JP3019095U - 排出機構付きシャンプー等容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器内残量が少なくなった際、空になって吸
い出せなくなる一歩手前で残量が少ないことが認識で
き、かつ、簡単な操作で約１回分の備蓄が使用できるポ
ンプ機構付き容器を提供する。 【構成】 底部３を略２分させる、所定の高さに達する
凸状起伏部９を底部の略中央部に位置させ、吸い出し用
チューブ２の下端部１２を略２分させた一方側に配設し
た構成により、残量が減ってきた際、凸状の起伏部９を
境にして、先ず、チューブ設置側１０の内容物が吸い出
されていく。そしてチューブ設置側１０の内容物がなく
なり、出なくなったのを確認したら、容器を傾け、凸状
の起伏部９で２分された反対側の備蓄側１１の底部にあ
るシャンプーを該ノズル設置側の底部の方に流し入れる
ことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、シャンプー等の液体を内容物とする、合成樹脂製の容器のうち、上 部に内容物を排出させるポンプ機構を備え、吸い出し用チューブ下端を容器底部 に配設した、排出機構付きの容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来あった、シャンプー等の液体を内容物とする容器のうち、大型のものは、 使用する際、上部にある押し圧部を手で下降させ、ポンプ機構を介してシャンプ ー等の液体の内容物を排出させる容器が広く一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の容器では、吸い出し用チューブの下端が、容器の平坦な底部に 配設されるため、内容物がなくなって、該チューブの下端に内容物が当接しなく なったら即ち吸い出せない状態となる。従来技術による容器の例を図４に示す。

【０００４】 また、大型のシャンプー容器などは、片手で上部の押し圧部を押し、もう片一 方の手で排出されるシャンプーを受け取らねばならず、いちいち手で容器を持た ないので、容量が少なくなったのに気づかず、いざ使おうと思った際に、使用量 一回分に満たない量しか出てこなかったという問題点があった。

【０００５】 そして、容器が透明ならば、内容量の減少が認識できるが、シャンプーをはじ め、液体石鹸類の多くは、乳白色不透明のポリエチレン製のブロー成形によって 成形された容器に収容されている。ポリエチレンは廉価で耐薬品性に優れ、よっ てこの類の容器の多くは不透明であるため内容量の減少が認識できない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、以上の点に鑑み考案されたもので、 シャンプー等の液体を内容物とする容器のうち、上部に内容物を排出させるた めのポンプ機構を備え、吸い出し用チューブの下端を容器底部に配設してなる排 出機構付き容器において、底部３を略２分させる、所定の高さに達する凸状起伏 部９を底部の略中央部に位置させ、吸い出し用チューブ２の下端部１２を略２分 させた一方側に配設したことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

本考案による容器は、例えばシャンプー用容器であれば、従来の使用方法と同 様にシャンプーを排出させて使用するが、残量が減ってきた際、凸状の起伏部９ を境にして、先ず、チューブ設置側の内容物が吸い出されていく。そしてチュー ブ設置側１０の内容物がなくなり、出なくなったのを確認したら、容器を傾け、 凸状の起伏部９で２分された反対側の備蓄分側１１の底部にあるシャンプーを該 ノズル設置側１０の底部の方に流し入れる。 従って、内容物がなくなる一歩手前で残量が少ないことが認知でき、かつ、容 器を傾斜させることによって使用量略一回分の備蓄分が使用できるようになる。 従って、本考案により、上記問題点は完全に解消することができる。

【０００６】

【実施例】

実施例を図面を参照して詳細に説明する。 図１は、本考案の容器本体を示す一部破断の斜視図である。図２は、本考案に おける容器底部を示す要部縦断正面図である。図３は、本考案における容器を傾 斜させ、内容物を備蓄側からチューブ設置側へ流入させたときの要部縦断正面図 である。

【０００７】 図１における符号１は、本考案による容器本体であり、合成樹脂をブロー成形 により成形される。容器本体１の上部には、内容物を排出させるためのポンプ機 構４が設置される。設置は通常、容器本体上部の開口部外周にねじを形成させて 設置されるが図示は略する。

【０００８】 該ポンプ機構には、上方に手で押して下降させ、ポンプ作用をせしめる押し圧 部５が連結されている。ポンプ機構４の下方には、内容物を吸い出すためのチュ ーブ２が接続され、該チューブは容器本体内部に縦設される。

【０００９】 以上の点については、従来技術と差異はなく、本考案の骨子は以下の構成によ るものである。

【００１０】 上述のチューブ２の下端部１２は、凸状起伏部９によって略２分された底部の 一方側であるチューブ設置側１０に配設される。

【００１１】 従って、チューブ２は、上端をポンプ機構４に接続され、下端部１２は容器本 体の底部のうち、チューブ設置側１０に配設されるよう、湾曲して容器本体内部 に縦設されるが、チューブ下端部２ａの吸い込み口１３が容器本体内面に当設し 、吸い込みに支障をきたさない方法であれば、例えば、図２に示すように、チュ ーブ２を湾曲させてもよく、反対に、湾曲させずにポンプ機構からまっすぐ垂下 させた状態でもよく、要するにチューブ設置側１０にチューブの下端部１２が配 設されれば良いものとする。

【００１０】 そして、該チューブ２の端部１２を配設したチューブ設置側１０を、外方から 認知できるように、チューブ設置側を示すマーク８を付設する。マーク８は、シ ール又は、容器本体に凹凸で刻印するも手段を選ばず、認知できれば良い。

【００１１】 底部３は、図２において詳説するが、傾斜部６ａ、６ｂを斜辺とする、所定の 高さに達する、頂上部７をもつ凸状起伏部９を中央に位置するように成形される 。

【００１２】 凸状起伏部９を形成する、傾斜部６は、適度な傾斜角をもって成形され、後で 説明する、シャンプーの流入を阻害しない程度の角度であることが望ましい。

【００１３】 また、凸状起伏部９の頂上をなす、頂上部７は、所定の高さに達しているが、 備蓄側１１に、少なくとも使用量略１回分の内容物が残りうる高さに設定する。

【００１４】 内容物を排出させるためには、押し圧部５を手で下方に下降せしめれば良いこ とは従来の技術と差異はない。

【００１５】 そして、次第に内容物が使用され減ってくると、凸状起伏部を境にして、先ず 、チューブ設置側１０の方の内容物が減っていく。そして、チューブ設置側１０ の内容物がなくなり、出なくなったのを確認したら、図３に示すように、容器を マーク８を目安にチューブ設置側１０を下方に向け、容器本体１を所定の分だけ 傾け、備蓄分側１１の内容物１３を該チューブ設置側１０の方へ流し入れる。容 器を傾斜させ、内容物の流入の状態を図３に示す。

【００１６】 以上の操作により、内容物がなくなる一歩手前で残量が少ないことが認知でき 、かつ、簡単な操作で使用量略一回分の備蓄分が使用できるようになる訳である 。

【００１７】 容器本体１を傾ける角度や時間は、内容物の粘性やその量によりさまざまであ り、適宜設定することが望ましい。

【００１８】 また、本考案は、略円筒形の容器を図示して説明したが、容器本体の形状は、 円筒形をはじめ、さまざまな形状の容器に対応可能であることは言うまでもない 。

【００１９】 そして、本考案は、凸状起伏部９を底部の略中央に配置し説明したが、備蓄分 を増加又は減少させたいときは、略中央よりずらして設置することによって、そ の量を変えることができることは言うまでもない。

【００２０】

【効果】 本考案は、以上の構成により、シャンプー等の液体内容物の容器に用いられる 、上部に押し出し用のポンプ機構を備え、吸い出し用チューブ下端を容器底部に 配設した、排出機構付きの容器において、従来から問題点であった、使おうと思 ったときに、使用量一回分に満たない量しか出てこないということが完全に解消 でき、内容物が完全になくなる一歩手前で残量が少ないことが認知でき、かつ、 使用量一回分の備蓄分を簡単な操作で取り出すことができるため、液体を収容す る大型の容器の付加価値を高めること効果は高い。

【００２１】 しかも、容器本体の製造も容易であり、従来の方法と同様な、ブロー成形によ って製造できる。以上の点による効果は非常に大きいものである。

【００２２】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の容器本体を示す一部破断の斜視図であ
る。

【図２】本考案の容器底部を示す要部縦断正面図であ
る。

【図３】本考案における容器を傾斜させ、内容物を備蓄
側からチューブ設置側へ流入させたときを示す要部縦断
正面図である。

【図４】従来の技術による容器を示す一部破断の斜視図
である。

【符号の説明】

１ 容器本体 ２ チューブ ３ 底部 ４ ポンプ機構 ５ 押し圧部 ６ 傾斜部 ７ 頂上部 ８ マーク ９ 凸状起伏部 １０ チューブ設置側 １１ 備蓄分側 １２ 下端部 １３ 内容物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シャンプー等の液体を内容物とする容器の
   うち、上部に内容物を排出させるためのポンプ機構を備
   え、吸い出し用チューブの下端を容器底部に配設してな
   る排出機構付き容器において、底部３を略２分させる、
   所定の高さに達する凸状起伏部９を底部の略中央部に位
   置させ、吸い出し用チューブ２の下端部１２を略２分さ
   せた一方側に配設したことを特徴とする。