JP3017109B2 - 外部電源方式電気防食装置 - Google Patents
外部電源方式電気防食装置Info
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- JP3017109B2 JP3017109B2 JP8294295A JP29429596A JP3017109B2 JP 3017109 B2 JP3017109 B2 JP 3017109B2 JP 8294295 A JP8294295 A JP 8294295A JP 29429596 A JP29429596 A JP 29429596A JP 3017109 B2 JP3017109 B2 JP 3017109B2
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- external power
- electrode
- electrode support
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道水や工業用水
等の導電率が低い水を貯えた金属構造物の防食に適用す
るための外部電源方式電気防食装置に関する。
等の導電率が低い水を貯えた金属構造物の防食に適用す
るための外部電源方式電気防食装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、温水器タンク内面、飲料水タ
ンク或いは工業用水の浄化槽等の金属面の腐食を防止す
るために外部電源方式による電気防食装置が設置されて
いる。該電気防食装置の電極として不溶性の電極、特に
チタン芯の表面に数ミクロンの白金をメッキした白金チ
タン電極が一般的に使用されているが、導電率が低い水
道水等では電極から温水器タンク内面等の陰極面に到達
する防食電流は該電極から離れるに従い急激に減衰する
ので、陰極面を均一に防食することが困難という問題点
があった。
ンク或いは工業用水の浄化槽等の金属面の腐食を防止す
るために外部電源方式による電気防食装置が設置されて
いる。該電気防食装置の電極として不溶性の電極、特に
チタン芯の表面に数ミクロンの白金をメッキした白金チ
タン電極が一般的に使用されているが、導電率が低い水
道水等では電極から温水器タンク内面等の陰極面に到達
する防食電流は該電極から離れるに従い急激に減衰する
ので、陰極面を均一に防食することが困難という問題点
があった。
【０００３】そこで、実開平５３−９５４２３号公報で
開示されているように、防食電流が陰極面に均一に分布
するように不溶性の線状電極を被防食構造物の内面に沿
って張りめぐらし、該線状電極が陰極面に接触して短絡
しないように、該線状電極を該被防食構造物の内面に適
宜設置した電極支持金具により適度の間隔で支持固定す
る方法が採用されている。
開示されているように、防食電流が陰極面に均一に分布
するように不溶性の線状電極を被防食構造物の内面に沿
って張りめぐらし、該線状電極が陰極面に接触して短絡
しないように、該線状電極を該被防食構造物の内面に適
宜設置した電極支持金具により適度の間隔で支持固定す
る方法が採用されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来、この電極支持金
具として図３の如く、被防食構造物に溶接等の手段によ
って固定するための支持棒５の先端に絶縁性碍子等の絶
縁部材４を取り付けたものが用いられ、線状の白金チタ
ン電極１は該絶縁部材４に巻き付けて固定している。
具として図３の如く、被防食構造物に溶接等の手段によ
って固定するための支持棒５の先端に絶縁性碍子等の絶
縁部材４を取り付けたものが用いられ、線状の白金チタ
ン電極１は該絶縁部材４に巻き付けて固定している。
【０００５】しかし、白金チタン電極１に電流を通じる
と、水道水等が電気分解され、酸化力の強い酸素ガスや
塩素ガスが発生し、該白金チタン電極１に接している絶
縁部材４が通電後数カ月で劣化破損して、白金チタン電
極１が該絶縁部材４から外れて短絡事故を起こすことが
あった。
と、水道水等が電気分解され、酸化力の強い酸素ガスや
塩素ガスが発生し、該白金チタン電極１に接している絶
縁部材４が通電後数カ月で劣化破損して、白金チタン電
極１が該絶縁部材４から外れて短絡事故を起こすことが
あった。
【０００６】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決
するためになされたものであって、線状電極表面から発
生する酸素ガスや塩素ガスによって電極支持金具の絶縁
部材が劣化せず、長期間安定した運転が維持可能な不溶
性の線状電極を使用した外部電源方式電気防食装置の提
供を目的とする。
するためになされたものであって、線状電極表面から発
生する酸素ガスや塩素ガスによって電極支持金具の絶縁
部材が劣化せず、長期間安定した運転が維持可能な不溶
性の線状電極を使用した外部電源方式電気防食装置の提
供を目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、被防食構造物の内面に電極支持金具を設置
し、防食電流が均一に分布するように該被防食構造物の
内面に沿わせて張りめぐらした不溶性の線状電極を該電
極支持金具を支点として支持し、該不溶性の線状電極を
直流電源装置のプラス側に、該被防食構造物を該直流電
源装置のマイナス側に接続して構成した電気防食装置で
あって、該電極支持金具の線状電極支持部が耐食性金属
から構成され、該線状電極支持部が絶縁部材に固定され
るものとした。該線状電極支持部と該絶縁部材とは、固
着強度等の面から一体的に成形されることが好ましい。
また、該線状電極支持部の耐食性金属は、チタン，ニオ
ブ，タンタル又はこれらの合金のいずれかで構成される
ことが好ましい。
本発明は、被防食構造物の内面に電極支持金具を設置
し、防食電流が均一に分布するように該被防食構造物の
内面に沿わせて張りめぐらした不溶性の線状電極を該電
極支持金具を支点として支持し、該不溶性の線状電極を
直流電源装置のプラス側に、該被防食構造物を該直流電
源装置のマイナス側に接続して構成した電気防食装置で
あって、該電極支持金具の線状電極支持部が耐食性金属
から構成され、該線状電極支持部が絶縁部材に固定され
るものとした。該線状電極支持部と該絶縁部材とは、固
着強度等の面から一体的に成形されることが好ましい。
また、該線状電極支持部の耐食性金属は、チタン，ニオ
ブ，タンタル又はこれらの合金のいずれかで構成される
ことが好ましい。
【０００８】
【作用】チタン，タンタル，ニオブ又はこれらの合金は
水中で強力な絶縁性の不動態皮膜を形成して耐食性を発
揮し、不溶性の線状電極に触れていても通電時に該線状
電極から発生する酸素ガスや塩素ガスによって劣化する
ことがない。また、絶縁性の不動態皮膜によりチタンの
破壊電圧は６Ｖ、タンタル，ニオブの破壊電圧は１２０
Ｖ以上を示すので該線状電極の電極電圧がこれ以下であ
れば線状電極支持部が溶出することがない。
水中で強力な絶縁性の不動態皮膜を形成して耐食性を発
揮し、不溶性の線状電極に触れていても通電時に該線状
電極から発生する酸素ガスや塩素ガスによって劣化する
ことがない。また、絶縁性の不動態皮膜によりチタンの
破壊電圧は６Ｖ、タンタル，ニオブの破壊電圧は１２０
Ｖ以上を示すので該線状電極の電極電圧がこれ以下であ
れば線状電極支持部が溶出することがない。
【０００９】更に、上記絶縁性の不動態皮膜により、チ
タン，タンタル，ニオブ又はこれらの合金に電圧が印加
されてもその表面では水の電気分解を生じないので、電
極支持金具の線状電極支持部を固定している絶縁部材も
水の電気分解で発生する酸素ガスや塩素ガスにより劣化
破損せず、該線状電極が脱落して短絡事故を起こすこと
がない。
タン，タンタル，ニオブ又はこれらの合金に電圧が印加
されてもその表面では水の電気分解を生じないので、電
極支持金具の線状電極支持部を固定している絶縁部材も
水の電気分解で発生する酸素ガスや塩素ガスにより劣化
破損せず、該線状電極が脱落して短絡事故を起こすこと
がない。
【００１０】
【発明の実施の形態】図１は、本発明に係る外部電源方
式電気防食装置に使用する電極支持金具の一実施形態を
示す一部省略正面図である。図に於いて１は白金チタン
線状電極、２は電極支持金具であって、該電極支持金具
２はチタン製の線状電極支持部３と絶縁部材４と支持棒
５とから構成されている。
式電気防食装置に使用する電極支持金具の一実施形態を
示す一部省略正面図である。図に於いて１は白金チタン
線状電極、２は電極支持金具であって、該電極支持金具
２はチタン製の線状電極支持部３と絶縁部材４と支持棒
５とから構成されている。
【００１１】線状電極支持部３は絶縁部材４の先端中心
からの立ち上がり部と、重ね合わせ部を有するリング状
の先端部とから構成されており、白金チタン線状電極１
を上記重ね合わせ部に押し込めば容易に該リング内に通
すことができる。
からの立ち上がり部と、重ね合わせ部を有するリング状
の先端部とから構成されており、白金チタン線状電極１
を上記重ね合わせ部に押し込めば容易に該リング内に通
すことができる。
【００１２】絶縁部材４はガラス繊維入りポリプロピレ
ンを上記線状電極支持部３の根元部とともに載頭円錐形
に一体的に成形したもので、底面中心から内部に向けて
支持棒５と螺合するための雌ネジ加工がされている。絶
縁部材４としては、上述したガラス繊維入りポリプロピ
レンに限られず、電気絶縁性と強度と難溶性とを備え、
且つ、温水器タンク等に使用する場合には熱膨張と収縮
の繰り返しに耐え得る公知の種々の樹脂が使用でき、ま
た、例えばガラス質粉末とマイカ粉末の混合物等無機質
を成形したものでも良い。
ンを上記線状電極支持部３の根元部とともに載頭円錐形
に一体的に成形したもので、底面中心から内部に向けて
支持棒５と螺合するための雌ネジ加工がされている。絶
縁部材４としては、上述したガラス繊維入りポリプロピ
レンに限られず、電気絶縁性と強度と難溶性とを備え、
且つ、温水器タンク等に使用する場合には熱膨張と収縮
の繰り返しに耐え得る公知の種々の樹脂が使用でき、ま
た、例えばガラス質粉末とマイカ粉末の混合物等無機質
を成形したものでも良い。
【００１３】支持棒５の先端は雄ネジ加工がしてあり、
上記絶縁部材４の底面中心の雌ネジと螺合し、図示を省
略した該支持棒５の他端を溶接等の手段により被防食構
造物に固定する。
上記絶縁部材４の底面中心の雌ネジと螺合し、図示を省
略した該支持棒５の他端を溶接等の手段により被防食構
造物に固定する。
【００１４】なお、電極支持金具２の形状は図１に示し
たものに限らず、例えば線状電極支持部３は鉤状として
も良く、絶縁部材４は円筒形等の種々のものが使用でき
る。また、絶縁部材４と支持棒５との結合手段として、
上記した螺合に限らず、一体成形等公知の種々の手段が
適用できる。
たものに限らず、例えば線状電極支持部３は鉤状として
も良く、絶縁部材４は円筒形等の種々のものが使用でき
る。また、絶縁部材４と支持棒５との結合手段として、
上記した螺合に限らず、一体成形等公知の種々の手段が
適用できる。
【実施例】次に、本発明を実際の温水器タンクに適用し
たものを図２に示す。直径１８００ｍｍ、長さ２４００
ｍｍの鋼製温水器タンク７に図２の電極支持金具２を胴
体の両端と鏡板に合計３０箇所設置し、７０ｍの白金チ
タン線状電極１を該電極支持金具２を支点として該温水
器タンク７内面に張りめぐらし、該白金チタン線状電極
１の端部を直流電源装置６のプラス側に、該直流電源装
置６のマイナス側を該温水タンク７に接続して約２Ａの
直流電流を１１ケ月流した。この間の該温水タンク７内
の水温は３６℃〜８３℃であった。試験終了後、該温水
タンク７を開放して内部点検を行ったが、いずれの電極
支持金具２にも劣化や破損は見られなかった。
たものを図２に示す。直径１８００ｍｍ、長さ２４００
ｍｍの鋼製温水器タンク７に図２の電極支持金具２を胴
体の両端と鏡板に合計３０箇所設置し、７０ｍの白金チ
タン線状電極１を該電極支持金具２を支点として該温水
器タンク７内面に張りめぐらし、該白金チタン線状電極
１の端部を直流電源装置６のプラス側に、該直流電源装
置６のマイナス側を該温水タンク７に接続して約２Ａの
直流電流を１１ケ月流した。この間の該温水タンク７内
の水温は３６℃〜８３℃であった。試験終了後、該温水
タンク７を開放して内部点検を行ったが、いずれの電極
支持金具２にも劣化や破損は見られなかった。
【００１５】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。電
極支持金具の線状電極支持部が耐食性金属で構成され絶
縁部材が線状電極と離れているので、該線状電極表面か
ら発生する酸素ガスや塩素ガスによって該極絶縁部材が
劣化して該線状電極が該電極支持金具から脱落すること
がなく、長期間外部電源方式電気防食装置の安定した運
転を維持できる。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。電
極支持金具の線状電極支持部が耐食性金属で構成され絶
縁部材が線状電極と離れているので、該線状電極表面か
ら発生する酸素ガスや塩素ガスによって該極絶縁部材が
劣化して該線状電極が該電極支持金具から脱落すること
がなく、長期間外部電源方式電気防食装置の安定した運
転を維持できる。
【図１】本発明に係る外部電源方式電気防食装置に使用
する電極支持金具の一実施形態を示す一部省略正面図で
ある。
する電極支持金具の一実施形態を示す一部省略正面図で
ある。
【図２】本発明の外部電源方式電気防食装置の取付け概
要図である。
要図である。
【図３】従来の電極支持金具の一部省略正面図である。
１ 白金チタン線状電極 ２ 電極支持金具 ３ 線状電極支持部 ４ 絶縁性樹脂 ５ 支持棒 ６ 直流電源装置 ７ 温水器タンク
Claims (3)
- 【請求項１】 被防食構造物の内面に電極支持金具を設
置し、防食電流が均一に分布するように該被防食構造物
の内面に沿わせて張りめぐらした不溶性の線状電極を該
電極支持金具を支点として支持し、該不溶性の線状電極
を直流電源装置のプラス側に、該被防食構造物を該直流
電源装置のマイナス側に接続して構成した電気防食装置
であって、該電極支持金具の線状電極支持部が耐食性金
属から構成され、該線状電極支持部が絶縁部材に固定さ
れていることを特徴とする外部電源方式電気防食装置。 - 【請求項２】 該線状電極支持部と該絶縁部材とが一体
的に成形されていることを特徴とする請求項第１項記載
の外部電源方式電気防食装置。 - 【請求項３】 該耐食性金属がチタン，ニオブ，タンタ
ル又はこれらの合金のいずれかで構成されていることを
特徴とする請求項第１項又は第２項記載の外部電源方式
電気防食装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8294295A JP3017109B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 外部電源方式電気防食装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8294295A JP3017109B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 外部電源方式電気防食装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10110282A JPH10110282A (ja) | 1998-04-28 |
| JP3017109B2 true JP3017109B2 (ja) | 2000-03-06 |
Family
ID=17805856
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8294295A Expired - Lifetime JP3017109B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 外部電源方式電気防食装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3017109B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016088587A1 (ja) * | 2014-12-02 | 2016-06-09 | Toto株式会社 | 水栓装置 |
| US10985495B1 (en) * | 2020-02-24 | 2021-04-20 | Northrop Grumman Systems Corporation | High voltage connector with wet contacts |
-
1996
- 1996-10-02 JP JP8294295A patent/JP3017109B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10110282A (ja) | 1998-04-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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