JP3016078B1 - 水噴射式の船舶用推進装置 - Google Patents

水噴射式の船舶用推進装置

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JP3016078B1 JP10316116A JP31611698A JP3016078B1 JP 3016078 B1 JP3016078 B1 JP 3016078B1 JP 10316116 A JP10316116 A JP 10316116A JP 31611698 A JP31611698 A JP 31611698A JP 3016078 B1 JP3016078 B1 JP 3016078B1
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Abstract

【要約】 【課題】 従来普通の船体にも後付けで取付可能で適用
範囲が広く、しかも構造簡単で低コストの水噴射式の船
舶用推進装置を提供する。 【解決手段】 推進装置Aは、船体Bの外端部に鉛直軸
線回りに360°旋回自在に取付けられて上下方向に延
び下端が水面下に没する旋回管Pと、船体B内に設けら
れて旋回管P内に水を圧送供給可能な水供給源Wと、旋
回管Pを任意の旋回位置に旋回操作するための旋回操作
手段Cとを備え、旋回管Pの下端には略水平方向を向く
水噴射口Nが開口する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水の噴射力を利用
して船舶を任意の方向に推進可能な水噴射式の船舶用推
進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水噴射式の船舶用推進装置におい
ては、船体の特定位置に水ポンプを設置して該ポンプの
吐出口を水噴射口とし、その後方に、前記水噴射口より
噴射された水の噴流方向を左右に変更制御する進路変更
用ディフレクタと、噴流の向きを反転して前後進を切換
える前後進切換用ディフレクタとを配設していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の推進装置で
は、水ポンプの吐出口(噴射口)後方に、上記のように
進路変更用と前後進切換用の都合2つの独立したディフ
レクタ機構を配設する必要がある上、水ポンプの設置部
位も限定されてしまい、そのため、それらディフレクタ
機構や水ポンプを取付ける船体も特別な専用のものが必
要となり、全体として構造が複雑でコストが嵩み、操作
も面倒である等の問題があった。
【0004】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであって、上記問題を解決することができる水噴射式
の船舶用推進装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、船体の外端部に鉛直軸線回りに3
60°旋回自在に取付けられて上下方向に延び下端が水
面下に没する旋回管と、船体内に設けられて前記旋回管
内に水を圧送供給可能な水供給源と、前記旋回管を任意
の旋回位置に旋回操作するための旋回操作手段とを備え
ており、前記旋回管は、船体の外端部に前後揺動自在に
取付けた支持体に旋回自在に支持されると共に、該旋回
管の下端には略水平方向を向く水噴射口が開口し、その
旋回管と船体との間には、水噴射口が後向きとなるよう
に旋回管を旋回させる船体前進時に該旋回管の前方揺動
を規制する第1のストッパ手段と、水噴射口が前向きと
なるように旋回管を旋回させる船体後進時に該旋回管の
後方揺動を規制する第2のストッパ手段とが設けられる
ことを特徴としている。この特徴によれば、旋回管に対
する単なる旋回操作によって水噴射口からの水の噴流方
向を360°自在に変えて操船可能となり、またその旋
回管は、これを従来普通の船体にも後付けで容易に取付
可能である上、管内に水を圧送供給する水供給源を船体
の内部に高い自由度を以て設置可能であり、更に従来装
置のように独立した2つのディフレクタ機構を設ける必
なくなる。そして、前記船体前進時には、水の噴射
反力で旋回管が前方揺動するのを第1のストッパ手段に
より規制でき、また障害物の衝突等に因り旋回管が前方
より外力を受けた場合には旋回管を後方へ無理なく撥ね
上げ揺動させて逃がすことができる。一方、前記船体後
進時には、水の噴射反力で旋回管が後方揺動するのを第
2のストッパ手段により規制できる。
【0006】更に請求項の発明は、請求項の発明の
上記特徴に加えて、前記第1のストッパ手段が、前記支
持体と、前記船体前進時に該支持体に係合するように船
体に設けたストッパ部材とより構成され、また前記第2
のストッパ手段が、前記ストッパ部材と、前記船体後進
時に該ストッパ部材に係合するように該旋回管に設けた
係止部材とより構成され、前記係止部材とストッパ部材
との係脱が前記旋回管の旋回動作に応じて自動的に行わ
れるようにしたことを特徴とし、この特徴によれば、船
体側の共通のストッパ部材が旋回管の前方揺動および後
方揺動の何れのストッパ手段にも兼用され、しかもその
ストッパ部材と旋回管側の係止部材との係脱が旋回管の
旋回動作に応じて自動化されるため取扱い操作が簡便と
なる。
【0007】更にまた請求項の発明は、船体の外端部
に鉛直軸線回りに360°旋回自在に取付けられて上下
方向に延び下端が水面下に没する旋回管と、船体内に設
けられて前記旋回管内に水を圧送供給可能な水供給源
と、前記旋回管を任意の旋回位置に旋回操作するための
旋回操作手段とを備えており、前記旋回管の下端には略
水平方向を向く水噴射口が開口し、前記支持体の上部に
は、前記旋回管の上端部にシール部材を介して回転自在
に嵌合する蓋体が装着され、その蓋体には、前記水供給
源に連なる可撓性の接続管が接続されることを特徴とし
ている。この特徴によれば、旋回管に対する単なる旋回
操作によって水噴射口からの水の噴流方向を360°自
在に変えて操船可能となり、またその旋回管は、これを
従来普通の船体にも後付けで容易に取付可能である上、
管内に水を圧送供給する水供給源を船体の内部に高い自
由度を以て設置可能であり、更に従来装置のように独立
した2つのディフレクタ機構を設ける必要はなくなる。
そして、旋回管の旋回動作によっても接続管が捩じられ
ることはなく、また旋回管の後方揺動によっても接続管
が無理に曲げられることはない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。
【0009】添付図面において、図1は、本発明推進装
置を組み込んだ船の一実施例を示す全体側面図、図2
は、船体前進時における本発明推進装置の要部を示す拡
大縦断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は、ス
トッパ部材を示す底面図(図2の4矢視拡大図)、図5
は図4の5−5線断面図、図6は図2の6−6線断面
図、図7は図6の7矢視図、図8は船体前進時における
本発明推進装置の要部を示す図2対応図、図9は本発明
の別の実施例の要部を示す図2対応図、図10は図9の
10−10線断面図である。
【0010】先ず、図1において、水面上に浮かぶ船体
Bには、これを前後左右何れの方向にも推進可能な水噴
射式の推進装置Dが搭載される。この推進装置Dは、船
体Bの後端部に鉛直軸線回りに360°旋回自在に取付
けられて上下方向に延び下端が水面下に没する旋回管P
と、船体B内に設けられて旋回管P内に水を圧送供給可
能な水供給源Wと、旋回管Pを任意の旋回位置に旋回操
作するための旋回操作手段Cとを備えている。次に図2
〜8図を併せて参照して、推進装置各部の構成を具体的
に説明する。
【0011】前記旋回管Pは、その大部分が上下にスト
レートに延びる円筒管より構成されるが、その下端部P
dは、該管Pの縦軸線(鉛直軸線)に対し略直角に屈曲
形成されており、これにより、旋回管Pの下端開口は略
水平方向を向く水噴射口Nとされる。
【0012】船体Bの後端部には、上下方向に延びる概
ね円筒状の支持体1が前後揺動自在に取付けられてお
り、この支持体1には、旋回管Pのストレートな上半部
が上下一対のベアリング2U ,2L を介して360°回
転自在に且つ同心状に挿通支持される。その支持体1の
上部前面には複数のヒンジブラケット1aが一体的に突
設され、また船体Bの後端部に固着したスタンブラケッ
ト2の上面にも複数のヒンジブラケット2aが一体的に
突設され、それらヒンジブラケット1a,2aを貫通し
て船体Bの左右方向に延びる枢軸3を介して支持体1
(従って旋回管P)が船体Bに対し前後揺動自在に支持
される。
【0013】旋回管Pの上半部(図示例では上部ベアリ
ング2U の上側)外周には操舵用ウォームホイール4が
固着されており、一方、このウォームホイール4に対応
して支持体1の上部周壁に膨出形成したギヤハウジング
1g内には、該ウォームホイール4と噛み合うウォーム
5が回転自在に配設される。そのウォーム5の外端はギ
ヤハウジング1gの一側外方に延びていて、支持体1に
固定の油圧モータ又は電気モータ等のアクチュエータA
に連動連結される。このアクチュエータAを作動させて
ウォーム5を任意の方向に所定回数だけ回転駆動する
と、これに連動してウォームホイール4、従って旋回管
Pを鉛直軸線回りに任意の方向に所定角度回転させるこ
とができる。而してウォームホイール4、ウォーム5及
びアクチュエータAにより前記旋回操作手段Cが構成さ
れる。
【0014】また支持体1の上端部には、その上端開口
を覆う蓋体Tが着脱可能に嵌合固着されており、その蓋
体Tの内面には段付きの環状凹部6が形成される。その
環状凹部6の、開口端寄りの大径部6aにはベアリング
7を介して旋回管Pの上端部外周が回転自在に嵌合支持
され、また前記大径部6aに段差を介して隣接する小径
部6bには、旋回管Pの上端部外周が摺接する環状シー
ル部材8が装着され、このシール部材8により蓋体Tの
内部空間と旋回管P内との間が水密にシールされる。蓋
体Tの頂部には、可撓性ホース等の可撓管よりなる接続
管9の一端が接続され、この接続管9の他端は、次に説
明する船体B内の水供給源Wに接続される。
【0015】前記水供給源Wは、船体B内の適所に設置
され船外の水を吸い込んで吐出口より圧送可能な水ポン
プ10と、この水ポンプ10に連動連結され該ポンプ1
0を回転駆動するエンジンE又はモータとより構成され
ており、その水ポンプ10の吐出口が前記接続管9に直
接或いは他の接続管を介して接続される。尚、前記水ポ
ンプ10としては、旋回管Pへの水供給に専用のものを
用意してもよいし、或いは船に常備される作業用や清掃
用の水ポンプを旋回管Pへの水供給に兼用するようにし
てもよい。
【0016】また旋回管Pと船体Bとの間には、水噴射
口Nが後向きとなる旋回位置に旋回管Pを旋回させる船
体前進時(図2参照)に該旋回管Pの前方揺動を規制す
る第1のストッパ手段S1 と、水噴射口Nが前向きとな
る旋回位置に旋回管Pを旋回させる船体後進時(図8参
照)に該旋回管Pの後方揺動を規制する第2のストッパ
手段S2 とが設けられる。次にそれらストッパ手段
1 ,S2 の構造を具体的に説明する。
【0017】前記第1のストッパ手段S1 は、支持体1
と、前記船体前進時に該支持体1に係合するように船体
Bに設けたストッパ部材11とより構成される。そのス
トッパ部材11は、スタンブラケット2の後端面に一体
的に突設されており、その二股状に形成された先部11
aの内面11arは、支持体1の外周と略同径で且つ同
心状の円弧面に形成される。尚、図4においてDは支持
体1の外径を、またRは前記円弧状内面arの曲率半径
を示している。
【0018】従って旋回管Pが鉛直姿勢にあれば支持体
1が何れの旋回位置にあっても、該支持体1の外周面が
ストッパ部材先部11aの円弧状内面11arに係合し
て、該支持体1(従って旋回管P)のそれ以上の前方揺
動を規制できるようになっている。また前記ストッパ部
材11の二股状先部11aの下面には、図5に明示した
ように前記円弧状内面11arに段差なく連続して垂下
する円弧状の顎部11bが一体に突設される。
【0019】一方、前記第2のストッパ手段S2 は、ス
トッパ部材11と、前記船体後進時に該ストッパ部材1
1に係合するように旋回管Pに設けた係止部材12とよ
り構成される。この係止部材12は、支持体1の下端近
傍において旋回管Pの外周に相対回転不能に嵌合固着さ
れた筒体12aと、この筒体12の下部一側(旋回管下
端部Pdの屈曲方向と同側)の外面に一体に突設された
係止腕12bとより構成され、その係止腕12bの先端
部上面には、ストッパ部材11の顎部11bに係合し得
る爪片13が一体に突設される。
【0020】而してその爪片13は、水噴射口Nが前向
きとなるように旋回管Pを旋回させる船体後進時(図8
参照)には前記顎部11bと係合して旋回管Pの後方揺
動を規制することができ、また水噴射口Nが後向きとな
るように旋回管Pを旋回させる船体前進時(図2参照)
には、ストッパ部材11と反対側(後側)にあって前記
顎部11bと非係合状態にあるため、旋回管Pの後方揺
動を許容する。また特にストッパ部材11の顎部11b
が支持体1(従って旋回管P)と同心の円弧状に形成さ
れる関係で、係止部材12(爪片13)とストッパ部材
11(顎部11b)との係脱は旋回管Pの旋回動作に応
じて自動的に行なわれる。
【0021】尚、前記筒体12aの外周と支持体1の下
端内周との間には、その間を水密にシールする環状シー
ル部材14が介装される。
【0022】次に前記実施例の作用を説明する。船体推
進のために水ポンプ10を駆動すると、該ポンプ10か
ら圧送された水が接続管9及び蓋体T内を経て旋回管P
内に導入され、その管内を流下して旋回管P下端の水噴
射口Nから略水平方向に勢いよく噴射され、その噴射の
反動で船体Bを水噴射方向と逆方向に推進させることが
できる。
【0023】この場合、特に船体Bを前進させるには、
旋回操作手段CのアクチュエータAを運転操作して、鉛
直姿勢にある旋回管Pを図2に示すように水噴射口Nが
後向きとなる旋回位置まで旋回操作すればよい。この旋
回位置においては、第1ストッパ手段S1 のストッパ部
材11(二股状先部11aの円弧状内面11ar)が支
持体1の外周に係合するため、旋回管Pの前方揺動が規
制されており、また第2ストッパ手段S2 の爪片13は
ストッパ部材11と反対側(後側)にあって該部材11
の顎部11bと非係合状態にあるため、旋回管Pの後方
揺動は許容される。従って水の噴射反力で旋回管Pが前
方揺動しようとするのを第1ストッパ手段S1 により確
実に規制して、船体Bを支障なく前進走行させることが
できる。またその前進走行中に、障害物の衝突等に因り
旋回管Pが前方より外力を受けた場合には、旋回管Pを
後方へ無理なく撥ね上げ揺動させることができるから、
旋回管Pや障害物の損傷防止に効果的である。
【0024】また特に船体Bを後進させるには、旋回操
作手段CのアクチュエータAを運転操作して、鉛直姿勢
にある旋回管Pを図8に示すように水噴射口Nが前向き
となる旋回位置まで旋回操作すればよい。この旋回位置
においても、第1ストッパ手段S1 のストッパ部材11
(二股状先部11aの円弧状内面11ar)が支持体1
の外周に係合するため、旋回管Pの前方揺動が規制され
ており、また第2ストッパ手段S2 の爪片13はストッ
パ部材11と同側(前側)にあって該部材11の顎部1
1bと係合状態にあるため、旋回管Pの後方揺動も規制
される。従って水の噴射反力で旋回管Pが後方揺動しよ
うとするのを第2ストッパ手段S2 により確実に規制す
ることができるので、船体Bを支障なく後進走行させる
ことができる。
【0025】また上記旋回管Pは、これを支持体1及び
スタンブラケット2を介して従来普通の船体にも後付け
で容易に取付けることができる上、その旋回管P内と船
体B内の適所に設置した水供給源W(水ポンプ10、エ
ンジンE)とを接続管9で簡単に接続可能であるため、
その水供給源W(水ポンプ10、エンジンE)を船体B
の内部に高い自由度を以て設置可能である。更に従来装
置のように進路変更・前後進切換えのための独立した2
つのディフレクタ機構を設ける必要はないため、それだ
け構造簡素化やコスト節減が図られる。
【0026】また旋回管Pの下端に開口する水噴射口N
は、プロペラと比べ上下幅が小さく、船体底面から下方
への張出量を少なくできることから、一般のプロペラ付
き船外機と比べて浅い吃水の走行が可能となる。
【0027】また図9,10には、本発明の別の実施例
が示されている。即ち前記実施例では横断面円筒状の旋
回管Pの下部が外部に露出していたが、この実施例で
は、水平断面が流線形をなして前後方向に延びるガイド
体Gが旋回管Pの下部に、その周囲全部又は一部を囲む
ようにして固着され又は着脱可能に取付けられており、
その他の構成は前記実施例と同様である。而して本実施
例においては、ガイド体Gの特設により、船の推進時に
旋回管Pに作用する水の抵抗を軽減でき、また旋回管P
(水噴射口N)の水噴出方向への舵取り効果も向上す
る。尚、図示例では、ガイド体Gを旋回管Pと別々に形
成して後付けとしたが、本発明では、ガイド体Gと旋回
管Pとを鋳造、射出成形等により一体成形するようにし
てもよい。
【0028】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。例えば前記実施
例では、旋回操作手段Cが旋回管P(直接的にはウォー
ム5)を油圧モータ又は電気モータ等のアクチュエータ
Aで回転駆動するようにしたものを示したが、本発明で
は旋回管の回転駆動を人力で行うための操作部材を旋回
管に連動連結して、これを旋回操作手段としてもよい。
【0029】また前記実施例では、船体Bの後端部に旋
回管P(支持体1)を取付けて主推進装置として利用す
るものを示したが、本発明では、プロペラ等の主推進装
置を船体後部に備える一般の船の適所、例えば船体の左
右一側部又は両側部に旋回管(支持体)を取付けて、こ
れを船の横移動や位置修正等のための補助推進装置とし
て利用するようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように請求の発明によれば、
船体の外端部に鉛直軸線回りに360°旋回自在に取付
けられて上下方向に延び下端が水面下に没する旋回管
と、船体内に設けられて旋回管内に水を圧送供給可能な
水供給源と、旋回管を任意の旋回位置に旋回操作するた
めの旋回操作手段とを備え、旋回管の下端には略水平方
向を向く水噴射口が開口するので、旋回管に対する単な
る旋回操作により、水噴射口からの水の噴流方向を36
0°自在に変えて簡単に操船することができ、またその
旋回管は、これを従来普通の船体にも後付けで容易に取
付可能である上、管内に水を圧送供給する水供給源を船
体の内部に高い自由度を以て設置可能であり、更に従来
装置のように独立した2つのディフレクタ機構を設ける
必要はなく、以上の結果、適用範囲が広く、しかも構造
簡単で低コストの水噴射式推進装置が得られる。また旋
回管下端の水噴射口はプロペラと比べ上下幅が小さくて
済むことから、一般のプロペラ付き船外機と比べて浅い
吃水の走行が可能となる。
【0031】また特に請求項の発明によれば、旋回管
が、船体の外端部に前後揺動自在に取付けた支持体に旋
回自在に支持され、その旋回管と船体との間には、水噴
射口が後向きとなるように旋回管を旋回させる船体前進
時に該旋回管の前方揺動を規制する第1のストッパ手段
と、水噴射口が前向きとなるように旋回管を旋回させる
船体後進時に該旋回管の後方揺動を規制する第2のスト
ッパ手段とが設けられるので、船体前進時には、水の噴
射反力で旋回管が前方揺動するのを第1のストッパ手段
により規制して支障なく前進走行できる上、障害物の衝
突等に因り旋回管が前方より外力を受けた場合には旋回
管を後方へ無理なく撥ね上げ揺動させることができて旋
回管や障害物の損傷防止に効果的である。一方、船体後
進時には、水の噴射反力で旋回管が後方揺動するのを第
2のストッパ手段により規制して支障なく後進走行でき
る。
【0032】また特に請求項の発明によれば、第1の
ストッパ手段が、旋回管の支持体と、前記船体前進時に
該支持体に係合するように船体に設けたストッパ部材と
より構成され、また第2のストッパ手段が、ストッパ部
材と、前記船体後進時に該ストッパ部材に係合するよう
に該旋回管に設けた係止部材とより構成されるので、船
体側の共通のストッパ部材を、旋回管の前方揺動および
後方揺動の何れのストッパ手段にも兼用できて構造簡素
化が図られる。しかもそのストッパ部材と旋回管側の係
止部材との係脱を旋回管の旋回動作に応じて自動的に行
えるようにしたので、それだけ取扱い操作が簡便とな
る。
【0033】また特に請求項の発明によれば、支持体
の上部には、旋回管の上端部にシール部材を介して回転
自在に嵌合する蓋体が装着され、その蓋体には、水供給
源に連なる可撓性の接続管が接続されるので、旋回管の
旋回動作や後方揺動によっても接続管が無理に捩じられ
たり無理に曲げられたりする恐れはなく、その接続管の
接続構造の簡素化や耐久性向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明推進装置を組み込んだ船の一実施例を示
す全体側面図
【図2】船体前進時における本発明推進装置の要部を示
す拡大縦断面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】ストッパ部材を示す底面図(図2の4矢視拡大
図)
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図2の6−6線断面図
【図7】図6の7矢視図
【図8】船体前進時における本発明推進装置の要部を示
す図2対応図
【図9】本発明の別の実施例の要部を示す図2対応図
【図10】図9の10−10線断面図
【符号の説明】
B・・・・・船体 C・・・・・旋回操作手段 D・・・・・推進装置 N・・・・・水噴射口 P・・・・・旋回管 S1 ・・・・第1のストッパ手段 S2 ・・・・第2のストッパ手段 T・・・・・蓋体 W・・・・・水供給源 1・・・・・支持体 8・・・・・シール部材 9・・・・・接続管 11・・・・ストッパ部材 12・・・・係止部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体(B)の外端部に鉛直軸線回りに3
    60°旋回自在に取付けられて上下方向に延び下端が水
    面下に没する旋回管(P)と、船体(B)内に設けられ
    て前記旋回管(P)内に水を圧送供給可能な水供給源
    (W)と、前記旋回管(P)を任意の旋回位置に旋回操
    作するための旋回操作手段(C)とを備えており、 前記旋回管(P)は、船体(B)の外端部に前後揺動自
    在に取付けた支持体(1)に旋回自在に支持されると共
    に、該 旋回管(P)の下端には略水平方向を向く水噴射
    口(N)が開口し、その旋回管(P)と船体(B)との
    間には、水噴射口(N)が後向きとなるように旋回管
    (P)を旋回させる船体前進時に該旋回管(P)の前方
    揺動を規制する第1のストッパ手段(S 1 )と、水噴射
    口(N)が前向きとなるように旋回管(P)を旋回させ
    る船体後進時に該旋回管(P)の後方揺動を規制する第
    2のストッパ手段(S 2 )とが設けられることを特徴と
    する、水噴射式の船舶用推進装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のストッパ手段(S1 )は、前
    記支持体(1)と、前記船体前進時に該支持体(1)に
    係合するように船体(B)に設けたストッパ部材(1
    1)とより構成され、また前記第2のストッパ手段(S
    2 )は、前記ストッパ部材(11)と、前記船体後進時
    に該ストッパ部材(11)に係合するように該旋回管
    (P)に設けた係止部材(12)とより構成され、前記
    係止部材(12)とストッパ部材(11)との係脱が前
    記旋回管(P)の旋回動作に応じて自動的に行われるよ
    うにしたことを特徴とする、請求項に記載の水噴射式
    の船舶用推進装置。
  3. 【請求項3】 船体(B)の外端部に鉛直軸線回りに3
    60°旋回自在に取付けられて上下方向に延び下端が水
    面下に没する旋回管(P)と、船体(B)内に設けられ
    て前記旋回管(P)内に水を圧送供給可能な水供給源
    (W)と、前記旋回管(P)を任意の旋回位置に旋回操
    作するための旋回操作手段(C)とを備えており、 前記旋回管(P)の下端には略水平方向を向く水噴射口
    (N)が開口し、 前記支持体(1)の上部には、前記旋
    回管(P)の上端部にシール部材(8)を介して回転自
    在に嵌合する蓋体(T)が装着され、その蓋体(T)に
    は、前記水供給源(W)に連なる可撓性の接続管(9)
    が接続されることを特徴とする、噴射式の船舶用推進
    装置。
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