JP3017397U - 飲料用熱湯・冷水器等の生水煮沸装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱湯槽内の熱湯を迅速に提供可能にするばか
りでなく、極めて衛生的にし、それに熱湯槽内の熱湯が
冷えるのを防止し、且つ従来行っていた熱湯槽内に流入
する生水の手動切替えを省くことである。 【構成】 水道等から直接又は間接的に供給される生水
Ａを蓄えておく貯水槽２と、この貯水槽２内の生水Ａを
少量ずつ煮沸する煮沸ヒーター５と、この煮沸ヒーター
５にて煮沸された熱湯を蓄えておく熱湯槽８とから成
り、前記貯水槽２と前記煮沸ヒーター５との間に、この
煮沸ヒーター５にて前記貯水槽２内の生水Ａが少量ずつ
煮沸された熱湯を前記貯水槽２側へ戻るのを防ぐ逆止弁
７を接続する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として飲料用熱湯や冷水を必要とするイベント会場・控室、会社 や事務所のリフレッシュコーナー・会議室、ガソリンスタンド（客へのサービス 用）、家庭、工事現場事務所、災害現場（応急用）、スナック、飲食店、酒場等 に設置して使用される飲料用熱湯・冷水器等の生水煮沸装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の熱湯・冷水器の生水煮沸装置等は、貯水槽と熱湯槽とを直結し 、この貯水槽内の生水を熱湯槽内に直接流入させ、この熱湯槽内の生水をまとめ て加熱していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、貯水槽内から直接流入された熱湯槽内の生水をまとめて加熱し ていたので、熱湯槽内の熱湯を迅速に提供できないばかりでなく、貯水槽内の生 水を熱湯槽内に直接流入させていたため、熱湯槽内の熱湯に貯水槽内の生水が混 ざる虞があることから、極めて不衛生で、しかも、熱湯槽内の熱湯が冷える問題 があり、更に、熱湯槽内の熱湯に貯水槽内の生水が混ざるのを防止するために、 手動切替えが必要であった。

【０００４】 そこで、本考案は、上述のような課題を解決するために案出されたもので、熱 湯槽内の熱湯を迅速に提供できるようにするばかりでなく、極めて衛生的で、し かも、熱湯槽内の熱湯が冷えるのを防止できるようにし、更に、従来行っていた 熱湯槽内に流入する生水の手動切替えを省くことができるような飲料用熱湯・冷 水器等の生水煮沸装置を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上述のような目的を達成するために、水道等から直接又は間接的に 供給される生水を蓄えておく貯水槽と、この貯水槽内の生水を少量ずつ煮沸する 煮沸ヒーターと、この煮沸ヒーターにて煮沸された熱湯を蓄えておく熱湯槽とか ら成り、前記貯水槽と前記煮沸ヒーターとの間に、この煮沸ヒーターにて前記貯 水槽内の生水が少量ずつ煮沸された熱湯を前記貯水槽側へ戻るのを防ぐ逆止弁を 接続したものである。

【０００６】

【作用】

しかして、本考案にあっては、使用時に、貯水槽内の生水を煮沸ヒーターにて 少量ずつ煮沸し、ここで煮沸された熱湯が膨脹しようとするが、貯水槽と煮沸ヒ ーターとの間に逆止弁があるため、熱湯は貯水槽側へは戻らず、ポンプがなくて も沸騰圧力で重力に逆らって熱湯槽側へ上昇して熱湯槽内に流入する。

【０００７】 即ち、貯水槽内の生水を煮沸ヒーターにて少量ずつ煮沸して、その熱湯を熱湯 槽内に蓄えるようにし、また、貯水槽と熱湯槽との間の煮沸ヒーターで、生水を 加熱して殺菌可能にし、しかも、貯水槽内の生水を煮沸ヒーターにて少量ずつ煮 沸して、熱湯槽内に蓄えられる熱湯の温度を充分に上るようにする。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

【０００９】 本考案の飲料用熱湯・冷水器等の生水煮沸装置は、図１に示すように、水道等 から直接又は間接的に供給される生水を蓄えておく貯水槽２と、この貯水槽２内 の生水Ａを少量ずつ煮沸する煮沸ヒーター５と、この煮沸ヒーター５にて煮沸さ れた熱湯を蓄えておく熱湯槽８とから成り、前記貯水槽２と前記煮沸ヒーター５ との間に、この煮沸ヒーター５にて前記貯水槽２内の生水Ａが少量ずつ煮沸され た熱湯を前記貯水槽２側へ戻るのを防ぐ逆止弁７を接続したものである。

【００１０】 即ち、本考案の一使用状態を説明すると、図２及び図３に示すように、器本体 １内の上部に、水道等から直接又は間接的に供給される生水Ａを蓄えておく貯水 槽２を設け、この貯水槽２内の底部には、水位を検知して煮沸ヒーター（後述す る）への通電を開始する低水位フロートスイッチ３を設け、且つ貯水槽２内の底 面の一部には、この貯水槽２内の生水Ａを濾過する活性炭等のフィルター４を設 ける。

【００１１】 また、前記貯水槽２のフィルター４の下方には、前記フロートスイッチ３の水 位検知時に通電を開始して前記フィルター４で濾過された生水Ａを少量ずつ煮沸 する煮沸ヒーター５を設け、この煮沸ヒーター５と前記フィルター４とを、給水 管６及び逆止弁７を介して接続する。

【００１２】 それに、前記貯水槽２内の一側部からこの貯水槽２外の下側にかけた部分には 、前記煮沸ヒーター５にて煮沸した熱湯を蓄えておく熱湯槽８を設け、この熱湯 槽８と前記煮沸ヒーター５とを、給湯管９を介して接続し、且つ熱湯槽８の下端 部外周面には、熱湯槽８内の熱湯を常時所定温度（略94度以上）に保温しておく バンドヒーター等の保温ヒーター１０を設け、熱湯槽８の下端部前側又は下端部 一側には、この熱湯槽８内の熱湯を必要時に出止する給熱湯蛇口１１を取付ける 。この場合、熱湯槽８内の熱湯は外部の再沸騰スイッチ（図示せず）により100 ℃に強制沸騰も可能である。

【００１３】 更に、前記貯水槽２内の他側部には、前記煮沸ヒーター５及び熱湯槽８内で一 度沸騰された熱湯を前記貯水槽２内の生水Ａにて冷まし且つ前記貯水槽２内の生 水Ａに逆に熱を与える予冷熱槽１２を設け、この予冷熱槽１２と前記熱湯槽８と を、給湯管１３を介して接続し、且つ予冷熱槽１２内の上部には、満水を検知し て前記煮沸ヒーター５への通電を停止し前記保温ヒーター１０での保温に切替え る高水位フロートスイッチ１４を設ける。

【００１４】 そして、前記貯水槽２の予冷熱槽１２の下方には、この予冷熱槽１２内で冷ま された水を蓄えておく冷水槽１５を設け、この冷水槽１５と前記予冷熱槽１２と を、給水管１６を介して接続し、この冷水槽１５の近傍には、この冷水槽１５内 の水を更に冷却するコンプレッサー１７及び冷却ファン１８と、その冷却温度を 0℃〜 7℃に保つ冷却用サーモスタット１９とを設け、冷水槽１５の前側又は一 側には、この冷水槽１５内の冷水を必要時に出止する給冷水蛇口２０を取付ける ように形成されている。

【００１５】 尚、図中の符号２１は排生水蛇口であり、また符号２２は排熱湯蛇口である。

【００１６】 次に、本考案の一使用例の動作を説明すると、先ず、貯水槽２内に生水Ａを水 道等から直接又は間接的に供給し、この貯水槽２内の生水Ａは予冷熱槽１２内の 熱湯で若干温められ、この貯水槽２内の生水Ａの水位を低水位フロートスイッチ ３にて検知して煮沸ヒーター５への通電を開始する。続いて、貯水槽２内の生水 Ａはフィルター４を通る際に濾過されて煮沸ヒーター５に入り、この煮沸ヒータ ー５にて少量ずつ煮沸された熱湯は、逆止弁７によって貯水槽２へは戻らず、沸 騰圧力によって熱湯槽８に蓄えられる。この熱湯槽８内の熱湯はバンドヒーター 等の保温ヒーター１０にて常時所定温度（略94度以上）に保温される。この熱湯 槽８内に熱湯が一杯に蓄えられると、予冷熱槽１２に入り、ここで、煮沸ヒータ ー５等にて一度沸騰された熱湯槽８内の熱湯が貯水槽２内の生水Ａにて冷まされ て冷水槽１５に流れ込み、この冷水槽１５内の水は更にコンプレッサー１７及び 冷却ファン１８にて冷却され、この冷却温度は冷却用サーモスタット１９にて 0 ℃〜 7℃に保たれる。そして、冷水槽１５内が満水になると、予冷熱槽１２内に 熱湯が溜まるが、ここで高水位フロートスイッチ１が満水を検知して前記熱湯槽 ８の煮沸ヒーター５への通電を停止し保温ヒーター１０での保温に切替わる。ま た、貯水槽２内の生水Ａは、予冷熱槽１２内の熱湯を冷ます時に逆に熱が与えら れて、次の煮沸ヒーター５へと流れる。

【００１７】 尚、本考案の一実施例として飲料用熱湯・冷水器の生水煮沸装置を説明及び図 示されているが、これに何等限定されることなく、飲料用熱湯器のみの生水煮沸 装置に実施しても良いのは勿論である。

【００１８】

【考案の効果】

本考案の飲料用熱湯・冷水器の生水煮沸装置等は、上述のように、水道等から 直接又は間接的に供給される生水を蓄えておく貯水槽２と、この貯水槽２内の生 水Ａを少量ずつ煮沸する煮沸ヒーター５と、この煮沸ヒーター５にて煮沸された 熱湯を蓄えておく熱湯槽８とから成り、前記貯水槽２と前記煮沸ヒーター５との 間に、この煮沸ヒーター５にて前記貯水槽２内の生水Ａが少量ずつ煮沸された熱 湯を前記貯水槽２側へ戻るのを防ぐ逆止弁７を接続したことにより、使用時には 、貯水槽２内の生水Ａを煮沸ヒーター５にて少量ずつ煮沸し、ここで煮沸された 熱湯が膨脹しようとするが、逆止弁７によって、熱湯は貯水槽２側へは戻らず、 ポンプがなくても沸騰圧力で重力に逆らって熱湯槽８側へ上昇して熱湯槽８内に 流入する。

【００１９】 即ち、貯水槽２内の生水Ａを煮沸ヒーター５にて少量ずつ煮沸して、その熱湯 を熱湯槽８内に蓄えることができるため、従来のように熱湯槽内の生水をまとめ て加熱するものよりも、熱湯槽８内の熱湯を迅速に提供できるばかりでなく、貯 水槽２と熱湯槽８との間の煮沸ヒーター５で、生水Ａを加熱して殺菌することが できるため、従来のように貯水槽内の生水を熱湯槽内に直接流入させることなく 、極めて衛生的である。

【００２０】 しかも、貯水槽内の生水を煮沸ヒーター５にて少量ずつ煮沸して、その熱湯を 熱湯槽８内に蓄えることができるため、熱湯の温度が充分に上っており、従来の ように熱湯槽内の熱湯に貯水槽内の生水が混ざることなく、熱湯槽８内の熱湯が 冷えるのを防止することができ、また、従来行っていた熱湯槽内に流入する生水 Ａの手動切替えを省くことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す原理図である。

【図２】本考案の一使用状態を示す一部省略縦断正面図
である。

【図３】同じく一部省略概略図である。

【符号の説明】

１ 器本体 ２ 貯水槽 ３ 低水位フロートスイッチ ４ フィルター ５ 煮沸ヒーター ６ 給水管 ７ 逆止弁 ８ 熱湯槽 ９ 給湯管 １０ 保温ヒーター １１ 給熱湯蛇口 １２ 予冷熱槽 １３ 給湯管 １４ 高水位フロート
スイッチ １５ 冷水槽 １６ 給水管 １７ コンプレッサー １８ 冷却ファン １９ 冷却用サーモスタット ２０ 給冷水蛇口 ２１ 排生水蛇口 ２２ 排熱湯蛇口 Ａ 生水

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水道等から直接又は間接的に供給される
   生水を蓄えておく貯水槽と、この貯水槽内の生水を少量
   ずつ煮沸する煮沸ヒーターと、この煮沸ヒーターにて煮
   沸された熱湯を蓄えておく熱湯槽とから成り、前記貯水
   槽と前記煮沸ヒーターとの間に、この煮沸ヒーターにて
   前記貯水槽内の生水が少量ずつ煮沸された熱湯を前記貯
   水槽側へ戻るのを防ぐ逆止弁を接続したことを特徴とす
   る飲料用熱湯・冷水器等の生水煮沸装置。