、風の強い場所や設置高 さなど、種々の制約があり、一般家庭の補助電源や災害用電源として利用するこ とができなかった。

【０００４】 ［課題を解決するための手段］ 本考案は、風力により回転する２個以上の軽量な風車を直列状に設けると共に 、回転を助成するため手動回転できるフライホイールを設け、微風、弱風の時に も最初の回転力を発生させて発電を可能にするものである。即ち、１端に風向板 を装着し、回動自在に支持本体に取付けた風車支持体には、２個以上の風車を直 列状に装設した風車軸を装設し、風車軸の回転を発電機の発電用回転軸に伝達す るチエン等で構成される回転伝達機構を設け、前記発電用回転軸に、手動回転で きるフライホイールを装設し、前記風車は、１枚の板材に複数の切込みを入れ、 各角部を屈曲して各角部に穿設した中心嵌合穴を風車軸に固定して構成したこと を特徴とするものである。

【０００５】 ［作用］ 図１に示す１実施例により作用を説明する。ある方向から風を受けると、支持 本体１に回動自在に取付けた風車支持体２は、１端に装着された風向板４の作用 により回動し、同一の風車軸５に直列状に装設した２個以上の風車３を風の方向 に向ける。この風車３は図３に例示する通り、複数の切込み１１を入れた１枚の 板材１０を屈曲して構成するので極めて軽量であり、かつ、２個以上を直列状に 風方向に向けるので、弱い風力でも回転して風車軸５を回転させ、その回転は回 転伝達機構６により小型の発電機７の発電用回転軸８に伝達され、発電機８は所 定の発電を行う。

【０００６】 また、この発電回転軸８に手動回転できるフライホイール９を装設することに より、最初の回転力が得られないような弱い風の時に手動により始動を行うこと ができ、風車３により回転した後は、はずみ車として発電用回転軸８の回転を安 定させる作用をする。従って、一般住宅等の屋根の高さに設置して発電を行うこ とが可能となる。

【０００７】 ［実施例］ 本考案の１実施例を図１及び図２により説明する。１端に風向板４を装着した 風車支持体２を、風力により自在に回動できるように、設置場所に固定した支持 本体１の上部に取付け、この風車支持体２には２個以上の風車３を間隔をあけて 直列状に装設した風車軸５を装設する。この風車軸５の回転を風車支持体２に搭 載した発電機７の発電用回転軸８に伝達するため、チエン等で構成される回転伝 達機構６を設け、前記発電用回転軸８には、手動回転により容易に風車軸５をも 同時回転できるフライホイール９を装設する。

【０００８】 前記風車３は、図３に例示する通り、１枚の金属、樹脂等の板材１０に複数の 切込み１１を入れ、中心嵌合孔１３を穿設した各角部を屈曲し、軸孔１２と同様 に中心嵌合穴１３を風車軸５に嵌合して固定することにより、紙製玩具の風車と 同様な風車に構成する。尚、実施例においては、風車３は４枚羽根を図示したが 、風車３の羽根数は４枚に限定するものではない。

【０００９】 ［考案の効果］ 本考案は、同一の風車軸に２個以上の軽量かつ安価な風車を直列状に装設する ことにより、風力を最大限に有効利用して回転力に変換し、また、発電用回転軸 に手動回転できるフライホイールを装設することにより、始動回転が手動操作で きると共に、風力による回転後ははずみ車の作用で回転を安定させ、発電効率を 向上する。従って、製作費及び設置費を低減させると共に、弱い風力での発電を 可能にすることにより、一般家庭の補助電源として、また、発電したその電力を 蓄電池に充電しておくことにより災害用電源としても使用できるので、極めて有 効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る１実施例の正面図である。

【図２】図１に示す実施例の右側面図である。

【図３】本考案に係る風車の１実施例の展開図である。

【符号の説明】

１ 支持本体 ２ 風車支持体 ３ 風車 ４ 風向板 ５ 風車軸 ６ 回転伝達機構 ７ 発電機 ８ 発電用回転軸 ９ フライホイール １０ 板材 １１ 切込み １２ 軸孔 １３ 中心嵌合孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 １端に風向板４を装着し、回動自在に支
   持本体１に取付けた風車支持体２には、２個以上の風車
   ３を直列状に装設した風車軸５を装設し、風車軸５の回
   転を発電機７の発電用回転軸８に伝達するチエン等で構
   成される回転伝達機構６を設け、前記発電用回転軸８
   に、手動回転できるフライホイール９を装設したことを
   特徴とする風力発電機における風力回転装置。
2. 【請求項２】 請求項１の風車３は、１枚の板材１０に
   複数の切込み１１を入れ、各角部を屈曲して各角部に穿
   設した中心嵌合孔１３を風車軸５に固定して構成したこ
   とを特徴とする請求項１の風力発電機における風力回転
   装置。