JP3024329U - 回転ブラシ型清掃具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴槽等の清掃の労力を軽減するする器具を提
供すること。 【解決手段】 全体はモータ収納部２、軸部１、ブラシ
ホルダ３により形成され、ブラシホルダ３内にはブラシ
本体６が植設された回転盤５からなる回転ブラシ４が同
ブラシホルダ３により回転可能に支持されている。清掃
作業に当たってはモータ９を作動させることよりこの回
転力が動力伝達軸１１、傘歯車１２、１８回転軸７を介
して回転盤５に伝達され、回転ブラシ４が回転する。作
業者はモータ収納部２であるグリップ部を持って回転す
る回転ブラシ４を浴槽の所定の部分に押し当てかつ移動
させることにより浴槽表面に付着した汚れを除去する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は回転ブラシ型清掃具に係り、特に浴槽を清掃するのに好適な清掃具の 構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

浴槽を清掃するう清掃具が何種か提供されている。これらの清掃用具は何れも 汚れを除去する清掃部分がブラシ或いはスポンジ等で構成されおり、何れのもの もこの清掃部分を汚れ面に接触させ、人手により汚れを除去するよう構成されて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

浴槽は使用の度毎に上述の清掃器具を用いて浴槽表面に付着している汚れを落 とす作業を行う必要があるが、この作業は意外に重労働であることは我々が日々 経験しているところである。即ち、ブラシ或いはスポンジ等何れの清掃具を用い る場合であっても、清掃作業に当たってはこれらの用具を手に持ち、浴槽内面を 直接清掃することになる。具体的には作業者は用具を手に持ち、汚れ面に清掃部 を接触させながらこの清掃部往復動作或いは回転動作することにより浴槽表面を 順次洗浄、清掃していくことになる。このため作業者は浴槽の外側から体を浴槽 内に預けるようにして作業をしたり、或いは浴槽内に入って作業することになる 。一般的には浴槽底面は汚れが沈降付着しているため最も汚れており、然も洗浄 対象として最も低い位置にあるため洗浄作業は容易ではない。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上述の問題点に鑑み構成された清掃具であって、軸部と、この軸部の 後端部に配置された駆動機構であるモータと、このモータ設置部と対抗する軸部 先端に配置された回転ブラシと、この回転ブラシとモータとの間に介在配置され た動力伝達手段とを有する回転ブラシ型清掃具である。

【０００５】

【作用】

モータを回転作動させるとこの回転力は動力伝達手段を介して軸部先端の回転 ブラシに伝達され、回転ブラシが回転する。作業者は回転しているブラシを浴槽 表面に接触させることにより浴槽表面の汚れをブラシの回転により除去する。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面を参考に具体的に説明する。

【０００７】 図１は本考案の第１の実施例を示す回転ブラシ型清掃具の斜視図、図２は同図 １のＡ−Ａ線による断面図である。 先ず本装置の全体構成を主として図１を用いて説明すると、全体がプラスチッ クス或いは同効の材料により一体的に形成されている。符号１は軸部、符号２は この軸部１の一端に設けられたモータ収納部であって内部には後述するモータが 収納されおり、かつ同モータ収納部２は器具全体を手で持つ際の握り部分として も機能するようになっている。なお以後このモータ収納部２の形成部を軸部後部 とする。 一方軸部１のうち前記モータ収納部２と対向する端部、即ち軸部先端部には平 面略円形のブラシホルダー３が軸部１に対して連接して形成されている。

【０００８】 次に内部機構に関して主として図２を用いて説明する。 矢印４は回転ブラシであって、符号５は回転ブラシ４の一部を成す円形の回転 盤であり、その周縁部は前記ブラシホルダ３の周縁に形成された支持溝３ａによ り支持され、同回転盤５はこのブラシホルダ３に支持されて回転するよう構成さ れている。符号６はこの回転盤４の円周方向に植設された毛状物たるブラシ本体 である。７は回転盤５の中心に配置された回転軸であり、この回転軸７はブラシ ホルダ３側に形成された軸受け３ｂにより軸支されている。また回転軸７の先端 部には傘歯車８が設けられている。

【０００９】 一方軸部１の後端に位置するモータ収納部２内には回転ブラシ駆動用のモータ ９が収納されいてる。このモータ９は電灯線１０を介して家庭用電源により回転 駆動するモータとする。また回転ブラシ４を回転するためには比較的大きな回転 トルクを必要とし、かつ回転ブラシ４は高速回転を必要としないため、同モータ ９はギヤードモータとすることが望ましく、例えば減速比を５或いは１０程度と して高いトルクを発生させるものが望ましい。

【００１０】 １１は軸部１内に挿通配置され、かつモータ９の回転力を回転ブラシ側に伝達 する動力伝達用の回転軸（以下「動力伝達軸」と称する）である。この動力伝達 軸１１は軸部１のほぼ全長に渡って配置される長尺の軸であるため、軸部１内に は動力伝達軸１１を軸支する軸受け１ａが数カ所形成されている。１２はこの動 力伝達軸１１の先端に取り付けられた傘歯車であって前記回転盤５側の傘歯車８ と係合している。またこの動力伝達軸１１の後端はカップリング１３を介してモ ータ９側の回転軸９ａと接続している。

【００１１】 なお本装置の構成方法としては、例えばモータ収納部２、軸部１、ブラシホル ダ３から成る本体部を図２に示す断面部分が端面となるよう予め一対の半割りと して構成し、モータ９、動力伝達軸１１、回転ブラシ４を組み込んだ後に両半割 りを一体化させる方法が適当である。また一体化した本体全体をさらにビニール 等の合成樹脂でコーティングすれば安価に全体を防水化することが可能である。 なお図示の装置の全長は清掃の作業性及び作業者の大半が女性であると予想され る点を考慮すると３０cmから６０cm程度が適当である。

【００１２】 次にこの清掃具の作動状態について説明する。 先ず作業に当たっては図示しないスイッチ（通常は握り部に付けるのが作業状 望ましい）をオンとするとモータ９が回転し、かつこの回転力は動力伝達軸１１ 、傘歯車１２及び８、回転軸７を介して回転盤５に伝達され、回転盤５を回転さ せる。作業者はモータ収納部２を握って回転ブラシ４を浴槽の所定の場所にやや 押し当てるようにして配置し、かつ順次回転ブラシ４を移動させるようにして清 掃を行う。清掃具の全長が比較的長いため作業者は無理な姿勢を取る必要がなく かつ汚れ面の清掃はブラシの回転により行われるため作業者は清掃を行いたい面 に回転ブラシを順次移動させだけで極めて容易に清掃を行うことができる。なお 、モータ９をギヤードモータとしておけば回転ブラシには大きな回転トルクが伝 達されるため回転ブラシを強く押しつけてもその回転が停止するおそれはない。

【００１３】 図３および図４は本考案の第２の実施例を示す。 この実施例では回転ブラシからの放水が可能に構成されてより洗浄効果を高め るとともに放水用の水流を回転ブラシ駆動用の補助動力としても用いるように構 成されている。 符号１３はブラシホルダ３の一部として形成された水車室であって回転盤５に 固設された前記回転軸７の周囲には放射状にフィンが形成され、これらフィン全 体が水車１４として形成されている。水車室１３には導水通路１５が同水車室の 接線方向に開口している。またこの導水通路の他端は図３に示すように軸部１の 後端で開口し、例えばホース１９と接続して水道水を導入できるようになってい る。

【００１４】 次に水車室１３の下部には放射状に排水路１６が複数形成され、かつ同排水路 １６の端部はブラシ本体に向かって開口するノズル１６ａとなっている。

【００１５】 この構成の装置においては、実施例１の場合と同様にモータ９の回転力のみで 回転ブラシ４を回転させる外、水を導入することによりこの水の流動エネルギー を回転ブラシ４の補助動力として利用することも可能である。即ち、ホース１９ 側から供給された水（以下「水道水」とする）は導水通路１５を経て水車室１３ の接線方向から同水車室１３内に流入する。これにより水車室１３内の水車１４ は回転し、この回転力は回転軸７を介して回転ブラシ４側に伝達され、モータ９ の駆動力に対する補助動力として作用する。また水車室１３に流入した水道水は 水車１４に回転力を与えた後、各排水路１６に流入し、それぞれのノズル１６ａ を経て回転ブラシ４に向かって噴射する。このため回転ブラシ４による浴槽の清 掃効果を高めることができ、かつブラシに付着した汚れも除去できるため効率よ く清掃を行うことができる。

【００１６】 図５は本考案の第３の実施例を示す。 この実施例においては軸部１とブラシホルダ３とは別個に形成され、軸部１に 対してブラシホルダ３が揺動するように構成されている。ブラシホルダ３の上端 部は周縁部が球状に形成されたボール部３ｃとなっており、このボール部３ｃの 中央に回転軸７が挿通位置ている。なお、図示の回転軸７は上部が小径に形成さ れているが必ずしもこのように形成する必要はなく、前記実施例１及び２の如く 全体を同じ径の軸として構成してもよい。

【００１７】 このボール部３ｃは、同ボール部の外径に対応して成形された軸部１の端部に 一部が収納されかつこの端部に連接固定されるボール受け１７に残りの部分が収 納されることによりブラシホルダ３はボールジョイント構造を介して軸部１に装 着され、当該軸部１に対して揺動可能に構成されている。

【００１８】 符号１８はフレキシブルジョイントであり、一端が動力伝達軸１１に接続しか つ他端が回転ブラシ４側の回転軸７に接続している。このフレキシブルジョイン トはコイルばねと同じ構造を有しており、動力伝達軸１１の回転力を回転軸７側 に伝達するとともに、自己は自由に変形できるためブラシホルダ３が軸部１に対 して揺動しても支障なく回転力を伝達することができる。この実施例ではブラシ ホルダ３が自由に揺動するため浴槽清掃時に無理な姿勢をとる必要が殆どなく清 掃作業はより楽に行うことができる。また図示の構成ではコイルばね型のフレキ シブルジョイントを示したが、ユニバーサルジョイント等を用いることももとよ り可能である。

【００１９】 以上各実施例においては本清掃具を浴槽の清掃を前提として説明したが、本清 掃具の使用対象を浴槽に限定する趣旨ではなく、家庭内であれば流し等の浴槽意 外の水回り部分の清掃、或いは車の洗浄清掃等、使用者により適宜使用すること が可能である。 また回転盤５にはブラシ本体６以外に、例えばスポンジ状の材料を設ける等、 清掃対象によって適宜選択可能であることも当然である。

【００２０】 更に、前記モータ駆動用の電源として電池を用いることももとより可能である 。この場合にはモータのトルクが小さくなったり、或いは電池の重量が付加され る等不利の点もあるが、電源コードが不用となる等の利点も生じる。従って設計 者において何れの電源を用いるかはこれらの利点、欠点を比較考量して決定でき る自由な選択事項である。また電灯線、電池の二電源方式とすることも当然可能 である。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は以上実施例を用いて具体的に示したように、軸部と、この軸部の後端 部に配置された駆動機構であるモータと、このモータ設置部と対抗する軸部先端 に配置された回転ブラシと、この回転ブラシとモータとの間に介在配置された動 力伝達手段とを有する回転ブラシ型清掃具であるため、清掃作業時に作業者が無 理な姿勢を取ったり、ブラシを人手で往復或いは回転動作させる必要がないため 清掃作業を容易かつ短時間で実施することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願の第１の実施例を示す回転ブラシ型清掃具
の一部破断斜視図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線による断面図である。

【図３】本願の第２の実施例を示す回転ブラシ型清掃具
の斜視図である。

【図４】図３のＢ−Ｂ線による断面図である。

【図５】本願の第３の実施例を示す軸部先端部及びブラ
シホルダ部分の断面図である。

【符号の説明】

１ 軸部 ２ モータ収納部 ３ ブラシホルダ ４ 回転ブラシ ５ 回転盤 ６ ブラシ本体 ７ 回転軸 ９ モータ １１ 動力伝達軸 １３ 水車室 １４ 水車 １５ 導水通路 １６ 排水路 １８ フレキシブルジョイント

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽壁面等の清掃対象に付着した汚れを
   除去するよう構成した清掃具であって、軸部と、この軸
   部に連設されたモータ収納部に収納されたモータと、軸
   部先端に配置されたブラシホルダと、このブラシホルダ
   に支持されて回転する回転ブラシと、この回転ブラシと
   モータとの間に介在配置された動力伝達手段とを有する
   回転ブラシ型清掃具
2. 【請求項２】 軸部の後端にはモータが設けられ、一端
   がモータと接続する動力伝達軸の他端は一対の傘歯車を
   介して回転ブラシの回転軸と接続するよう構成したこと
   を特徴とする請求項１記載の回転ブラシ型清掃具。
3. 【請求項３】 ブラシホルダには水車室が設けられ、水
   車室のほぼ接線方向には導水通路が開口形成され、この
   水車室の中心には回転ブラシの回転軸が挿通位置し、こ
   の回転ブラシの回転軸には水車室に位置する水車が設け
   られ、かつ水車室には排水路が形成され、排水路後端は
   ノズルとなって水車室内の水を噴射するよう構成するこ
   とにより、洗浄に使用する水の流動エネルギーを回転ブ
   ラシ回転用の補助動力として用いるよう構成したことを
   特徴とする請求項１記載の回転ブラシ型清掃具。
4. 【請求項４】 ブラシホルダはボールジョイント機構を
   以て軸部に接続することにより軸部に対して揺動可能に
   構成され、かつ動力伝達軸と回転ブラシ側の回転軸とは
   フレキシブルジョイントを介して接続されることにより
   ブラシホルダの揺動と係わりなく回転ブラシを回転駆動
   するよう構成したことを特徴とする請求項１記載の回転
   ブラシ型清掃具。
5. 【請求項５】 前記モータはギヤードモータであること
   を特徴とする請求項１記載の回転ブラシ型清掃具。
6. 【請求項６】 清掃具全体が防水処理されていることを
   特徴とする請求項１記載の回転ブラシ型清掃具。