JP3027476B2 - 定着用ptcヒータ - Google Patents

定着用ptcヒータ

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JP3027476B2
JP3027476B2 JP4167046A JP16704692A JP3027476B2 JP 3027476 B2 JP3027476 B2 JP 3027476B2 JP 4167046 A JP4167046 A JP 4167046A JP 16704692 A JP16704692 A JP 16704692A JP 3027476 B2 JP3027476 B2 JP 3027476B2
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fixing
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隆 貝本
正博 山内
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Nippon Tungsten Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、印刷機、プリ
ンター、ファクシミリ等に適用される定着装置の加熱用
PTCヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、実用化されている加熱定着用ヒー
タは、金属のロール表面に温度検知器を有し、内部中央
に設けられているハロゲンヒータを通電または非通電状
態に切り換えることで、温度制御している。このため、
回路が複雑になり、コスト高を招くという問題があっ
た。さらに、かなりの電力を供給しても、実際にロール
表面温度は余り上昇しないため、熱変換効率も悪いとい
う欠点があった。
【0003】この問題を解決するために、PTCセラミ
ックスを利用する方法が特開昭54−74950号公
報、特開昭56−123581号公報などに記載され、
提案されている。これらは、自己温度制御機能を有する
PTC(正の抵抗温度特性)セラミックスを定着ロール
の熱源として使用することにより、制御回路を省略で
き、また熱効率を向上させたものである。
【0004】しかしながら、これらの方法は、外面と内
面で電極を形成した場合、耐電圧の関係で、ある程度の
厚みをもったロール状にしなければならないため、熱変
換効率が悪いという欠点があった。
【0005】さらに特開昭61−148471号公報に
おいては薄肉状のロールにPTCセラミックスを形成
し、表面に電極をとって、温度の立ち上がりを早くする
という方法が提案されている。
【0006】この方法はすぐれた特性を有するが、寸法
精度よく作るのが難しく、さらに定着時に力が加わるた
め、薄肉状のロールでは破損したり、ロール回転時に接
触子と摩擦することで、電極が摩耗し接触不良を起こし
たりすることがあった。
【0007】一方、機構を簡略化するために、特開平3
−261960号公報には、2本のローラで送り出す方
式を1本のローラで済ませようとする方法が提案されて
いる。この場合、図2のように、固定側である土台8に
ヒータ7を設ける構造になっている。この構造によれ
ば、回転する機構を必要としないので、簡単に製造で
き、コスト減となり、全体の体積も小さくなるという利
点がある。
【0008】この場合に使用するヒータは、Ni−C
r、Al−Crのほか、アルミナ基板表面にAgやRu
2 等を形成したヒータを使っており、立ち上がりが早
いという利点があるが、温度制御機構が必要で簡略化で
きず、コスト高になり、コンパクトにならないという欠
点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明が解決す
べき課題は、温度制御機構が不要で昇温特性が良好な、
小型、低コストのPTCヒータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明の定着用PTCヒータは、PTCセラミック
素子の電極方向の厚みを1.5〜3.0mmとし、被加
熱物に接触する側の金属放熱板を0.3〜2.0mmと
し、反対側の金属放熱板を前記被加熱物に接触する側の
金属放熱板の厚みよりも薄くし、両金属放熱板を電極板
と兼用して接合したものである。前記両金属電極板間の
抵抗値を25Ω以上とすることにより突入電流を押さえ
ることができる。また、前記構成のヒータを2本以上、
平行に並べて、各々個別に通電可能に構成することによ
り、用紙の厚さに応じた加熱を熱効率よくできる。
【0011】
【作用】PTCセラミック素子の厚みを1.5〜3.0
mmとしたのは、これ未満だと機械的強度が低下し、こ
れを超えると熱容量が大きくなって立上り時間が長くな
るためである。被加熱物に接触する側の金属放熱板の厚
みを0.3〜2.0mmとしたのは、これ未満だと機械
的強度が低下し、これを超えると立上り時間が長くなる
ためである。両金属放熱板のうち、被加熱物に接触する
側と反対側の方を薄くしたのは、被加熱物に対するPT
Cセラミック素子からの熱伝達を効率的に行うためであ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。図1は本発明の実施例を示す斜視図である。同
図に示すように電極を兼用する放熱板1,2間にPTC
セラミック素子3を接合し、定着用のヒータとした。
【0013】本実施例における特性については、立ち上
がり速度と突入電流の2点に改良を行っている。まず、
立ち上がり速度は図6に示すように、被加熱物(複写用
紙)に接触する側の金属放熱板1の厚みの影響について
調査した。ここで、PTCヒータの抵抗値は60Ωに
し、反対側の放熱板2は影響を避けるため0.1mmに
し、材質はアルミニウムを使用した。図6からも分かる
ように、放熱板の厚みが増すに従い、所定温度180℃
までの経過時間が長くなっている。すなわち、放熱板の
厚みが昇温速度に大きく影響を及ぼしていることが確認
され、装置全体のウォーミングアップに必要とされる所
定時間と考えられる10秒までに昇温させるにはその厚
みを2mm以下にしなければならないことが分かった。
また、このヒータは通常、図3のように、周囲を樹脂で
固めた状態で使用するが、2mmを超える厚い放熱板
(ここでは3mm厚の放熱板)を使用すると、樹脂と放
熱板との熱膨張率の差が大きくなり、ヒータの縦方向に
応力が加わり、実験を行った10本のうち、3本に破損
が認められた。なお、2mm厚のヒータについては、1
本も破損が認められなかった。さらに0.1mm〜2.
0mmの放熱板を有するヒータを使って実装し、厚さ
0.1mm、A4判のコピー用紙1000枚の定着実験
を行ったところ、0.1mmのヒータのものについては
実験後、PTCセラミックにクラックが入っており、抵
抗値が30%増加していることが確認された。
【0014】よって、これらの結果より、本発明の定着
用PTCヒータにおいて、被接触物に接する側の放熱板
1は0.3〜2.0mmの厚さにしなければならないこ
とが分かった。
【0015】ここで、実施例として、アルミニウムを放
熱板として使用した結果を提示したが、銅やタングステ
ン、モリブデンなどといった他の熱伝導性、電気伝導度
が高い材料を使っても立ち上がり良好な特性を得られる
ことが確認された。また、これらの放熱板の材料は、単
体でもよく、合金にして活用してもかまわない。なお、
放熱板表面には、平滑性をもたせ、紙やシート等の摩擦
を小さくするため、PTFE(ポリテトラフルオルエチ
レン)等といったフッ素系樹脂や、シリコン樹脂等を塗
布すると、良好な定着性が得られる。さらに裏の放熱板
2についてはできる限り薄い物が望ましいが、あまり薄
過ぎると電気容量が小さくなったり、機械的強度が低下
するため、0.3mm以下、望ましくは0.1mm程度
が望ましい。
【0016】以上、放熱板の熱容量について、その影響
を記したが、立ち上がり特性に関しては、PTC素子3
の熱容量については、できる限り小さいほうが望ましい
が、耐電圧等の安全性の問題から異電極間の厚みを1.
5mm以上にしなければならず、1.5〜3.0mm以
内に規定される。
【0017】ここで、被加熱物送り方向の素子厚み
(幅)は、やはりできる限り薄い方が、立ち上がり特性
の面からは望ましいが、製造上、作りやすさ等の面か
ら、1〜8mm程度、望ましくは2〜5mm程度に規定
される。
【0018】なお、8mm以上のヒータについては、や
はり、周囲の樹脂と放熱板の熱膨張差により、ヒータに
破損が認められたので好ましくない。
【0019】また、従来の定着用ヒータにもう一つ問題
点として、突入電流の大きい点があるが、これに関して
は、図7に示すように、抵抗値を上げていくと、小さく
なる特性が見出された。
【0020】一般に、このような定着装置を使う機器
は、通常の商用電源のコンセントに接続して使うことが
多いので、安全上、15A以下が望ましいとされてい
る。すなわち、図7より、定着用PTCヒータの抵抗値
は25Ω以上にしなければならないことが分かる。ただ
し、あまり、突入電流が小さいと、温度立ち上がり速度
が遅くなるので、200Ω以下であることが望ましい。
このように構成されたPTCヒータ9を図3に示すよう
に土台8上に搭載して定着用ヒータとして使用する。
【0021】以上の実験結果は、厚さ0.1mmの用紙
について、その定着性の検討を行ったものであるが、厚
さ0.3mm以上の用紙で、同条件の実験を行ったとこ
ろ、部分的に定着していない用紙があった。この理由と
しては、ヒータの表面温度が低いのと、ヒータの定常出
力が小さいことが上げられる。さらにPTCヒータの場
合、電圧を多少変化させても、出力及び表面温度の変化
が小さいため、可変抵抗器などによる調整は難しい。
【0022】そこで図4に示すように、2本以上、平行
に並べて定着試験を行ったところ、厚さ0.3mm以上
の用紙はもちろん、0.5mm程度の用紙でも確実に定
着できるようになった。
【0023】図5にその回路を示すが、このようにPT
Cヒータ9を数本平行に並べ、各々にスイッチ10を設
けて個々に通電できるようにしたので、様々な大きさの
用紙に対して、投入するスイッチ10を選択することに
より、無駄な電力を使うことなく効率的に対応できるよ
うになった。
【0024】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、下記
の効果を奏する。 電極を兼ねた2枚の放熱板とその間に接合されるP
TCセラミック素子の厚みを前記のように構成したの
で、定着装置としての立上り特性を確保することができ
る。 放熱板間の抵抗値を25Ω以上とすることにより、
突入電流を抑えることができる。 複数のPTCヒータを平行に並べて一つの定着用ヒ
ータを構成することにより、紙の厚みに対応した加熱を
行うことができ、熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るPTCヒータの斜視図である。
【図2】 定着部の概略図である。
【図3】 土台に組み込んだときのPTCヒータの斜視
図である。
【図4】 土台に組み込んだときのPTCヒータの他の
例を示す斜視図である。
【図5】 図4の実施例の回路図である。
【図6】 本発明の定着用PTCヒータの昇温特性を示
すグラフである。
【図7】 本発明の定着用PTCヒータの抵抗値と突入
電流の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 放熱板(接触側)、2 放熱板(非接触側)、3
PTCセラミック素子、4 送りローラ、5 トナー、
6 用紙、7 ヒータ、8 土台、9 PTCヒータ、
10 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−126288(JP,A) 特開 平4−151460(JP,A) 特開 昭62−186487(JP,A) 特公 昭40−1784(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 3/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PTCセラミック素子の電極方向の厚み
    を1.5〜3.0mmとし、被加熱物に接触する側の金
    属放熱板を0.3〜2.0mmとし、反対側の金属放熱
    板を前記被加熱物に接触する側の金属放熱板の厚みより
    も薄くし、両金属放熱板を電極板と兼用して接合した定
    着用PTCヒータ。
  2. 【請求項2】 両金属電極板間の抵抗値を25Ω以上と
    した請求項1記載の定着用PTCヒータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の構成のヒータを2本以
    上、平行に並べて、各々個別に通電可能に構成した定着
    用PTCヒータ。
JP4167046A 1992-06-02 1992-06-02 定着用ptcヒータ Expired - Lifetime JP3027476B2 (ja)

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JPH05343166A JPH05343166A (ja) 1993-12-24
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