JP3016346B2 - 物理量の予測システム - Google Patents

物理量の予測システム

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JP3016346B2
JP3016346B2 JP350895A JP350895A JP3016346B2 JP 3016346 B2 JP3016346 B2 JP 3016346B2 JP 350895 A JP350895 A JP 350895A JP 350895 A JP350895 A JP 350895A JP 3016346 B2 JP3016346 B2 JP 3016346B2
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尚哉 宮野
浩 紫冨田
泰治 池永
幸博 笹部
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  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造プラント,機械装
置等における温度,流量,圧力,電圧等の物理量の変化
を予測するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、特開平 2−170904号公報に記載
されている高炉炉熱の予測システムの構成を示すブロッ
ク図であり、図中32はデータ入力手段である。データ入
力手段32には炉熱指数,ソリューションロスカーボン
量,ステーブ熱負荷等の高炉操業データ31が与えられる
ようになっており、データ入力手段32は与えられた高炉
操業データを取り込んでデータ加工手段33に与える。
【0003】前述した炉熱指数とは、銑鉄スラグの加熱
に用いられる熱量を表し、いわゆる炉熱の指数として使
用されているものであり、羽口前の発生熱量からソリュ
ーションロス反応,H2 による還元反応,CaCO3
分解反応による吸熱を差別したものである。また、ソリ
ューションロスカーボン量とは、直接還元によりガス化
したカーボン量である。一方、ステーブ熱負荷(ST
L)とは、ステーブからの抜熱量を示すものであり、次
の(21)式で表される。 STL=F×(T0 −Ti )×k …(21) 但し、F :ステーブ量 T0 :出口水量 Ti :入口水量 k :定数
【0004】そしてデータ加工手段33は高炉操業データ
31を、例えば炉熱指数,ソリューションロスカーボン量
については、30分毎の平均の直近3時間の移動平均と
5〜7時間前の移動平均との差に加工し、またステーブ
熱負荷については、直近30分の平均値と1〜2時間前
の平均値との差に加工し、加工データをニューラルネッ
トワーク34に与える。
【0005】ニューラルネットワーク34は、後述する如
き学習を行っており、データ加工手段33から与えられた
データに基づいて例えば溶銑温度の変化を、熱くなるだ
ろう,現状の維持,低くなるだろうの3段階のそれぞれ
の確率とした予測結果35を出力する。
【0006】ニューラルネットワーク34の学習は、何時
間先を予測するかの予測時間,例えば3時間を予め定め
ておく。過去の加工データによって予測された予測結果
を現在の溶銑実績温度と3時間前の溶銑実績温度との差
によって評価し、その評価結果を教師出力37とし、また
過去の加工データを参照入力データ36として学習用パタ
ーン作成処理部38に与え、学習用パターン作成処理部38
はこれらのデータから学習用パターンを作成してニュー
ラルネットワーク34に与える。そしてニューラルネット
ワーク34は、学習用パターンに作成された参照入力デー
タ36及び教師出力37に基づいてバックプロパゲーション
法によって学習する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の予
測システムにあっては、予測結果は例えば溶銑温度が熱
くなるだろう,現状の維持,低くなるだろうの3段階で
しか認識することができず、予測結果が定量的にどのよ
うに推移するのかが分からないという問題があった。一
方、時系列データが非線形ダイナミックスによって生じ
ている場合、予測結果は予測時間が大きくなるに従って
予測誤差が増大するが、従来はこの点について何ら考慮
されておらず、予測結果の信頼性が低いという問題があ
った。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは時系列データがカオ
スである場合はリアプノフ数を、また自己相似ランダム
である場合はスケーリング係数を用いて、予測値の推移
傾向を求めることによって、非線形な時系列データであ
っても、予測結果の信頼性が高く、予測結果の推移を定
量的に求め得る物理量の予測システムを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る物理量の
予測システムは、物理量を経時的に測定して得られる時
系列データに基づいて前記物理量の変化を予測するシス
テムにおいて、予め収集された時系列データに基づいて
入力ベクトル及び出力ベクトルを作成する手段と、予測
に係る時系列データに基づいて前記入力ベクトル及び出
力ベクトルを参照して所要の予測時間における予測値を
算出する手段と、予め収集された時系列データがカオス
であるか否かを判断する手段と、予め収集された時系列
データが自己相似ランダムであるか否かを判断する手段
と、前記時系列データがカオスであると判断した場合に
は前記時系列データに基づいてリアプノフ数を演算する
手段と、前記時系列データが自己相似ランダムであると
判断した場合には前記時系列データに基づいてスケーリ
ング係数を演算する手段と、前記リアプノフ数又はスケ
ーリング係数を用いて、前記予測値の推移傾向を求める
手段とを備えることを特徴とする。
【0010】第2発明に係る物理量の予測システムは、
物理量を経時的に測定して得られる時系列データに基づ
いて前記物理量の変化を予測するシステムにおいて、予
め収集された時系列データに基づいて入力ベクトル及び
出力ベクトルを作成する手段と、作成された入力ベクト
ルと出力ベクトルとの間の因果性を学習する手段と、学
習した因果性及び予測に係る時系列データに基づいて所
要の予測時間における予測値を算出する手段と、予め収
集された時系列データがカオスであるか否かを判断する
手段と、予め収集された時系列データが自己相似ランダ
ムであるか否かを判断する手段と、前記時系列データが
カオスであると判断した場合には前記時系列データに基
づいてリアプノフ数を演算する手段と、前記時系列デー
タが自己相似ランダムであると判断した場合には前記
系列データに基づいてスケーリング係数を演算する手段
と、前記リアプノフ数又はスケーリング係数を用いて、
前記予測値の推移傾向を求める手段とを備えることを特
徴とする
【0011】
【作用】本発明にあっては、所定の測定間隔で得られた
N個の測定値からなる時系列データx(t)(t=1〜
N)について、次の(1)式を入力ベクトルとし、
(2)式を出力ベクトルとして、入力ベクトル及び出力
ベクトルの因果性を関数近似によって再構成して予測モ
デルとする。 X(t)={x(t),x(t−1),…,x(t−D+1)}…(1) Y(t+τ)=x(t+τ) …(2) 但し、D:埋め込み次元 τ:予測時間間隔
【0012】近似関数を構成するにはシンプレックス投
影型非線形回帰又はニューラルネットワークを用いて行
う。シンプレックス投影型非線形回帰は、「Sugihara,
May.Nature,Vol.344 ,pp.734-741(1990)」に詳述
されており、具体的には次のように行う。
【0013】時系列データを前半部分と後半部分とに二
分し、それぞれの時系列データについて前記(1)式及
び(2)式に基づいて入力ベクトル及び出力ベクトルを
構成する。前半の部分時系列データから構成された入力
−出力ベクトル対は参照データ(LIBRARY )と呼ばれ、
該参照データに基づいて予測を行う。
【0014】この予測は、後半の部分時系列データ(PR
EDICT )の入力ベクトルX(p)∈PREDICT に対するτ
時間経過後の予測値Z(p+τ)を得ることによってな
され、該予測値Z(p+τ)は、入力ベクトルから構成
されるD次元ユークリッド空間の中で、入力ベクトルX
(p)∈PREDICT を取り囲む最小の多面体の頂点にある
(D+1)個の入力ベクトルX(l(k))∈LIBRARY
(k=1,…,D+1:l(k);参照用入力ベクトル
の指標)について、次の(3)式及び(4)式によって
与えられる。なお、(4)式は、X(l(k))とX
(p)との間のユークリッド距離を表している。
【0015】
【数1】
【0016】次に予測時間間隔τを、例えばτ=1に固
定し、予測値Z(p+τ)とこれに対応する測定値Y
(p+τ)∈PREDICT との間の相関係数γを次の(5)
式〜(10)式によって求める。そして、求めた相関係数
γを埋め込み次元Dに対してプロットし、相関係数γが
最も1に近くなるような埋め込み次元を至適な埋め込み
次元Dとして決定する。
【0017】また、決定された埋め込み次元Dを用い
て、種々の予測時間間隔τについて前述した予測を行
い、次の(5)式〜(10)式によって相関係数γを求め
る。そして、求めた相関係数γを予測時間間隔τに対し
てプロットし、所要精度となる有効な予測時間間隔τを
求める。
【0018】
【数2】
【0019】一方、このときの予測誤差E(τ)は、予
測値Z(p+τ)とこれに対応する測定値Y(p+τ)
との平均自乗平方根誤差e(τ)を参照時系列データの
各値の標準偏差sで規格化する次の(11)式及び(12)
式に基づいて求められる。
【0020】
【数3】
【0021】このとき、時系列データがリアプノフ数λ
で特徴付けられるカオスである場合は次の(13)式が成
立することが、また、スケーリング係数Hで与えられる
自己相似ランダムである場合は次の(14)式が成立する
ことが知られている。 log {E(τ)/E(1)}=λτ+定数 …(13) log {E(τ)/E(1)}=Hlog τ …(14)
【0022】そこで、τ−log {E(τ)/E(1)}
プロット,及びlog τ−log {E(τ)/E(1)}プ
ロットを行い、直線のグラフが形成されるか否かによっ
て、カオスであるか自己相似ランダムであるかを判断
し、その直線の傾きからリアプノフ数λ又はスケーリン
グ係数Hを求めることができる。
【0023】至適な埋め込み次元D及び有効な予測時間
間隔τが求められると、これらの値並びに前述した
(1)式及び(2)式に基づいて、参照用の入力−出力
ベクトルを作成する。そして、測定された時系列データ
が与えられると、至適な埋め込み次元D及び(1)式に
基づいて入力ベクトルを作成し、参照用の入力−出力ベ
クトルを参照しながら、(3)式に基づいて予測値を算
出する。
【0024】一方、ニューラルネットワークを用いた予
測は次のように行う。この場合も前述した如く、(1)
式を入力ベクトルとし、(2)式を出力ベクトルとす
る。 X(t)={x(t),x(t−1),…,x(t−D+1)}…(1) Y(t+τ)=x(t+τ) …(2)
【0025】(1)式及び(2)式における至適な埋め
込み次元D及び有効な予測時間間隔τは、前述したシン
プレックス投影型非線形回帰によって求め、入力−出力
ベクトルを作成する。そして、この入力−出力ベクトル
の因果性を正則化ネットワーク又は多層パーセプトロン
等を用いて学習によって求める。
【0026】学習は、正則化ネットワークにあっては勾
配降下学習則及び確率的勾配降下学習則等に基づいて、
また多層パーセプトロンにあっては、バックプロパゲー
ション学習則等に基づいて行う。正則化ネットワーク及
びその学習則は、「T.Poggioand F.Girosi ,Proceedin
gs of the IEEE ,Vol.78, No.9 ,pp1481-1497 (199
0 )」において、また多層パーセプトロンとその学習則
は、「D.E.Rumelhart ,J.L.McClelland, and the PDP
Research Group ,Parallel DistributedProcessing,
pp318-362 (MIT Press ,Cambridge , 1986 )」にお
いて詳述されている。なお、正則化ネットワークの予測
値である出力F(X(t) )は次の(15)式で表され、多
層パーセプトロンの予測値である出力F(X(t) )は次
の(16)式及び(17)式で表される。
【0027】
【数4】
【0028】そして、測定された時系列データが与えら
れると、至適な埋め込み次元D及び(1)式に基づいて
入力ベクトルを作成し、それを学習がなされたニューラ
ルネットワークに与え、その出力F(X(t) )を予測値
として得る。
【0029】更に、シンプレックス投影型非線形回帰又
はニューラルネットワークによって求めた予測値の推移
傾向を、次の(18)式によって算出されるパラメータK
によって求める。
【0030】
【数5】
【0031】(18)式中のc(τ)は、時系列データが
カオスであるならばリアプノフ数λを用いる次の(19)
式とし、時系列データが自己相似ランダムであるならば
スケーリング係数Hを用いる次の(20)式とする。これ
によって、予測時間間隔τが大きくなるに従って増大す
る予測誤差も考慮され、予測値の推移傾向はパラメータ
Kによって正しく評価される。 c(τ)=exp(−λτ) …(19) c(τ)=τ-H …(20)
【0032】(18)式によって求められたK値が+1で
あった場合、T時間以内に予測値は現在の値に対してs
程度まで上昇する傾向があるといえ、逆に、K値が−1
であった場合、T時間以内に予測値は現在の値からs程
度まで下降する傾向があるといえる。
【0033】なお、(18)式中の標準偏差sは、シンプ
レックス投影型非線形回帰を用いて予測値を求めた場
合、参照データに使用した時系列データの標準偏差を用
い、ニューラルネットワークを用いて予測値を求めた場
合、学習に使用した時系列データの標準偏差を用いる。
但し、本発明にあっては、標準偏差sに代えて、例え
ば、下限値と上限値との間の差を用いてもよい。
【0034】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て具体的に説明する。図1は本発明に係る物理量の予測
システムの構成を示すブロック図であり、高炉に適用し
た場合を示している。また、図2及び図3は図1に示し
たコンピュータの動作手順を示すフローチャートであ
る。高炉10には複数のセンサを備える測定器11が取付け
てあり、測定器11が経時的に測定したステーブ冷却水の
給排水温度差及びCO/CO2 濃度比等の測定値はコン
ピュータ1の算出部2に与えられるようになっている。
算出部2は与えられた測定値を、例えば予め設定された
下限値と上限値の差に対して規格化して時系列データと
し、該時系列データ及び後述する如く求めた埋め込み次
元Dに基づいて次の(1)式で示される入力ベクトルを
形成する。 X(t)={x(t),x(t−1),…,x(t−D+1)}…(1) 但し、D:埋め込み次元
【0035】算出部2は前同様に規格化した時系列デー
タを予め収集し(ステップS1)ており、算出部2は該
時系列データに基づいて、次のように埋め込み次元Dを
決定して参照時系列データとすべく、入力ベクトル及び
次の(2)式で示される出力ベクトルを形成する。 Y(t+τ)=x(t+τ) …(2) 但し、τ:予測時間間隔
【0036】図4は高炉のステーブ冷却水の給排水の平
均温度差を10分間隔で測定した結果を示すグラフであ
り、図5は高炉内のCO/CO2 濃度比を10分間隔で
測定した結果を示すグラフである。図4及び図5の如
く、ステーブ冷却水の給排水の平均温度差及びCO/C
2 濃度比は、細かい変動を伴って不規則に変動してい
る。このような測定値が規格化されて時系列データとし
て予め収集されている。
【0037】予め収集した時系列データを前半の参照デ
ータ(LIBRARY )と後半の部分時系列データ(PREDICT
)とに二分し、参照データに基づいて次の(3)式及
び(4)式によって示されるシンプレックス投影型非線
形回帰による予測値Z(p+τ)を種々の埋め込み次元
Dについて求め(ステップS2)、次の(5)〜(10)
式に基づいて部分時系列データ(PREDICT )における予
測値Z(p+τ)に対応する測定値Y(p+τ)と予測
値Z(p+τ)との関の相関係数γを算出する(ステッ
プS3)。
【0038】
【数6】
【0039】そして、相関係数γを埋め込み次元Dに対
してプロットし、相関係数γが最も1に近づくような埋
め込み次元Dを至適な埋め込み次元Dとする(ステップ
S4)。
【0040】図6は図4に示したステーブ給排水温度差
の時系列データを用いた場合のD−γプロットを示すグ
ラフであり、図7は図5に示したCO/CO2 濃度比の
時系列データを用いた場合のD−γプロットを示すグラ
フである。なお、両図6,7とも予測時間間隔τは1で
ある。両図6,7から明らかな如く、埋め込み次元Dの
範囲は10次元以下でよく、また至適な埋め込み次元D
は3次元である。
【0041】至適な埋め込み次元Dが求められると、算
出部2は該埋め込み次元Dにおいて予測時間間隔τを種
々変化させ、前同様に相関係数γを求め、求めた相関係
数γを予測時間間隔τに対してプロットして有効な予測
時間間隔τを求める(ステップS5)。
【0042】至適な埋め込み次元D及び有効な予測時間
間隔τが求められると、算出部2は、前述した有効な予
測時間間隔τを求める際に算出した予測値Z(p+τ)
と、後半の部分時系列データ(PREDICT )における予測
値Z(p+τ)に対応する測定値との平均自乗平方根誤
差e(τ)、及び参照用時系列データの各値の標準偏差
sに基づいて、次の(11)式及び(12)式より予測誤差
E(τ)を求める(ステップS6)。
【0043】
【数7】
【0044】そして、算出部2はτ−log {E(τ)/
E(1)}プロットを行って、プロットの直線性から時
系列データの特徴がカオスであるか否かを判断し(ステ
ップS7)、カオスである場合、τ−log {E(τ)/
E(1)}プロットの傾きからリアプノフ数λを演算し
(ステップS8)、それをK値算出部4に与える。ステ
ップS7において、時系列データがカオスでないと判断
した場合は、log τ−log {E(τ)/E(1)}プロ
ットを行って、時系列データが自己相似ランダムである
か否かを判断し(ステップS9)、自己相似ランダムで
あると判断した場合は、log τ−log {E(τ)/E
(1)}プロットの傾きからスケーリング係数Hを演算
し(ステップS10)、それをK値算出部4に与える。
【0045】図8はステーブ冷却水の給排水温度差時系
列データのτ−log {E(τ)/E(1)}プロットを
示すグラフであり、図9はCO/CO2 濃度比の時系列
データのlog τ−log {E(τ)/E(1)}プロット
を示すグラフである。両図8,9から明らかな如く、ス
テーブ冷却水の給排水温度差時系列データはリアプノフ
数λ=0.108のカオスであり、CO/CO2 濃度比
の時系列データはスケーリング係数H=0.388の自
己相似ランダムである。
【0046】一方、至適な埋め込み次元D及び有効な予
測時間間隔τに基づいて、算出部2は前述した(1)式
及び(2)式に基づいて入力ベクトル及び出力ベクトル
を作成し(ステップS11)て参照時系列データとし、こ
れを記憶部3に与える(ステップS12)。
【0047】また、算出部2は予測すべき時系列データ
を読み込むと、至適な埋め込み次元D及び(1)式に基
づいて入力ベクトルを作成し(ステップS13)、記憶部
3に記憶された参照用データを参照しつつ、シンプレッ
クス投影型非線形回帰によって予測値を算出し(ステッ
プS14)てそれをK値算出部4に与える。
【0048】K値算出部4には算出部2から、前述した
標準偏差s、及び予測値Z(t+τ),Z(t+τ−
1)も与えられるようになっており、K値算出部4は次
の(18)式によって、前記予測値の推移傾向を示すパラ
メータであるK値を算出し(ステップS15)、それを出
力部5に与えてモニタ12に表示させると共に、高炉10の
操業の管理に用いるべく上位コンピュータ(図示せず)
に出力させる。なお、(18)式中のc(τ)は、カオス
である場合は次の(19)式を、また自己相似ランダムで
ある場合は次の(20)式の値を用いる。
【0049】
【数8】
【0050】なお、前述した算出部2,記憶部3,及び
K値算出部4はソフトウェアとして構成してもよいし、
専用LSI を用いてハードウェアとして構成してもよいこ
とはいうまでもない。
【0051】図11は、本発明の他の実施例を示すブロッ
ク図であり、ニューラルネットワークを用いた場合を示
している。また、図12及び図13は図11に示したコンピュ
ータの動作手順を示すフローチャートである。算出部6
は、測定器11が経時的に測定した測定値が予め収集し
(ステップS21)ており、算出部6はそれを規格化して
時系列データとし、該時系列データに基づいて前述した
如く、予測値Z(p+τ)及び相関係数γを算出し(ス
テップS22,23)て、至適な埋め込み次元D及び有効な
予測時間間隔τを求める(ステップS24,25)。
【0052】また、予測誤差E(τ)を算出し(ステッ
プS26)、算出した予測誤差E(τ)に基づいて時系列
データがカオスであるか(ステップS27)、自己相似ラ
ンダムであるか(ステップS29)を判断し、カオスであ
る場合はリアプノフ数λを、自己相似ランダムである場
合はスケーリング係数Hをそれぞれ演算し(ステップS
28,30)、それをK値算出部8に与える。
【0053】一方、算出部6は、至適な埋め込み次元D
及び有効な予測時間間隔τに基づいて入力ベクトル及び
出力ベクトルを作成し(ステップS31)、作成した入力
ベクトル及び出力ベクトルをニューラルネットワーク7
に与える(ステップS32)。ニューラルネットワーク7
は、例えば正則化ネットワーク又は3層パーセプトロン
を備えており、与えられた入力ベクトルと出力ベクトル
との因果性を、入力ベクトルから出力ベクトルへの写像
として学習する(ステップS33)。
【0054】算出部6は予測に係る測定値が与えられる
と、至適な埋め込み次元Dに基づいて入力ベクトルを形
成し(ステップS34)、学習がなされたニューラルネッ
トワーク7に与える。ニューラルネットワーク7は与え
られた入力ベクトルに基づいて予測値を算出し(ステッ
プS35)、算出した予測値をK値算出部8に与える。
【0055】K値算出部8には算出部6から前述した標
準偏差s、ニューラルネットワーク7から予測値Z(t
+τ),Z(t+τ−1)も与えられるようになってお
り、K値算出部8は前述した(18)式によってK値を算
出し(ステップS36)、それを出力部9に与えてモニタ
12に表示させると共に、高炉10の操業管理に用いるべく
上位コンピュータ(図示せず)に出力する。
【0056】図13及び図14はステーブ冷却水の給排水平
均温度差の予測値の推移傾向を表すK値の算出結果を示
すグラフである。図13は、τ=1,2,3とした入力−
出力ベクトル対を用いてそれぞれ学習された3種類の正
則化ネットワークによる予測値に基づいて算出されたK
値を、また図14はτ=1とした入力−出力ベクトル対を
用いて学習された正則化ネットワークによって2回帰還
させた予測値に基づいて算出されたK値をそれぞれ示し
ている。なお、図中、実線はK値を、破線は実測値をそ
れぞれ示している。
【0057】図13から明らかな如く、算出されたK値か
ら予測値の推移の傾向が良く判定できることが分かる。
また、図14の如く、τ=1で学習した正則化ネットワー
クを用いた場合、3種類のネットワークを用いたときと
異なり、誤差の増幅のために図13に示したK値の推移傾
向が誇張された結果となっている。3種類の正則化ネッ
トワークを用いるのがよいか、1種類の正則化ネットワ
ークを用いるのがよいかは、予測結果によるプラントの
制御,管理の容易さ、有効性等に応じて選択すればよ
い。
【0058】このようにニューラルネットワーク7を用
いることによって、前述したシンプレックス投影型非線
形回帰計算を行う場合に比べ、計算に要する時間が少な
くなる。一方、シンプレックス投影型非線形回帰計算に
あっては、ニューラルネットワーク7を用いる場合のよ
うに、学習を行わなくてよいという利点がある。なお、
前述した算出部6,ニューラルネットワーク7,及びK
値算出部8はソフトウェアとして構成してもよいし、専
用LSI を用いてハードウェアとして構成してもよいこと
はいうまでもない。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明に係る物理量
の予測システムにあっては、予測値の信頼性が高く、ま
た予測値の推移傾向が定量的に算出されるため、製造装
置等の制御タイミング及び制御量を的確に判断し得、安
定した操業が実現される等、本発明は優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る物理量の予測システムの構成を示
すブロック図である。
【図2】図1に示したコンピュータの動作手順を示すフ
ローチャートである。
【図3】図1に示したコンピュータの動作手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】高炉のステーブ冷却水の給排水の平均温度差を
10分間隔で測定した結果を示すグラフである。
【図5】高炉内のCO/CO2 濃度比を10分間隔で測
定した結果を示すグラフである。
【図6】図4に示したステーブ冷却水の給排水温度差の
時系列データを用いた場合のD−γプロットを示すグラ
フである。
【図7】図5に示したCO/CO2 濃度比の時系列デー
タを用いた場合のD−γプロットを示すグラフである。
【図8】ステーブ冷却水の給排水温度差時系列データの
τ−log {E(τ)/E(1)}プロットを示すグラフ
である。
【図9】CO/CO2 濃度比の時系列データのlog τ−
log {E(τ)/E(1)}プロットを示すグラフであ
る。
【図10】本発明の他の実施例を示すブロック図であ
る。
【図11】図11に示したコンピュータの動作手順を示す
フロチャートである。
【図12】図11に示したコンピュータの動作手順を示す
フロチャートである。
【図13】ステーブ冷却水の給排水平均温度差の予測値
の推移傾向を表すK値の算出結果を示すグラフである。
【図14】ステーブ冷却水の給排水平均温度差の予測値
の推移傾向を表すK値の算出結果を示すグラフである。
【図15】高炉炉熱の予測システムの構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ 2 算出部 3 記憶部 4 K値算出部 5 出力部 6 算出部 7 ニューラルネットワーク 8 K値算出部 9 出力部 10 高炉 11 計測器 12 モニタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹部 幸博 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 東口 博実 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−21307(JP,A) 特開 昭61−51208(JP,A) 特開 平5−204407(JP,A) 特開 平2−170904(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 23/02 G05B 17/02 G06F 15/18 G06F 17/00 G06G 7/60

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物理量を経時的に測定して得られる時系
    列データに基づいて前記物理量の変化を予測するシステ
    ムにおいて、 予め収集された時系列データに基づいて入力ベクトル及
    び出力ベクトルを作成する手段と、予測に係る時系列デ
    ータに基づいて前記入力ベクトル及び出力ベクトルを参
    照して所要の予測時間における予測値を算出する手段
    と、予め収集された時系列データがカオスであるか否か
    を判断する手段と、予め収集された時系列データが自己
    相似ランダムであるか否かを判断する手段と、前記時系
    列データがカオスであると判断した場合には前記時系列
    データに基づいてリアプノフ数を演算する手段と、前記
    時系列データが自己相似ランダムであると判断した場合
    には前記時系列データに基づいてスケーリング係数を演
    算する手段と、前記リアプノフ数又はスケーリング係数
    を用いて、前記予測値の推移傾向を求める手段とを備え
    ることを特徴とする物理量の予測システム。
  2. 【請求項2】 物理量を経時的に測定して得られる時系
    列データに基づいて前記物理量の変化を予測するシステ
    ムにおいて、 予め収集された時系列データに基づいて入力ベクトル及
    び出力ベクトルを作成する手段と、作成された入力ベク
    トルと出力ベクトルとの間の因果性を学習する手段と、
    学習した因果性及び予測に係る時系列データに基づいて
    所要の予測時間における予測値を算出する手段と、予め
    収集された時系列データがカオスであるか否かを判断す
    る手段と、予め収集された時系列データが自己相似ラン
    ダムであるか否かを判断する手段と、前記時系列データ
    がカオスであると判断した場合には前記時系列データに
    基づいてリアプノフ数を演算する手段と、前記時系列デ
    ータが自己相似ランダムであると判断した場合には前記
    時系列データに基づいてスケーリング係数を演算する手
    段と、前記リアプノフ数又はスケーリング係数を用い
    て、前記予測値の推移傾向を求める手段とを備えること
    を特徴とする物理量の予測システム。
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