JP3015144U - 有機廃棄物処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】これは、有機廃棄物を腐食する捍菌の拡大コロ
ニーを形成する処理槽に基剤となる木質細片を入れ、此
の上に有機廃棄物を投入して撹拌することにより、それ
を捍菌のコロニーで腐食し消滅することを目的とする。 【構成】木質細片を入れる空間を有する処理槽１の上下
に軸受３，３ａを設け、各軸受にスクリュウ−軸２を設
け、該軸下方に直角に掻寄棒４を設けてその先端部が処
理槽の内側面に沿ってスクリュウ−軸と共に回転するよ
うにし、処理槽１の外側で外枠１１の内側に設けたモー
ター８の動力を減速機を介して、該減速機軸下方よりス
クリュウ−軸２に伝達する動力伝達機構を設け、該処理
槽１の周囲及び底部に処理槽の内部を加温するヒーター
を設け、処理槽内部の湿度若しくは温度若しくはモータ
ーの設定操作により設定された条件でそれぞれの制御を
する事が出来る制御盤を設けることを特徴とする有機廃
棄物処理装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案に係る有機廃棄物処理装置は、捍菌の腐食作用を利 用している有機廃棄物処理装置に関して、有機廃棄物を腐食する捍菌の拡大コロ ニーを形成する処理槽に基剤となる木質細片を入れ、此の上に有機廃棄物を投入 して撹拌することにより、それを捍菌のコロニーの中で腐食し消滅させるように することを目的とする。

【０００２】

【従来の技術】従来有機物に微生物を発生させて消化し、おがくずを混ぜて微生 物の繁殖を促し、有機物を堆肥化する事が行われている。例えば、活性汚泥にお がくずを混ぜ合わせて多孔パイプに吸引ファンで空気を供給し、熟成してコンポ スト化するものである。

【００】従来のコンポスト化の欠点は、空気を強制的に供給しつつ有機物が熟成 するに際して残渣を生じ、又残渣の除去をする装置として配管、ドレン抜き、濾 過層等を設けることが必要になる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本考案は、処理槽内の湿度若しくは温度の捍菌 の繁殖が容易な環境を作り、これらの環境条件を設定し易い制御盤を設け、木質 細片を基剤として捍菌のコロニーを拡大繁殖させて、魚の粗、おから、活性汚泥 、焼酎の絞り滓等有機廃棄物を捍菌のコロニーの中に撹拌混入して、捍菌の腐食 作用を利用してそれらの有機廃棄物を残渣を生じないようにして消滅させる処理 をするようにしようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案に係る有機廃棄物処理装置は、木質細片を 入れる十分な空間を有する処理槽の上下に軸受を設け、それぞれの軸受にスクリ ュウー軸を設け、該軸下方に直角に掻寄棒を設けてその先端部が処理槽の内側面 に沿ってスクリュウー軸と共に回転するようにし、外枠の内部に設けられる処理 槽の外側に設けたモーターの動力を減速機を介して、該減速機軸下方よりスクリ ュウー軸の下方に伝達する動力伝達機構を設け、該処理槽の周囲及び底部に処理 槽の内部を加温するヒーターを設け、処理槽内部の湿度若しくは温度若しくはモ ーターの間欠運転等の諸条件の設定操作をすることにより制御する事が出来るよ うにした制御盤を設けることを特徴とする有機廃棄物処理装置である。

【０００５】

【作用】処理槽１内にあらかじめ木質細片を入れ、そこに捍菌のコロニーを形成 しておく。その処理槽の上部投入口より該槽内の木質細片の上に有機廃棄物を投 入して蓋を閉める。制御盤で設定した条件でモーターは間欠回転し、モーターの 動力を減速機を介してスクリュウー軸に伝達してこれをゆっくり回転させながら 、木質細片を撹拌して木質細片の上に投入した有機廃棄物を該槽内で捍菌のコロ ニー中に埋没することになる。このようにして撹拌が進行して来ると有機廃棄物 は、木質細片の中に混入して捍菌の腐食作用を受けて徐々にそして完全に消滅し 、有機物より生じるガスは発散し、水分は槽内の熱で蒸発して行くことになる。

【０００６】

【実施例】添付図面は、本考案に係る有機廃棄物処理装置の実施例について図示 するものである。添付図面に基づいて実施例について詳細に説明する。 図１は、図２におけるＡ−Ａ線で有機廃棄物処理装置の処理槽の内部構造を一部 切欠図により図示する。図２は、有機廃棄物処理装置の平面透視図である。

【０００７】有機廃棄物処理装置は、外枠１１の内部に木質細片を入れる十分な 空間を有する処理槽１を設け、その平面に有機廃棄物等の投入口を設け、そこに 開閉容易な蓋体１０を設ける。その処理槽１の上下に軸受３，３ａをそれぞれ設 け、その軸受にスクリュウー軸２を設ける。該軸下方には、その軸に直角に掻寄 棒４を設けて、その先端部が処理槽１の内側面に沿ってスクリュウー軸２と共に 回転するようにしている。

【０００８】外枠１１の内側に設けた処理槽１の外側に前記のスクリュウー軸を 駆動させるモーター８を設け、その動力を減速機及びチエーン７を介してスクリ ュウー軸２を駆動させるようにする。即ち、該モーターの減速機軸下方に設けら れる歯車９とスクリュウー軸下方に設けられる歯車６との間にチエーンを掛けて 、モーター８の動力を減速機で減速し、それをスクリュウー軸２に伝達する動力 伝達機構を設ける。

【０００９】該処理槽１の周囲及び底部に処理槽の内部を加温するヒーター５を 設け、処理槽内部の湿度若しくは温度若しくはモーターの間欠運転等の設定操作 をして、それらを制御出来るようにした制御盤を外枠１１に設けることを特徴と するものである。

【００１０】実施例における本考案の作用について説明すれば、制御盤で槽内の 湿度、温度、モーターの運転の条件を設定操作をして運転を開始する。処理槽１ 内にあらかじめ木質細片を入れ捍菌のコロニーを形成しておく。その処理槽１の 上部投入口より蓋体１０を開いて、そこから該槽内の木質細片の上に有機廃棄物 を投入して蓋を閉める。木質細片の上に投入した有機廃棄物は、モーターでスク リュウ軸２を回転させながら木質細片を撹拌して、該槽内で捍菌のコロニー中に 埋没することになる。撹拌が進行して来ると有機廃棄物は、木質細片の中に混入 して捍菌の腐食作用を受けて徐々にそして完全に消滅して行くことになる。

【００１１】木質細片を基剤として捍菌が拡大繁殖しながらコロニーを形成する とその時に発酵する熱で槽内温度が上昇してくるので、ヒーターの設定は初めだ け加温しているだけで常時加温することは必要でなくなる。ヒーター５により加 温と捍菌がコロニーを形成して発酵する際の槽内の温度で木質細片の水分は水蒸 気になって蒸発して、適度な湿度と温度で捍菌が常に拡大繁殖し易い環境が作ら れている状態になる。

【００１２】処理槽１の内周壁近傍の木質細片、捍菌及び有機廃棄物は、スクリ ュウー軸２の回転で掻寄棒４によってスクリュウーのある所まで掻き寄せられる ので、スクリュウーの渦巻きに載って上昇し更に下降して処理槽内部が全体に撹 拌されることになる。

【００１３】

【考案の効果】本考案に係る有機廃棄物処理装置は、処理槽の湿度若しくは温度 若しくはモーターの間欠運転等の諸条件を制御盤で設定操作して、木質細片を入 れた処理槽内で拡大繁殖している捍菌のコロニーの中に有機廃棄物を投入して撹 拌することにより、有機廃棄物を腐食して消滅させる効果がある。

【００１４】捍菌の腐食作用により有機廃棄物が完全に消滅し、残渣が発生しな い。処理槽内は捍菌の拡大繁殖が行われる条件が設定され、捍菌が繁殖するのに 適した５５パーセント乃至７０パーセントの湿度を維持していて、その槽内の温 度も摂氏４０度以上７０度までの捍菌の繁殖に都合の良い環境を維持しているの で、引き続いて有機廃棄物を投入しても残渣を生じる事なく、有機廃棄物は消滅 することが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】有機廃棄物処理装置の処理槽の内部構造を図２
おけるＡ−Ａ線一部切欠図により図示する

【図２】有機廃棄物処理装置の平面透視図

【符号の説明】

１．．．処理槽 ２．．．スクリュウー軸 ３，３ａ．．．軸受 ４．．．掻寄棒 ５．．．ヒ−ター ６，９．．．歯車 ７．．．チエーン ８．．．モーター １０．．．蓋体 １１．．．外枠 １２．．．キャスター

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】木質細片を入れる空間を有する処理槽１の
   上下に軸受３をそれぞれ設け、その軸受にスクリュウー
   軸２を設け、該軸下方に直角に掻寄棒４を設けてその先
   端部が処理槽の内側面に沿ってスクリュウー軸と共に回
   転するようにし、処理槽１の外側で外枠１１の内側に設
   けたモーター８の動力を減速機を介して、該軸下方より
   スクリュウー軸２に伝達する動力伝達機構を設け、該処
   理槽１の周囲及び底部に処理槽の内部を加温するヒータ
   ーを設け、処理槽内部の湿度若しくは温度若しくはモー
   ターの設定操作によりそれぞれの制御をすることが出来
   るようにした制御盤を設けることを特徴とする有機廃棄
   物処理装置。