JP3018755B2 - 船舶におけるバラストタンクのエレクトロコーティング防錆装置 - Google Patents

船舶におけるバラストタンクのエレクトロコーティング防錆装置

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JP3018755B2
JP3018755B2 JP4190117A JP19011792A JP3018755B2 JP 3018755 B2 JP3018755 B2 JP 3018755B2 JP 4190117 A JP4190117 A JP 4190117A JP 19011792 A JP19011792 A JP 19011792A JP 3018755 B2 JP3018755 B2 JP 3018755B2
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陽夫 久保田
毅一 糟谷
英世 迫口
健一 赤嶺
智世 丸子
陽一 平井
輝明 川本
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は船舶におけるバラストタ
ンク内の防錆のために用いるエレクトロコーティング防
錆装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、構造物の塗装に代わる防錆対策の
1つとして、エレクトロコーティング法による防錆装置
が採用されていた。
【0003】この従来のエレクトロコーティング防錆装
置は、構造物に陰極を配置し、海水中に陽極を配置し、
両極を電源供給装置に接続して電流を流すようにし、海
水を電気分解することにより海水中の溶存金属イオンを
構造物の海水に面している表面に付着させて皮膜を生成
させ、防錆を図るようにしたものであり、橋梁等の海洋
構造物で一部採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
エレクトロコーティング防錆装置では、対象が単純な構
造であったため、電流分布に対する考慮がそれ程必要で
はなく、又、皮膜生成についても初めから積極的に行っ
たものではなく、防錆対策の補助的手段として採用され
ていたものであり、予め生成皮膜成分、皮膜厚さなどを
計画的に意図したものではなかった。しかも、従来のエ
レクトロコーティング法による防錆装置は、単に海水中
に陽極を配置して電気化学変化により皮膜を生成させる
ものであり、船舶のバラストタンクなどの大型構造物の
単一防錆対策として考える場合は、生成皮膜の有効性を
保持するために大電流が必要となって大規模の電源供給
装置が必要となるため、これまで実用化されていなかっ
た。
【0005】そこで、本発明は、船舶のバラストタンク
内の防錆時の皮膜生成の電解効率を高めて皮膜生成を積
極的に行うと共に電流量の低減化を図り、大規模な電源
供給装置を必要としないエレクトロコーティング防錆装
置を提供しようというものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、バラストタンク内の海水中に陽極を配置
し、且つバラストタンクに陰極を配置して、両極を電源
供給装置に接続し、更に、上記バラストタンクに海水を
供給するライン途中のバラストタンクの入口側に、少な
くとも炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムと水酸化
ナトリウム又は水酸化カリウムとを均一に混合してなる
添加剤の注入装置を接続した構成とする。
【0007】又、添加剤として更にチオ尿素、ゼラチン
を混合してなるものを用いるようにしてもよい。
【0008】
【作用】バラストポンプ入口側に添加剤を注入してバラ
ストタンク内で電解効率を高める添加剤を使用すること
により、バラストタンク内の海水中に添加剤を均一に混
入することができて、添加剤により皮膜生成のための必
要電流密度を低減でき、電源供給装置の設備を大幅に低
減させることが可能となる。更に、添加剤にチオ尿素、
ゼラチンを混入させることにより生成皮膜の緻密性の向
上、バラストタンク内での電流分布の均一性が図れるこ
とになる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0010】図1(イ)(ロ)は本発明の一実施例を示
すもので、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムと水
酸化ナトリウム又は水酸化カリウムとを均一に混合して
なる添加剤1又はこれらとチオ尿素、及びゼラチンを一
定の混合比で調整したものを添加剤1として使用し、該
添加剤1を収納する添加剤注入装置2を船舶3の機関室
14内に設置し、該添加剤注入装置2からの添加剤投入
管4を、海水5を海水取入口8からバラストタンク6内
へ漲り込むパイプ9の途中に設けたバラストポンプ7の
入口側に接続し、上記添加剤注入装置2に添加剤1を貯
えて添加剤投入管4よりパイプ9に投入することによ
り、該パイプ9内の海水5と添加剤1が混合され、バラ
ストポンプ7によりバラストタンク6内に送水されるよ
うにする。更に、上記バラストタンク6内の海水10中
には、陽極11を配置し、且つバラストタンク6壁には
陰極12を配置して、該陽極11と陰極12を電源供給
装置13に接続し、電源供給装置13から電流を上記陽
極11と陰極12間に流し、バラストタンク6中の海水
10を電気分解することにより、海水10中の溶存金属
イオンを電気的に析出させ、バラストタンク6内壁面に
防錆の皮膜が形成されるようにする。バラストタンク6
に海水を漲る際に、添加剤注入装置2から添加剤1をパ
イプ9中の海水に混入させてバラストタンク6内の海水
10に添加剤1を添加し、次いで、電源供給装置13か
ら海水10中に電流を流すようにすると、バラストタン
ク6内の海水10中の溶存金属イオンが電気的にタンク
表面へ析出されて皮膜が生成させられるが、この皮膜生
成の際、海水10中に添加してある添加剤1の作用によ
って皮膜の防錆効果が向上させられる。
【0011】上記において、添加剤1として使用する炭
酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムは、エレクトロコ
ーティング中のカルシウムイオンを増加させる作用を有
し、皮膜の防錆効果を向上させて皮膜の長寿命化を促進
させることができると共に、皮膜生成のための必要電流
密度を減少させることができ、又、水酸化ナトリウム又
は水酸化カリウムも、上記炭酸ナトリウム又は炭酸水素
ナトリウムと同様に皮膜生成のための必要電流密度の低
減を図ることができる。したがって、上記炭酸ナトリウ
ム又は炭酸水素ナトリウムと水酸化ナトリウム又は水酸
化カリウムを均一に混合した添加剤を使用することによ
り、皮膜生成のための電解効率を上げて電流量の低減化
が図れ、電源供給の縮小化が図れることになる。更に、
チオ尿素を添加することにより、生成する皮膜の緻密性
を向上させ、耐食性の高い皮膜を生成することを可能と
し、又、ゼラチンを添加することにより、複雑なタンク
内構造に対して、陰影部や陽極より遠距離の部位などの
電流が到達し難い部位においても電流分布の均一性を保
つことが可能となって、皮膜生成の効果を高めることが
できる。
【0012】なお、上記実施例では、添加剤1として、
炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムと水酸化ナトリ
ウム又は水酸化カリウムを混合したもの、又はこれらに
チオ尿素、ゼラチンを混合したものについて示したが、
これらの混合比を種々変化させて使用することは可能で
あること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種
々変更を加え得ることは勿論である。
【0013】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の船舶における
バラストタンクのエレクトロコーティング防錆装置によ
れば、添加剤として、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナト
リウムと水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを均一に
混合したもの、又はこれらにチオ尿素、及びゼラチンを
一定の混合比で調整したものを使用し、該添加剤を貯え
た添加剤注入装置からの投入管を、船舶の海水取入口と
バラストポンプを結ぶパイプのバラストタンク入口側に
接続し、添加剤をバラストタンク中の海水に混入させる
ようにしたので、バラストタンク内に均一に添加剤を混
入することができて、これまでのエレクトロコーティン
グ法に加えて皮膜生成の際の電解効率を高め、皮膜の緻
密性を向上させると共に、皮膜の長寿命化を促進させ、
耐食性の高い皮膜を生成させることが可能となり、更
に、電解効率を高めたことにより電流量の低減化が図れ
るので、電気供給装置の設備の縮小、設備費の低減を図
ることが可能となる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレクトロコーティング防錆装置の一
実施例を示すもので、(イ)は概要を示す側面図、
(ロ)は図1(イ)のA−A矢視の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 添加剤 2 添加剤注入装置 3 船舶 4 添加剤投入管 7 バラストポンプ 8 海水取入口 9 パイプ(ライン) 10 海水 11 陽極 12 陰極 13 電源供給装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤嶺 健一 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 技術研究所内 (72)発明者 丸子 智世 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 技術研究所内 (72)発明者 平井 陽一 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 技術研究所内 (72)発明者 川本 輝明 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川 島播磨重工業株式会社 技術研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23F 13/00 B63B 9/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バラストタンク内の海水中に陽極を配置
    し、且つバラストタンクに陰極を配置して、両極を電源
    供給装置に接続し、更に、上記バラストタンクに海水を
    供給するライン途中に、少なくとも炭酸ナトリウム又は
    炭酸水素ナトリウムと水酸化ナトリウム又は水酸化カリ
    ウムとを均一に混合してなる添加剤の注入装置を接続し
    たことを特徴とする船舶におけるバラストタンクのエレ
    クトロコーティング防錆装置。
  2. 【請求項2】 添加剤として更にチオ尿素、ゼラチンを
    混合してなるものを用いるようにする請求項1記載の船
    舶におけるバラストタンクのエレクトロコーティング防
    錆装置。
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