JP3021536B2 - ホローカソード放電を利用した加熱装置 - Google Patents

ホローカソード放電を利用した加熱装置

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JP3021536B2
JP3021536B2 JP2115096A JP11509690A JP3021536B2 JP 3021536 B2 JP3021536 B2 JP 3021536B2 JP 2115096 A JP2115096 A JP 2115096A JP 11509690 A JP11509690 A JP 11509690A JP 3021536 B2 JP3021536 B2 JP 3021536B2
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斎藤  一也
仁 小島
一弘 渡辺
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日本真空技術株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば蒸発源や溶解用加熱装置として利用
され得るホローカソード放電を利用した加熱装置に関す
るものである。
[従来の技術] 従来のホローカソード放電を利用した加熱装置として
は例えば添附図面の第6図に示すように、カソードA
と、被加熱体であるアノードBと、ビームを収束させる
ためのコイルSとから成り、カソードAは円筒形状であ
り、内部を通ってガスを導入できるようにされており、
これらの組立体は通常真空排気できる容器内に設置さ
れ、またアノードB及びコイルCは水冷されている。
この従来装置では通常カソードAからアルゴンガスを
導入し、アノードBが正の電位となるように電圧を印加
することにより、ホローカソード放電が発生され、それ
により、カソードAから放出される電子はアノードBに
衝突し、アノードBを加熱する。そして収束コイルCに
よって発生される磁場は、ホローカソード放電のビーム
が空間的に拡がるのを防止する働きをもち、放電を安定
化させ、しかも被加熱体を効率良く加熱できるようにし
ている。この発熱作用を利用して真空蒸着における蒸発
源や溶解用加熱装置に用いられている。
また別の従来例としては、第7図及び第8図に示すも
のが知られており、この装置は円筒状カソードDと、ア
ノードEと、ビーム移動用のコイルFと、アノードEの
両側に沿ってのびるヨークGとから成り、第6図の場合
と同様に通常真空排気できる容器内に設置され、そして
アノードE及びコイルFは水冷されている。
この従来例では第6図の従来例の場合と同様に円筒状
カソードDを通ってアルゴンガスが導入され、アノード
Eとの間でホローカソード放電が発生され、これにより
アノードEにおける被加熱体が加熱される。この場合、
ビーム移動用のコイルFによって発生される磁場の方向
はビームに対して垂直であり、ビームは図示したように
この磁場に対して垂直方向に曲げられる。そしてビーム
移動用のコイルFに流す電流を変化させて磁場強度を調
整することにより、ビームの軌道を変化させることがで
き、一軸方向に限られるがアノードE上の任意の位置に
ビームを当てて加熱することができる。
[発明が解決しようとする課題] 第6図に示すような従来公知の装置では、ビームを収
束コイルCで収束させるように構成されているので、ア
ノードB上の加熱部位は一点に限られ、従って蒸発源と
して使用する場合には、蒸発材料に蒸発むらが生じたり
する問題があった。
またこの装置を溶解用に利用する場合にはカソードを
機械的に移動しない限り大きな領域を加熱できないとい
う問題があった。
一方、第7図及び第8図に示すような構造の装置で
は、ビームに対して垂直に磁場を発生させるため、ビー
ムに対して本質的に平行であるべきビーム収束コイル磁
場と同時に実現させることは不可能であり、このため、
ビームがある程度拡がるのは避けられず、その結果効率
良い加熱を達成することができないという問題があっ
た。
そこで、本発明は、このような従来公知の装置に伴う
問題点を解決して、加熱効率がよくしかも任意の加熱部
位に対して容易に適用できるホローカソード放電を利用
した加熱装置を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明によれば、ビー
ム収束用コイルを備えたホローカソード放電を利用した
加熱装置において、アノードの軸線の回りに間隔を置い
て配列した複数のコイルから成り、アノードの近傍でそ
の周囲を囲んでビーム収束用コイルによる磁場と平行な
成分をもつ不均一磁場を発生するビーム位置制御用コイ
ルを設けたことを特徴としている。
[作用] このように構成した本発明による加熱装置において
は、被加熱体を成すアノードの近傍に、ビーム移動用コ
イルによって発生される磁場は不均一磁場であり、ビー
ム移動用コイルに供給する電流を調整することによりそ
の分布を変化させることができ、これにより、アノード
上におけるビームの当たる加熱位置を任意に調整するこ
とができる。
また、このビーム移動用コイルによって発生される不
均一磁場はビーム集束用コイルによる磁場と平行な成分
をもつため、ビームの収束の度合いとビーム位置とを独
立して制御することが可能となり、その結果、加熱操作
の自由度が拡がり、効率良い加熱と加熱位置の任意性と
を同時に達成することができるようになる。
[実施例] 以下、添附図面の第1図〜第5図を参照して本発明の
実施例について説明する。
第1図には、本発明を蒸発源に適用した実施例の構成
を概略的に示し、図示装置において1は円筒状カソー
ド、2は水冷アノード(ハース)で、その中に加熱すべ
き蒸発物質3が入れられている。また4はビーム収束用
コイル、5は第2図に示すように水冷アノード2の底部
を横切って十字形に伸びそして水冷アノード2の上方側
縁部まで伸びて設けられたヨーク部材、6はヨーク部材
5に装着されたビーム位置制御用コイルであり、このビ
ーム位置制御用コイル6は二つのX軸コイル7と二つの
Y軸コイル8(図面にはそのうちの一方のみを示す)と
から成っている。
動作において、ホローカソード放電によって生じるビ
ームは、ビーム収束用コイル4によって発生された磁場
の方向(図面に点線矢印で示す)に沿った形態で形成さ
れる。この状態で、ビーム位置制御用コイル6の二つの
X軸コイル7に通電すると、二つのX軸コイル7の一方
はビーム収束用コイル4と順方向の磁場成分を、また他
方のX軸コイル7は逆方向の磁場成分をコーク部材5の
先端部に発生するようにされているので、アノード2の
近傍における磁場の方向は順方向の磁場成分を発生する
X軸コイル7側に曲げられ、これに沿ってアノード2上
におけるビームの衝突位置も移動されることになる。そ
して各X軸コイル7に通電する電流を変えることによ
り、ビームの移動距離は調節でき、また通電する電流の
極性を逆にすることにより磁場方向は逆となり、ビーム
の移動方向を反対にすることができる。そして、ビーム
位置制御用コイル6の二つのY軸コイル8についても同
様に励磁制御することによりy軸方向についてもビーム
の移動を調節することができる。従ってビーム位置制御
用コイル6の二つのX軸コイル7及び二つのY軸コイル
8を適宜制御することによってアノード2上におけるビ
ームの衝突位置を随意に制御することができる。
第3図には、本発明を溶解用加熱装置として実施した
別の実施例を示し、図面において11は円筒状カソード、
12は水冷アノード(ハース)で、その中に加熱すべき溶
解材料13が挿置されている。14はビーム収束用コイルで
ある。この実施例ではアノード(ハース)12中で溶解し
た材料を下方向に引き抜くため第4図に示すように水冷
アノード12の周囲を囲んで円筒状のヨーク部材15が設け
られ、このヨーク部材15に装着されるビーム位置制御用
コイル16は、二つのX軸コイル17と二つのY軸コイル18
とから成り、これらのX軸コイル17及びY軸コイル18は
図示したように90゜の間隔をおいてヨーク部材15に装着
されている。
この実施例でも前述の実施例の場合と同様にビーム位
置制御用コイル16の二つのX軸コイル17及び二つのY軸
コイル18を適当に励磁させることにより、ビームを溶解
材料13の全域に移動させて加熱させることができる。
ところで、図示実施例ではいずれもホローカソード放
電ビームを生成するためにアノードの真上にカソードを
配置しているが、代わりに第5図に示すようにカソード
21をアノード22に対して斜め上方に位置させてホローカ
ソード放電ビームを生成するように構成することもでき
る。なお第5図において23はアノード22に装着される蒸
発材料、24はビーム収束用コイル、25はヨーク部材、26
はヨーク部材25に装着されたビーム位置制御用コイルで
ある。
また各実施例ではビーム位置制御用コイルはX軸及び
Y軸方向に二つづコイルを設けた構成であるが、設けら
れる各コイルの角度位置及び数は必要に応じて任意に設
計することができる。
[発明の効果] 以上説明してきたように、本発明によれば、被加熱体
を成すアノードの近傍に、ビーム集束用コイルによる磁
場と平行な成分をもつ不均一磁場を発生するビーム移動
用コイルを設けているので、このビーム移動用コイルの
励磁を適当に制御することによって被加熱体に対するビ
ームの衝突位置を任意に制御することができ、その結果
小さな領域から比較的大きな領域まで効率良く加熱する
ことができ、蒸発源や溶解用加熱装置として有用な装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概略断面図、第2図は
第1図の装置のアノード部の概略平面図、第3図は本発
明の別の実施例を示す概略断面図、第4図は第3図の装
置におけるアノード部の概略平面図、第5図は本発明の
変形実施例を示す概略断面図、第6図は従来のホローカ
ソード放電を利用した加熱装置の一例を示す概略線図、
第7図及び第8図は従来の別の加熱装置の例を示す概略
側面図及び断面図である。 図中 1:円筒状カソード 2:アノード(ハース) 3:加熱すべき蒸発物質 4:ビーム収束用コイル 5:ヨーク部材 6:ビーム位置制御用コイル 7:X軸コイル 8:Y軸コイル 11:円筒状カソード 12:水冷アノード(ハース) 13:加熱すべき溶解材料 14:ビーム収束用コイル 15:円筒状のヨーク部材 16:ビーム位置制御用コイル 17:X軸コイル 18:Y軸コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 一弘 茨城県つくば市東光台5丁目9番地7 日本真空技術株式会社筑波超材料研究所 内 (56)参考文献 特開 平1−168860(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 H01J 37/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビーム収束用コイルを備えたホローカソー
    ド放電を利用した加熱装置において、アノードの軸線の
    回りに間隔を置いて配列した複数のコイルから成り、ア
    ノードの近傍でその周囲を囲んでビーム収束用コイルに
    よる磁場と平行な成分をもつ不均一磁場を発生するビー
    ム位置制御用コイルを設けたことを特徴とするホローカ
    ソード放電を利用した加熱装置。
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