JP3023241B2 - 予備処理触媒を用いる改質方法 - Google Patents

予備処理触媒を用いる改質方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半再生式の、循環式
の、半循環式の及び連続循環式の反応器方法を含む周知
の触媒改質方法の改良に関する。この改良は、工程の早
期の段階で水添分解能を除去する予備処理をして不活性
化した少なくとも1つの第8族貴金属と担体とを含む改
質触媒を用いることにより達せられる。
【0002】
【従来の技術】接触改質方法は当技術分野において周知
である。例えば、米国特許No. 3,953,368、
4,579,648、及び4,541,915参照のこ
と。改質過程の間の水素分解即ち水添分解は、ガス収量
が過剰となるので、望ましくない。高い製品品質と収率
とを得るために、この反応は注意深く制御されねばなら
ない。本発明方法は、現在用いられている方法に伴なう
副作用なしにそのような制御を可能にする。
【0003】接触改質は、主として飽和炭化水素を含む
炭化水素原料油をより価値のある芳香族化合物に変換す
る過程である。一般にはパラフィン、ナフテン及び芳香
族炭化水素の混合物であるナフサを改質して高オクタン
価のガソリンを製造する。この改質過程は、ナフサを、
水素の存在下高温高圧で適当な触媒上を通すことにより
行なわれる。用いられる触媒は、一般に担体材料、例え
ばアルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ又は結晶性アル
ミノシリケート(ゼオライト)に白金を担持したもので
ある。この触媒は、第2の金属成分、例えばレニウム、
錫又はイリジウムやロジウムのような他の第8族貴金属
を含んでもよい。
【0004】ナフサの改質は、いくつかの異なった反応
を含む。ナフテンの異性化及び脱水素による芳香族炭化
水素への変換、パラフィンの脱水素によるオレフィンへ
の変換、パラフィン及びオレフィンの脱水素環化による
芳香族炭化水素への変換、パラフィンの水素化分解によ
るガス状炭化水素例えばメタン及び他の低級アルカンへ
の変換を含む。理想的には改質過程はパラフィンの水素
化分解を最小にし、より価値ある生成物、特に脱水素環
化及び脱水素による芳香族炭化水素の形成に行く反応を
最大にするのがよい。
【0005】改質過程の始めの段階の間は、白金含有触
媒は、高い水素化分解活性を示し望ましくない軽質炭化
水素を過剰に形成する方向へ反応を進める。水素化分解
反応は、望ましい芳香族化合物の収率を低くするだけで
なく、それは非常に発熱を伴ない、反応器中に温度暴走
をもたらしうる。
【0006】触媒の初期の水素化分解活性を低下するた
めに、触媒を硫黄含有流体例えば硫化水素ガス又は有機
硫化物で予備処理することが知られている。しかしこの
処理は有毒で、刺激性で腐食性の物質を含むという欠点
を持つ。更に担体がゼオライトであるときは、特に1次
元の溝型孔を含むゼオライト、例えばLゼオライトのタ
イプであるときは、この硫黄は触媒の過剰な失活をもた
らす。
【0007】硫黄処理と結びついた他の欠点は改質過程
が循環方式と結びついたときである。循環式改質法で
は、いくつかの反応器が用いられ、これらは再生のため
1つずつ油を除いて行く。再生後に反応器中の触媒は予
備硫化され使用のために返される。予備硫化硫黄は新し
く再生した触媒から除々に中味を減らし下流の続きの反
応器へと運ばれ再循環ガスによって上流の反応器へと循
環される。この予備硫化の全体的影響は、再生反応器に
被処理流体が通された後しばらくは正味の改質材活性が
落ちることである。本発明のエチレン予備処理法は硫黄
化合物を用いないので、予備硫化触媒に油を持ち込んだ
後に見られる改質材活性の低下は起こらない。それはエ
チレンがコークスとして触媒に結合し、それ故取れない
からである。
【0008】過去に不活性化技術が提案されている。米
国特許No. 3,592,780は、水素の存在下高めら
れた温度と圧力の下で、何時間にもわたって、硫黄を少
なくとも200ppm の硫黄を含むナフサと接触させる予
備処理法を開示している。米国特許No. 3,438,8
88は、改質条件で、水素の存在下、高められた温度と
圧力の下で白金−レニウム触媒を芳香族に豊んだ原料油
と接触させることからなる。この予備処理は少なくとも
0.5時間、好ましくは多数の時間行なわれる。我々の
知る限りでは、これら2つの特許に開示された処理過程
のいずれも商業的に用いられていない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、原料を触媒に
導入する前に、触媒を200〜500℃で不飽和脂肪族
炭化水素と接触させることにより不活性化した少なくと
も1つの第8族貴金属及び担体を含む改質触媒を用いる
ことにより、周知の触媒改質方法を改善することに関す
る。
【0010】この予備処理法は、改質の初期段階の間触
媒の活性水準を下げ、これによって、生ずる望ましくな
いガス状炭化水素の量を減らし、反応器中の温度暴走の
危険を軽減する。この触媒不活性化は、不快な、有毒の
硫黄化合物用いないで達せられる。そしてこの方法は、
触媒を過度に不活性化することなく、ゼオライト担持触
媒を含む種々の従来の改質触媒に適用できる。
【0011】接触改質過程において、一般に約20〜8
0容量%のパラフィン、20〜80容量%のナフテン及
び約5〜20容量%の芳香族炭化水素を一般に含み、大
気圧下で実質的に約80〜450°F(27〜232
℃)、好ましくは約150〜375°F(66〜191
℃)で沸騰する実質的に硫黄のないナフサの流れを水素
存在下に本発明の触媒系と接触させる。この反応は、一
般に約650〜1000°F(343〜538℃)、好
ましくは約750〜980°F(399〜527℃)の
温度で蒸気相で生ずる。反応ゾーンの圧力は1〜50気
圧、好ましくは5〜25気圧である。
【0012】ナフサの供給流は一般に触媒上を、1時間
あたり触媒1重量部あたり約0.5〜20重量部(w/
hr/w)、好ましくは約1〜10w/hr/wのナフサの
体積速度で通過する。反応ゾーン内の炭化水素に対する
水素のモル比は約0.5〜20、好ましくは約1〜10
に維持される。改質過程において、用いられる水素は軽
質ガス状炭化水素との混合物でありうる。ハイドロホー
ミング過程は多量の水素を生成するので、再循環流は原
料と共に水素を導入するのに用いられる。
【0013】一般の運転では、一連の断熱的に運転され
た反応器内の固定床として維持されている。特に、一連
の反応器において、各反応器(最後のものを除く)から
の流出流体は以後の反応器へ通す前に再加熱される。
【0014】ナフサ改質運転は、同時に起こる複数の反
応を含む。特にナフサ流のナフテン部は脱水素化されて
対応する芳香族化合物となり、ノルマルパラフィンは異
性化して分岐鎖パラフィンとなり、そして種々の芳香族
化合物は異状化して他の芳香族化合物になる。ナフサ流
中の高沸点成分も水素化分解して低沸点成分になる。改
質法は、半再生反応器形、循環反応器型、半循環反応器
型、及び連続的循環器型のものでありうる。
【0015】水素化分解、即ち水添分解はパラフィンの
C−C結合を破断してより軽質の液体又はガス製品を生
じることを含む。水素化分解は、ガソリン成分をガスに
変換するので、最も望ましくない改質反応である。水素
化分解反応は、高い製品品質と収率を得るように制御さ
れねばならない。
【0016】改質触媒は、運転条件を注意深く制御して
も、高い水素化活性を持つのが特徴であり、これは相当
量のC4 以下のガス、特にメタンを生成し、その結果C
5 以上の液体製品が減る。運転が継続するに従ってC5
以上の炭化水素の生産が高まり、定常運転に近い生産水
準へと曲線を描く。この時点で立ち上がり期間が終る。
【0017】本発明の予備処理触媒は、水素化分解を制
御する改善された方法を提供する。改質の始めの段階の
間では活性の低い予備処理触媒は、この始めの段階の間
では、望ましくないガス状炭化水素の生成量が減る。更
に、反応器中の温度暴走は軽減され、不活性化のための
有毒な硫黄化合物の使用は除かれる。
【0018】暴走発熱は、触媒自体によって発生させら
れる温度を越えて短時間に非常な温度上昇することで特
徴づけられる。暴走発熱は、改質触媒が最初に水素/炭
化水素供給流に晒されるとき、水素/炭化水素供給流中
にある間にそれらが急に加熱されたとき、又は突然炭化
水素供給速度が急に落ちるようなユニットアプセット
(unit upsets)の後に続いて、発展しう
る。本発明の予備処理触媒は、始めの改質段階の間は暴
走発熱を効果的に防ぎ、それらを遅らせて単位転倒に続
くようにする。
【0019】その間は反応条件が注意深く調節される改
質の始めの段階とは対照的に単位転倒では反応条件が非
常に変化するので、その後の暴走発熱は避けられず、軽
減できない。しかしながら、本発明は、そのような発熱
を遅らせ、矯正手段、例えば温度低下、圧力減少、供給
回復を実施する時間を提供する。
【0020】図2は、硫黄予備処理及びエチレン予備処
理の両方共、ユニットアプセット後の暴走発熱を遅らせ
ることを示している。しかしながらエチレン予備処理は
次の利点を有する:それはより毒性が少ない、触媒毒と
ならない、腐食性でない、そしてより長い遅延時間を与
える。更に、エチレンからの生成物、即ち、メタン、エ
タン及びプロパンは無害であり、下流に運ばれても、次
の反応器で触媒を失活させない。
【0021】触媒を予備処理する不飽和脂肪族炭化水素
は、好ましくはオレフィンである。それは又、好ましく
はガス相にあり、それ故好ましいオレフィンはエチレ
ン、プロピレン又はこれらの混合物である。以下、本発
明をオレフィンに関連させて説明するが、このオレフィ
ンを他の不飽和脂肪族炭化水素に代えうることは勿論で
ある。
【0022】触媒をオレフィンと接触させると、このオ
レフィンは反応して触媒表面上に炭素を沈着させると考
えられる。この炭素は貴金属粒子のいくつかに吸着され
る。そうすると、これら金属粒子は、少なくともこの炭
素が除かれる迄、例えば改質過程中に存在する水素との
反応により取除かれる迄、ナフサ改質に対して失活され
る。それ故このオレフィンの反応は、改質の始めの段階
の間触媒を不活性化し、それ故望ましくない水素化分解
反応を抑制するに充分であるが、触媒がナフサを改質し
て芳香族炭化水素のような望みの製品とする活性を完全
に失わせてしまわないように制御する必要がある。
【0023】重要な制御パラメーターは、オレフィン反
応が行なわれる温度であり、これは200〜500℃、
好ましくは300〜500℃である。もし、温度が高過
ぎると望みの芳香族製品の収量が大巾に低下する。これ
はオレフィンの反応の結果として触媒上に過剰の炭素が
吸着されるためであるらしい。反対に、もし温度が低過
ぎると、触媒は新鮮な、不活性化していない触媒とほぼ
同様な挙動をする。それは、オレフィンとの反応の間、
炭素の沈着が不充分なため触媒の始めの水素化分解活性
水準が高くなるためであるらしい。
【0024】好ましくは、前記オレフィンは、少なくと
も0.1容量%のオレフィン、より好ましくは0.1〜
10容量%、特に0.1〜5容量%のオレフィンを含む
ガス流として、触媒と接触させる。このガスの残りは好
ましくは不活性ガス、例えば窒素又はヘリウムである。
このガス流は、反応器、例えば改質反応器中に、連続流
として又は一連の脈動として供給されうる。これに代え
て、不活性ガスを反応器中に連続流として供給し、オレ
フィンを規則的な間隔をおいて前記不活性ガス流中に注
入してもよい。他の代替方法として、酸素のない不活性
ガス、例えばヘリウム又は窒素を触媒床に循環させてい
る再循環流を用いる反応器へオレフィンを導入してもよ
い。このオレフィンは、表面の貴族原子1つあたり3〜
1000の炭素原子の計算量で、みんな一緒に又は規則
的な間隔をおいて再循環流に加えられる。
【0025】触媒とオレフィンの反応は、どんな圧力で
行なってもよいが、実際的な目的のためには通常これは
40MPa を越える。この反応は大気圧下で行なうのが便
利である。
【0026】反応器に油を導入する前に、改質の始めの
段階の間において発熱を防ぐに充分な量のコークスが沈
着する時間、触媒をオレフィンと接触させる。
【0027】オレフィン接触はオレフィン1〜20Lbs
/触媒1000Lb(オレフィン1〜20kg/触媒100
0kg)、好ましくはオレフィン1〜10Lbs /触媒10
00Lb(オレフィン1〜10kg/触媒1000kg)、特
にオレフィン1〜5Lbs /触媒1000Lb(オレフィン
1〜5kg/触媒1000kg)を注入することにより達せ
られる。接触時間は3分〜10時間、好ましくは15分
〜2時間、特に15分〜1時間である。温度は300〜
550℃、好ましくは400〜500℃、特に425〜
475℃である。
【0028】オレフィン接触に続いて、反応器ガスは、
15分〜48時間、好ましくは1〜24時間、特に2〜
12時間再循環させてもよい。再循環は、反応器に始め
に油を導入したとき生ずる小さな温度跳躍を防ぐ。小さ
な温度跳躍を防げば、水素化分解を防ぎ、1サイクルあ
たり製品中に液体0.5容量%の増加をもたらす。各サ
イクルはラインアウト(line out)に達したと
きに始まり、触媒の性能、例えば収量に基づいて予定さ
れた時間継続し、その後その触媒は再生されうる。
【0029】この予備処理法は又、本質的に熱的に中性
であるという利点をも有する。これは、触媒がオレフィ
ンと接触したとき2つの主な反応が起こるためであるら
しい。1つは、オレフィンが貴金属に吸着され、分解さ
れて水素を発生させる吸熱反応であり、もう1つは始め
の反応で遊離した水素が自由なオレフィンと反応してア
ルカンを生成する発熱反応である。このアルカンは反応
器を通過するガス流と共に反応器から去る。従って吸熱
及び発熱反応は、本質的に互にバランスする。
【0030】所望なら、触媒とオレフィンとの反応の後
沈着した炭素を安定化するためにアニーリング過程を置
いてもよい。このアニーリングは、触媒を不活性ガス雰
囲気、例えばヘリウム又は窒素の中で300〜500
℃、好ましくは400〜500℃で、30分〜2時間加
熱することにより行ないうる。
【0031】有利には、本発明によるオレフィン予備処
理は、酸素又は水を実質的に存在させないで行なう。こ
れらは触媒表面上に沈着した炭素と反応して一酸化炭素
を形成するが、これは改質用触媒の毒であることが知ら
れている。
【0032】この予備処理法は、新たに合成した触媒及
び再生触媒の両方に適用できる。新たな触媒又は再生触
媒を調製する方法は当業界で周知の従来法のどれを用い
ることもできるが、本発明の利益を充分に引出すために
は、本質的に硫黄の不存在下で触媒を調製するのが有利
である。
【0033】通常新らしい触媒又は再生触媒の最終段階
は還元であり、一般には250〜650℃の温度で触媒
を水素と接触させてこれを行なう。例えば、0.2〜1
00%容量%の水素(残りは窒素のような不活性ガス)
を含むガス流の存在下に10時間迄の間、触媒を約30
0〜約530℃の温度に加熱する。随意に、この触媒
は、還元の前に、約50〜約500℃の温度で乾燥不活
性ガスと接触させて乾燥してもよい。本発明による予備
処理方法は、好ましくはこの還元工程後に行なう。
【0034】この触媒は、オレフィン処理後再び水素で
処理してもよい。この続きの水素処理は、オレフィン予
備処理工程の間に触媒上に沈着した炭素をいくらか取除
く。これは、比較的高い初期触媒活性水準が必要なと
き、例えば、改質が比較的低い初期温度で実施されると
き、又は改質用原料が比較的高い分子量の炭化水素を含
んでいるとき、有利である。
【0035】触媒活性に必要な第8族金属は、ルテニウ
ム、ロジウム、イリジウム、パラジウム及び白金から選
ばれる周期率表第8族の金属である。好ましくは、ここ
で用いられる金属は、白金、ロジウム又はイリジウムで
あり、最も好ましくは白金又は2もしくはそれ以上の金
属の組合わせであってその内の1つが白金であるもので
ある。これら金属は望みのどんな組合わせで存在しても
よい。第7B族金属のレニウムも、少なくとも1つの第
8族貴金属、好ましくは白金が存在する限り、存在して
もよい。
【0036】触媒中に存在する第8族貴金属の量は、有
効量であり、例えば必要な触媒活性、均一分散の容易
さ、及び触媒担体の種類いかんによる。ゼオライトにつ
いては、結晶のサイズが有効触媒負荷を限定する。それ
は、溝に平行な方向の寸法の大きいゼオライト結晶を高
度に負荷すると、操作中に溝の中で貴金属が凝集して簡
単に孔の詰まりを生じてしまうからである。しかし、一
般に、存在する金属の量は、触媒の約0.1〜6重量
%、好ましくは0.1〜3.5重量%、より好ましくは
0.1〜2.5重量%である。更にゼオライトについて
は、溝に平行な平均ゼオライト結晶サイズが約0.2μ
mより大きいときは、存在すべき金属量は触媒の約0.
1〜2.0重量%であり、溝に平行な平均ゼオライト結
晶サイズが約0.2μm以下であるときは存在すべき金
属量は約1.0〜6.0重量%である。
【0037】第8族貴金属の、担体上への導入は、例え
ばイオン交換、含浸、カルボニル分解、ガス相からの吸
着ゼオライト合成中の導入、又は金属蒸気の吸着により
行ないうる。好ましい方法はイオン交換である。ある場
合には、例えばイオン交換法によりゼオライト上に金属
が導入されたときには、先に水素で還元していた触媒を
炭酸カリウムのようなアルカリ性塩基の水溶液で処理し
て担体材料の残留酸性を除くのが好ましい。この処理
は、第8族貴金属イオンを水素で還元する間に形成され
る全ての水素イオンを中和するであろう。
【0038】触媒担体は、例えば、無機酸化物、例えば
アルミナ、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、トリア、クロミア、ジルコニア、無定形シリカ−ア
ルミナ、錫変性アルミナ;ゼオライト、例えばホージャ
サイト、モルデン沸石、X,YもしくはLゼオライト;
粘土、例えばチャイナクレー、カオリン、ベントナイ
ト、けいそう土;もしくは他のケイ素ベース材料、例え
ばシリカゲルもしくは炭化ケイ素;又は上記のものの1
又はそれ以上の混合物でありうる。好ましくは、担体は
アルミナ又はゼオライトであり、より好ましくはゼオラ
イトであり、特にL型ゼオライトである。
【0039】錫含有担体を形成する方法においては、錫
塩、例えば塩化第1錫、塩化第2錫、酒石酸第2錫、硝
酸第2錫等を米国特許No. 4,963,249(199
0年、10月16日発行)に記載された方法で、担体又
はキャリヤーの全体に均一に分散しうる。特にこの中の
第6欄第15〜23行及び第58〜69欄を参照して
こに含める。
【0040】L型ゼオライトは合成ゼオライトと定義で
き、これは、六方晶形に結晶する。それらは直径約7〜
13Åでうねる溝形孔を有し、ある場合には平均直径少
なくとも0.5μmでアスペクト比が少なくとも0.5
筒状結晶(これは、例えば、米国特許No. 4,544,
539に記載されている。その記載を参照してここに含
める)の形をしていたり、他の形状及びサイズであった
りする。Lゼオライトは、一般には次の一般式を持つ:
【0041】0.9〜1.3M2/n O:Al2 3 :x
SiO2 :yH2
【0042】ここにMは交換性カチオンであり、nはM
の原子価であり、yは0〜約9のいずれかの値であり、
xは約5.2〜約6.9である。
【0043】Lゼオライトのより完全な記載が、米国特
許3,216,789にある。その記載を参照してここ
に含める。
【0044】L型ゼオライトは上記式でMがカリウムで
ある場合のように常法で作れる。例えば米国特許No.
3,216,789及び3,867,512参照。この
カリウムは、周知のように、このゼオライトを他のカチ
オンを含む水溶液で処理することによりイオン交換しう
る。しかし始めのカリウムカチオンの75%を越えてイ
オン交換するのは難しい。それは、いくらかのカチオン
は、ゼオライト構造中の殆ど接近し難い座を占めている
からである。
【0045】少なくとも75%の交換性カチオンはリチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、
カルシウム及びバリウムから選ばれる。より好ましく
は、このカチオンは、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム又はセシウムであり、最も好ましくはカリウムであ
る。随意にこの交換性カチオンは上記第1A族のカチオ
ンの混合物又は第1A族カチオンとバリウム又はカルシ
ウムカチオンとの混合物である。これらのカチオンの混
合物は、ゼオライトLを、例えばルビジウム及び/又は
セシウム塩を含む水溶液で処理し、次いで過剰のイオン
を洗浄除去することにより得ることができる。このイオ
ン交換処理は更にイオン交換を進めるためにくり返しう
る。但し交換の程度は落ちて行く。
【0046】特に好ましい触媒は、白金/アルミナ、白
金ゼオライト、特に白金/Lゼオライト、白金−レニウ
ム/アルミナ及び白金−イリジウム/アルミナである。
【0047】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に説明する。
【0048】(例1)カリウム交換ゼオライト上の白金
からなる触媒(「Pt/KLゼオライト」)を次のようにし
て調製した:
【0049】純粋な酸化物のモル表示組成が0.99K
2 O:AL2 3 :6.3SiO2:xH2 Oであり、
円筒形の形状を持ち、平均粒度が約2〜2.5μmのL
ゼオライトを、米国特許No. 4,544,539の例1
に述べられた方法で調製した。即ち、51.2gの水酸
化カリウムペレット(KOH純度86%)を100.2
gの水に溶解した水溶液中に沸騰させつつ23.4gの
水酸化アルミニウムを溶解することによりアルカリ合成
ゲルを調製し溶液Aとした。溶解後、失われた水の損失
の全てを補正した。225gのコロイド状シリカ(Lu
dox HS40(商標))を195gの水で薄めるこ
とにより、別の溶液(溶液B)を調製した。溶液A及び
Bを2分間混合してゲルを生成し、このゲルが充分に硬
くなる直前にその224gをテフロンで内張りしたオー
トクレーブに移し、150℃に予備加熱し、その温度に
72時間保って結晶化させ、その後固体ゼオライトを分
離した。
【0050】上に調製したゼオライトを水中でスラリー
にし、Pt(NH3 4 Cl2 溶液をpH10で約2時間
の期間かけて加えることにより、白金をゼオライト担体
に含侵させた。白金溶液の添加に続いて混合物を一夜攪
拌し、濾過した。得られた0.6%Ptを含有するPt/KL
ゼオライトを乾燥し、タブレットにし、圧漬し、20/
40メッシュで篩分けした。
【0051】次いで10gのPt/KLゼオライトを、35
0℃で反応器中で、大気圧下、流速500mL/分の10
%乾燥O2 ガス流を2時間通して焼成した。次いでこの
触媒を、流速500mL/分の10%H2 ガス流を2時間
通して400℃で還元した。得られた触媒を以後「未処
理Pt/KL触媒」と呼ぶ。
【0052】次いでこの触媒を、改質過程で用いる前に
オレフィンで予備処理した。0.25gの未処理Pt/KL
触媒を石英反応器に装填し100mL/分のH2 で510
℃で2時間処理し、次いでH2 を流しつつ377℃に冷
却した。次いでこの反応器を100mL/分のHeで35
0℃で10分間パージし、続いて350℃で1%エチレ
ンを含むHeを100mL/分5分間流し処理した。次い
でエチレン/He流を止め反応器を377℃に昇温しつ
つH2 を100mL/分で導入した。
【0053】エチレン処理触媒の性能をヘキサン改質試
験を用いて評価した。H2 の流通を5分間続けた後
2 :ヘキサン比16:1でヘキサンを導入し、大気圧
下、温度377℃で気流速度6.6V/V/hrで改質を
実施した。上記条件下で触媒を5分間及び155分間作
用させた後この改質試験で得られた生成物を測定した。
その結果を表1に示す。
【0054】比較のため未処理Pt/KL触媒の性能も評価
した。上記のようにして調製した未処理Pt/KL触媒を石
英反応器に装填し、510℃で2時間100mL/分のH
2 で処理し次いでH2 気流中で377℃に冷却した。次
いでエチレンで処理した蝕について上に述べたのと同じ
条件を用いてヘキサン改質試験を行なった。その結果も
表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】この結果は、流通5分後にエチレン処理Pt
/KL触媒は、当量の未処理触媒よりも34%少ない水素
化分解生成物(C1 〜C5 パラフィン)を生成したこと
を示している。同時に、エチレン処理触媒を用いると、
望みのベンゼン製品の収量はただの25%減っただけで
ある。流通155分後には、エチレン処理触媒を用いる
と、それぞれ水素化分解製品及びベンゼンの収量が19
%及び12%減っていた。従って、オレフィン予備処理
をすると、望ましい芳香族製品の収率をさ程低下させず
に望ましくない水素化分解生成物の収量を低下させる。
【0057】(例2)この例では、ガンマアルミナ基材
上に0.3wt%のPt,0.3wt%のRe及び1wt%の
塩素を含む従来の白金−レニウム触媒を用いた。触媒押
出品を圧潰し20〜40メッシュに篩分けした。
【0058】次いで、この触媒を、改質過程で用いる前
はオレフィンで予備処理した。0.25gのPt−Re
触媒をガラス反応器中に装填し、流速200mL/分、大
気圧のH2 で、510℃で1時間処理した。次にこの触
媒を流速400mL/分のHeで10分間パージし、続い
て流速100mL/分の1容量%エチレン含有Heで30
0℃で5分間大気圧下に処理した。He中のエチレンの
流通を中止し、この触媒を400mL/分Heで300℃
で10分間パージした。
【0059】エチレンで処理したPt−Re触媒の性能
をメチルシクロペンタン(MCP)改質試験を用いて評
価した。この触媒をH2 で流速500mL/分で400℃
で30分間処理し、次いでH2 を流通しつつ377℃に
冷却した。次いで炭化水素原料を、H2 :MCP比を1
8:1とし、温度を370℃とし、圧力を1気圧とし体
積速度を4.4V/V/Hrとして導入した。その結果を
表2に示す。
【0060】予備処理温度をそれぞれ400℃及び45
0℃に変える以外は、別の新しいPt−Re/Al2
3 のサンプルについてエチレン予備処理及びMCP改質
試験をくり返した。これらの予備処理触媒も、続いて上
述のようにHe及びH2 で処理した。但し450℃でエ
チレンで予備した触媒については最終の水素処理は45
0℃で行なった。MCP改質試験の結果を表2に示す。
【0061】比較のため未処理Pt−Re/Al2 3
触媒の性能も評価した。0.25gの触媒をガラス反応
器に装填し、H2 で処理し、エチレン予備処理触媒につ
いて述べたようにしてMCPで改質した。その結果も表
2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】この結果は、触媒を予備処理することによ
り、望ましい脱水素化反応生成物(ベンゼン及びメチル
シクロペンタン)の収量が実質的に減らずに望ましくな
いアルカン(メタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、
及びメチルペンタン)の量が相当減る、特に改質の始め
の段階の間では減ることを示している。アルカンは発熱
水素分解反応によって生じるのであるから、エチレン予
備処理は改質過程の初めの段階の間の発熱を和らげるこ
とは明らかである。この利点は400℃及び450℃と
いう比較的高い温度で予備処理された触媒について特に
著しい。
【0064】(例3)この例においては0.6wt%P
t,0.6wt%Ir及び1wt%塩素をガンマアルミナ担
体上に含む白金−イリジウム触媒を用いた。この触媒は
米国特許No. 3,953,368に記載された方法に従
って調製した。触媒押出品を圧潰し20〜40メッシュ
を篩分けし採った。
【0065】次いでこの触媒をオレフィンで予備処理し
た。0.25gの触媒を石英反応器に装填し次いでH2
で流速200mL/分、大気圧、510℃で1時間処理
し、次いで400mL/分のHeで450℃で10分間パ
ージした。次いでHe中の1容量%のエチレンからなる
ガス流として、流速100mL/分で5分間450℃、大
気圧下で反応器中にエチレンを供給した。次いで触媒を
Heで流速400mL/分で10分間、450℃でパージ
し、次いで水素で流速500mL/分で30分間450℃
でパージした。この触媒を377℃に冷却し、例2に述
べたようにしてMCP改質試験を行なった。その結果を
表3に示す。比較のために未処理Pt−Ir/Al2
3 触媒の性能も、例2で述べたのと同様にしてH2 処理
及びMCP改質条件を用いて評価した。その結果も表3
に示す。
【0066】
【表3】
【0067】この結果は、エチレンで予備処理した触媒
は望ましくないアルカン製品の収量を実質的に低下させ
ること、特に改質反応の始めの段階ではそうであること
を示している。望ましい脱水素製品、ベンゼン及びメチ
ルシクロペンタンの収量はエチレン予備処理によって実
質的に影響されない。
【0068】(例4)0.3wt%Pt,0.3wt%Re
及び0.84wt%塩素を含む改質触媒を、商業的ナフサ
改質過程に1000時間使用し、その間に4回再生した
後反応器から取り出した。反応器から取り出す前に、こ
の触媒を、0.2容量%の酸素を含むヘリウムで480
℃で20時間、次いで2容量%の酸素を含む窒素で51
0℃で10時間処理した。次いでこの触媒押出し品を圧
潰し、20〜40メッシュで篩分けし採取した。
【0069】次いでこの触媒を例2で述べたのと同様に
して、オレフィンで処理した。但し、エチレン−ヘリウ
ムの導入、並びにそれに続くHeパージ及びH2 処理の
間反応器の温度を450℃でなく400℃とした。改質
反応におけるこのエチレン処理触媒の性能を例2で述べ
たのと同様にして炭化水素原料としてMCPを用いて評
価した。その結果を表4に示す。
【0070】更に別の0.25gの取り出した触媒を上
述のようにしてエチレンで処理した。但しエチレンフィ
ードの導入並びにそれに続くヘリウムパージ及びH2
理の間の反応器の温度を450℃で行なった。この触媒
も上述のようにしてMCP改質試験を用いて評価した。
その結果を表4に示す。
【0071】比較のため非処理触媒の性能も評価した。
上述のようにして酸素処理を行なった後反応器から取り
出した0.25gの触媒を例2で述べたのと同様にして
2で処理し、次いで上述のようにしてMCP改質試験
を用いて評価した。その結果も表4に示す。
【0072】
【表4】
【0073】この結果は、エチレンで処理した触媒は、
非処理触媒と本質的に同じ、望みの製品即ちベンゼン及
びメチルシクロペンタンの収量を与えるが、望ましくな
い水素化分解製品のより低い収量を与えることを示して
いる。
【0074】(例5)0.6wt%Pt,0.6wt%及び
Irを含む改質触媒を、商業的ナフサ改質過程に100
0時間使用し、その間に4回再生した後反応器から取り
出した。反応器から取り出す前に、この触媒を、0.4
容量%の酸素を含む窒素で480℃で20時間、次いで
2容量%の酸素を含む窒素で520℃で20時間処理し
た。次いでこの触媒押出し品を圧潰し、20〜40メッ
シュで篩分けし採取した。
【0075】次いでこの触媒を例2で述べたのと同様に
して、エチレンで処理した。但し、ヘリウム中のエチレ
ン、Heパージ及びH2 処理を350℃で行なった。次
いでこの触媒の性能を例2で述べたのと同様にしてMC
P改質試験を用いて評価した。
【0076】更に別の0.25gの触媒を例2で述べた
のと同様にしてエチレンで処理した。但しエチレン、そ
れに続くヘリウム及びH2 処理を400℃で行なった。
この触媒も例2のようにしてMCP改質試験を用いて評
価した。その結果を表5に示す。
【0077】比較のためPt−Ir触媒の性能も評価し
た。上述のようにして酸素処理を行なった後反応器から
取り出した0.25gの触媒を用い、例2で述べたのと
同様にしてH2 で処理し、次いでMCP改質試験を用い
て評価した。その結果も表5に示す。
【0078】
【表5】
【0079】この結果は、エチレンで処理した触媒は、
非処理触媒よりも、望ましくない水素化分解製品の収率
が、はるかに低いこと、特に改質過程の始めの段階の間
でそうであることを示している。
【0080】(例6)例5で述べた反応器から得られた
再生Pt−Ir/Al2 3 触媒0.5gを石英稀釈材
0.5gと徹底的に混合し、この触媒/石英混合物を内
径7mmのステンレススチール製反応器に仕込んだ。この
触媒を流速250mL/分のH2 で30分間、温度500
℃、圧力2気圧で処理した。反応器温度を450℃に下
げ、この触媒を、圧力2気圧、温度450℃流速250
mL/分のN2 で10分間パージした。
【0081】次いでこの触媒を、圧力2気圧、流速10
0mL/分のエチレン含量1容量%の窒素の気流と450
℃で10分間接触させた。エチレンを含む窒素の気流を
止め、次に流速250mL/分圧力2気圧の窒素を導入し
た。この窒素気流を止め、この反応器を450℃の水素
で10.9気圧に加圧した。この温度及び圧力で30分
間流速250mL/分で触媒上に水素を通した。
【0082】次いで、n−ヘプタンを用いる改質過程で
得られる製品を測定することにより、このエチレン処理
触媒の性能を評価した。H2 :ヘプタン比を5.9±
0.1とし、温度を500℃とし、圧力を10.9気圧
とし、そして体積速度を20V/V/Hrとして、1時
間、改質過程を実施した。
【0083】この試験の結果を図1に示す。この図にお
いて、望ましい製品、トルエンの濃度、及び望ましくな
い水素化分解製品、C1 〜C5 アルカンを反応器中の時
間の関数としてプロットしている。図1は、上述のよう
に500℃で水素で処理するがエチレン処理を省略した
同じPt−Ir/Al2 3 触媒について同じ触媒条件
下で得られたデータのプロットも示す。図1から、トル
エンの製造割合は処理触媒及び未処理触媒の両方につい
て、本質的に同じであることがわかる。しかしながら、
エチレン処理触媒は、発熱水素化分解反応から生ずるC
1 〜C5 アルカンの生成において著しい低下を示してい
る。
【0084】(例7)例5で述べた反応器から得られた
100gの再生触媒を100gの石英稀釈材と徹底的に
混合した。この触媒/石英混合物を、長さ24.5イン
チ(62.2cm)、内径1インチ(2.54cm)の固定
床反応器で供給予備加熱器、及び固定床の長さ方向に位
置させた4つの内部熱電対を備えたものの中に仕込ん
だ。この触媒を500psig(34気圧ゲージ)及び45
4℃のH2 気流で4時間処理し、15psig(1気圧ゲー
ジ)、454℃のHeで1時間パージした。次に、この
触媒を454℃、流速2360mL/分、15psig(1気
圧ゲージ)の、エチレン1容量%含有ヘリウムで30分
間処理した。次いでこの反応器を421℃のヘリウムで
15分間パージし、421℃の水素で500psig(34
気圧ゲージ)に加圧した。
【0085】次いで、その性質を表6に列挙している炭
化水素原料を水素と共に427℃で導入した。炭化水素
原料の接触改質を次の条件下に行なった:炭化水素1モ
ルあたり水素2.1モル、全圧500psig(34気圧ゲ
ージ)、及び炭化水素供給速度735g/Hr。炭化水素
導入ステップの間に発熱の発展はなかった。反応器をこ
れら条件で427℃に1時間保ち、この時点で反応器を
平均速度14℃/Hrで502℃に加熱した。この加熱期
間中触媒床中に20℃を越える発熱は生じなかった。
【0086】上記条件(床温度502℃)の下に15時
間運転した後、改質製品のサンプルを集め分析した。分
析の結果は、炭化水素液体収率86.6%、リサーチ法
オクタン価98.3(オクタンはエンジンテストにより
測定)であった。触媒活性は、エチレンよりもむしろ硫
化水素で常法で予備処理した同じ触媒について得られた
のと同じであった。
【0087】定常状態改質運転の20時間後にユニット
アプセット(unit upsets)に対する触媒の
感度を試験した。この模擬転倒において、液体供給速度
を突然3.7のファクターで減らし、一方水素供給速
度、炉温度及び反応器圧力を変化させないでおいた。図
2は、3つの異なった方法で予備処理したPt−Ir触
媒について、供給速度変化に続く触媒温度の応答を示
す。日常の水素還元以外の予備処理をしないときは、触
媒温度の上昇は、炭化水素供給速度減少後数分以内に3
16℃を越えている(曲線A)。この例に従ってエチレ
ンで予備処理した始めの触媒も熱暴走に進むが、これは
40分という相当な時間の遅れの後にはじめて起こって
いる(曲線B)。450℃で2分間流通するH2 Sで予
備処理した始めの触媒も、炭化水素供給を減らした後し
ばらくして熱暴走へと発展している(曲線C)。
【0088】これらの曲線から、H2 及びエチレン予備
処理法は、共に、突然の炭化水素供給喪失のような転倒
に続く温度暴走の発作を非常に遅らせるに効果があるこ
と、並びにエチレン予備処理触媒は、温度暴走を遅らせ
るのに特に有効であることが明らかである。このこと
は、大規模商業反応器において明らかに有利である。な
ぜなら、その場合には、この遅延は、矯正手段を実行し
熱暴走を避ける、例えば温度を下げる、圧力を下げる、
供給を再確立するといったことを実行するに充分な時間
が与えられるからである。
【0089】
【表6】
【0090】商業的な半再生(semi−regene
rative)改質反応器中で10,000Lb(4,5
36kg)のアルミナに担持した0.6重量%Pt/0.
6重量%Ir触媒について399℃で標準的な再生と水
素還元とを行なった。反応器温度を454℃に上げ、再
循環(recirculating)ガス系中の水素含
量を、窒素をパージすることにより、0.1容量%に未
満に下げた。反応器入口のちょっと上流でガス系に80
Lb(36kg)のエチレンを50分かけて注入し、その
間、反応器454〜482℃に保った。エチレン注入5
分後に反応器出口ガス中のエチレンを測定した。平均し
て、触媒を9000ppm のエチレンに45分間晒した。
【0091】エチレンの注入が終わった後再生ガスの再
循環を454℃で約6時間続けた。再循環期間にわたっ
て、この再循環ガスの組成の平均は次のようであった:
水素=0.5容量%、メタン=1.5容量%、エチレン
=100vppm、エタン=0.3容量%、一酸化炭素=5
00vppm、二酸化炭素=500vppm。この反応器を減圧
し、水素で300psig(20.4気圧ゲージ)に再加圧
し、次いで454℃で水素/ナフサ原料を導入した。加
圧中ホットスポットは見られず、原料導入後に温度のぶ
れは生じなかった。触媒の性能は、ナフテンが吸熱的に
脱水素を生じて芳香族製品になることによる温度降下に
示されるように、触媒がエチレンでなく、硫化水素で予
備処理される以前のサイクルと比肩できるものであっ
た。
【0092】
【表7】
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、不快な、有毒な硫黄化
合物を用いないで、それらと同等の、改質触媒の運転初
期の不活性化と運転初期のガス生成の抑制を達すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接触式改質過程において、オレフィンで処理し
た触媒を用いて得られた結果を示すグラフ。このグラフ
は又、同量の未処理触媒を用いて得られる比較例も示
す。
【図2】例7に従ってエチレンで予備処理したPt/I
r触媒、450℃で2分間H2Sで予備処理したPt/
Ir触媒、及び日常的水素還元以外に予備処理しなかっ
たPt/Ir触媒をそれぞれ用い、原料割合の変化の後
の反応温度の応答を示すグラフ。
【符号の説明】
A…触媒の予備処理を日常の水素還元のみとしたときの
温度変化を示す曲線 B…触媒の予備処理をエチレンで行なったときの温度変
化を示す曲線 C…触媒の予備処理をH2 Sで行なったときの温度変化
を示す曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01J 23/656 C10G 35/09 C10G 35/09 B01J 23/64 104 (72)発明者 ミン チョウ アメリカ合衆国,カリフォルニア,キュ パティーノ,ノース フットヒル ブー ルバード 10330,アパートメント エ ー−1 (72)発明者 ウィリアム エリス ゲイツ アメリカ合衆国,ニュージャージー,サ マーセット,ウォルナット アベニュ 86 (72)発明者 シュン チョン ファン アメリカ合衆国,ニュージャージー,ブ リッジウォーター,パーペン ロード 855 (72)発明者 ジョゼフ フィリップ ボイル カナダ国,オンタリオ エヌ7ブイ 2 ブイ2,サーニア,レイクショアー ロ ード 906 (56)参考文献 特開 平7−51576(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10G 35/085 C10G 35/09

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給ナフサを改質条件下に貴金属改質触
    媒と接触させ、前記触媒は水添分解活性と改質活性とを
    持ち、この触媒の水添分解活性が予め不飽和脂肪族炭化
    水素との接触により実質的に低められている接触ナフサ
    改質方法。
  2. 【請求項2】 触媒の不飽和脂肪族炭化水素との接触に
    続いて反応器ガスを15分〜48時間再循環させること
    により前記触媒の水添分解活性を更に減少させ、これに
    より非ガス状生成物の収量を少なくとも0.5%増大さ
    せる請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記触媒が担体と、白金、白金−イリジ
    ウム、白金−ロジウム、白金−ロジウム−イリジウム、
    白金−レニウム、白金−イリジウム−レニウム、白金−
    錫、白金−レニウム−錫、白金−イリジウム−錫及びパ
    ラジウムからなる群から選ばれる金属又は金属の組合わ
    せとを含む請求項1又は2の方法。
  4. 【請求項4】 前記触媒が白金−レニウム触媒を含む請
    求項1又は2の方法。
  5. 【請求項5】 前記触媒が白金−イリジウム触媒を含む
    請求項1又は2の方法。
  6. 【請求項6】 前記触媒が白金−錫触媒を含む請求項1
    又は2の方法。
  7. 【請求項7】 前記担体がシリカ、アルミナ、アモルフ
    ァスシリカ−アルミナ、錫で変性したアルミナ、及びゼ
    オライトからなる群から選ばれる担体である請求項3の
    方法。
  8. 【請求項8】 前記担体がLゼオライトである請求項7
    の方法。
  9. 【請求項9】 改質条件で運転され、暴走発熱を生ずる
    条件に置かれうる接触改質方法において、貴金属改質触
    媒を用い、この触媒を予め不飽和脂肪族炭化水素と接触
    させてその水添分解活性を低下させておくことにより、
    前記暴走発熱を遅らせることを含む前記方法。
  10. 【請求項10】 前記触媒を不飽和脂肪族炭化水素と3
    分〜10時間接触させる請求項9の方法。
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