JP3016802B2 - 浴室用うたせ湯の運転制御方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、風呂装置と、浴槽中の湯をポンプにより揚
水して人体に当てるうたせ湯装置とを組合せた装置のう
たせ湯の運転制御方法に関するものである。

なお、うたせ湯とは、人体より上方に設けた吐出口よ
り大量の湯を落下または噴出させ、その水流を肩や首な
どにあてることによってマッサージを行なう入浴方法で
ある。

〔従来の技術〕

家庭の浴室で行なわれているうたせ湯は、第３図に示
すように、給湯器ａの出湯管を分岐して浴室ｂに設置し
た吐出口ｃに接続し、多機能シャワーの一つとして行な
われているので、湯の吐出方法を変えてあるだけで、基
本的にはシャワーと同じである。なお、第３図において
ｄはうたせ湯用リモコンである。

上記の如きうたせ湯は、使用した湯がそのまま排水さ
れるので、大量の湯を使用するだけに経済的損失が大き
いという問題がある。

また、大型の給湯器を使用する必要があり、その場
合、給湯器は台所用などの他の目的にも使用されること
が多いため、給湯器の同時使用時の湯温変動を受けやす
く、使用に際し不快感を与えることがある。

本発明者などは、前記の如き従来技術の問題点を改善
するため、浴槽にフィルタつきの吸水口を接続し、その
吸水口に接続した配管をポンプを介して上方に起立せし
めると共に浴槽の上部に向かって指向せしめ、その配管
の末端に浴槽より高い位置において浴槽に向かって吐出
する吐出口を接続し、前記ポンプで揚水した浴槽水を前
記吐出口から吐出させて浴槽中の人体に当て、そのうた
せ湯を浴槽中に回収せしめるようにしたうたせ湯装置を
提案した。

〔発明が解決しようとする課題〕

前記の提案によれば、浴槽中の湯を揚水してうたせ湯
を行なうので、給湯器の同時使用の如き湯温の変動が生
ずるおそれがなく、常に適温でうたせ湯を行なうことが
でき、また、うたせ湯に使用した大部分の湯が浴槽中に
回収されて経済的なうたせ湯を行なうことができる。

しかし乍ら、うたせ湯は元々多量の湯を使用するの
で、飛散して損失となる湯があるのをさけることができ
ず、長時間うたせ湯を行なうと、浴槽中の湯が次第に減
少してポンプが空運転になるおそれがある。

本発明は上記のような問題点を改善し、うたせ湯の使
用により浴槽中の水位が低下しても、自動的に湯を補給
することができるうたせ湯の運転制御方法を提供するこ
とを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、前記の如き目的を達成せんがため、給湯器
側回路と風呂追焚き側回路との間に風呂ユニット弁を有
し、その風呂ユニット弁を開いて給湯器により加熱した
湯を浴槽中に湯張りし得るようにした自動風呂装置と、
浴槽中の湯をポンプにより揚水して人体に当てるうたせ
湯装置とを組合せ、うたせ湯スイッチをオンすると、う
たせ湯用ポンプを駆動し、そのポンプ駆動中浴槽中の水
位を常に検出し、その検出値がある設定水位以下になる
と設定水位に達するまで注湯ユニット弁を開いて浴槽中
に給湯器より注湯し、かつ、入浴者が浴槽から出たとき
の急激な水位低下を検出するとうたせ湯ポンプを自動的
に停止せしめることを特徴とする。

本発明は、前記の如く、風呂ユニット弁を開いて給湯
器により加熱した湯を浴槽中に湯張りし得るようにした
自動風呂装置と、浴槽中の湯をポンプにより揚水して人
体に当てるうたせ湯装置とを組合せ、うたせ湯ポンプの
駆動中、常に浴槽中の水位を検出し、その検出値がある
設定水位以下になると設定水位に達するまで注湯ユニッ
ト弁を開いて浴槽中に給湯器より注湯し、かつ、入浴者
が浴槽から出たときの急激な水位低下を検出するとうた
せ湯ポンプを自動的に停止せしめるので、自動風呂装置
を利用したうたせ湯使用時の浴槽の湯の水位低下を未然
に防止することができると共に、入浴者がうたせ湯ポン
プのオフ操作をしなくてすむという利点がある。

〔実施例〕

以下、第１図および第２図について本発明の実施の一
例を説明する。

第１図は本発明の運転制御方式の一実施例を示すフロ
ーチャート、第２図は本発明を適用する器具の構成を示
す概要図である。

本発明の運転制御方法を説明するに先立ち、先ず器具
の構成を第２図について説明する。

第２図において、１は自動風呂装置、２はうたせ湯装
置、３は浴槽である。

自動風呂装置１は、給湯用熱交換器4aおよびそのバー
ナ4bとよりなる給湯器と、追焚用熱交換器5aおよびその
バーナ5bとよりなる風呂追焚き回路と、給湯器の出湯管
６から分岐して前記風呂追焚き回路に至る管路に配設し
た注湯ユニット弁７とを具備し、自動風呂装置用リモコ
ン８に所望の水位と湯温とを設定した後自動運転スイッ
チをオンすると、マイコン制御部よりなる自動風呂装置
用制御部９により注湯ユニット弁７を開いて給湯器によ
り加熱した湯を風呂追焚き回路を経由して浴槽３中に注
湯し、浴槽水位が設定水位になったことを水位センサ10
が検出すると前記注湯を停止し、風呂用ポンプ11を駆動
し乍らサーミスタ12により浴槽中の湯温を検出し、それ
が設定湯温に達してないときは追焚用バーナ5bに着火し
て追焚きし、設定湯温に達するとバーナ5bを消火させる
と共にポンプ11を停止させるように構成されている。な
お、前記風呂追焚き回路は、ある一定時間例えば30分毎
に自動的に運転されて設定湯温を保ち、あるいは、リモ
コン８に追焚きスイッチを具備し、その追焚きスイッチ
をオンすることにより追焚き運転を行なうように構成さ
れている。

前記うたせ湯装置２は、うたせ湯用ポンプ13により浴
槽中の湯を揚水し、浴槽に向けて高い位置に配設した吐
出口14から吐出するように構成されており、かつ、うた
せ湯用浴槽水位センサ15を具備している。なお、16はう
たせ湯用リモコン、17はうたせ湯用マイコン制御部であ
って、うたせ湯用水位センサ15がある設定水位以下であ
ることを検出すると、うたせ湯用制御部17から自動風呂
装置用制御部９に信号を送って注湯ユニット弁７を開く
と共に給湯器を稼動させるように構成されている。な
お、第２図において、18はフアン、19,19′はガス比例
弁である。

次に、本発明によるうたせ湯の運転制御方法を第１図
について説明する。

第１図に示すように、うたせ湯スイッチをオンする
と、うたせ湯用水位センサ15により浴槽の水位を検出す
ると共に、うたせ湯用ポンプ13を駆動し、そのポンプ駆
動中、水位センサ15により浴槽中の水位を検出する。そ
して、その水位検出値がある設定水位以下かどうかを判
断させ、設定水位以下であることを検出すると自動風呂
装置１の注湯ユニット弁７を開くと共に給湯器を稼動さ
せて浴槽３中に注湯し、浴槽中の水位が設定水位に達し
たら注湯ユニット弁７を閉じて給湯器の稼動を停止させ
る。浴槽水位が設定値以上のときにはうたせ湯スイッチ
をオフするまでうたせ湯ポンプを駆動する。

そして、本発明においては、前記の如くしてうたせ湯
運転を行なうと共に、水位センサ15により急激な水位下
降があったかどうかを検出し、急激な水位下降があった
ときには浴槽から人が出たものと判断してうたせ湯ポン
プ13を停止させる。このようにすると、入浴者がうたせ
湯ポンプのオフ操作をしなくてすむ。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、浴槽中の湯をポ
ンプにより揚水してうたせ湯を行なう装置において、こ
れと組合せた自動風呂装置により浴槽水位の低下を自動
的に防止すると共に、使い勝手を向上させることができ
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるうたせ湯の運転制御方法の一例を
示すフローチャート、第２図は器具の構成を示す概要図
である。第３図は従来のうたせ湯の説明図である。 １……自動風呂装置、２……うたせ湯装置、３……浴
槽、4a……給湯用熱交換器、4b……同バーナ、5a……風
呂追焚き用熱交換器、5b……同バーナ、６……出湯管、
７……注湯ユニット弁、８……自動風呂装置用リモコ
ン、９……同制御部、10,15……水位センサ、11……風
呂用ポンプ、12……サーミスタ、13……うたせ湯用ポン
プ、14……同吐出口、16……うたせ湯用リモコン、17…
…同制御部。

フロントページの続き (72)発明者 川崎 治雄 神奈川県秦野市東田原200―202 (56)参考文献 特開 平１−212860（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−146630（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61H 9/00 A61H 33/00

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】給湯器側回路と風呂追焚き側回路との間に
   風呂ユニット弁を有し、その風呂ユニット弁を開いて給
   湯器により加熱した湯を浴槽中に湯張りし得るようにし
   た自動風呂装置と、浴槽中の湯をポンプにより揚水して
   人体に当てるうたせ湯装置とを組合せ、うたせ湯スイッ
   チをオンすると、うたせ湯用ポンプを駆動し、そのポン
   プ駆動中浴槽中の水位を常に検出し、その検出値がある
   設定水位以下になると設定水位に達するまで注湯ユニッ
   ト弁を開いて浴槽中に給湯器より注湯し、かつ、入浴者
   が浴槽から出たときの急激な水位低下を検出するとうた
   せ湯ポンプを自動的に停止せしめることを特徴とする浴
   室用うたせ湯の運転制御方法。