JP3017997B2 - 電界放出陰極 - Google Patents

電界放出陰極

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cathode cone
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】 本発明は、陽極との間に電界を印加して電子を放出さ
せる電界放出電極(別名、冷陰極)に関する。
【従来の技術】
従来、電界放出陰極は、半導体装置の製造と同様の微
細加工技術によって、第2図に示すように、導電性基板
としての高不純物濃度(低抵抗)のシリコン基板1上に
円錐形状のカソードコーン2を設けると共に、そのカソ
ードコーン2の少なくとも一部を囲むように絶縁層3を
設け、その絶縁層3の上面にカソードコーン2の先端部
分に臨むように放出電子流制御用のゲート電極4を設け
て構成されている。そして、カソードコーン2の材質と
して、従来では、モリブデンが用いられている(C.A.Sp
indt,I.Brodie,L.Humphrey,and E.R.Westerbeg Journal
of AppliedPysics,vol.47,No.12,p.5248)。
【発明が解決しようとする課題】 ところが、カソードコーンの材質としてのモリブデン
は、Sachtlerによる(Trans 301 Intern Vacuum Cong
r.,1965,vol.1,p.41)データから、気体吸着のし易い材
料であり、気体を吸着すると電界放出時にマイクロディ
スチャージを発生し、時間的に電流が変化するゆらぎを
惹起して放出電流を不安定にすることが知られている
(T.IEE Japan,Vol.110−A,No.6,'90 P.356)。 また、モリブデンによるカソードコーンでは、円錐基
部の直径が1μm以下と小さくなり、この電界放出陰極
をバイポーラもしくはMOS型のシリコンデバイス或はマ
イクロマシンと組み合せた構造に用いる際、シリコン基
板1との間の接触電気抵抗がかなり大きくなる。 この接触電気抵抗が大きくなると、電流を多く流す場
合にその接触電気抵抗部で電圧降下が発生するので、よ
り大きな電圧を印加しなければならなくなる。また、こ
のとき、電子放出の速度分布に関して、接触電気抵抗部
の影響による分布の拡大(電子の速度のバラツキの拡
大)が起こることも知られている(C.A.Spindt NASA−C
R−159570またはI.Brodie IEDM 89 p.521)。 そこで本発明は、カソードコーンについて改良を施し
て前記した問題を解決した電界放出陰極を提供せんとす
るものである。
【課題を解決するための手段】
このために第1の発明は、導電性基板の上にカソード
コーンを設け、該カソードコーンの少なくとも一部を囲
むように絶縁層を設け、該絶縁層の上に上記カソードコ
ーンの先端部分に臨むようにゲート電極を設けて構成し
た電界放出陰極において、上記カソードコーンの先端部
分を白金、パラジウム、イリジウム、ロジウムまたはそ
れらを含む合金で形成した。 第2の発明は、第1の発明において、上記導電性基板
をシリコン基板とし、該シリコン基板と上記カソードコ
ーンとの界面にシリサイド層を介在させて構成した。
【作用】
本発明では、カソードコーンの先端部分が白金、パラ
ジウム、イリジウム、ロジウムまたはそれらを含む合金
で形成されるので、その部分の気体吸着が少なくなり、
放出電子が安定化する。また、カソードコーンとシリコ
ン基板との界面にシリサイト層が介在するので、その部
分の接触電気抵抗が少なくなり、電圧降下が低下して、
電子の速度分布の拡大が防止できる。
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。第1図はそ
の一実施例の電界放出陰極の構造を示す断面図である。
第2図において説明したものと同一のものには同一の符
号を付した。 本実施例では、符号5で示す円錐形状のカソードコー
ンの先端部5aに白金属元素(白金、パラジウム、イリジ
ウム、ロジウムのいずれか、またはそれらを含む合金)
を用い、中間部5bに金(Au)等の導体を用い、底部5cを
上記と同様の白金属元素として、その底部5cとシリコン
基板1との界面をシリサイド化しそこにシリサイド層を
形成している。このシリサイド化はデポジション時の温
度(例えば100℃)で行なう。 上記先端部5aの白金属元素は、仕事関数が大きく電界
放出用の陰極としては適当でないと従来では考えられて
いたが、この白金属元素はモリブデンに比べて気体の吸
着熱が小さく、気体が吸着し難いという性質をもつ。す
なわち、第3図に示すように、O2、C2H4、N2、NH3、H2
のガスに対して、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、
イリジウム(Ir)、白金(Pt)はモリブデン(Mo)に比
べてその吸着熱が低い。 底部分5cとシリコン基板1とのシリサイド化された界
面(シリサイド層)は、高不順物濃度のシリコン基板に
対してそのシリサイドのバリアハイトが小さく、低接触
電気抵抗となるので、そこでの電圧降下を小さくするこ
とができる。 中間部5bは、底部5cのシリサイド部分が先端部5aまで
達しないようにする(達すると、抵抗が大きくなり融点
が低下し形状が経時変化する。)ためのものであり、シ
リサイド化しないような導体が使用されている。 以上から、真空中においてゲート電極4とカソードコ
ーン5の先端との間にバイアスを加え、同時にカソード
コーン5の先端と陽極との間に高電界を印加すると、電
子がカソードコーン5から陽極に向けて放出されるが、
その電子電流は安定化し、高電流時でもカソードコーン
5とシリコン基板1との間の接触電気抵抗による電圧降
下は小さくなり、電子の速度分布の拡大を防ぐことがで
きる。 実験では、パラジウムをカソードコーン5に用いた電
界放出陰極で、7×7アレイ(49個の電界放出電極群)
のものから、100μA程度の放出電流が得られており、
また白金を使用した場合には400μA以上の放出電流が
得られた。 なお、白金属元素としては、上記した白金、パラジウ
ム、イリジウム、ロジウムの他に、オスミニウム、ルテ
ニウムがあるが、これらは酸素に対して反応(酸化)し
易いので、カソードコーン用の材質としては適当でな
い。
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、カソードコーンの先端
部分に白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム又はそ
れらを含む合金を使用するので、気体吸着が少なく、放
出電流が安定化する。またシリコン基板に接する底部分
にシリサイド層を介在するので、その部分が低抵抗化
し、大電流放出時の電圧降下が少なく、電子放出の速度
分布の拡大を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電界放出陰極の断面図、第
2図は従来の電界放出陰極の断面図、第3図は各種材料
の気体との吸着熱と酸化物の生成熱の特性を示す図であ
る。 1……シリコン基板、2……カソードコーン、3……絶
縁層、4……ゲート電極、5……カソードコーン、5a…
…先端部、5b……中間部、5c……底部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板の上にカソードコーンを設け、
    該カソードコーンの少なくとも一部を囲むように絶縁層
    を設け、該絶縁層の上に上記カソードコーンの先端部分
    に臨むようにゲート電極を設けて構成した電界放出陰極
    において、 上記カソードコーンの先端部分を白金、パラジウム、イ
    リジウム、ロジウムまたはそれらを含む合金で形成した
    ことを特徴とする電界放出陰極。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記導電性基板をシリ
    コン基板とし、該シリコン基板と上記カソードコーンと
    の界面にシリサイド層を介在させたことを特徴とする電
    界放出陰極。
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