JP3022304U - 煙草の包装ケース及び包装ケース用の詰物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 残り少なくなった煙草が、包装ケース内で揺
動する不具合を、簡単な手段で無くせる様にした煙草の
包装ケース及び包装ケース用の詰物を提供する。 【構成】 紙巻煙草の包装ケースは、偏平側内壁面の全
幅にわたって、該ケースの厚さの少なくとも半分以上の
厚さのスポンジ板又は板状繊維集塊を貼着させる構成と
した。スポンジ板は、箱形の包装ケースの内壁面のう
ち、蓋面及び底面の少なくとも一方の面に貼着させても
よい。包装ケース用の詰物は、包装ケースの横幅にほぼ
等しい長さ寸法を有するスポンジ板の、裏面側に、離型
紙付きの感圧接着剤層を設ける構成とした。又、スポン
ジ板の表面側は、スポンジたわし様の凹凸面、又は複数
列の波打ち状凹凸面に形成するとよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、紙巻煙草の包装ケースをポケット等に入れて携行中に、残り少なく なった煙草がケース内で揺動し、煙草の切口から刻み煙草が次第にこぼれ出て来 る不都合を解消させる為の、煙草の包装ケース及び包装ケース用の詰物に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

上記の不具合を無くす為に、従来は、例えば、プラスチック製の詰替用ケース 内に、バネによって対向側壁に向けて押圧付勢された押え板を組み込んで置き、 ケース内の煙草を、対向側壁に向けて常時押しやる様にしたものが考えられて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、上記従来のものは、紙箱や紙袋で包装されている煙草を、一々、 上記の詰替用ケースに移し入れる手間が煩わしかった。 又、中身が空になった詰替用ケースは、邪魔になっても無造作に捨てるわけに は行かなかった。 そこで、本考案の目的は、残り少ない煙草が、包装ケースの中で揺動し、煙草 の切口から刻み煙草がこぼれ出て来る不具合を、極く簡単な手段で防止出来る様 にした煙草の包装ケース及び包装ケース用の詰物を提供するにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成する為の、本考案による煙草の包装ケースは、 紙巻煙草の包装ケースの偏平側内壁面に、該ケースの厚さの少なくとも半分以 上の厚さのスポンジ板又は板状繊維集塊を貼着させるか、 或は、蓋付包装ケースの内壁面のうち、蓋面及び底面の少なくとも一方の面に 、煙草の切口に圧接させるスポンジ板を貼着させる構成とした。

【０００５】 又、本考案による包装ケース用の詰物は、 紙巻煙草の包装ケースの横幅にほぼ等しい長さ寸法を有する矩形状のスポンジ 板の、裏面側に、離型紙付きの感圧接着剤層を設ける構成しとした。 そして、スポンジ板の表面側には、摩擦係数の低い皮膜層を設けたり、スポン ジたわし様の凹凸面、又は複数列の波打ち状凹凸面を形成させるとよい。

【０００６】

【作用】

その偏平側内壁面に、包装ケースの厚さの少なくとも半分以上の厚さのスポン ジ板又は板状繊維集塊を貼着させた包装ケースは、 ケースの中から紙巻煙草を１本づつ取出して行くと、今迄圧縮状態にあったス ポンジ板又は板状繊維集塊が、煙草の取出しによって生じた箱内の空隙を、次々 に埋め合わせる様に膨張するので、残り少なくなった煙草がケース内で揺動する 不都合が起こらなくなる。

【０００７】 又、ケースの内壁面のうち、蓋面及び底面の少なくとも一方の面に、煙草の切 口に圧接させるスポンジ板を貼着させた包装ケースは、 ケースの蓋を閉ざすと、ケース内の全ての煙草が、その切口にスポンジ板を押 し付けられた状態になり、ケース内での揺動が防がれる。

【０００８】 又、本考案による包装ケース用の詰物は、 紙巻煙草の包装ケースの横幅にほぼ等しい長さ寸法を有するスポンジ板から成 り、その裏面側に、離型紙付きの感圧接着剤層を設け、表面側に、摩擦係数の低 い皮膜層を設けてある。 この詰物は、包装ケースの蓋を開けたうえ、必要に応じて一部の煙草を、一旦 ケースから取り出したうえ、ケースの偏平側内壁面、又は、蓋面及び底面の少な くとも一方の面に貼着させて置けば、上記の包装ケースの場合と同様に、煙草の 揺動防止効果が得られる。 そして、皮膜層は、煙草とスポンジ板との接触摩擦を少なくして、詰物の装着 や煙草の取り出しを容易にする。

【０００９】

【実施例】

以下に、本考案による煙草の包装ケースの第１実施例を、図１によって説明す る。 この実施例の包装ケース１は、厚紙を素材にして、２０本の紙巻煙草Ｔを三列 に収められるサイズの箱形に作られている。

【００１０】 そして、包装ケース１の一方の偏平側内壁面１ａには、この包装ケース１の厚 さの少なくとも半分以上の厚さのスポンジ板２Ａを貼着させている。 この実施例では、スポンジ板２Ａの素材として、発泡倍率が３０倍以上の軟質 ポリウレタンフォームを用いている。 スポンジ板２Ａの大きさは、長さが包装ケース１の横幅に等しく、幅は包装ケ ース１の高さ寸法の１/３程度にしている。

【００１１】 偏平側内壁面１ａへのスポンジ板２Ａの取付方法は、この内壁面に直接貼着し てもよし、或は、煙草を自動包装する際に、包装用内袋の内面に貼着させてもよ い。

【００１２】 次に、上記構成の作用を説明する。 包装ケース１から煙草を１本づつ取り出して行くと、その分、包装ケース１内 には隙間が次第に増えて行くが、図１から理解される様に、この空隙は、今迄強 度に圧縮されていたスポンジ板２Ａが膨張することによって、直ちに埋め合わさ れる。

【００１３】 その為、包装ケース１の携行者が動き廻っても、残り少なくなった紙巻煙草Ｔ が、包装ケース１内で踊り動く余地が無くなる。 従って、煙草の切口から、知らないうちに、刻み煙草が次第にこぼれ出て来る 不具合を、ほぼ無くすことが出来る。 もっとも、煙草の残り本数が大幅に少なくなって来ると、上記の埋め合わせ機 能は限界に達する。 然し、完全に膨張したスポンジブロック２によって、包装ケース１内の空隙は 著しく狭められるので、煙草の揺動を顕著に抑制出来る。

【００１４】 図２は、第２実施例の包装ケース１を示している。 第１実施例の包装ケース１との相異点は、包装ケース１の身部１Ａに、ヒンジ 部を介して連結された蓋部１Ｂの蓋面１ｂに、スポンジ板２Ｂを貼着させたとこ ろにある。 そして、スポンジ板２Ｂの厚さは、その材質によって、例えば、２〜３ｍ/ｍ と薄くしている。

【００１５】 この実施例の作用は、包装ケース１の蓋部１Ｂを閉じると、スポンジ板２Ｂが 、１本１本の紙巻煙草Ｂの切口を押し付けられた状態になるので、残り少なくな った紙巻煙草Ｔが、ケース内で揺動する恐れが無くなる。 但し、蓋部１Ｂを閉じる時に、紙巻煙草が傾むいていると、殊に、スポンジ板 ２Ｂが極く薄い場合には、上記の押し付け力が効かくなるので、蓋閉じ前に、包 装ケースを傾ける等して、予め、煙草を正しく垂直状態に整列させて置く気配り が必要になる。

【００１６】 図３は、第３実施例の包装ケース１を示している。 第２実施例との相異点は、スポンジブロック２Ｃを、包装ケース１内の蓋面１ ｂと底面１ｃとの二面に、夫々貼着させたところにある。 この様にすれば、図２，３を比較して容易に理解される様に、上記の紙巻煙草 の揺動防止効果は更に確実になる。

【００１７】 次に、図４は、本考案による包装ケース用の詰物の第１実施例を示している。 この詰物３Ａの材質と大きさは、スポンジ板２Ａのそれとほぼ同じである。 そして、詰物３Ａの圧縮変形牲をより高める為に、その表面側には、長手方向 の中央部に谷形の溝４を縦貫状に設けている。 又、煙草Ｔとの接触摩擦を少なくする為に、詰物３Ａ表面側には、離型紙に類 する材質のシート材から成る皮膜層５を設けている。

【００１８】 又、詰物３Ａの裏面側には、離型紙６付きの感圧接着剤層７を設けている。 この詰物３Ａは、煙草の包装ケース内にスポンジ板２Ａ〜２Ｃが貼着されてい ない場合に、別途販売されているこの詰物３Ａを購入した喫煙者自身が、図１に 示した様に、包装ケースの内壁面に貼着させる為のものである。

【００１９】 図５は、第２実施例の詰物３Ｂを示している。 この詰物３Ｂの材質と大きさは、スポンジ板２Ｂのそれとほぼ同じである。 そして、詰物３Ａと同様に、その裏面側には離型紙６付きの感圧接着剤層７を 設けている。

【００２０】 尚、上記各構成に於いて、細部の構造は適宜に設計変更しても本考案の目的は 達成される。 例えば、スポンジ板２Ａに代えて、板状繊維集塊、例えば、合成繊維綿等を用 いてもよい。

【００２１】

【考案の効果】

以上の説明によって明らかな様に、本考案による煙草の包装ケース及び詰物を 用いれば、 残り少なくなった煙草が、包装ケースの中で揺動し、知らないうちに、切口か ら刻み煙草がこぼれ出る不具合を、極く簡単な手段で、ほぼ確実に無くすことが 出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による煙草の包装ケースの第１実施例を
示す、部分破断斜視図である。

【図２】本考案による煙草の包装ケースの第２実施例を
示す、縦断面図である。

【図３】本考案による煙草の包装ケースの第３実施例を
示す、縦断面図である。

【図４】本考案による包装ケース用の詰物の第１実施例
を示す、斜視図である。

【図５】本考案による包装ケース用の詰物の第２実施例
を示す、斜視図である。

【符号の説明】

１ 包装ケース １Ａ 身部 １Ｂ 蓋部 １ａ 偏平側内壁面 １ｂ 蓋面 １ｃ 底面 ２Ａ〜２Ｃ スポンジ板 ３Ａ，３Ｂ 詰物 ４ 溝 ５ 皮膜層 ６ 離型紙 ７ 感圧接着剤層 Ｔ 煙草

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙巻煙草の包装ケースの偏平側内壁面
   に、該ケースの厚さの少なくとも半分以上の厚さのスポ
   ンジ板又は板状繊維集塊を貼着させたことを特徴とする
   煙草の包装ケース。
2. 【請求項２】 紙巻煙草の蓋付包装ケースの内壁面のう
   ち、蓋面及び底面の少なくとも一方の面に、煙草の切口
   に圧接させるスポンジ板を貼着させたことを特徴とする
   煙草の包装ケース。
3. 【請求項３】 紙巻煙草の包装ケースの横幅にほぼ等し
   い長さ寸法を有する矩形状のスポンジ板の、裏面側に、
   離型紙付きの感圧接着剤層を設けたことを特徴とする煙
   草の包装ケース用の詰物。
4. 【請求項４】 紙巻煙草の包装ケースの横幅にほぼ等し
   い長さ寸法を有する矩形状のスポンジ板の、裏面側に、
   離型紙付きの感圧接着剤層を設け、表面側に、摩擦係数
   の低い皮膜層を設けたことを特徴とする煙草の包装ケー
   ス用の詰物。
5. 【請求項５】 前記スポンジ板の表面側を、スポンジた
   わし様の凹凸面、又は複数列の波打ち状凹凸面に形成し
   たことを特徴とする請求項３又は４記載の煙草の包装ケ
   ース用の詰物。