JP3013179B1 - 移動農機の走行装置 - Google Patents

移動農機の走行装置

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JP3013179B1
JP3013179B1 JP16708699A JP16708699A JP3013179B1 JP 3013179 B1 JP3013179 B1 JP 3013179B1 JP 16708699 A JP16708699 A JP 16708699A JP 16708699 A JP16708699 A JP 16708699A JP 3013179 B1 JP3013179 B1 JP 3013179B1
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茂實 日高
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Abstract

【要約】 【課題】 エンジン(21)が過負荷運転になる
のを防止し、圃場枕地での旋回性能の向上並びに往復走
行農作業の運転操作の簡略化などを図る。 【解決手段】 左右走行クローラ(2)の駆動速度を
同一方向に同時に無段階変更させる変速部材(25)
と、左右走行クローラ(2)の駆動速度を反対方向に同
時に無段階変更させる操向部材(28)とに、同一のエ
ンジン(21)出力を伝えて左右走行クローラ(2)を
駆動する移動農機の走行装置において、旋回外側の走行
クローラ(2)が直進時の変速部材(25)の設定速度
を略維持するように、操向部材(28)によって左右走
行クローラ(2)の駆動速度を異ならせる旋回制御と連
動させて変速部材(25)を自動的に減速作動させると
共に、操向部材(28)を一定操作量以上操作すること
により、旋回外側の走行クローラ(2)の駆動速度と、
旋回内側の走行クローラ(2)の駆動速度とを共に減速
させるように構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば圃場の穀稈を
連続的に刈取って脱穀するコンバインまたは耕耘トラク
タまたは圃場管理車などの移動農機の走行装置に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、左右走行クロー
ラを装設したコンバインを圃場の未刈り穀稈列に沿わせ
て走行移動させ乍ら収穫作業を行うと共に、圃場枕地で
前記コンバインを方向転換させて次工程の未刈り穀稈列
に移動させていたが、エンジン出力を変速伝達するミッ
ションケースの左右走行出力を左右サイドクラッチを介
して左右走行クローラに伝達させ、左右サイドクラッチ
の継断操作により左右走行クローラの一方を一時的に停
止させて旋回させることにより、左右サイドクラッチ操
作と走行変速操作の両方を作業者が略同時期に行う必要
があり、また圃場枕地で方向転換するときの旋回半径が
大きくなる不具合がある。
【0003】そこで、エンジンの動力を各別に伝える左
右油圧無段変速機を設けて左右走行クローラを駆動する
ことにより、旋回時の減速並びに旋回半径の縮少などを
容易に行えるが、直進性能が低下し易く、未刈り穀稈列
に沿わせて走行移動させる操向操作が面倒になる不具合
がある。例えば、特開平4−260872号公報に示す
如く、操向ハンドルによって左右変速機構を制御し、左
右走行クローラの駆動速度を変更し、左右に旋回させる
技術があるが、旋回外側走行クローラの速度を直進速度
に維持し乍ら、旋回内側走行クローラを減速させるか
ら、操向ハンドルの直進位置を基準にした微少操向操作
範囲でも走行速度が減速される不具合がある。特に、油
圧ポンプ及びモータを用いた変速機構は、最大出力で直
進させる場合、旋回時に旋回外側走行クローラの走行負
荷が大きくなるのに対処してエンジン回転を上げて変速
機構の出力を大きくすることにより、油圧ポンプ及びモ
ータの油圧伝動効率が過負荷によって著しく低下する不
具合があるから、走行負荷が大きい湿田作業などを想定
して大出力の変速機構を装備し、常時は変速機構の出力
に余裕をもたせる無駄な運転制御を行う必要がある。即
ち、ゴムクローラローダーのような土木機械では、走行
時にエンジン出力の大部分を走行駆動力として有効に利
用できるから、大出力の変速機構を設けるのに適してい
るが、コンバインのような農機は、刈取部及び脱穀部な
どの作業機を駆動させ乍ら走行するので、エンジンも大
出力のものを装備する必要があり、脱穀部など農作業能
力に比べてエンジン及び走行駆動部だけが大型大出力に
なる等の問題がある。
【0004】また、左右走行クローラにエンジン動力を
変速伝達する単一の油圧無段変速機構と、旋回内側の走
行クローラを減速しかつ旋回外側の走行クローラを増速
させる油圧無段操向機構を設けることにより、直進性能
を良好に維持でき、かつ旋回半径も容易に縮少できる
が、走行速度を高速にすることによって旋回半径が大き
くなったり、走行速度を低速にすることによって旋回半
径が小さくなる不具合があり、例えば四輪自動車のよう
に走行速度に関係なく旋回半径を略一定に保つ操舵感覚
を得るには、走行変速操作時、走行速度の変化に応じて
作業者が操舵操作量を感覚的に変更させる必要があり、
直進走行によって行う農作業時に蛇行走行させて未刈り
穀稈列または未耕地または作物畦から離れ易くなる等の
取扱い上の問題がある。特に、丸形の操向ハンドルを設
ける場合、左右サイドクラッチ及び左右サイドクラッチ
レバーを設ける操舵構造に比べて、走行速度を一定維持
した状態で操舵性を向上させることができるが、走行変
速によって蛇行し易く、四輪自動車の運転感覚での操舵
を容易に行い得ず、走行変速操作及び操向操作など運転
操作性の向上並びに操縦機能の向上などを容易に図り得
ず、特に農作業途中での圃場枕地で方向転換させるスピ
ンターン動作などの旋回機能の向上などを容易に行い得
ないと共に、左右走行クローラの駆動速度を変更する変
速機構、並びに左右走行クローラの駆動速度の差を変化
させる操向機構の簡略化及び組立性向上及び動作信頼性
向上及び調整メンテナンス省力化などを容易に図り得な
い等の問題がある。例えば、実開平4−1077号公報
に示す如く、左右走行クローラ速度を同時に増減速させ
る変速レバー及び変速機構と、前記変速機構の駆動出力
を左右走行クローラに伝える差動機構と、前記差動機構
を制御して左右走行クローラの駆動速度に差を生じさせ
る操向ハンドル及び操向機構を設ける技術があるが、操
向ハンドルの操作によって差動機構が制御されるだけで
は、旋回外側走行クローラが直進速度に比べて著しく高
速で駆動され、走行負荷の急激な増加または走行クロー
ラのスリップにより空転などによって進路が極めて不安
定になり易い等の問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、エン
ジンの駆動力を差動機構を介して左右走行クローラに伝
えて左右走行クローラの駆動速度を同一方向に同時に無
段階変更させる変速部材と、操向ハンドル操作によって
左右走行クローラの駆動速度を反対方向に同時に無段階
変更させる操向部材とを設け、同一のエンジン出力を伝
えて左右走行クローラを駆動する移動農機の走行装置に
おいて、旋回外側の走行クローラが直進時の変速部材の
設定速度を略維持するように、操向部材によって左右走
行クローラの駆動速度を異ならせる旋回制御と連動させ
て変速部材を自動的に減速作動させると共に、操向部材
を一定操作量以上操作することにより、旋回外側の走行
クローラの駆動速度と、旋回内側の走行クローラの駆動
速度とを共に減速させるように構成したもので、操向部
材によって左右走行クローラの駆動速度を反対方向に同
時に無段階変更させる方向転換時に旋回外側の走行クロ
ーラが直進時よりも高速駆動される不具合をなくし得、
圃場枕地で方向転換させる小さな半径の旋回を行うと
き、走行クローラの横滑りを低減し得、次行程の作業開
始位置に容易に移動し得、また作業者が走行速度を遅く
する操作を行うことなく直進時に対して旋回時の機体中
心移動速度を減速させ得、かつ旋回時の走行クローラ駆
動負荷の増大によってエンジンが過負荷運転になって回
転が低下するのを容易に防止し得、圃場枕地での旋回性
能の向上並びに往復走行農作業の運転操作の簡略化など
を容易に図り得、さらに一定操向量以上の操向操作によ
って左右走行クローラを共に減速させるから、操向操作
によって旋回半径を小さくすることにより増大する走行
クローラの走行抵抗の変化に対して旋回力の変化を低減
し得、圃場枕地で方向転換するスピンターンなどの旋回
動作を安定させ得、スピンターンなどに必要な操向出力
を維持し乍ら操向操作によって走行速度の減速量を容易
に確保し得、旋回半径が小さくかつ低速走行するときの
旋回性能を容易に向上し得るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳述する。図1はコンバインの全体側面図、図2
は同平面図であり、図中(1)は左右一対の走行クロー
ラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記ト
ラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィー
ドチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴
(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び
穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は
刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させ
る油圧シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を
臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀
粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(1
7)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出
オーガ、(18)は丸形操向ハンドル(19)及び運転
席(20)などを備える運転台、(21)は運転席(2
0)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取
って脱穀するように構成している。
【0007】さらに、図3に示す如く、前記走行クロー
ラ(2)を駆動するミッションケース(22)は、1対
の第1油圧ポンプ(23)及び第1油圧モータ(24)
を備えて走行主変速用の油圧式無段変速機構を形成する
変速部材(25)と、1対の第2油圧ポンプ(26)及
び第2油圧モータ(27)を備えて旋回用の油圧式無段
変速機構を形成する操向部材(28)とを備え、前記エ
ンジン(21)の出力軸(21a)に第1及び第2油圧
ポンプ(23)(26)の入力軸(29a)(29b)
を伝達ベルト(30a)(30b)によって連結させ、
前記各油圧ポンプ(23)(26)を駆動するように構
成している。
【0008】また、前記第1油圧モータ(24)の出力
軸(31)に、副変速機構(32)及び差動機構(3
3)を介して左右走行クローラ(2)の各駆動輪(3
4)を連動連結させるもので、前記差動機構(33)は
左右対称の1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有
し、各遊星ギヤ機構(35)は1つのサンギヤ(36)
と、該サンギヤ(36)の外周で噛合う3つのプラネタ
リギヤ(37)と、これらプラネタリギヤ(37)に噛
合うリングギヤ(38)などで形成している。
【0009】前記プラネタリギヤ(37)はサンギヤ軸
(39)と同軸線上とのキャリヤ軸(40)のキャリヤ
(41)にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギ
ヤ(36)(36)を挾んで左右のキャリヤ(41)を
対向配置させると共に、前記リングギヤ(38)は各プ
ラネタリギヤ(37)に噛み合う内歯(38a)を有し
てサンギヤ軸(39)とは同一軸芯上に配置させ、キャ
リヤ軸(40)に回転自在に軸支させ、キャリヤ軸(4
0)を延設して車軸を形成して駆動輪(34)を軸支さ
せている。
【0010】また、走行用の油圧式無段変速部材(2
5)は、第1油圧ポンプ(23)の回転斜板の角度変更
調節により第1油圧モータ(24)の正逆回転と回転数
の制御を行うもので、第1油圧モータ(24)の回転出
力を出力軸(31)の伝達ギヤ(42)より各ギヤ(4
3)(44)(45)及び副変速機構(32)を介し
て、サンギヤ軸(39)に固定したセンタギヤ(46)
に伝達してサンギヤ(36)を回転するように構成して
いる。前記副変速機構(32)は、前記ギヤ(44)を
有する副変速軸(47)と、前記ギヤ(45)を介して
センタギヤ(46)に噛合うギヤ(48)を有する駐車
ブレーキ軸(49)とを備え、副変速軸(47)とブレ
ーキ軸(49)間に各1対の低速用ギヤ(50)(5
1)・中速用ギヤ(52)(53)・高速用ギヤ(5
4)(48)を設けて、低中速スライダ(55)及び高
速スライダ(56)のスライド操作によって副変速の低
速・中速・高速の切換を行うように構成している。なお
低速・中速間及び中速・高速間には中立を有する。また
前記ブレーキ軸(49)に駐車ブレーキ(57)を設け
ると共に、刈取部(8)に回転力を伝達する刈取PTO
軸(58)にギヤ(59)(60)及び一方向クラッチ
(61)を介して副変速軸(47)を連結させ、刈取部
(8)を車速同調速度で駆動している。
【0011】上記のように、前記センタギヤ(46)を
介しサンギヤ軸(39)に伝達された第1油圧モータ
(24)からの駆動力を、左右の遊星ギヤ機構(35)
を介して左右キャリヤ軸(40)に伝達させると共に、
左右キャリヤ軸(40)に伝達された回転を左右の駆動
輪(34)にそれぞれ伝え、左右走行クローラ(2)を
駆動するように構成している。
【0012】さらに、旋回用の油圧式無段変速機構で形
成する操向部材(28)は、第2油圧ポンプ(26)の
回転斜板の角度変更調節により第2油圧モータ(27)
の正逆回転と回転数の制御を行うもので、操向出力ブレ
ーキ(62)を有するブレーキ軸(63)と、操向出力
クラッチ(64)を有するクラッチ軸(65)と、前記
の左右リングギヤ(38)の外歯(38b)に常時噛合
させる左右入力ギヤ(66)(67)を設け、第2油圧
モータ(27)の出力軸(68)に前記ブレーキ軸(6
3)及び操向出力クラッチ(64)を介してクラッチ軸
(65)を連結させ、クラッチ軸(65)に正転ギヤ
(69)を介して右入力ギヤ(67)を連結させ、また
クラッチ軸(65)に正転ギヤ(69)及び逆転ギヤ
(70)を介して左入力ギヤ(66)を連結させてい
る。そして、副変速スライダ(55)(56)の中立に
よって前記ブレーキ(62)を入にしかつクラッチ(6
4)を切にする一方、前記中立以外の副変速出力時にブ
レーキ(62)を切にしかつクラッチ(64)を入に
し、右側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に正転
ギヤ(69)を介してモータ(27)回転力を伝え、ま
た左側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に正転ギ
ヤ(69)及び逆転ギヤ(70)を介してモータ(2
7)回転を伝え、第2油圧モータ(27)を正転(逆
転)時、左右同一回転数で、左リングギヤ(38)を逆
転(正転)させ、かつ右リングギヤ(38)を正転(逆
転)とさせるように構成している。
【0013】而して、旋回用の第2油圧モータ(27)
を停止させて左右リングギヤ(38)を静止固定させた
状態で、走行用の第1油圧モータ(24)を駆動する
と、第1油圧モータ(24)からの回転出力はセンタギ
ヤ(46)から左右のサンギヤ(36)に同一回転数で
伝達され、左右遊星ギヤ機構(35)のプラネタリギヤ
(37)・キャリヤ(41)を介して左右の走行クロー
ラ(2)が左右同一回転方向で同一回転数によって駆動
され、機体の前後方向直進走行が行われる。一方、走行
用の第1油圧モータ(24)を停止させて左右のサンギ
ヤ(36)を静止固定させた状態で、旋回用の第2油圧
モータ(27)を正逆回転駆動すると、左側の遊星ギヤ
機構(35)が正或いは逆回転、また右側の遊星ギヤ機
構(35)が逆或いは正回転し、左右走行クローラ
(2)を逆方向に駆動し、機体を左或いは右に旋回させ
る。また、走行用の第1油圧モータ(24)を駆動させ
ながら、旋回用の第2油圧モータ(27)を駆動するこ
とにより、機体が左右に旋回して進路が修正されるもの
で、機体の旋回半径は第2油圧モータ(27)の出力回
転数によって決定される。
【0014】さらに、図2、図4乃至図13に示す如
く、前記運転台(18)の前部上面にステアリングコラ
ム(71)を立設固定させ、ステアリングコラム(7
1)上面上方側に操向ハンドル(19)を縦軸回りに回
転自在に取付けると共に、運転台(18)左側にサイド
コラム(72)を設け、サイドコラム(72)下方にミ
ッション(22)を配設させ、主変速レバー(73)、
副変速レバー(74)、刈取クラッチレバー(75)、
脱穀クラッチレバー(76)を前記サイドコラム(7
2)に取付ける。また、前記ステアリングコラム(7
1)は、アルミニウム合金鋳物を成形加工して形成し、
左右に分割自在な2つ割れ構造で複数のボルト(77)
で締結して箱形に形成している。
【0015】また、前記ステアリングコラム(71)上
部にチルト台(78)を一体形成し、チルト台(78)
に支点ボルト(79)を介してチルトブラケット(8
0)を回転自在に軸支させ、チルトレバー(81)によ
ってチルトブラケット(80)を角度調節自在に固定さ
せる。前記チルトブラケット(80)に軸ケース(8
2)下部を一体固定させ、コラム(71)上面に固定さ
せる上面カバー(83)上方に軸ケース(82)を延設
させ、軸ケース(82)内部に上ハンドル軸(84)を
回転自在に軸支させ、上ハンドル軸(84)上端に操向
ハンドル(19)を固定させ、チルトレバー(81)操
作により支点ボルト(79)回りにハンドル(19)を
前後方向に移動調節して一定位置に支持させ、ハンドル
(19)取付け位置を前後方向に調節して作業者が操作
し易い位置に固定させる。
【0016】また、前記上ハンドル軸(84)の下端部
に自在継手(85)を介して下ハンドル軸(86)上端
側を連結させ、下ハンドル軸(86)をステアリングコ
ラム(71)上部に回転自在に軸支させると共に、ステ
アリングコラム(71)上部に操向入力軸(87)上端
部を回転自在に軸支させ、下ハンドル軸(86)のギヤ
(88)と操向入力軸(87)のセクタギヤ(89)を
噛合させて各軸(86)(87)を連結させ、ステアリ
ングコラム(71)内部の略中央で上下方向に操向入力
軸(87)を延設させる。
【0017】さらに、前記ステアリングコラム(71)
の左側面で上下幅略中間に軸受部(90)を固定させ、
変速入力軸(91)の一端部を軸受部(90)にボルト
(92)を介して回転自在に片持ち支持させ、変速入力
軸(91)を左右方向に略水平に軸支させると共に、操
向入力軸(87)下端に自在継手(93)を介して入力
支点軸(94)上端側を連結させ、入力支点軸(94)
下端側を前記変速入力軸(91)に回転自在に軸支させ
る。また、前記入力支点軸(94)上端側に操向入力部
材(95)を固定させ、変速入力軸(91)上面と操向
入力部材(95)下面の間に変速入力部材(96)を挾
持させ、入力支点軸(94)回りに変速入力部材(9
6)を回転自在に取付けると共に、変速入力部材(9
6)に着脱自在に固定させる連係ボルト(97)によっ
て前記各入力部材(95)(96)を連結させ、また変
速入力軸(91)に設ける挾みバネ(98)の両端を変
速入力部材(96)に係止させ、変速入力部材(96)
を前記バネ(98)によって直進中立位置に支持させ
る。また、前記操向入力軸(87)の正逆転によって前
記各入力部材(95)(96)をバネ(98)に抗して
略垂直な入力軸(87)芯線回りに正逆転させると共
に、前記変速入力軸(91)の正逆転によって略水平な
左右方向の入力軸(91)芯線回りに入力支点軸(9
4)及び前記各入力部材(95)(96)を前後方向に
傾動させるもので、垂直方向の操向入力軸(87)芯線
と左右水平方向の変速入力軸(91)芯線とが直角交叉
する交点に自在継手(93)を取付け、操向ハンドル
(19)の操向入力軸(87)正逆転操作により操向入
力軸(87)芯線回りに前記各入力部材(95)(9
6)を正逆転させる。
【0018】さらに、前記ステアリングコラム(71)
の下部前側に主変速軸(99)を回転自在に軸支させ、
左右方向に略水平に横架させる主変速軸(99)の左側
端をステアリングコラム(71)の左側外方に突設させ
ると共に、サイドコラム(72)下方の機台(3)に回
転自在に設ける中介軸(100)に、リンク(101)
(102)並びに長さ調節ターンバックル(103)付
きロッド(104)を介して主変速軸(99)を連結さ
せる。また、レバー支点軸(105)を介して機台
(3)に回転自在に支点板(106)を取付け、支点板
(106)に筒軸(107)を介して主変速レバー(7
3)基部を左右方向に揺動自在に取付けると共に、支点
板(106)にリンク(108)(109)を介して中
介軸(100)を連結させ、主変速レバー(73)をレ
バー支点軸(105)回りに前後方向に揺動させる変速
操作によって主変速軸(99)を正逆転させる。また、
ロッド形主変速部材(110)及び上下リンク(11
1)(112)を介して変速入力軸(91)に主変速軸
(99)を連結させ、主変速レバー(73)の主変速軸
(99)正逆転操作により前記各入力部材(95)(9
6)を変速入力軸(91)芯線回りに前後に傾動させ
る。
【0019】さらに、筒軸形の操向出力軸(113)を
前記主変速軸(99)に回転自在に取付け、リンク形操
向出力部材(114)を操向出力軸(113)に固定さ
せると共に、ロッド形操向結合部材(115)の上端部
を前記操向入力部材(95)に自在継手形操向入力連結
部(116)を介して連結させ、球関継手形操向出力連
結部(117)を介して操向結合部材(115)の下端
部を操向出力部材(114)に連結させ、走行進路を変
更させる操向機構(118)を構成している。
【0020】さらに、前記操向出力軸(113)の上方
で該軸(113)と略平行に変速出力軸(119)をス
テアリングコラム(71)内部に回転自在に軸支させ、
リンク形変速出力部材(120)を変速出力軸(11
9)に固定させると共に、ロッド形変速結合部材(12
1)の上端部を前記変速入力部材(96)に自在継手形
変速入力連結部(122)を介して連結させ、球関継手
形変速出力連結部(123)を介して変速結合部材(1
21)の下端部を変速出力部材(120)に連結させ、
走行速度の変更並びに前後進の切換を行う変速機構(1
24)を構成している。
【0021】さらに、互に回転自在な二重軸構造の内側
の変速操作軸(125)並びに外側の操向操作軸(12
6)をステアリングコラム(71)の下部後側で左右幅
中央の軸受部(127)に回転自在に取付けるもので、
長さ調節自在な球関継手軸(128)及び変速リンク
(129)(130)を介して前記変速出力軸(11
9)に変速操作軸(125)上端部を連結させると共
に、長さ調節自在な球関継手軸(131)及び操向リン
ク(132)(133)を介して前記操向出力軸(11
3)に操向操作軸(126)上端部を連結させる。
【0022】また、前記各操作軸(125)(126)
は同一軸芯上に略垂直にステアリングコラム(71)底
部に立設させ、各操作軸(125)(126)上端部を
ステアリングコラム(71)内部に延設させて各出力軸
(113)(119)に連結させると共に、ステアリン
グコラム(71)底面下方に各操作軸(125)(12
6)下端部を突設させ、前記運転台(20)の作業者搭
乗ステップ(134)下面側に各操作軸(125)(1
26)下端側を延設させるもので、前記変速部材(2
5)の出力制御軸(135)に車速制御アーム(13
6)を固定させ、ターンバックル(137)付き長さ調
節自在車速ロッド(138)及び車速リンク(139)
を介して前記変速操作軸(125)下端部に車速制御ア
ーム(136)を連結させ、出力制御軸(135)の正
逆転操作により第1油圧ポンプ(23)斜板角調節を行
って第1油圧モータ(24)の回転数制御及び正逆転切
換を行い、走行速度(車速)の無段階変更並びに前後進
の切換を行う。また、前記操向部材(28)の出力制御
軸(140)に操向制御アーム(141)を固定させ、
ターンバックル(142)付き長さ調節自在旋回ロッド
(143)及び旋回リンク(144)を介して操向操作
軸(126)下端部に操向制御アーム(141)を連結
させ、出力制御軸(140)の正逆転操作により第2油
圧ポンプ(26)斜板角調節を行って第2油圧モータ
(27)の回転数制御及び正逆転切換を行い、操向角度
(旋回半径)の無段階変更並びに左右旋回方向の切替を
行う。
【0023】さらに、前記ステアリングコラム(71)
の右側外面にアクセルレバー(145)を前後方向回転
自在に設け、エンジン(21)にアクセルレバー(14
5)を連結させるアクセルワイヤ(146)をステアリ
ングコラム(71)前面内側に沿わせて下方から延出さ
せ、アクセルレバー(145)によってエンジン(2
1)回転数を手動調節すると共に、前記ステアリングコ
ラム(71)後面にメンテナンス窓(147)を開設さ
せ、着脱自在な蓋(148)によってメンテナンス窓
(147)を閉鎖している。
【0024】上記から明らかなように、エンジン(2
1)の駆動力を左右走行クローラ(2)に伝える差動機
構(33)と、左右走行クローラ(2)の駆動速度を無
段階に変更させる変速部材(25)と、左右走行クロー
ラ(2)の駆動速度の差を無段階に変化させる操向部材
(28)を設けると共に、操向操作具である操向ハンド
ル(19)によって回転させる操向入力軸(87)と、
変速操作具である主変速レバー(73)によって回転さ
せる変速入力軸(91)と、変速入力軸(91)を変速
部材(25)に連結させる変速機構(124)と、操向
入力軸(87)を操向部材(28)に連結させる操向機
構(118)を設け、変速機構(124)動作量に比例
させて操向機構(118)操向量を変化させるもので、
高速側走行変速によって操向量を自動的に拡大させ、か
つ低速側走行変速によって操向量を自動的に縮少させ、
操向ハンドル(19)の一定量の操作によって走行速度
に関係なく左右走行クローラ(2)の旋回半径を略一定
に維持させ、農作業走行速度の変更並びに作物列などに
機体を沿わせる進路修正などを行わせる。また、操向入
力軸(87)に操向入力部材(95)と変速入力部材
(96)を設け、変速入力軸(91)芯線回りに変速入
力部材(96)と操向入力部材(95)を回転自在に取
付け、変速出力軸(119)に設ける変速出力部材(1
20)に変速結合部材(121)を介して変速入力部材
(96)を連結させ、操向出力軸(113)に設ける操
向出力部材(114)に操向結合部材(115)を介し
て操向入力部材(95)を連結させ、変速機構(12
4)並びに操向機構(118)を形成し、操向操作によ
って操向入力軸(87)を回転させて操向入力部材(9
5)及び変速入力部材(96)を作動させ、例えば旋回
させ乍ら走行速度を減速させる動作を行わせると共に、
変速操作によって変速入力軸(91)を回転させて変速
入力部材(96)及び操向入力部材(95)を作動さ
せ、走行変速による旋回半径の拡大縮少並びに走行変速
中立による旋回出力の中止などの操作を行わせる。
【0025】また、操向入力部材(95)と操向結合部
材(115)を連結させる操向入力連結部(116)を
変速入力軸(91)芯線上に配設させ、変速入力部材
(96)と変速結合部材(121)を連結させる変速入
力連結部(122)を、変速入力軸(91)芯線と交叉
する直線(A)上に配設させ、操向入力軸(87)及び
変速入力軸(91)を中心とする操向入力部材(95)
及び変速入力部材(96)の相対的な運動を容易に設定
でき、設計及び組立及び構造の簡略化並びに動作の信頼
性向上などを図れると共に、変速入力軸(91)芯線と
操向入力軸(87)芯線が交叉する軸芯交点(B)を中
心とする円周(C)上に、変速入力連結部(122)並
びに操向入力連結部(116)を配設させ、操向入力部
材(95)及び変速入力部材(96)などの構造の簡略
化及びコンパクト化などを図るもので、変速出力部材
(120)と変速結合部材(121)を連結させる変速
出力連結部(123)と、操向出力部材(114)と操
向結合部材(115)を連結させる操向出力連結部(1
17)を、操向入力軸(87)芯線上に配設させ、前進
時と後進時の変速切換による逆ハンドル現像を容易に防
止し、変速出力部材(120)及び操向出力部材(11
4)の設計及び組立及び構造の簡略化並びに動作の信頼
性向上などを図ると共に、変速入力軸(91)と操向入
力軸(87)の軸芯交点(B)に対する変速出力連結部
(123)の距離と、操向出力連結部(117)の距離
を異ならせ、変速出力連結部(123)と操向出力連結
部(117)を同一直線(D)上で離間させることによ
って各連結部(117)(123)の干渉防止並びに移
動範囲の設定などを容易に行え、変速結合部材(12
1)及び操向結合部材(115)を狭少場所に設置でき
るように構成している。
【0026】また、変速入力連結部(116)と、操向
入力連結部(122)を、変速入力軸(91)と操向入
力軸(87)の軸芯交点(B)を中心とする円周(C)
上で約90度離間させ、変速入力軸(91)の回転によ
って操向入力連結部(116)を一定位置に維持させか
つ変速入力連結部(122)の変位量を最大にして走行
変速を行わせると共に、前記各入力連結部(116)
(122)を移動させる平面上に変速入力軸(91)を
配置させる構造で各連結部(116)(122)の移動
量を容易に確保し、コンパクトで機能的に変速入力部材
(96)及び操向入力部材(95)を配置させるもの
で、操向入力軸(87)回りに約90度の範囲内で変速
入力連結部(122)及び操向入力連結部(116)を
移動させ、前後進切換による逆ハンドル現像の防止並び
に各入力連結部(116)(122)の移動量の確保と
共に、操向入力軸(87)を回転させる操向角度に応じ
て変速入力連結部(122)を減速方向に移動させる動
作と、旋回内側の走行クローラ(2)を中心に方向転換
させるスピンターン動作を容易に行わせ、コンパクトな
構造で機能的に構成している。また、前記スピンターン
動作は、操向部材(28)の出力により差動機構(3
3)を介して左右走行クローラ(2)の一方を正転させ
かつもう一方を逆転させ、左右走行クローラ(2)の前
後及び左右中心点回りに旋回させる動作であり、前後進
走行と旋回とが同時に行われて前後進出力である変速部
材(25)の回転と旋回出力である操向部材(28)の
回転の割合により旋回半径が決定される。さらに、変速
出力軸(119)及び操向出力軸(113)を変速入力
軸(91)と略平行に設け、前記各出力軸(113)
(119)を複数に分割自在なケースを形成するコラム
(71)に高精度で軸支させると共に、変速入力軸(9
1)並びに前記各出力軸(113)(119)を左右方
向に延設させることによって機体前後方向の連結構造を
容易に得られ、主変速レバー(73)と変速入力軸(9
1)の連結、並びに変速部材(25)及び操向部材(2
8)と前記出力軸(113)(119)との連結を容易
に行え、操作構造の簡略化並びに取扱い性向上などを図
れるように構成している。
【0027】さらに、図14に示す如く、前記連係ボル
ト(97)を遊嵌挿通させる位相調節孔(149)を操
向入力部材(95)に開設させると共に、操向入力軸
(87)芯線を中心とする同一放射線上に複数(3個)
のネジ孔(150)を設け、前記放射線を中心に操向入
力軸(87)側を底辺とする台形に前記位相調節孔(1
49)を形成するもので、直進位置の操向ハンドル(1
9)を左右回転操作したとき、前記ネジ孔(150)に
固定させた連係ボルト(97)が位相調節孔(149)
縁に当接するまで、変速入力部材(96)を挾みバネ
(98)によって一定位置に固定させた状態で、操向入
力部材(95)だけを回転させ、走行速度を略一定に保
ち乍ら左右に旋回させて進路を修正する。そして、連係
ボルト(97)が位相調節孔(149)縁に当接したと
き、操向ハンドル(19)をさらに同一方向に回転操作
することにより、連係ボルト(97)の連結によって操
向入力部材(95)と変速入力部材(96)の両方がバ
ネ(98)に抗して回転し、走行速度を減速させ乍ら進
路修正を行うもので、操向ハンドル(19)操作によっ
て決定される旋回半径と走行速度の減速量が比例して変
化すると共に、操向ハンドル(19)を直進位置に戻す
ことにより、挾みバネ(98)によって変速入力部材
(96)が中立位置に戻され、元の走行速度に自動的に
復帰する。また、連係ボルト(97)を各ネジ孔(15
0)に付け換えることにより、位相調節孔(149)縁
に連係ボルト(97)が当接するまでの操向入力部材
(95)の回転角度が変化し、操向ハンドル(19)操
作による走行速度の減速開始時期を調整できると共に、
操向ハンドル(19)を直進支持しているとき、挾みバ
ネ(98)によって変速入力部材(96)が変速入力軸
(91)に固定され、機械振動などによって変速入力部
材(96)が遊動するのを防ぎ、変速入力部材(96)
のふらつきによって走行速度が減速変化するのを阻止し
ている。
【0028】さらに、図15乃至図17に示す如く、前
記ギヤ(88)は、270度の外周範囲に複数の歯(1
51)を形成し、90度の外周範囲を円弧(152)に
形成し、操向ハンドル(19)の全回転角度を270度
とし、左操向回転または右操向回転の角度を135度に
設定し、操向ハンドル(19)回転操作を片手で作業者
が容易に行えるように形成する。また、前記セクタギヤ
(89)は、130度の外周範囲に複数の歯(153)
を形成し、230度の外周範囲を円弧カム(154)に
形成し、前記ギヤ(88)の歯(151)とセクタギヤ
(89)の歯(153)を噛合せ、各ギヤ(88)(8
9)の最大正逆転時、前記円弧(152)両端のストッ
パ(155)と前記円弧カム(154)両端のストッパ
(156)を当接させ、操向ハンドル(19)の回転を
規制すると共に、操向入力軸(87)芯線回りに操向入
力部材(95)及び変速入力部材(96)を65度の範
囲で正転または逆転させ、各入力部材(95)が回転移
動する平面上に変速入力軸(91)及び主変速部材(1
10)上端部を配置させる空間を確保し、変速入力軸
(91)芯線上に操向入力連結部(116)を設ける構
造、並びに同一円周上で前記各入力連結部(116)
(122)を90度離間させる構造を容易に得られ、構
造のコンパクト化、設計組立の簡略化などを図れるよう
に構成している。
【0029】また、前記セクタギヤ(89)の円弧カム
(154)中央に直進ノッチ(157)を形成すると共
に、前記ステアリングコラム(71)上面壁にデテント
軸(158)を回転自在に軸支させ、デテント軸(15
8)下端部にデテントアーム(159)を固定させ、デ
テントアーム(159)にローラ軸(160)を介して
デテントローラ(161)を回転自在に軸支させ、前記
円弧カム(154)にデテントローラ(161)を当接
させ、直進ノッチ(157)に係脱自在にデテントロー
ラ(161)を係合させ、操向ハンドル(19)を直進
位置に支持させる。また、前記デテント軸(158)上
端側にデテントレバー(162)を固定させ、デテント
軸(158)に巻装させる中立バネ(163)の一端を
デテントレバー(162)に係止させ、ステアリングコ
ラム(71)の受板(164)に中立バネ(163)の
他端を当接させ、円弧カム(154)及び直進ノッチ
(157)にデテントローラ(161)を中立バネ(1
63)によって弾圧当接させている。また、操向ハンド
ル(19)の直進位置をオンオフ切換によって電気的に
検出するマイクロスイッチ型直進センサ(165)をデ
テントレバー(162)に取付けている。
【0030】さらに、図12、図18に示す如く、前記
旋回ロッド(143)中間部に伸縮ダンパ(166)を
設けるもので、一方のロッド(143)端部に固定させ
るバネケース(167)と、他方のロッド(143)端
部に摺動自在に係止させるバネ座(168)(169)
と、バネ座(168)(169)を介して圧縮状態にロ
ッド(143)に巻装させる圧縮バネ(170)を、前
記ダンパ(166)に備え、操向ハンドル(19)の操
向操作による押し方向と引き方向の双方向で前記ロッド
(143)に一定以上の押引力が作用したとき、即ち、
操向ハンドル(19)の切角116度(85パーセン
ト)操作により、操向制御アーム(141)が最高出力
位置に移動したとき、前記バネ(170)が圧縮してロ
ッド(143)を伸縮させ、第2油圧ポンプ(26)を
最高出力維持した状態で操向ハンドル(19)をさらに
旋回方向に回転操作させ、操向ハンドル(19)を切角
116度から切角135度まで操作するように構成して
いる。
【0031】さらに、図12、図19、図20に示す如
く、前記車速制御アーム(136)にピン(171)を
固定させ、前記ピン(171)を摺動自在に貫挿させる
長孔(172)を前記車速ロッド(138)端部に形成
し、車速ロッド(138)を車速制御アーム(136)
に長孔(172)及びピン(171)を介して連結させ
ると共に、車速制御アーム(136)と同軸上にデテン
トカム(173)を固定させ、前記カム(173)にデ
テントローラ(174)をバネ(175)によって弾圧
させ、前記カム(173)とローラ(174)によって
車速制御アーム(136)を中立位置に自動的に復動さ
せ、前記アーム(136)の中立支持によって第1油圧
モータ(24)を停止維持し、かつ前記アーム(13
6)が中立で主変速レバー(73)が中立操作位置のと
きに前記長孔(172)の長手方向の略中央にピン(1
71)を位置させ、前記ロッド(138)の押引による
前後進変速の両方に略等しいストロークがピン(17
1)に対して形成され、前後進変速の両方で前記アーム
(136)が略対称(正逆転)動作を行うように構成し
ている。
【0032】そして、図20に示すように、中立位置
(O)の主変速レバー(73)を変速操作して不感帯ゾ
ーン(P)を移動させて変速開始位置(Q)に移動させ
ることにより、車速ロッド(138)の押引によって長
孔(172)の長手方向端部にピン(171)が当接
し、主変速レバー(73)と車速制御アーム(136)
が連結させると共に、主変速レバー(73)をさらに変
速操作して変速ゾーン(R)を移動させて変速部材(2
5)の最高出力位置(S)までの間に傾倒支持させるこ
とにより、中立位置(T)の車速制御アーム(136)
を最高出力位置(S)までの変速ゾーン(R)に主変速
レバー(73)操作量に比例させて移動させ、変速部材
(25)の第1油圧モータ(24)を無段階に変速出力
させ、左右走行クローラ(2)を等速度で同一方向に駆
動して前後進させるように構成している。
【0033】さらに、図14、図21、図22に示す如
く、前記軸受部(90)に切欠(176)を設けて凹部
(177)を形成し、操向ハンドル(19)を左旋回最
大切角(135度)操作したとき、変速入力連結部(1
22)及び変速結合部材(121)を前記凹部(17
7)に入り込ませ、前記連結部(122)が軸受部(9
0)に当接する構造に比べ、操向ハンドル(19)を左
右旋回操作したときの最大車速減速率を大きく形成する
もので、操向ハンドル(19)の直進位置(U)を中心
に、連係ボルト(97)が位相調節孔(149)縁に当
接するまでの間に定速ゾーン(V)が形成され、操向ハ
ンドル(19)の切角15度以内の操向操作によって機
体中心速度を略一定に保って進路を修正する。また、操
向ハンドル(19)をさらに操向操作して旋回ゾーン
(W)を移動させて操向部材(28)の最高出力位置
(X)までの操向ハンドル(19)切角116殿間で回
転させることにより、操向ハンドル(19)回転角度に
比例して操向制御アーム(141)を最高出力位置
(X)までの間で移動させ、操向部材(28)の第2油
圧モータ(27)を無段階に変速出力させ、左右走行ク
ローラ(2)の速度差を無段階に変更させると共に、操
向ハンドル(19)回転角度に比例して車速ロッド(1
38)及び車速制御アーム(136)を変速中立方向に
復動させ、左右走行クローラ(2)の走行速度を無段階
に減速させ、操向ハンドル(19)切角を大きくするこ
とにより、旋回半径が小さくなり、走行速度が遅くな
り、左右旋回動作が行われる。また、切角116度の操
向ハンドル(19)をさらに操向操作してスピンターン
ゾーン(Y)内を切角135度の最大操向位置(Z)ま
での間に回転させることにより、ダンパ(166)の伸
縮吸収動作によって旋回ロッド(143)(連結長さ)
を伸縮させ、操向制御アーム(141)を最高出力位置
(X)に維持した状態で、車速ロッド(138)及び車
速制御アーム(136)をさらに変速中立方向に復動さ
せ、左右走行クローラ(2)の左右幅中間に形成される
旋回中心回りに方向転換するスピンターン動作が行われ
るように構成している。
【0034】このように、左右走行クローラ(2)の駆
動速度を同一方向に同時に無段階変更させる変速部材
(25)と、左右走行クローラ(2)の駆動速度を反対
方向に同時に無段階変更させる操向部材(28)とに、
同一のエンジン(21)出力を伝えて左右走行クローラ
(2)を駆動する移動農機の走行装置において、旋回外
側の走行クローラ(2)が直進時の変速部材(25)の
設定速度を略維持するように、操向部材(28)によっ
て左右走行クローラ(2)の駆動速度を異ならせる旋回
制御と連動させて変速部材(25)を自動的に減速作動
させると共に、操向部材(28)を一定操作量以上操作
することにより、旋回外側の走行クローラ(2)の駆動
速度と、旋回内側の走行クローラ(2)の駆動速度とを
共に減速させるように構成している。そして、操向部材
(28)によって左右走行クローラ(2)の駆動速度を
反対方向に同時に無段階変更させる方向転換時に旋回外
側の走行クローラ(2)が直進時よりも高速駆動される
不具合をなくし、圃場枕地で方向転換させる小さな半径
の旋回を行うとき、走行クローラ(2)の横滑りを低減
させ、次行程の作業開始位置に容易に移動させ、また作
業者が走行速度を遅くする操作を行うことなく直進時に
対して旋回時の機体中心移動速度を減速させ、かつ旋回
時の走行クローラ(2)駆動負荷の増大によってエンジ
ン(21)が過負荷運転になって回転が低下するのを防
止し、圃場枕地での旋回性能の向上並びに往復走行農作
業の運転操作の簡略化などを図る。さらに一定操向量以
上の操向操作によって左右走行クローラ(2)を共に減
速させ、操向操作によって旋回半径を小さくすることに
より増大する走行クローラ(2)の走行抵抗の変化に対
して旋回力の変化を低減し、圃場枕地で方向転換するス
ピンターンなどの旋回動作を安定させ、スピンターンな
どに必要な操向出力を維持し乍ら操向操作によって走行
速度の減速量を確保し、旋回半径が小さくかつ低速走行
するときの旋回性能を向上させる。また、操向部材(2
8)の旋回制御を中止して直進走行状態に戻す制御と連
動させて変速部材(25)を走行変速操作による設定速
度位置に自動的に復帰させ、圃場往復作業で次工程に方
向転換して直進状態に戻す操作だけで走行速度を前回作
業速度に自動的に復帰させ、農作業に適した直進速度を
作業開始時に設定するだけで維持し、走行制御機能の向
上並びに運転操作の簡略化などを図る。
【0035】また、図19、図21のように、車速ロッ
ド(138)と車速制御アーム(136)を長孔(17
2)によって連結させ、主変速レバー(73)の変速操
作ストローク(L)を実変速ストロークよりも大きく形
成すると共に、変速入力連結部(122)の左旋回方向
に設ける軸受部(90)に凹部(177)を形成して前
記連結部(122)を凹部(177)に出入させ、主変
速レバー(73)最大出力操作時に操向ハンドル(1
9)最大切角(135度)で車速減速率を25パーセン
トに設定し、前記変速機構(124)によって減速率を
40パーセントまで下げたのに対し、さらに減速率を上
げて25パーセントまで減速させ、スピンターン動作を
行わせ、圃場枕地で機体を約180度方向転換させて次
の未刈り穀稈刈取り工程に移動させるように構成してい
る。なお、図22のように、主変速レバー(73)最大
出力時、操向ハンドル(19)の切角116度でダンパ
(166)が作動して操向部材(28)が最高出力維持
されると、操向ハンドル(19)の切角116度乃至1
35度の範囲で左右走行クローラ(2)の減速率で略等
しく保たれるもので、操向ハンドル(19)の切角11
6度の位置で左右走行クローラ(2)速度差が最大とな
り、操向ハンドル(19)の切角116度乃至135度
の範囲で、左右走行クローラ(2)の速度差が略一定に
維持され、走行速度がハンドル(19)切角に比例して
減速される。
【0036】上記から明らかなように、エンジン(2
1)の駆動力を左右走行クローラ(2)に伝える差動機
構(33)と、左右走行クローラ(2)の駆動速度を無
段階に変更させる変速部材(25)と、左右走行クロー
ラ(2)の駆動速度の差を無段階に変化させる操向部材
(28)を設ける移動農機において、操向操作具である
操向ハンドル(19)の操向操作による変速部材(2
5)の減速操作範囲を操向部材(28)の操向動作範囲
よりも大きく形成し、操向操作によって操向部材(2
8)を最大出力制御してスピンターン動作を行わせると
きの変速部材(25)の減速制御量を確保し、圃場枕地
でのスピンターン動作による方向転換操作などの旋回機
能の向上を図るもので、操向ハンドル(19)の一定操
向操作量以上で操向部材(28)を最大出力維持し乍ら
走行速度を減速させ、低速走行での旋回性を向上させる
と共に、走行抵抗の変化などに対して旋回力の変化を低
減して安定した旋回動作を得られると共に、一定操向操
作量以上で旋回操作部材である旋回ロッド(143)の
連結長さを変化させて操向部材(28)出力を最大維持
する最大出力部材であるダンパ(166)を設け、操向
部材(28)を最大出力維持し乍ら操向ハンドル(1
9)をさらに操向操作して走行速度の減速操作量を確保
するように構成している。
【0037】また、操向ハンドル(19)によって回転
させる操向入力軸(87)と、変速操作具である主変速
レバー(73)によって回転させる変速入力軸(91)
と、変速入力軸(91)を変速部材(25)に連結させ
る変速機構(124)と、操向入力軸(87)を操向部
材(28)に連結させる操向機構(118)を設け、操
向入力軸(87)に操向及び変速入力部材(95)(9
6)を設け、変速入力軸(91)芯線回りに各入力部材
(95)(96)を回転自在に取付け、変速出力軸(1
19)に設ける変速出力部材(120)に変速結合部材
(121)を介して変速入力部材(96)を連結させ、
操向出力軸(113)に設ける操向出力部材(114)
に操向結合部材(115)を介して操向入力部材(9
5)を連結させ、操向入力部材(95)と操向結合部材
(115)を連結させる操向入力連結部(116)を変
速入力軸(91)芯線上に配設させ、変速入力部材(9
6)と変速結合部材(121)を連結させる変速入力連
結部(122)を、変速入力軸(91)芯線と交叉する
直線上に配設させ、各入力部材(95)(96)と操向
結合部材(115)及び変速結合部材(121)を移動
させる逆円錐形軌跡の底円部を変速入力軸(91)によ
って支持させ、変速入力軸(91)の中立位置保持によ
って操向ハンドル(19)の操向操作による旋回出力を
中止維持すると共に、左右の旋回性能並びに前後進切換
による旋回時の減速性能を均等に得られて操舵機能を向
上させるように構成している。
【0038】また、変速入力軸(91)の軸受部(9
0)に形成する凹部(177)に、操向ハンドル(1
9)最大操作により、変速結合部材(121)及び変速
入力連結部(122)を入り込ませ、変速入力軸(9
1)と操向入力連結部(116)及び変速入力連結部
(122)を略同一平面上に配置させるコンパクトで機
能的な構造で、操向操作による走行速度の減速率を大き
く設定し、スピンターン機能を向上させると共に、変速
部材(25)の車速制御部材である車速制御アーム(1
36)と車速操作部材である車速ロッド(138)を融
通連結させ、主変速レバー(73)による車速ロッド
(138)の操作量よりも車速制御アーム(136)の
操作量を少なく設定し、前記各操作量が等しい構造に比
べ、操向ハンドル(19)による車速制御アーム(13
6)の減速動作量を多くして減速率を大きく形成し、ス
ピンターン動作に必要な減速率を容易に得られて圃場枕
地での方向転換機能の向上などを図るもので、車速制御
アーム(136)と車速ロッド(138)を長孔(17
2)とピン(171)によって連結させ、長孔(17
2)及びピン(171)の大きさによって車速ロッド
(138)の操作量または車速制御アーム(136)の
減速動作量などを容易に決定でき、変速部材(25)及
び操向部材(28)の出力特性並びに操向ハンドル(1
9)の減速制御動作などの考慮を容易に行え、車速ロッ
ド(138)取付け構造の簡略化、並びに組立作業など
取扱い性向上、並びに製造コストの低減などを図れるよ
うに構成している。
【0039】さらに、前記主変速レバー(73)の不感
帯ゾーン(P)の操作によって前記入力部材(95)
(96)を変速入力軸(91)回りに中立位置(P)か
ら変速開始位置(Q)に移行させ、操向ハンドル(1
9)の直進位置を中心とする定速ゾーン(V)でのハン
ドル(19)切角に対する操向制御アーム(141)の
動作比を大きくし、主変速レバー(73)を変速ゾーン
(R)に移行させて微速走行させたとき、操向ハンドル
(19)の定速ゾーン(V)での操作で、操向制御アー
ム(141)の動作量を多くし、操向部材(28)の第
2油圧ポンプ(26)の回転変化率をハンドル(19)
切角変化に対して大きくし、第2油圧ポンプ(26)の
微速出力での旋回動作時間を短縮し、前記モータ(2
7)微速出力域で旋回動作が行われるのを阻止し、主変
速レバー(73)微速走行状態での操向ハンドル(1
9)による旋回動作が第2油圧ポンプ(26)出力を一
定以上大きくして行われるように構成している。このよ
うに、第2油圧ポンプ(26)の微速回転出力での旋回
動作を防ぐことにより、第2油圧ポンプ(26)が微速
出力域で低効率であっても、第2油圧ポンプ(26)の
出力を一定以上確保して旋回動作を行わせることができ
る。
【0040】上記から明らかなように、主変速レバー
(73)の変速操作により、操向ハンドル(19)によ
る操向部材(28)の制御が一定以上の旋回力を確保し
て開始されるように設定した後、走行変速動作を遅れて
開始させ、微速移動時の操向部材(28)の旋回力不足
を防止し得、操向部材(28)など製造コストの低減並
びに左右走行クローラ(2)の旋回性能向上などを図る
もので、主変速レバー(73)の操作により、変速入力
軸(91)芯線回りに操向及び変速入力部材(95)
(96)を一定角度回転させた後、各入力部材(95)
(96)が変速部材(25)に連結されて変速部材(2
5)を作動させ、変速操作によって各入力部材(95)
(96)を操向動作状態に移動させた後で変速部材(2
5)から出力させて走行クローラ(2)を駆動するか
ら、走行出力が小さい微速移動時でも、操向ハンドル
(19)の操向操作による操向部材(28)の制御量を
多くして必要な旋回力を確保し、微速移動時の旋回性能
の向上などを図れるように構成している。
【0041】本実施例は上記の如く構成するもので、前
記主変速レバー(73)が中立のとき、操向ハンドル
(19)の正転(逆転)操作により、操向入力軸(8
7)芯線回りに前記各入力部材(95)(96)及び各
結合部材(115)(121)が円錐軌跡上で移動し、
前記各出力部材(114)(120)及び各出力軸(1
13)(119)が停止した状態が維持される。
【0042】また、主変速レバー(73)を前方(後
方)に倒す前進(後進)操作により、前記各入力部材
(95)(96)が変速入力軸(91)芯線回りに前方
(後方)に傾き、操向入力連結部(116)が一定位置
に停止した状態を維持し乍ら、変速入力連結部(12
2)を上方(下方)に移動させ、変速出力部材(12
0)の上方(下方)揺動によって変速出力軸(119)
を正転(逆転)させ、変速部材(23)の第1油圧ポン
プ(23)の斜板角切換によって第1油圧モータ(2
4)を正転(逆転)させ、第1油圧モータ(24)の出
力軸(31)の正転(逆転)によって左右走行クローラ
(2)を前進(後進)駆動する。また、主変速レバー
(73)の倒し角に比例して出力軸(31)の回転数が
変化し、走行クローラ(2)の前進(後進)速度が無段
階に変速される。
【0043】さらに、主変速レバー(73)を前方(後
方)に倒して前進(後進)操作を行っている状態下で、
操向ハンドル(19)を左方向(右方向)に回転させる
ことにより、変速入力軸(91)芯線回りに操向入力部
材(95)が前方(後方)に傾いた姿勢で操向入力軸
(87)芯線回りに正転(逆転)し、操向入力連結部
(116)が下方(上方)に移動し、操向出力部材(1
14)の下方(上方)揺動によって操向出力軸(11
3)を正転(逆転)させ、操向部材(28)の第2油圧
ポンプ(26)の斜板角切換によって第2油圧モータ
(27)を正転(逆転)させ、第2油圧モータ(27)
の出力軸(68)の正転(逆転)により、左走行クロー
ラ(2)を減速(増速)させ、かつ右走行クローラ
(2)を増速(減速)させ、左方向(右方向)に機体を
旋回させて左方向(右方向)に進路を修正する。また、
前記の進路修正動作と同時に、操向ハンドル(19)の
左方向(右方向)回転により、変速入力軸(91)芯線
回りに変速入力部材(96)が前方(後方)に傾いた状
態で操向入力軸(87)芯線回りに正転(逆転)し、変
速入力連結部(122)が下方(上方)に移動し、変速
出力部材(120)の下方(上方)揺動によって変速出
力軸(119)を逆転(正転)させ、変速部材(25)
を中立方向に戻す制御を行って出力軸(31)の回転数
を低下させ、走行速度(車速)を減速させる。このよう
に、走行移動中の操向ハンドル(19)の左右操向操作
により、操向ハンドル(19)の回転角度に比例して、
進路を修正する旋回半径(角度)と、走行速度の減速量
が変化し、操向ハンドル(19)を大きく回転させるこ
とによって左右走行クローラ(2)の速度差を大きくし
て旋回半径を小さくすると同時に、走行速度の減速量が
多くなって車速が遅くなると共に、前進時と後進時とで
は、操向ハンドル(19)の回転に対して旋回入力連結
部(116)の動きを逆方向にし、前後進の何れにおい
ても操向ハンドル(19)の回動操作方向と機体の旋回
方向とを一致させ、回転操作する丸形の操向ハンドル
(19)の回転操作によって例えばトラクタまたは田植
機など四輪自動車と同様の運転感覚で進路修正及び方向
転換などを行う。
【0044】さらに、図22は機体の左右旋回時におけ
る操向ハンドル(19)の切れ角と左右走行クローラ
(2)の速度の関係を示すもので、ハンドル(19)の
切れ角が大となる程左右走行クローラ(2)の速度差は
大となると共に、左右走行クローラ(2)の平均速度と
なる機体中心速度も副変速レバー(74)の走行速度
(高速・標準・低速)状態に応じて減速される。直進位
置の操向ハンドル(19)を左方向(右方向)に約15
度回転させると、前記位相調節孔(149)内を連係ボ
ルト(97)が移動し、挾みバネ(98)によって変速
入力部材(96)が直進と同一位置に維持されると共
に、操向部材(28)の第2油圧ポンプ(26)によっ
て第2油圧モータ(27)を正転(逆転)させる操向出
力によって左方向(右方向)に旋回させ、未刈り穀稈
(作物)列の湾曲に合せる進路修正を行う。このとき、
旋回内側の走行クローラ(2)の減速量と、旋回外側の
走行クローラ(2)の増速量が略等しくなり、機体中心
速度が直進と略同一速度に保たれる。また、操向ハンド
ル(19)を直進位置から15度以上回転させると、挾
みバネ(98)に抗して変速入力部材(96)が左旋回
及び右旋回のいずれでも減速動作し、第1油圧ポンプ
(23)及びモータ(24)の走行変速出力を減速さ
せ、左右走行クローラ(2)(2)を同一方向に回転駆
動させて前進(または後進)させ、左右走行クローラ
(2)(2)の走行速度差により左方向(右方向)に旋
回するブレーキターン動作を行わせ、未刈り穀稈(作
物)列から外れたときに元の列に戻したり隣の列に移動
させる進路修正を行う。さらに、操向ハンドル(19)
を約116度回転させると、ダンパ(166)が作動し
て旋回出力が最高出力維持され、135度の切角範囲で
機体中心速度が直進時の約4分の1に減速され、旋回内
側の走行クローラ(2)が逆転駆動され、左右走行クロ
ーラ(2)の間の旋回中心回りに機体が旋回するスピン
ターン動作が行われ、左右走行クローラ(2)の左右幅
だけ旋回方向にずらせて機体を180度方向転換させる
もので、ハンドル切角0度からハンドル切角135度の
範囲で操向ハンドル(19)を回転させて左または右方
向の旋回操作を行い、直進位置を中心とした左右15度
のハンドル(19)回転範囲で未刈り穀稈(作物)列に
沿って移動する条合せ進路修正を、直進時の走行速度を
維持し乍ら行うと共に、左右116度乃至135度のハ
ンドル(19)回転により、旋回部材(28)を最高出
力維持し乍ら、圃場枕地で機体を方向転換させて次作業
工程に移動させるスピンターン動作を、直進時の約4分
の1の走行速度(減速率25パーセント)に自動的に減
速して行う。
【0045】さらに、副変速を標準(秒速1.5メート
ル)速度に保ち、操向ハンドル(19)を90度回転さ
せたとき、主変速レバー(68)操作により主変速出力
を高速及び3分の2及び3分の1に変更しても、機体の
旋回半径が略一定に保たれた状態で、旋回速度(機体中
心速度)だけを変化させる。また、直進位置を基準とし
て連係ボルト(97)と位相調節孔(149)の設定範
囲で第1油圧ポンプ(23)及び第1油圧モータ(2
4)を直進状態に維持させ、農作業中に作物列または畦
などに機体を沿わせる操向操作を行っても走行速度が不
均一に変化するのを防止し、略同一走行速度を保ち乍ら
農作業中の進路修正を行え、作業者の運転感覚と機体の
走行動作とを略一致させて適正な操向操作を行える。ま
た、主変速レバー(73)の変速基準値を切換える副変
速レバー(74)副変速操作の低速及び標準及び高速切
換に比例させて旋回半径を小径乃至大径に変化させ、第
1油圧ポンプ(23)及びモータ(24)と走行クロー
ラ(2)間の減速比並びに第2油圧ポンプ(26)及び
モータ(27)と走行クローラ(2)間の減速比の設
定、或いはスピンターン動作に必要な小半径旋回に必要
な走行駆動力の確保などを図ると共に、同一副変速操作
位置で主変速レバー(73)を操作することによって旋
回半径を略一定に保った状態で旋回時の走行速度を変化
させ、作業者の熟練度などに応じた運転操作を行え、機
動性の向上並びに運転操作性の向上などを図る。
【0046】さらに、図23は変形実施例を示すもの
で、、前記主変速レバー(73)の変速操作位置及び中
立位置及び前後進切換動作を検出するポテンショメータ
型主変速センサ(178)と、前記副変速機構(32)
を切換える副変速レバー(74)の変速操作位置及び中
立位置を検出するポテンショメータ型副変速センサ(1
79)と、操向ハンドル(19)の操向操作位置(切
角)を検出するポテンショメータ型操向角度センサ(1
80)と、作業者が切換える手元操作部材(181)の
操作によって操向ハンドル(19)の切角増大に対する
車速の減速比を変更させるボリューム形旋回感度設定器
(182)と、前記左右車速センサ(183)(18
4)及び直進センサ(165)を、マイクロコンピュー
タで形成する変速操向コントローラ(185)に入力接
続させる。
【0047】また、前記変速モータ(186)を正転ま
たは逆転させる増速及び減速回路(187)(188)
を前記コントローラ(185)に接続させ、主変速レバ
ー(73)操作量(操作角度)に対して変速モータ(1
86)による第1油圧ポンプ(23)の斜板角を略正比
例させて変化させ、主変速レバー(73)の傾き操作に
応じた車速を得ると共に、変速ブレーキシリンダ(18
9)を作動させる主変速回路(190)を前記コントロ
ーラ(185)に接続させ、主変速レバー(73)中立
時に第1油圧モータ(24)の出力軸を停止維持させ、
主変速レバー(73)中立操作状態下での第1油圧モー
タ(24)による走行クローラ(2)の駆動を阻止して
いる。
【0048】また、前記操向モータ(191)を正転ま
たは逆転させる左右旋回回路(192)(193)を前
記コントローラ(185)に接続させ、操向ハンドル
(19)の操向操作量(左右回転角度)に対して操向モ
ータ(191)による第2油圧ポンプ(26)の斜板を
略正比例させて変化させ、また主変速レバー(73)の
前進操作時と後進操作時とでは、操向ハンドル(19)
の左右回転に対して左右旋回出力を逆にし、前進時と後
進時とで逆ハンドルになるのを防ぎ、四輪自動車と同じ
操向動作を行わせて前後進させる。また、主変速レバー
(73)が中立のときは、第2油圧ポンプ(26)の斜
板角を零に保ち、第2油圧モータ(27)の出力軸を停
止維持し、主変速中立状態下でのハンドル(19)操作
による旋回動作を阻止すると共に、操向ハンドル(1
9)切角に応じて大きくなる第2油圧ポンプ(26)の
斜板角の絶対値を主変速レバー(73)操作角度の絶対
値と比例するように制御し、操向ハンドル(19)切角
が一定のときに車速を変化させても旋回半径を一定に保
ち、四輪自動車と同じ操向動作で旋回させる。また、直
進バルブ(194)を切換えて操向ブレーキシリンダ
(195)及びクラッチシリンダ(196)を作動させ
る直進回路(197)を前記コントローラ(185)に
接続させ、副変速中立またはハンドル(19)直進によ
って第2油圧モータ出力(27)を自動的に停止させ
る。また、未刈り穀稈列に対する刈取部(8)の位置を
検出させる操向センサ(198)と、前記センサ(19
8)の検出結果に基づき操向モータ(191)を自動制
御する操向回路(199)を設け、操向ハンドル(1
9)の手動操作による操向角度センサ(180)入力を
優先させ乍ら操向センサ(198)入力によって操向モ
ータ(191)を作動させ、未刈り穀稈列に沿わせて進
路を自動的に修正させ、収穫作業を行わせる。
【0049】上記のように、変速モータ(186)及び
操向モータ(191)をコントローラ(185)によっ
て電気的に制御して走行変速並びに操向の各動作を行わ
せることにより、上記図4乃至図22に示した機械的制
御を、図23のコントローラ(185)を用いて電気的
制御に置換させることができるものである。
【0050】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、エンジン(21)の駆動力を差動機構(33)を介
して左右走行クローラ(2)に伝えて左右走行クローラ
(2)の駆動速度を同一方向に同時に無段階変更させる
変速部材(25)と、操向ハンドル(19)操作によっ
左右走行クローラ(2)の駆動速度を反対方向に同時
に無段階変更させる操向部材(28)とを設け、同一の
エンジン(21)出力を伝えて左右走行クローラ(2)
を駆動する移動農機の走行装置において、旋回外側の走
行クローラ(2)が直進時の変速部材(25)の設定速
度を略維持するように、操向部材(28)によって左右
走行クローラ(2)の駆動速度を異ならせる旋回制御と
連動させて変速部材(25)を自動的に減速作動させる
と共に、操向部材(28)を一定操作量以上操作するこ
とにより、旋回外側の走行クローラ(2)の駆動速度
と、旋回内側の走行クローラ(2)の駆動速度とを共に
減速させるように構成したもので、操向部材(28)に
よって左右走行クローラ(2)の駆動速度を反対方向に
同時に無段階変更させる方向転換時に旋回外側の走行ク
ローラ(2)が直進時よりも高速駆動される不具合をな
くすことができ、圃場枕地で方向転換させる小さな半径
の旋回を行うとき、走行クローラ(2)の横滑りを低減
できて次行程の作業開始位置に容易に移動でき、また作
業者が走行速度を遅くする操作を行うことなく直進時に
対して旋回時の機体中心移動速度を減速させることがで
き、かつ旋回時の走行クローラ(2)駆動負荷の増大に
よってエンジン(21)が過負荷運転になって回転が低
下するのを容易に防止でき、圃場枕地での旋回性能の向
上並びに往復走行農作業の運転操作の簡略化などを容易
に図ることができ、さらに一定操向量以上の操向操作に
よって左右走行クローラ(2)を共に減速させるから、
操向操作によって旋回半径を小さくすることにより増大
する走行クローラ(2)の走行抵抗の変化に対して旋回
力の変化を低減でき、圃場枕地で方向転換するスピンタ
ーンなどの旋回動作を安定させることができ、スピンタ
ーンなどに必要な操向出力を維持し乍ら操向操作によっ
て走行速度の減速量を容易に確保でき、旋回半径が小さ
くかつ低速走行するときの旋回性能を容易に向上できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図。
【図2】コンバインの全体平面図。
【図3】ミッション駆動系の説明図。
【図4】走行変速及び操向操作部の説明斜視図。
【図5】同部の作動説明図。
【図6】ステアリングコラムの側面図。
【図7】同上部拡大側面図。
【図8】同下部拡大側面図。
【図9】ステアリングコラムの正面図。
【図10】同上部拡大正面図。
【図11】同下部拡大正面図。
【図12】図4の平面説明図。
【図13】同拡大図。
【図14】ステアリングコラム横断面図。
【図15】ステアリングコラム上部の部分平面図。
【図16】同部分図。
【図17】図16の作動説明図。
【図18】アブソーバの断面図。
【図19】変速部材作動説明図。
【図20】主変速動作説明図。
【図21】操向動作説明図。
【図22】主変速と操向ハンドル操作を示す線図。
【図23】走行変速及び操向制御回路図。
【符号の説明】
(2) 走行クローラ (21) エンジン (25) 変速部材 (28) 操向部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(21)の駆動力を差動機構
    (33)を介して左右走行クローラ(2)に伝えて左右
    走行クローラ(2)の駆動速度を同一方向に同時に無段
    階変更させる変速部材(25)と、操向ハンドル(1
    9)操作によって左右走行クローラ(2)の駆動速度を
    反対方向に同時に無段階変更させる操向部材(28)と
    を設け、同一のエンジン(21)出力を伝えて左右走行
    クローラ(2)を駆動する移動農機の走行装置におい
    て、旋回外側の走行クローラ(2)が直進時の変速部材
    (25)の設定速度を略維持するように、操向部材(2
    8)によって左右走行クローラ(2)の駆動速度を異な
    らせる旋回制御と連動させて変速部材(25)を自動的
    に減速作動させると共に、操向部材(28)を一定操作
    量以上操作することにより、旋回外側の走行クローラ
    (2)の駆動速度と、旋回内側の走行クローラ(2)の
    駆動速度とを共に減速させるように構成したことを特徴
    とする移動農機の走行装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113859233A (zh) * 2021-09-17 2021-12-31 江苏英拓动力科技有限公司 双侧独立电驱动履带车转向制动工况下轨迹保持方法

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CN113859233A (zh) * 2021-09-17 2021-12-31 江苏英拓动力科技有限公司 双侧独立电驱动履带车转向制动工况下轨迹保持方法
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