JP3028368U - 飲み口蓋開口時に金属破片を発生させないイージーオープン缶蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 飲料用イージーオープン缶蓋の開口時、タブ
を引き起こして開口部を裂断すると、飲料と一緒に飲み
込む恐れのある危険な金属破片が発生する。 【解決手段】 金属破片発生の原因は、飲み口を開ける
ためにスコアー部の金属を破壊しなければならない構造
であるからで、この破片発生を防ぐには初めからスコア
ー部の金属板を切断しておけばよい。飲み口蓋の固定
は、樹脂又は金属等のあてがい蓋を内側より接着し、タ
ブを引き起こす事により、あてがい蓋の接着が一部剥が
れて飲み口が開口する、金属破片の発生しないイージー
オープン缶蓋である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、缶ビールなどの飲料用金属缶容器に使われているイージーオープン 缶蓋に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のイージーオープン缶蓋はアルミを主材料とした金属板にスコアーを刻み 、タブをてことして強引に金属板を裂断するものと、タブと共に金属板をひきち ぎるものが多く使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

強引に金属板を裂断するため、金属破片が発生し、しかも従来の技術で述べた もののうち前者においては、容器の中に押し込む方法で裂断させるので、発生し た金属破片のほとんどが容器の中に落ち込む。肉眼でも見える程の大きさの金属 片も有り、これを飲料と共に飲んでしまうと、健康への影響も懸念される。本考 案は、従来の技術の有するこのような問題点に気付きなされたものであり、外観 や操作は従来のものと変わらず、便利さ、使い安さはそのままで、安心して飲料 を飲むことが出来るイージーオープン缶である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記問題点を解決するため、本考案では金属破片の発生をなくすため、飲み口 のスコアー部を初めから切断し、飲み口蓋を作っておく。

【０００５】 さらに、飲み口蓋の固定と内容物の漏れを防ぐため、樹脂又は金属等であてが い蓋を作り、缶蓋の飲み口部の裏側に接着する。

【０００６】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について図面を参照して説明する。 図２のような飲料用缶容器のイージーオープン缶蓋において、缶蓋の裏側を図３ に示した。図３のスコアー部は溝ではなく、図９のようにすでに切断されており 、飲み口蓋は、蓋としての機能はない。

【０００７】 そこで、樹脂又は金属等で、図４の様なあてがい蓋を缶蓋の裏面に、図１の様 に接着し、飲み口蓋を固定して蓋の機能をもたせ、図８の様にスコアー部の隙間 をふさいでいる。

【０００８】 図５は本考案の上面図で、従来のイージーオープン缶蓋と外観は変わらない。

【０００９】 図７は、断面図で、缶蓋の内側に、樹脂又は金属等のあてがい蓋が接着されて いる。

【００１０】 図６は缶の内部、タブを引き上げて飲み口蓋を押し開けると、あてがい蓋の周 辺部の接着がはがれて内側に折れ曲がり、飲み口が開く。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、次ぎに記載する効果を奏する。

【００１２】 請求項１の蓋の開口部においては、スコアーを前以て切断した事により、タブ を引き上げて飲み口を開口するときに金属裂断がない、従って金属破片は発生し ない。しかも材質はアルミに限らず、オールスチールのイージーオープン缶も可 能。

【００１３】 請求項２の樹脂又は金属等の、あてがい蓋においては、缶蓋の裏面に接着した ことにより、飲み口蓋をしっかりと固定しながらも軽く開口でき、しかも落下時 の急激な内圧上昇には抜群の蓋飛び防止効果があり、缶内圧の高いビールや、炭 酸入り飲料用に向いている。

【００１４】 請求項３のタブを使用して飲み口部にある、あてがい蓋の接着を剥がす操作は 、従来のイージーオープン蓋の開け方や外観的にも同じであり、消費者が惑わさ れない。

【図面の簡単な説明】

【図１】飲み口蓋の裏側を覆ようにあてがい蓋を接着し
た状態を示す図である。

【図２】外観は従来のイージーオープン缶蓋とほぼ同じ
状態を示す要部斜視図である。

【図３】缶蓋の裏面、スコアー部の切断で、線状の切り
込みを示す平面図である。

【図４】飲み口蓋の裏に接着する樹脂又は金属等の、あ
てがい蓋を示す平面図である。

【図５】従来のものと同じ操作で開くことを示す平面図
である。

【図６】缶の内部を見たところで、開口時の飲み口蓋と
あてがい蓋の様子を示した透視図である。

【図７】イージーオープン缶蓋、タブ、Ａは飲み口蓋、
Ｂは接着した樹脂又は金属等のあてがい蓋を示した断面
図である。

【図８】図７のＫ部分の拡大、飲み口蓋と切断されたス
コアー部、あてがい蓋の要部拡大図である。

【図９】缶蓋のスコアー部切断の拡大。飲み口蓋と缶蓋
の隙間の要部拡大図である。

【符号の説明】

Ａ 飲み口蓋 Ｂ あてがい蓋

【手続補正書】

【提出日】平成７年１２月１９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 飲み口蓋の、ある範囲を前以て切り離し
   てあるイージーオープン缶蓋。
2. 【請求項２】 飲み口蓋の固定と内容物の漏れ防止のた
   めに、樹脂又は金属等のあてがい蓋を、缶蓋の裏側に接
   着したイージーオープン缶蓋。
3. 【請求項３】 飲み口部の裏側に接着したあてがい蓋
   を、タブを使用して接着を剥がして、飲み口部を開口す
   るイージーオープン缶蓋。