JP3019659U

JP3019659U - ヒバ包装体

Info

Publication number: JP3019659U
Application number: JP1995007217U
Authority: JP
Inventors: 眞一原
Original assignee: 株式会社原商会
Priority date: 1995-06-20
Filing date: 1995-06-20
Publication date: 1995-12-19
Anticipated expiration: 2001-06-20

Abstract

(57)【要約】【目的】入浴剤、防虫剤、消臭剤として利用でき、簡
単に製造可能で、極めて使い易いヒバ包装体を提供す
る。【構成】ヒバの樹木を０．０５〜２０ｍｍの大きさに
切り削ってヒバ細片１を作る。このヒバ細片１を、適当
量だけ透水性の袋２に封入する。更にこの袋２の外を不
通気性の外装材３で密封被包する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、治療や健康促進の為の入浴剤として、またタンス用などの防虫剤として、更には生ゴミ入れや靴箱などの消臭剤として用いるヒバ包装体に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

ヒバ（アスナロヒノキ）、特に青森県産のヒバには、天然成分であるヒノキチオールが多く含まれていて、抗菌作用、消臭作用、防虫作用などを有することが知られている。そして、このヒバ樹木からの抽出精油であるヒバ油は医療、衛生、食品、衣料などの種々の分野で利用されている。このようにヒバは極めて有益な天然物質であるが、その利用性には難があり、例えば、樹木のままでは使い辛く、ヒバ油は高価である。

【０００３】本考案はこのような点に鑑み、入浴剤、防虫剤、消臭剤などとして極めて使い易く、その上、廉価に製造できるヒバ包装体を提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のヒバ包装体の技術的手段は、ヒバの樹木から得られた０．０５〜２０ｍｍの大きさのヒバ細片と、透水性の袋とからなり、適当量のヒバ細片が袋内に封入されていることにある。

【０００５】また、このヒバ包装体を更に、不通気性の外装材で密封するようにしてもよい。

【０００６】

【作用】

本考案のヒバ包装体では、透水性の袋内にヒバ細片が封入されている。従って、これを風呂の浴湯に漬けると、ヒバ細片からヒノキチオールなどの有効成分が滲み出し、袋を通って浴湯中に溶け出る。そして、この有効成分の溶けた浴湯に入浴することにより、治療作用や健康促進作用が生ずる。また、ヒバは０．０５〜２０ｍｍの細片になっているので、浴湯との接触表面積が大で、有効成分が効率よく溶け出る。更にヒバ細片が袋でパック化されているので、取扱いが容易であり、入浴後の後始末も簡単である。

【０００７】また、不通気性の外装材で被包したものでは、有効成分の気化散逸を防止でき、長期に互って品質を安定保持できる。

【０００８】

【実施例】

本考案のヒバ包装体の実施例を図面について説明する。１はヒバ細片で、ヒバ樹木を細かなチップ状や粉粒状にしたものである。細片の粒度は０．０５〜２０ｍｍ、好ましくは０．５〜５ｍｍ程度が適当である。このヒバ細片１は、ヒバ樹木の製材時の廃材などを削って作ってもよく、また、製材時の鋸屑を利用してもよい。更にはヒバ油抽出後の残り滓を廃物利用してもよい。なお、ヒバの原材としては、ヒノキチオールをより多く含む青森ヒバを用いるのが好ましい。

【０００９】ヒバ細片１は、天日などで適当に乾燥させた後に、透水性の袋２に封入する。袋２の素材には、透水性と適当な強度とを有するものであれば、どのようなものでも使用可能である。実施例では、ポリプロピレン製不織布を用いている。また１袋当たりの封入量は用途に応じて適宜定めればよく、入浴用としては、通常、１０〜５０ｇ、好ましくは２０〜３０ｇ程度が適当である。

【００１０】以上のようにして、袋２に封入した後、更にその外側を不通気性外装材３で気密被包して、香り成分の消失などを防止し、長期的な品質保持を図る。この不通気性外装材３としては、アルミニウム箔や蒸着皮膜の貼られたプラスチックフィルムなどが適当である。

【００１１】本考案のヒバ包装体は、入浴剤として用いる場合には、外装材３のみを除去し、袋２ごと浴湯に漬ける。また、防虫剤や消臭剤として用いる場合には、袋２ごとタンスなどに入れる。湯に漬けられたヒバ細片１からはヒノキチオールなどの有効成分が滲み出し、袋２を通って浴湯全体に溶け込む。従って、これに入浴すると、ヒバが有する抗菌作用により、アトピー症やアレルギー症などに対する治療効果を期待できる他、香り成分による精神面からの生理効果、更には衛生効果や消臭効果などを期待できる。また、タンスや収納庫などに入れて、防虫剤として用いた場合には、ヒバ細片１から気化した有効成分が袋２を通って放散し、タンス内などに充満するようになるので、害虫やダニ、ゴキブリなどを寄せつけず、優れた防虫効果を期待でき、また、生ゴミ入れ、靴箱、冷蔵庫などに入れて消臭剤として用いた場合には、悪臭を効果的に消し去ることができる。

【００１２】なお、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、実用新案登録請求の記載の範囲内で自由に変形実施可能である。特に、ヒバ細片１は、ヒノキチオールなどの有効成分が溶け出し易くなっておればよいのであるから、細片の形状や大きさなどは適当に定めることができる。また、品質向上を図る為、ヒバ細片に対して各種の物理的或いは化学的な処理を加えたり、あるいは、他の物質を添加したりすることも自由である。

【００１３】

【考案の効果】

本考案のヒバ包装体は、ヒバ細片がパック化されているので、袋ごと浴湯内に投入したり、タンス内に入れたりでき、極めて使い易い。またヒバが細片化されているので、有効成分が効率よく溶け出る。従って、このヒバ包装体を入浴に用いたり、タンスなどに入れたりすることにより、治療や健康促進などの医療的効果或いは防虫効果や消臭効果などを期待できる。また、本考案のヒバ包装体は容易に製造可能で、廉価に市販提供でき、実用上、極めて有益である。

【００１４】請求項２のものでは、不通気性の外装材で被包されているので、香りなどの有効成分が気化散逸せず、長期間に互って品質を安定保持できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のヒバ包装体の斜視図。

【図２】外部包装状態の断面図。

【符号の説明】

１ヒバ細片２袋３外装材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ヒバの樹木から得られた０．０５〜２０
ｍｍの大きさのヒバ細片と、透水性の袋とからなり、適
当量のヒバ細片が袋内に封入されているヒバ包装体。
【請求項２】ヒバ細片１を封入した袋２が、更に、不
通気性の外装材３で密封被包されている請求項１記載の
ヒバ包装体。