JP3021028B2 - アゾール型カチオン染料 - Google Patents

アゾール型カチオン染料

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JP3021028B2
JP3021028B2 JP2311404A JP31140490A JP3021028B2 JP 3021028 B2 JP3021028 B2 JP 3021028B2 JP 2311404 A JP2311404 A JP 2311404A JP 31140490 A JP31140490 A JP 31140490A JP 3021028 B2 JP3021028 B2 JP 3021028B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なアゾール型カチオン染料に関する。
〔従来の技術〕
数多くの染料が各種繊維材料、皮革、紙またはパルプ
などの染色に使用されているが、これらは染着速度、ま
たは染着率などの染色特性および耐光堅牢度または湿潤
堅牢度などの諸堅牢度において十分でなく満足できるも
のではない。特に紙およびパルプなどに使用される種々
のカチオン染料は一般に耐光堅牢度が低く、しかも染着
力が弱く高濃度に染着することができず、またその未染
着の染料が染色廃水中に多量に残存するため廃水汚染な
どの公害上重大な問題をもたらしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
染色工業においては、その工程合理化がますます要求
されており、特に染色時間の短縮および環境保全の観点
から、染着速度、および染着率が高く、染色後の廃水が
無色になる染料で、かつ染色物の諸堅牢度が良好な染料
の開発が切望されている。
特に近年では、硫酸アルミニウムを使用する酸性抄紙
法では、紙の保存性や機器装置の腐食、更に染色後の廃
水に大きな問題が生じてきており、このため硫酸アルミ
ニウムを使用しない中性抄紙法での染色が主流となりつ
つある。ところが、中性抄紙法においては一般に染料の
染着速度が遅く、しかも染着率も低いため高濃度の染色
物が得難く、また廃水中への染料の逃げも大きく、結果
として合理化策、公害防止策と相反するものとなってい
る。そのため、染着速度および染着率の優れた染料の開
発が切望されている。
すなわち、本発明は上記のような従来技術の欠点を解
消するために創案されたもので、良好な染色特性および
堅牢度を有する染料を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題を解決すべく各種繊維材料、皮
革、紙、およびパルプなどの染色において、染着特性の
優れた、いわゆる染着速度および染着率が高く、かつ耐
光および湿潤堅牢度の優れた染料について鋭意研究を行
なった結果、 (1) 次の一般式(I) (式中R1は水素、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C3のジアルキルアミノ基、C2〜C3のジヒド
ロキシアルキルアミノ基、シアノ基またはハロゲン基で
あり、R2,R3,R4およびR5はそれぞれ独立して、水素、C1
〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、シアノ基、
またはハロゲン基であり、Kは次の式 のいずれかで表わされる基であり、ここで式中、R6およ
びR7はそれぞれ独立して、水素またはC1〜C4のアルキル
基であり、R8,R9およびR10はそれぞれ独立して、アミノ
基、ヒドロキシ基、ハロゲン基、シアノ基、C1〜C4のア
ルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基
もしくはC1〜C4のアルケニル基であるか、ハロゲン基、
C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基で置換され
ていてもよいアラルキル基の四級化残基であるか、また
は、R8,R9およびR10のうちの2つはこれらが結合する窒
素原子と一緒になって、N−5員環またはN−6員環を
形成するものであり、そして他の1つは上記R8,R9およ
びR10と同一の意味を有するものであり、また環Aは炭
素環式環であり、 W−YはC−S,C−O,C−NHまたはN −N であり、 X はアニオンであり、 aは0または1であり、mは1〜4であり、そして nは1〜4である) で表わされるアゾール型カチオン染料。
(2) 次の式(I a)または(I b) (式中R1,R2,R6,R7,R8,R9,R10、環A、W−Y m,nおよび
は上記で定義したとおりであり、Meは銅、コバル
ト、クロム、ニッケルおよびマンガンである) で表わされる1:1含金錯体アゾール型カチオン染料。
(3) 次の式(I c)または(I d) (式中R1,R2,R3,R4,R6,R7,R8,R9,R10、環A、W−Y、
m,n,MeおよびX は上記で定義したとおりである)で表
わされる1:1含金錯体アゾール型カチオン染料。およ
び、 (4) 次の式(I e)または(I f) (式中R1,R2,R6,R7,R8,R9,R10、環A、W−Y、m,n,Me
およびX は上記で定義したとおりである)で表わされ
る1:1含金錯体アゾール型カチオン染料 である以上の不含金及び1:1含金錯体アゾール型カチオ
ン染料が優れた染色特性を有することを見い出し、本発
明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は上記した一般式(I)、式(I
a)〜式(I f)で示される金属を含有しないアゾール型
カチオン染料か、または1:1含金属錯体アゾール型カチ
オン染料に関する。
上記した一般式(I)中R1は水素、C1〜C4のアルキル
基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、好ましく
はメチル基;C1〜C4のアルコキシ基、例えばメトキシ
基、エトキシ基、好ましくはメトキシ基;C1〜C4のジア
ルキルアミノ基、例えばジメチル基、ジエチル基、ジプ
ロピル基、好ましくはジエチル基;C2〜C3のジヒドロキ
シアルキル基、例えばジヒドロキシエチル基;シアノ基
またはハロゲン基、例えば塩素、臭素、ヨウ素であり、
R2,R3,R4およびR5は、それぞれ独立して、水素である
か、C1〜C4のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、好ましくはメチル基;C1〜C4のアルコキシ
基、例えばメトキシ基、エトキシ基、好ましくはメトキ
シ基;シアノ基またはハロゲン基、例えば塩素、臭素、
ヨウ素であり、R6およびR7はそれぞれ独立して水素、C1
〜C4のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、好まし
くは水素;R8,R9およびR10はそれぞれ独立して水素およ
びヒドロキシル基、ハロゲン基、例えば塩素、臭素、シ
アノ基もしくはC1〜C4のアルコキシ基、例えばメトキシ
基、エトキシ基、好ましくはメトキシ基で置換されてい
てもよいC1〜C4のアルキル基、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、好ましくはメチル基もしく
はC1〜C4のアルケニル基、例えばエテニル基、プロペニ
ル基、ブテニル基、好ましくはエテニル基;またはハロ
ゲン基、例えば塩素、臭素、C1〜C4のアルキル基、例え
ばメチル基、エチル基、好ましくはメチル基もしくはC1
〜C4のアルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、
好ましくは、メトキシ基で置換されていてもよいアラル
キル基、例えばベンジル基またはフェニルエチル基であ
る四級化残基であり、R8,R9およびR10のうちの2つは該
基に結合する窒素原子と一緒になってN−5員環または
N−6員環を形成する基、例えばピロリジノ環、ピペリ
ジノ環、モルホリノ環、ピペラジノ環、またはピリジニ
ウム環、好ましくはピリジニウム環であり、そして他の
1つは上記のR8,R9およびR10と同一の基であり、 環Aは炭素環式環、例えばベンゼン環またはナフタレ
ン環、 W−YはC−S,C−O,C−NHまたはN −N であり、
そして X はアニオン例えば塩素イオン、臭素イオン、硫酸
イオン、メト硫酸イオン、酢酸イオン、ベンゼンスルホ
ン酸イオン、トルエンスルホン酸イオンである。
式(I a),(I b),(I d),(I e)および(I
f)で示される錯塩つまり1:1含金錯体を形成する金属に
は例えば銅、コバルト、クロム、ニッケルおよびマンガ
ンがあり、好ましくは銅である。
本発明の一般式(I)で表わされる化合物は公知の方
法で製造することができる。
例えば一般式(II) (式中R1,R2,R3,R4,R5,Y,W,m,aは上記で定義したとおり
である)で表わされるアミンをジアゾ化し、次いで式
(III a)または(III b) (式中、R6,R7,R8,R9,R10,nおよびX は上記で定義し
たとおりである)で表わされるカップリング成分と結合
させることによって容易にアゾ化合物(I)が得られ
る。上記反応の出発化合物である一般式(II)のアミン
は公知の方法にて製造することができる。
また、カップリング成分(III a)は例えば2−ヒド
ロキシ−3−ナフトエ酸のエステルまたは、2−ヒドロ
キシ−3−ナフトエ酸クロライドを下記式(IV a)また
は(IV b)のアミンと必要に応じて、メタノール、エタ
ノール、プロパノールの有機溶剤中、反応温度は50゜〜
120℃好ましくは60゜〜100℃で反応することによって製
造することができる。
(式中、R7,R8,R9,R10,nおよびX は上記で定義したと
おりである) またカップル成分(III b)は例えば 一般式(V) (式中、R6は上記で定義したとおりであり、Halはハロ
ゲンである) で表わされる化合物を上記式(IV a)または/および
(IV b)のアミンと水中で、徐々に昇温しながら、最終
的に90℃以上で反応させることによって製造するか、ま
たは 一般式(VI) (式中、R7,R8,R9,R10,n,X およびHalは上記で定義し
たとおりである)で表わされる化合物(VI)を一般式
(VII) (式中、R6は上記で定義したとおりである)で表わされ
る化合物(VII)と水中で、90℃以上で、酸結合剤の存
在下に、反応させることによって製造することができ
る。ここで用いる酸結合剤として、酢酸ナトリウム、ギ
酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、
水酸化ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、水酸
化カリウムが挙げられる。
また、金属化は公知の方法に従って行なわれる。例え
ば、銅化はアンモニア水と硫酸銅で、反応温度は70゜〜
100℃好ましくは85゜〜100゜で行なわれる。または/あ
るいは、Cu(II)塩例えば硫酸銅あるいは酢酸銅、また
は銅粉末と過酸化水素または他の酸化剤の存在下にpH値
4〜7、反応温度20゜〜70℃、好ましくは30゜〜50℃で
酸化銅化を行なう。
本発明の化合物の具体例およびその色相を第1表およ
び第2表に示す。
なお表中の化合物第1表の1,3,7,8,12および第2表の
3,7,10はそれぞれ実施例1〜8で得られた化合物に対応
している。
本発明の化合物(I)は乾燥して粉末状または顆粒状
の形態とすることができるが、好ましくは乾燥すること
なく有機酸および/または水溶性有機溶剤を1種以上混
合して濃厚液状の形態とする。有機酸としては例えばギ
酸、酢酸、乳酸、クエン酸、グリコール酸およびメタン
スルホン酸が挙げられる。また水溶性有機溶剤としては
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、メチルセロ
ソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、チオグリコール、ブチルラクトン、
N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、
ホルムアミドが挙げられる。
〔実 施 例〕
以下の実施例によって本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はこれに限定されるものでない。
実施例中において、部は重量部、%は重量%を表わ
す。
実施例 1 a)2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸メチルエステル4
0.4部をメタノール60部中で3−ジメチルアミノプロピ
ルアミン24部と65゜〜70℃で反応させた。反応終了後生
成物を過し、メタノール120部で洗浄した。乾燥して
2−ヒドロキシ−3−N−(γ−ジメチルアミノプロピ
ル)ナフタルミド43部を得た。
b)5−メチル−2−(3′−メチル−4′−アミノフ
ェニル)ベンゾトリアゾール23.8部を水150部および濃
塩酸28部と共に充分に撹拌した後、4N亜硝酸ナトリウム
溶液26部を用いて30℃でジアゾ化した。このジアゾニウ
ム塩溶液を前記a)で得られたカップリング成分27.2部
を2%酢酸溶液700部に溶かした溶液に0℃で撹拌しな
がら30分要して加えた。この反応混合物を0゜〜2℃で
1時間撹拌した後、炭酸ナトリウムを加えてpH値5〜5.
5まで中和し室温まで上げてカップリングを完結させた
後、10%水酸化ナトリウム溶液で弱アルカリ性にし析出
させ過し、得られた湿ケーキに乳酸150部および水80
部を加えて第1表化合物1で表わされる染料分15%を含
有する濃厚溶液を得た。
この生成物は紙を赤色に染色した。これは良好な日
光、および湿潤堅牢度、かつ優れたビルドアップ性を有
し、廃水の着色は全くなかった。
実施例 2 実施例1で使用したジアゾ成分5−メチル−2−
(3′−メチル−4′−アミノフェニル)ベンゾトリア
ゾールの代わり5−メチル−2−(4′−アミノフェニ
ル)ベンゾオキサゾール22.4部を用いて同様に操作(但
しジアゾ化は0゜〜5℃)してカップリングを完結させ
た後、濃塩酸20部を加え、塩化ナトリウム100部を用い
て塩析し、過し、乾燥し、第1表化合物3で表わされ
る染料60部を得た。
この生成物は紙を赤色に染色した。これは良好な日
光、および湿潤堅牢度、かつ優れたビルドアップ性を有
し、廃水の着色は全くなかった。
実施例 3 a−1)3−ジエチルアミノプロピルアミン33部を塩化
シアヌル23.5部を分散した氷水65部中に温度が5℃を超
えない速度で3時間要して滴下した。その後、45゜〜50
℃で1時間撹拌し、10℃以下に冷却後、20%水酸化ナト
リウム溶液40部を加え、しばらく撹拌後、過し、冷水
で洗浄し、60℃で真空乾燥すると2,4−ビス(3−ジエ
チルアミノプロピルイミノ)−6−クロロ−1,3,5−ト
リアジン40部が得られた。
この生成物を水150部および濃塩酸25部に溶解し、J
酸23.9部を加え、次いで酢酸ナトリウム26部を加えた
後、90゜〜95℃に加熱し、同温度で3時間撹拌し、反応
を完結させると下記式の化合物が得られた。
a−2) a−1)のJ酸23.9部の代わりにγ酸23.9部
を用いて同様の操作を行い下記式の化合物を得た。
b)5−メチル−2−(4′−アミノフェニル)ベンゾ
トリアゾール22.4部を水150部および濃塩酸28部と共に
充分に撹拌した後、4N亜硝酸ナトリウム溶液26部を用い
て30℃でジアゾ化した。このジアゾニウム塩溶液を前記
a−1)で得られたカップリング溶液に5℃以下で加え
た。酢酸ナトリウム25部を加えて、カップリングを完結
させた後、10%水酸化ナトリウム溶液で弱アルカリ性と
し析出させ、過し、得られた湿ケーキに乳酸12部、エ
チレングリコール120部および水60部を加えて第1表化
合物7で表わされる染料分15%を含有する濃厚溶液を得
た。この生成物は紙を深紅色に染色した。これは良好な
日光、および湿潤堅牢度、かつ優れたビルドアップ性を
有し、廃水の着色は全くなかった。
実施例 4 実施例3で使用した5−メチル−2−(4′−アミノ
フェニル)ベンゾトリアゾールの代わりに5−メチル−
2−(3′−メトキシ−4′−アミノフェニル)ベンゾ
トリアゾール25.4部を用いて同様に操作してカップリン
グを完結させた後、濃塩酸20部を加え、塩化ナトリウム
100部を用いて塩析し、過し、乾燥し、第1表化合物
8で表わされる染料95部を得た。
この生成物は紙を青味赤色に染色した。これは良好な
日光、および湿潤堅牢度、かつ優れたビルドアップ性を
有し、廃水の着色は全くなかった。
実施例 5 5−メチル−2−(3′,6′−ジメトキシ−4′−ア
ミノフェニル)ベンゾトリアゾール28.4部を水150部お
よび濃塩酸28部と共に充分に撹拌した後、4N亜硝酸ナト
リウム溶液26部を用いて30℃でジアゾ化した。このジア
ゾニウム塩溶液を実施例3,a−2)で得られたカップリ
ング溶液に5℃以下で加えた。酢酸ナトリウム25部を加
えて、カップリングを完結させた後、50℃に加熱し、Cu
SO4・5H2O25部を加え、薄層クロマトで銅化が完結する
まで95℃で撹拌した。
その後、濃塩酸20部を加え、塩化ナトリウム100部を
用いて塩析し、過、乾燥し、第1表化合物12で表わさ
れる染料70部を得た。
この生成物は紙をくすんだ紫色に染色した。これは良
好な日光、および湿潤堅牢度、かつ優れたビルドアップ
性を有し、廃水の着色は全くなかった。
実施例 6 5−メチル−2−(4′−アミノフェニル)ベンゾト
リアゾール22.4部を水150部および濃塩酸28部と共に充
分に撹拌した後、4N亜硝酸ナトリウム溶液26部を用いて
30℃でジアゾ化した。このジアゾニウム塩溶液をp−ク
レシジン13.7部、濃塩酸12部および水100部の溶液に5
℃以下で流入し、酢酸ナトリウム50部を加え、カップリ
ングを完結させた後、濃塩酸50部を加え、5℃以下で4N
亜硝酸ナトリウム溶液26部でジアゾ化した。このジアゾ
ニウム塩溶液を実施例3,a−2)で得られたカップリン
グ溶液に5℃以下で加え、10%灰溶液でpH6.5〜7.5に保
持し、カップリングを完結させた後、濃塩酸20部を加
え、塩化ナトリウム100部を用いて塩析し、過、乾燥
し、第2表化合物3で表わされる染料90部を得た。
この生成物は紙をくすんだ紫色に染色した。これは良
好な日光および湿潤堅牢度、かつ優れたビルドアップ性
を有し、廃水の着色は全くなかった。
実施例 7 実施例6と同操作によって得られたカップリング終了
反応液に28%アンモニア水80部と、CuSO4・5H2O25部を
加え、薄層クロマトで銅化が完結するまで95℃で撹拌し
た。その後、過、水洗し、得られた湿ケーキを乳酸23
0部及び水50部を加えて第2表化合物7で表わされる染
料分15%を含有する濃厚溶液を得た。
この生成物は紙を黒色に染色した。これは良好な日
光、および湿潤堅牢度、かつ優れたビルドアップ性を有
し、廃水の着色は全くなかった。
実施例 8 5−メチル−2−(3′−メトキシ−4′−アミノフ
ェニル)ベンゾトリアゾール25.4部を水150部および濃
塩酸28部を共に充分に撹拌した後、4N亜硝酸ナトリウム
溶液26部を用いて30℃でジアゾ化した。このジアゾニウ
ム塩溶液を2,5−ジメトキシアニリン13.8部、濃塩酸15
部および水100部の溶液に5℃以下で流入後、酢酸ナト
リウム50部を加え、カップリングを完結させた後、濃塩
酸50部を加え、5℃以下で4N亜硝酸ナトリウム溶液26部
でジアゾ化した。このジアゾニウム塩溶液を実施例3,a
−2)で得られたカップリング溶液に5℃以下で加え、
10%ソーダ灰溶液でpH6.5〜7.5を保持し、カップリング
を完結させた後、28%アンモニア水160部およびCuSO4
5H2O50部を加え、薄層クロマトで銅化が完結するまで95
℃で撹拌した。その後濃塩酸20部を加え、塩化ナトリウ
ム100部を用いて塩析し、過、乾燥し、第2表化合物1
0で表わされる染料100部を得た。
この生成物は紙をくすんだ緑色に染色した。これは良
好な日光および湿潤堅牢度、かつ優れたビルドアップ性
を有し、廃水の着色は全くなかった。
染色例 1 叩解度25゜SRのLBKP:NBKP(50:50)パルプ500部(乾
燥重量100部)と水3000部のパルプ溶液に実施例1で得
られた染料濃厚溶液15部を加え、5分間よく撹拌し、こ
れにカチオン澱粉(CATOF王子ナショナルK.K製)0.5部
を加え、5分間撹拌した後、アルキルケテンダイマー系
サイズ剤(ハーコン40B,ディックハーキュレスK.K製)
を0.1部(固形分換算)を加え、更に10分間撹拌した。
これに水6500部を加え、希釈した後、常法に従って抄紙
した。抄紙廃水の着色は全くなく得られた染色紙は良好
な日光、湿潤およびアルコール堅牢度を有するカラーバ
リューのある赤色であった。
〔発明の効果〕 本発明により基材に対する染色速度、染着率および染
着濃度が極めて高く、また得られた染色物および染色基
材は優れた耐光および湿潤堅牢度を有するものであるア
ゾール型カチオン染料を提供することができた。その
上、染色廃水は無色であるため、工業化に際して安全操
業を可能にするもので、廃水規制すなわち環境保全の面
からも大きな利点となるものである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I) (式中R1は水素、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコ
    キシ基、C1〜C3のジアルキルアミノ基、C2〜C3のジヒド
    ロキシアルキルアミノ基、シアノ基またはハロゲン基で
    あり、 R2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して、水素、C1〜C4
    のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基、シアノ基、また
    はハロゲン基であり、 Kは次の式 のいずれかで表わされる基であり、ここで式中、R6およ
    びR7はそれぞれ独立して、水素またはC1〜C4のアルキル
    基であり、R8、R9およびR10はそれぞれ独立して、アミ
    ノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン基、シアノ基、C1〜C4
    アルコキシ基で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル
    基もしくはC1〜C4のアルケニル基であるか、ハロゲン
    基、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコキシ基で置換
    されていてもよいアラルキル基の四級化残基であるか、
    または、R8、R9およびR10のうちの2つはこれらが結合
    する窒素原子と一緒になって、N−5員環またはN−6
    員環を形成するものであり、そして他の1つは上記R8
    R9およびR10と同一の意味を有するものであり、 環Aは炭素環式環であり、 W−YはC−S、C−O、C−NHまたはN −N
    あり、 X はアニオンであり、 aは0または1であり、mは1〜4であり、そしてn
    は1〜4である) で表わされるアゾール型カチオン染料。
  2. 【請求項2】次の式(I a)または(I b) (式中R1、R2、R6、R7、R8、R9、R10、環A、W−Y、
    m、nおよびX は上記で定義したとおりであり、Meは
    銅、コバルト、クロム、ニッケルおよびマンガンであ
    る)で表わされる1:1含金錯体アゾール型カチオン染
    料。
  3. 【請求項3】次の式(I c)または(I d) (式中R1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、R9、R10、環A、
    W−Y、m、n、MeおよびX は上記で定義したとおり
    である)で表わされる1:1含金錯体アゾール型カチオン
    染料。
  4. 【請求項4】次の式(I e)または(I f) (式中R1、R2、R6、R7、R8、R9、R10、環A、W−Y、
    m、n、MeおよびX は上記で定義したとおりである)
    で表わされる1:1含金錯体アゾール型カチオン染料。
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