JP3018223U - ゴルフシュ−ズの靴底 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 靴底の土踏まず部が前後方向の曲り及び土踏
まず部より幅広の前底部の左右方向の捩れを少なくし
て、打球時に足がしっかりと地面に支持され、姿勢が安
定した打球が出来ること。 【構成】 靴底１はかかと部1aと地面と間隙を有するよ
うに形成した土踏まず部1bと土踏まず部1bより幅広の前
底部1cとで形成されて前底部1cにはその両縁に沿って複
数のスパイク４が設けられている。土踏まず部1bには凹
部1dが形成されて凹部1d内に支持板５と例えばチタン、
ステンレス、鉄等の金属や高強度繊維補強合成樹脂の高
剛性材料で形成されバネ板６が固定されてカバ−７で覆
われている。バネ板６の形状は、長方形の本体部6aと前
底部1cの両縁に向かって除々に間隔が広がるように延び
る一対の補強片6b、6cとで形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、靴底の土踏まず部の捩れを少なくしたゴルフシュ−ズの靴底に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来実開昭63−112801号公報に靴底の土踏まず部にＦＲＴＰシ−トによるシャ ンク補強材を設けたヒ−ル付き本底が紹介されている。 このシャンク補強材は、土踏まず部の略中央位置に靴底の長手方向に除々に幅 狭になる略台形形状をしている。 このように靴底の長手方向が補強されると、靴底の前後方向の曲りに抗してバ ネ力を与えることになる。 ところで、ゴルフシュ−ズでは、打球時に図４に示すように、打球方向側に体 重が移動して靴Ａ、Ｂ共に靴底１の片側で体重を支えるため捩れた状態となる。 前記のように打球時の体と足の動きに合わせて容易に靴が捩れると、打球姿勢 が安定しないことになり、ゴルフシュ−ズとしては捩れ難い靴が望ましい。 前記公報の靴底では、略台形形状のシャンク補強材を設けているので、靴底の 前後方向の曲りに抗してバネ力を与えることになるが、土踏まず部より前側の両 側は補強がされていないので、即ち捩れ方向は補強されていないので、この靴底 をゴルフシュ−ズの靴底に用いると打球時に左右方向に捩れが発生し易く、足が しっかりと地面に支持されないため、姿勢を崩し易く、安定した打球が出来ない という欠点がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、前記靴底の土踏まず部にＦＲＴＰシ−トによるシ ャンク補強材を設けたヒ−ル付き本底をゴルフシュ−ズに実施した場合、靴全体 が左右方向に捩れるため、打球時に足がしっかりと地面に支持されず、姿勢を崩 し易く、安定した打球が出来ないことである。

【０００４】 本考案の目的は前記欠点に鑑み、靴底の土踏まず部が前後方向の曲り及び土踏 まず部より幅広の前底部の左右方向の捩れを少なくして、打球時に足がしっかり と地面に支持され、姿勢が安定した打球が出来るゴルフシュ−ズの靴底を提供す ることである。

【０００５】

【問題を解決するための手段】

本考案は、かかる目的を達成するために、 請求項１に係わる考案は、靴底の地面と間隙を有するように形成した土踏まず 部に高剛性材料のバネ板を設けた靴底において、前記バネ板は前記靴底の前記土 踏まず部より幅広の前底部の両縁に向かって除々に間隔が広がるように延びる一 対の補強片を有していることを要旨とするものである。 請求項２に係わる考案は、前記靴底の前底部にはその両縁に沿って複数のスパ イクを設けたことを要旨とするものである。

【０００６】

【作用】

請求項１に係るゴルフシュ−ズの靴底によれば、靴底１の土踏まず部1bの凹部 1d内に支持板５と高剛性材料のバネ板６、６′の一対の補強片6b、6c、6d、6eが 土踏まず部1bより幅広の前底部1cの両縁に向かって除々に間隔が広がるように延 びていると、土踏まず部1bが前後方向に曲り歩行には支障を来さず、打球時にバ ネ板６、６′の一対の補強片6b、6c、6d、6eで前底部1cの左右方向の捩れが補強 されて捩れ難くなって図４のように、打球方向側に体重が移動して、靴底１の片 側で体重を支えるように靴底１に力が作用しても足がしっかりと地面に支持され 、打球姿勢を崩し難くなつて姿勢が安定した打球が出来る。 請求項２に係るゴルフシュ−ズの靴底によれば、靴底１の前底部1cの両縁に沿 って複数のスパイク４を設けると、スパイク４で足がしっかりと地面に支持され る。

【０００７】

【実施例】 以下、図示の実施例によって本考案を説明すると、図１から図４は第１実施例 で、図１はゴルフシュ−ズの外観側面図、図２はゴルフシュ−ズの靴底の平面図 、図３はゴルフシュ−ズの靴底の断面側面図、図４はゴルフシュ−ズの捩れ動作 説明正面図である。

【０００８】 図１から図３でゴルフシュ−ズの靴底１は、天然ゴムや合成ゴムまたは合成樹 脂で足型に形成されている。 靴底１の上には天然又は合成の皮革や布などの柔軟性を有する甲皮２が固定さ れ、甲皮２の底面には凹部2aが形成されて金属板３が固定されている。 靴底１はかかと部1aと地面と間隙を有するように形成した土踏まず部1bと土踏 まず部1bより幅広の前底部1cとで形成されている。 かかと部1aには複数のスパイク４が設けられている。 土踏まず部1bから前底部1cにかけて凹部1dが形成されて凹部1d内に支持板５と バネ板６が固定されてカバ−７で覆われている。 前底部1cにはその両縁に沿って複数のスパイク４が設けられている。 前底部1cの中央には凹部1eが形成されて凹部1e内に金属板８と凸部状のカバ− ９が固定されている。

【０００９】 支持板５は例えば炭素繊維やガラス繊維やアラミド繊維やアルミナ繊維及びそ の他の有機繊維、無機繊維などの高強度繊維で補強した織布等にエポキシ樹脂、 フェノ−ル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性合成樹脂が含浸された高強度繊 維補強合成樹脂で靴底１より剛性が大きく形成されている。 バネ板６は例えばチタン、ステンレス、鉄等の金属や、支持板５と同様の高強 度繊維補強合成樹脂の高剛性材料で支持板５より剛性が大きく形成されている。 カバ−７、９は透明性の合成樹脂、合成ゴムで靴底１より柔らかい材料で形成 されている。 バネ板６の形状は、長方形の本体部6aと靴底１の土踏まず部1bより幅広の前底 部1cの両縁に向かって除々に間隔が広がるように延びる一対の補強片6b、6cとで 形成されている。

【００１０】 靴底１の土踏まず部1bの凹部1d内に支持板５と高剛性材料のバネ板６が固定さ れてバネ板６の一対の補強片6b、6cが土踏まず部1bより幅広の前底部1cの両縁に 向かって除々に間隔が広がるように延びていると、土踏まず部1bが前後方向に曲 り歩行には支障を来さず、打球時にバネ板６の一対の補強片6b、6cで前底部1cの 左右方向の捩れが補強されて捩れ難くなって図４のように、打球方向に体重が移 動して、靴底１の片側で体重を支えるように靴底１に力が作用しても足がしっか りと地面に支持され、打球姿勢を崩し難くなつて姿勢が安定した打球が出来る。 前底部1cの中央の凹部1e内に金属板８と凸部状のカバ−９が固定されているの で、従来のようにここにスパイクが設けられていると、足に載った体重を一側か ら他側に移す時、ここのスパイクを中心にかつ地面に刺さったスパイクを乗り越 えて移動することになるので邪魔であったが、スパイクに代えて金属板８と凸部 状のカバ−９を固定することで体重の移動がスム−ズになる。

【００１１】 前記のようにゴルフシュ−ズの靴底が構成されると、靴底１の土踏まず部1bが 前後方向の曲がり及び左右方向の捩れが少なくなり、歩行には支障を来さず、打 球時に足がしっかりと地面に支持され、打球姿勢を崩し難くなつて姿勢が安定し た打球が出来る。 バネ板６に設けた補強片6b、6cが靴底１の前底部1cの両縁に沿って設けたスパ イク４の方向に延びているため、地面を支持したスパイク４の並び方向に沿った 自然な曲がりを与え、急激に捩れることを防止出来る。

【００１２】 図５は第２実施例で、図５はゴルフシュ−ズの靴底の平面図である。

【００１３】 第２実施例では、土踏まず部1bから土踏まず部1bより幅広の前底部1cにかけて Ｙ字状の凹部1fが形成されて凹部1f内に図示しない支持板とバネ板６′が固定さ れてカバ−７′で覆われている。 バネ板６′の形状は、長方形の本体部6aと靴底１の土踏まず部1bより幅広の前 底部1cの両縁に向かって除々に間隔が広がるように延びる長い一対の補強片6d、 6eとで形成されている。 一対の補強片6d、6eの先端はスパイク４が重ねて固定されている。 他の構成は前記第１実施例と略同一である。

【００１４】 第２実施例のようにゴルフシュ−ズの靴底が構成されると、一対の補強片6d、 6eが前記第１実施例より前底部1c側に延びているので、左右方向の捩れが更に少 なくなり、打球時に足がしっかりと地面に支持され、打球姿勢を崩し難くなつて 姿勢が安定した打球が出来る。 バネ板６′に設けた補強片6d、6eが靴底１の前底部1cの両縁に沿って設けたス パイク４の方向に長く延びているため、地面を支持したスパイク４の並び方向に 沿った自然な曲がりを与え、急激に捩れることを防止出来る。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は前述のように構成されたから、請求項１により、バネ板の一対の補強 片が土踏まず部より幅広の前底部側に延びているので、左右方向の捩れが少なく なり、打球時に足がしっかりと地面に支持され、打球姿勢を崩し難くなつて安定 した打球が出来る。 更に請求項２により、靴底の前底部の両縁に沿って複数のスパイクを設けると 、バネ板に設けた補強片が靴底の前底部の両縁に沿って設けたスパイクの方向に 長く延びているため、地面を支持したスパイクの並び方向に沿った自然な曲がり を与え、急激に捩れることを防止出来てスパイクで足がしっかりと地面に支持さ れる。 等実用上優れた効果を奏するゴルフシュ−ズの靴底を提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例で、ゴルフシュ−ズの外観側面図で
ある。

【図２】同ゴルフシュ−ズの靴底の平面図である。

【図３】同ゴルフシュ−ズの靴底の断面側面図である。

【図４】同ゴルフシュ−ズの捩れ動作説明正面図であ
る。

【図５】第２実施例で、ゴルフシュ−ズの靴底の平面図
である。

【符号の説明】

１ 靴底 1b 土踏まず部 1c 前底部 ４ スパイク ６、６′ バネ板 6b、6c、6d、6e 補強片

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【手続補正書】

【提出日】平成７年５月１５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 靴底の地面と間隙を有するように形成し
   た土踏まず部に高剛性材料のバネ板を設けた靴底におい
   て、前記バネ板は前記靴底の前記土踏まず部より幅広の
   前底部の両縁に向かって除々に間隔が広がるように延び
   る一対の補強片を有していることを特徴とするゴルフシ
   ュ−ズの靴底。
2. 【請求項２】 前記靴底の前底部にはその両縁に沿って
   複数のスパイクを設けたことを特徴とするゴルフシュ−
   ズの靴底。