JP3017646U - 液体用フレキシブルコンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型車両等による輸送を必要とする震災時に
おける飲料水等の補給を考慮して、液体の充填作業が容
易で、充填後における荷姿が良好で、ホークリフト、小
型トラック等に対する積み込み及び卸下が安全かつ確実
になされ、積荷空間の有効活用が可能な液体用フレキシ
ブルコンテナを提供する。 【構成】 内袋を有するコンテナ本体を、サポータ部で
被覆してパレットに載置させ、サポータ部の側壁に表出
するポール挿入筒部に挿入したポールの上端部を枠体に
係着するとともに、下端部をパレット部のポール取付部
に嵌入して構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、飲料水、用水その他の液体を比較的小口に収納、かつ配分するタン ク形式のフレキシブルコンテナに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、各種液体を収納するフレキシブルコンテナは、内容物の充填時又は内容 物充填後におけるコンテナ本体の保形状態が不安定で形が崩れるため、充填後の 形状が著しく不整一であり、そのため自動車輸送時の積込みや配列に手間どり、 積載場所等の余積の活用が不十分となり、取扱上極めて不経済かつ不都合であっ た。これを解決するために、種々の提案がなされているが、十分に適切な手段が なく、特に、小口で搬送する飲料水その他の液体用フレキシブルコンテナでは殆 んど配慮がなされていなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、かかる実状に鑑みてなされたもので、特に比較的小型車両等による 輸送を必要とする震災時における飲料水等の補給を考慮して、液体の充填作業が 容易で、しかも、充填後における荷姿が良好であり、ホークリフト、小型トラッ ク等に対する積み込み卸下が安全かつ確実になされ、さらに集積施設等における 平面的及び立体的な積荷空間の有効活用が液体用フレキシブルコンテナを提供す ることを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、 ａ．側壁部に複数個のポール挿入筒部が突設する有蓋、有底のフレキシブルコン テナ本体と、 ｂ．フレキシブルコンテナ本体の側壁部の周長よりやや大なる周長に形成されて 、該本体を被覆し、ポール挿入筒部を表出する穿孔部を有するサポータ体と、 ｃ．樹脂フィルムからなりフレキシブルコンテナ本体に収納されて液体排出用の 抜孔を有する封筒状の内袋と、 ｄ．閉塞後の蓋の上面に載置される枠体と、 ｅ．ポール挿入筒部に挿入されて上端部が枠体に係着されるとともに、下端部が パレット部に嵌着される複数本のポールと、 ｆ．その先端が、内袋の抜孔からフレキシブルコンテナ本体及びサポータ体を貫 通してコンテナ本体外側に突出するベース部に嵌合してなるボールバルブ部と 該バルブ部の先端に連結される排液ホースとを有してなる液体排出系と、 ｇ．フレキシブルコンテナ本体を載置し、各ポールの下端部を嵌入するポール取 り付部を有するパレット部とからなる ｈ．液体用フレキシブルコンテナ をその要旨として成立するものである。

【０００５】

【実施例】

図１は、本考案に係る液体用フレキシブルコンテナの全体組立て説明図、図２ はフレキシブルコンテナ本体に内袋をセットした状態を示す説明図、図３はコン テナ本体を被覆するサポータ体を示す説明図、図４は内袋を示す説明図、図５は 本考案に係る液体排出系を示す説明図、図６は、パレット上面にコンテナ本体を 載置しパレットのポール取付部にポールの下端部を嵌入した状態を示す説明図で ある。

【０００６】 図１には、本考案に係る液体用フレキシブルコンテナＡの全体組立状態が示さ れる。本例のフレキシブルコンテナ本体１は円筒状のものであるが、四角形等の ものでも差支えない。強度、柔軟性等を考慮して合成繊維、天然繊維等のターポ リン等で作成されるものが多い。図２にも示す如く、本体１の側壁部１ａには、 複数個のポール挿入筒部２が突出する。本体１は有蓋（図６にも示される蓋部１ ｂ）、有底１ｃに形成される。各ポール挿入筒部２には後述する複数本のポール ３の各々が挿入される。

【０００７】 図３に示すサポータ部４は、液体収納後のコンテナ本体の姿勢を安定させる役 目を有し、該コンテナ本体を被覆してポール挿入筒部２を表出する穿孔部５を有 する。サポータ部４は、コンテナ本体１の側壁部１ａと同形で側壁部の周長より やや大なる周長を有して形成され、厚手のターポリン地等が好ましく使用される 。

【０００８】 図４に示す内袋６は、柔軟な樹脂フィルムで通常カゼット状に形成されて、フ レキシブルコンテナ本体内に収容され、底端部から所要高の位置に、後述の液体 排出用でボールバルブ体につながる液体排出用の抜孔７を有する。抜孔７には、 後述する液体ベース部８を内袋の内側から装着する。

【０００９】 図５に示すベース部８は、その先端のボルト部８ａが内袋６の抜孔７を貫通し 、さらに、コンテナ本体１及びサポータ部４を貫通して、サポータ部４の表面に 取付けられるフィッテイング部１０に螺着される。一方、ボールバルブ部９は、 バルブソケット１１に接着される図示しない継手管に取付けられる。符号９ａは ハンドルを示す。

【００１０】 図６には、サポータ部４に被覆されるフレキシブルコンテナ本体に内蔵される 内袋６の先端が液体収納後、結束１２されている状態が示される。また、各ポー ル３がポール挿入筒２に挿入され、その下端部がパレット１４のポール取付部１ ５に嵌入されている状態が示される。

【００１１】 図１は、本考案に係る液体用フレキシブルコンテナの完成図ともいうべきもの である。図６で、内袋６をおおった蓋１ｂの上面には、概ね４角形状等の枠体１ ６が載置され、該枠体に係止される数本のポール３が、ポール挿入筒部２に挿入 され、その上端部は枠体１６に係止１７され、また、下端部はポール取付部１５ に嵌入される。その結果コンテナ本体が安定した状態でパレット部１４上に載置 することとなる。ボールバルブ部９の先端には、排液ホース１３が連結される。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成されるものであり、フレキシブルコンテナ本体をサポ ータ体が囲設し、その側面に表出する各ポール挿入筒部に夫々ポールを挿入し該 ポールとコンテナ本体蓋部上面に載置される枠体とパレットのポール取付部との 間に固定し、コンテナ本体をパレット上面に載置するので、液体を封入したコン テナ本体が常に安定した姿勢でパレット上に積載されることとなる。実験の結果 災害時における比較的小口の給水用のコンテナ等として極めて有用であって、優 れた考案であると思料する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の係る液体用フレキシブルコンテナの全
体組立て説明図である。

【図２】フレキシブルコンテナ本体の内袋がセットされ
た状態を示す説明図である。

【図３】コンテナ本体を被覆するサポータ体を示す説明
図である。

【図４】内袋を示す説明図である。

【図５】本考案に係る液体排出系を示す説明図である。

【図６】パレット上面にコンテナ本体を載置し、パレッ
トのポール取付部にポールの下端部を嵌入した状態を示
す説明図である。

【符号の説明】

Ａ 液体用フレキシブルコンテナ １ フレキシブルコンテナ本体 １ａ 側壁部 １ｂ 蓋部 ２ ポール挿入筒部 ３ ポール ４ サポータ部 ５ 穿孔部 ６ 内袋 ７ 抜孔 ８ ベース部 ８ａ （ベース部の）ボルト部 ９ ボールバルブ部 １０ フィッテイング部 １１ バルブソケット部 １２ 結束 １３ 排液ホース １４ パレット部 １５ ポール取付部 １６ 枠体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側壁部に複数個のポール挿入筒部が突設
   する有蓋、有底のフレキシブルコンテナ本体と、該本体
   の側壁部の周長よりやや大なる周長に形成されて該本体
   を被覆し前記ポール挿入筒部を表出する穿孔部を有する
   サポータ体と、樹脂フィルムからなり前記フレキシブル
   コンテナ本体に収納されて液体排出用の抜孔を有する封
   筒状の内袋と、閉塞後の前記蓋の上面に載置される枠体
   と、前記ポール挿入筒部に挿入されて上端部が前記枠体
   に係着されるとともに、下端部が後記パレット部に嵌着
   される複数本のポールと、その先端が前記内袋の抜孔か
   らフレキシブルコンテナ本体及びサポータ体を貫通し
   て、本体外側に突出するベース部に嵌合してなるボール
   バルブ部と、該バルブ部の先端に連結される排液ホース
   とを有してなる液体排出系と、フレキシブルコンテナ本
   体を載置し前記各ポールの下端部を嵌入するポール取付
   部を有するパレット部とを設けて構成されることを特徴
   とする液体用フレキシブルコンテナ。