JP3012716B2 - プロセス制御方法及びその制御装置 - Google Patents

プロセス制御方法及びその制御装置

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JP3012716B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプロセス制御方法及び制
御装置に係り、特に、火力発電プラントの主蒸気温度制
御の様に、プロセス操作量の変化に対するプロセス制御
量の応答遅れが大きく、また、負荷レベル等によって応
答特性が大きくまたは非線形に変化するプラント等、特
に負荷追従制御に好適なプロセス制御方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、火力発電プラント等に採用されて
いるプロセス制御装置では、プラント出力を要求負荷に
適合して制御するために、小さな負荷変化に対しては、
主蒸気圧力や主蒸気温度とそれらの設定値との偏差を求
め、要求負荷に見合ったプロセスの静的バランス状態で
の給水や燃料の操作量であるプロセスの基本目標指令値
の他に、上記偏差に基づいて比例積分演算などにより給
水や燃料の補正信号を演算させ、これらを上記基本目標
指令値に加算し、この補正された基本目標指令により、
給水や燃料を操作する方法が基本的な制御方法として広
く採用されている。しかしながら、負荷要求の大きな変
化に対しては、上記の様な比例積分フィードバック制御
のみでは、必ずしも満足すべき応答特性が得られないた
め、更に、その負荷変化を微分演算回路などで定量化
し、これらの結果を基に、先行信号として前記補正後の
基本目標指令値に加算し、この信号によって給水や燃料
を先行制御し、負荷応答性を向上させる方法が併用され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、下記の様な問題点があった。すなわち、 (1) 上記先行信号は、負荷変化を変数として、関数
発生器や変化率制限器で構成された加速回路で作成され
る。この加速回路では、プロセス制御量である主蒸気圧
力や主蒸気温度等の過渡変動を抑えるべく、該回路の構
成および回路パラメータは、応答特性を勘案して、経験
的に、その都度作成および設定する必要がある。同時
に、該回路によって得られる性能には、設定する設計者
の個人差が入り込む可能性が大きく、従って、あらゆる
状況に対して最適な制御性を実現することは困難であっ
た。また、
【0004】(2) プラントの特性が要求される負荷
レベルによって変化するような場合には、先行信号もそ
れに対応して変える必要があるが、特性変化には非線形
性が伴うため、あらゆる負荷レベルに最適な加速回路の
構成および回路パラメータの設定は困難であった。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記の従来技術
における問題点に鑑み、プロセス制御量の応答遅れが大
きく、また、応答特性が負荷レベル等によって非線形的
に大きく変化しても、プロセス制御量とその設定値との
偏差を最小に保ちながら、出力を要求負荷に正確に追従
させることのできるプロセス制御方法及びその制御装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するために、プロセス制御方法及びその制御装
置を下記の様に構成した。 (1) プロセスの負荷指令と共に、プロセス制御量と
プロセス設定値との偏差を入力とし、該偏差を最小にす
るような加速信号を出力するように構成した。
【0007】(2) ニューラルネットワークを採用
し、プロセス制御量と設定値との偏差を最小にする加速
信号を学習させ、その結果に基づき、負荷指令入力に対
応した加速信号が作成できるようにした。
【0008】(3) 加速信号決定ルールを知識ベース
とし、プロセス制御量と設定値との偏差をメンバシップ
関数に適用して適合度を算出し、算出された適合度と前
記ルールとを用い、いわゆるファジイ推論によって加速
信号を作成するように構成した。
【0009】(4) 前記加速信号を補正するため、さ
らに、プロセスに加えた結果におけるプロセス制御量の
応答特性をもとに前記加速信号の修正信号を算出する回
路を設け、前記加速信号を前記修正信号で修正した信号
を教示信号として用いてニューラルネットワークに最適
な加速信号を学習させる様に構成した。
【0010】(5) 前記加速信号の修正信号を算出す
る回路を、前記修正信号を決定するルールを知識ベース
とし、前記プロセス制御量と設定値との偏差をメンバシ
ップ関数に適用して適合度を算出し、前記適合度と前記
ルールとを用いてファジイ推論によって前記修正信号を
算出するように構成した。
【0011】(6) 前記加速信号によって補正された
プロセスの基本目標指令を基づいて、前記プロセス制御
量の応答特性を予測モデルを用いて推定し、この推定さ
れた応答特性に基づいて前記加速信号を修正するように
構成した。
【0012】
【作用】すなわち、上記の構成になる本発明のプロセス
制御方法及びその制御装置によれば、 (1) 負荷指令と共にプロセス制御量と設定値との偏
差を入力し、負荷指令の変化に対応して前記プロセス制
御量と設定値との偏差を最小にするような加速度信号を
出力することから、大幅で急激に変化する負荷指令に対
しても、プラント出力を前記負荷指令に正確に追従させ
るプロセス操作量を出力し、プロセス制御量を安定に制
御しつつ、かつ、プラント出力を負荷指令に正確に追従
させることが可能になる。
【0013】(2) ニューラルネットワークが負荷指
令、プロセスの基本目標指令及びプロセス制御量と設定
値との偏差を入力とし、前記偏差を最小とし、プラント
の出力を負荷指令に正確に追従させる加速信号を、学習
結果に基づいて出力するよう動作するので、多様に変化
する負荷指令に対しても、最適にプロセス制御量を所望
の値に保ちつつ、プラント出力を負荷指令に正確に追従
させるプロセス操作量を迅速かつ正確に出力することが
可能になる。
【0014】(3) 加速信号決定ルールを知識ベース
とし、ファジイ推論により前記加速信号を決定するよう
構成することにより、熟練者のノウハウを知識ベースと
して持たせることができ、負荷指令の変化に対しても柔
軟性に富み、かつ、比較的簡単な装置で性能向上を図る
ことができると共に、人間による調整作業を不要にする
ことが可能となる。
【0015】(4) 出力信号である加速信号を基本目
標指令に加算してプラントに加え、その結果得られるプ
ロセス制御量の応答特性をもとに前記加速信号の修正信
号を求め、これを加算修正した信号を教示信号として用
いてニューラルネットワークを再学習させることによ
り、プロセスの応答特性が当初のものから変化しても、
常に、一定の応答特性を実現することが出来、プロセス
の状態が変化しても常に所望の制御性を自動的に維持さ
せることが可能になる。
【0016】(5) 前記(4)の加速回路における加
速信号修正回路を、修正信号を決定するルールを知識ベ
ースとし、ファジイ推論により前記修正信号を作成する
よう構成することにより、熟練者のノウハウが修正ルー
ルとして組み込むことが出来、さらに、加速信号を自動
的に修正してこれをニューラルネットワークに再学習さ
せるようにすることができるので、プラント制御特性を
自己成長的に向上させることが可能になる。
【0017】(6) なお、前記加速信号で補正された
プロセスの基本目標指令を基に、予測モデルを用いてプ
ロセス制御量の応答特性を推定し、この推定された応答
特性に基づいて前記修正量を求め、この修正量で前記加
速信号を修正するようにすることにより、応答特性にお
ける前記加速信号の不適合によるプラントへの外乱を未
然に防止することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、添付の図
面を用いながら詳細に説明する。先ず、図2には、本発
明のプロセス制御装置が好適に適用される火力プラント
の全体構成が示されている。この図は、最も典型的な火
力プラントの機器構成を示したものであり、給水ポンプ
100を出た水等の内部流体は、ボイラ105内に設け
られた高圧給水加熱器110、節炭器120、火炉水冷
壁130、1次過熱器140により昇温・過熱され、減
温器150において減温され、再び、2次過熱器160
で加熱され、高圧タービン180に供給される。なお、
減温器150は、昇温・過熱された内部流体の2次過熱
器入口蒸気温度が規定の値になるように減温するもので
ある。続いて、高圧タービン180で仕事をした蒸気
は、1次再熱器190、2次再熱器200で再び加熱さ
れ、中・低圧タービン210に供給される。更に、中・
低圧タービン210で仕事をした蒸気は、復水器230
で復水され、再び、給水ポンプ100に供給される。な
お、復水器230と給水ポンプ100の間には、一般
に、低圧給水加熱器、脱塩装置、脱気器等が設けられて
いるが、しかしながら、これらの機器は本発明と直接関
係がないので説明から省略されている。上述のように、
高圧タービン180、中・低圧タービン210に対して
蒸気から与えられたエネルギーは、回転エネルギーとな
って発電機220を回転させ、もって、電気エネルギー
に変換されることとなる。
【0019】上述のような火力プラントの制御は、一般
に、次のようにして行われる。すなわち、電気出力は、
負荷要求と出力検出器560の信号との偏差信号により
主タービン加減弁170を操作して制御される。また、
主蒸気圧力・温度、再熱蒸気温度、ガスO2、そして2
次過熱器入口蒸気温度は、それぞれ、主蒸気圧力検出器
510、主蒸気温度検出器500、再熱蒸気温度検出器
550、ガスO2検出器570、さらには減温器前後の
蒸気温度検出器520、530からの信号を用いて、各
々、給水ポンプ駆動用タービン240の加減弁250、
燃料量調節弁260、再循環ガス量調節ダンパ280、
空気量調節ダンパ270、そしてスプレ量調節弁290
を操作することにより制御される。
【0020】図3は、上述の火力プラントの制御を実現
するための制御系統を示す。先ず基本部について説明す
ると、主タービン加減弁制御器710は、負荷指令設定
器700による負荷指令値Ldと、出力検出器560に
よる実出力Laとによって主タービン加減弁170を制
御し、電気出力を制御する。また、主蒸気圧力制御器7
40は、主蒸気圧力検出器510からの出力と主蒸気圧
力設定器720からの出力との偏差(すなわち、減算器
730の出力)をもとに、加算器750を介して、上記
負荷指令設定器700からの負荷指令値Ldに圧力補正
を加えてボイラ入力デマンドBidを求める。このボイラ
入力デマンドBidは、給水基本プログラム755によっ
て給水量デマンドFwdに変換され、給水流量制御器76
0は、この給水量デマンドの値Fwdと給水量検出器57
1からの出力に応じて給水ポンプ駆動タービン加減弁2
50を制御する。
【0021】一方、上記加算器750から出力されたボ
イラ入力デマンドBidは、燃料基本プログラム830に
よって、基本目標指令である静的燃料デマンド信号Frd
oに変換され、さらに、主蒸気温度検出器500の出力
と主蒸気温度設定器800の出力との偏差(減算器81
0の出力)に対応した主蒸気温度制御器820からの出
力によって補正されて燃料量デマンドFrdが求められ
る。すなわち、ボイラ入力デマンドBidは、燃料基本プ
ログラム830によって静的燃料デマンド信号Frdoに
変換された後、加算器440を通過した後、加算器84
0に導かれる。そして、この加算器840により、主蒸
気温度検出器500の出力と主蒸気温度設定器800の
出力との偏差(減算器810の出力)に対応した主蒸気
温度制御器820からの出力が加算され、もって、燃料
量デマンドFrdが出力される。そして、この燃料量デマ
ンドFrdの値と燃料量検出器572からの出力に応じ、
燃料量制御器850は燃料量調節弁260を制御する。
更に、ガスO2検出器570からの出力とガスO2設定器
860からの出力との偏差(減算器870の出力)に対
応したガスO2制御器880の出力も、加算器900を
介して、上記燃料量デマンドFrdを空気基本プログラム
890によって変換して求められた静的空気量デマンド
信号Fadoの値に補正信号として加えられ、空気量デマ
ンドFadが求められる。そして、この空気量デマンドF
adの値と空気量検出器573からの出力とに応じて、空
気量制御器910は空気量調節ダンパ270を制御す
る。
【0022】さらに、再熱蒸気温度制御器940は、再
熱蒸気温度検出器550からの出力と再熱蒸気温度設定
器920からの出力との偏差(減算器930出力)に見
合った出力Fgrdを出力し、この出力Fgrdの値と再循環
ガス量検出器574からの出力に応じて、再循環ガス量
制御器950は再循環ガス量調節ダンパ280の開度を
制御する。また、同様に、2次過熱器入口蒸気温度検出
器520からの出力とその温度設定器960からの出力
との偏差(減算器970の出力)に対応した、2次過熱
器入口蒸気温度制御器980の出力により、1次過熱器
出口蒸気温度T1SH,dが決定され、このT1SH,d値と1次
過熱器出口蒸気温度検出器530の出力に応じて、1次
過熱器出口蒸気温度制御器990が過熱器スプレ量調節
弁290を制御することとなる。
【0023】以上が上記火力プラントの制御系統の基本
部の動作説明であるが、上述の制御系統の基本部分の他
に、さらに、大きな負荷指令の変化に対し、電気出力を
要求値に忠実に追従させつつ、同時に、主蒸気圧力や各
種蒸気温度を設定値に安定に制御するため、補正信号を
作成し、これら補正信号を、それぞれ、前述の給水量デ
マンド信号Fwd、燃料量デマンド信号Frd、空気量デマ
ンド信号Fadに対する加速信号として出力する回路が付
加されている。すなわち、図3において、第1の加速回
路400は加速信号AFwdを出力し、給水基本プログラ
ム755からのの出力に対して加算器430を介して補
正する。また、第2の加速回路410は加速信号AFrd
を出力し、燃料基本プログラム830から出力される静
的燃料デマンド信号Frdoに対して加算器440を介し
て補正し、そして、第3の加速回路420は加速信号A
Fadを出力し、もって、加算器900のからの出力であ
る空気量デマンドFadを加算器450を介して補正す
る。
【0024】図1には、前述した火力プラントの全体構
成の中から、本発明になるプロセス制御方法が採用され
た燃料制御部の構成だけが取り出されて示されている。
この燃料制御部の構成において、特に、従来技術のとの
比較において特徴的なのは、加速回路410の部分であ
り、この加速回路410には、上記負荷指令設定器70
0からの負荷指令値Ldの他に、いわゆるプロセス制御
量である主蒸気温度検出器500からの出力信号と、プ
ロセス設定値である主蒸気温度設定器800からの出力
信号との偏差である、いわゆる制御偏差ΕTを入力し、
これらを基に加速信号を出力するように構成した点にあ
る。すなわち、加速回路410は、負荷指令値Ldと主
蒸気温度の制御偏差ΕTに基づいて、この主蒸気温度の
制御偏差ΕTを最小にするような加速信号AFrdを出力
し、この加速信号AFrdは、加算器440を介して、上
記燃料基本プログラム830からの燃料基本目標指令F
rdoに加算される。さらに、この燃料基本目標指令Frdo
には、加算器840により、上記主蒸気温度の制御偏差
ΕTに基づいて主蒸気温度制御器820によって形成さ
れた出力が加算され、その結果が燃料量デマンドFrdと
して出力される。そして、燃料量制御器850は、この
燃料量デマンドFrdと燃料量検出器572からの出力に
よって燃料量調整弁260を制御する。
【0025】図4の出力波形図は、本発明における加速
回路410の動作を説明したものである。図からも明ら
かなように、負荷要求である負荷指令値Ldの急激な変
化(図4の(a)を参照)に対し、静的に主蒸気温度を
設定値に制御する為の静的燃料量デマンド信号Frdo
(図4の(b)の破線を参照)だけの場合には、主蒸気
温度の偏差ET(図4の(d)を参照)は過渡状態にお
いて、破線EToで示されるように、伝熱遅れや流動遅れ
等により、大きな温度偏差を生ずると共に、温度の整定
までに時間がかかる。そのため、上記加速回路410か
らの燃料量加速信号AFrdを静的燃料デマンドFrdoに
補正信号として加えて燃料量デマンド信号Frd(図4の
(b)の実線を参照)とすることにより、主蒸気温度の
応答遅れをなくし、主蒸気温度偏差ΕTを、図4の
(d)に実線ETで示すのように、小さくすることがで
きる。尚、同図の(c)、(d)において、燃料量加速
信号AFrdの時刻tiでの値をAFrd(ti)とすると、
この効果は伝熱遅れや流動遅れに起因する応答遅れ時間
Lの後、すなわち、時刻ti+Lでの主蒸気温度偏差ΕT
(ti+L)として表われることを示している。従っ
て、遅れ時間L後の時刻ti+Lでの主蒸気温度偏差ΕT
(ti+L)を小さくするためには、時刻tiでの燃料量
加速信号AFrd(ti)を適切に選ぶことが重要であ
る。
【0026】図5は、上記の燃料量加速信号AFrdを適
切に選ぶために、いわゆるニューラルネットワークで上
記加速回路を構成した一実施例を示す。以下、この図に
おいて、ニューラルネットワークは入力層、中間層、出
力層の3層で構成されており、この実施例では、入力信
号として、負荷指令Ldの傾斜θとレベルH(図4の
(a)を参照)、時刻t0+L以降の時間Tの間の主蒸
気温度偏差値、すなわち、ΕT(t0+L)、ΕT(t1
L)…ET(ti+L)…ET(tN+L)を用いて、出力
信号として、加速信号AFrd(t0)、AFrd(t1)…
AFrd(ti)…AFrd(tN)を出力するようにしたも
のである(図4の(c)と(d)を参照)。但し、ここ
でNは、N=T/△(△:サンプリング周期、T:主蒸
気温度が整定するのに必要な時間である)を示す。
【0027】一方、ニューラルネットワークNNでは、
最初、スイッチ回路SW1、SW2、SW3O〜SW3N、S
4O〜SW4Nをb側に切り替え、教示パターン入力回路
TCHiから種々の教示パターンを入力する。例えば、
スイッチ回路SW1、SW2からは、色々なパターンの負
荷要求Ldの傾斜^θ、レベル^Hが、さらに、スイッ
チ回路SW3O〜SW3Nからは、望ましい主蒸気温度偏差
^ET(t0+L)、^ET(t1+L)…^ET(ti
L)…^ET(tN+L)がそれぞれ入力される。同時
に、この時の出力層の出力AFrd’(t0)、AFrd’
(t1)…AFrd’(ti)…AFrd’(tN)と、教示
パターン出力回路TCHoからの上記教示パターン入力
に対する望ましい加速信号出力^AFrd(t0)、^A
Frd(t1)…^AFrd(ti)…^AFrd(tN)と
が、学習部LCの比較回路CM、CM…で比較され、こ
れら両者の出力が一致するように第1の学習制御回路L
CCK1で出力層のニューロンの入力回路のシナプス加
重を学習し、一方、第2の学習制御回路LCCK2で
は、中間層のニューロンの入力回路のシナプス加重をそ
れぞれ調節させることにより色々な負荷パターンに対し
て適切な出力が得られるよう学習を行わせる。その結
果、制御モードに於いては、上記のスイッチ回路S
1、SW2、SW3o〜SW3N、SW40〜SW4Nをb側か
らa側に切り替えておくことにより、上記の学習時のパ
ターンと同じ、または、これに近い入力に対し、ニュー
ラルネットワークNNから学習時のパターンと同じ、ま
たは、近似した加速信号が出力される様になる。
【0028】次に、ニューラルネットワークNNの構造
及び学習部LCにおける学習方法について説明する。図
6はニューラルネットワークNNを構成する1つニュー
ロンのユニツトモデルを示す。ここで、ユニツト11へ
の入力信号X1、X2、…Xnは値域(0、1)をとり、
シナプス加重W1、W2、…Wnは、値域(−∞、+∞)
をとるものとする。ここで、i番目の入力Xiからユニツ
トへ伝わる入力Uiを、
【数1】 とすると、ユニツトへの総入力Uは
【数2】 となる。また、ユニツト出力Yは、
【数3】 で定義する。但し、数3においてU0は、バイアスであ
る。なお、本実施例では、以上に述べたユニツトモデル
11を、図7に示すように層状に配置し、各ユニツト1
1からの出力信号を次層の各ユニツト11への入力信号
とする構成としたものをニューラルネットワークNNと
する。上記のユニツトモデル11とニューラルネットワ
ークNNの構造に関しては、例えば、ザ エム アイ
ティープレス、ニューロコンピューティング ファンデ
ーションズ オブ リサーチ、1988年、第318頁
から第362頁(The MIT Press, NeurocomputingFound
ations of Research, 1988, pp318-362)に詳しく述べら
れている。また、本論文では図7に示すように、ある入
力信号パターン12を入力層に与えたとき、出力信号パ
ターン13が所望する信号パターン、すなわち教師信号
パターン14となるように、両者の誤差に応じて中間層
の各ユニツトへの入力部の接続強度、すなわちシナプス
加重を修正する学習アルゴリズム(バックプロパゲーシ
ョンと称している)が示されている。
【0029】また、本実施例の学習部LCにおいても、
学習アルゴリズムそのものは上記論文に示されたバック
プロパゲーションを用いる。
【0030】図8はバックプロパゲーションのアルゴリ
ズムを具体的に説明したものであり、この図において
は、アルゴリズムを判り易くするため、出力層のk番目
の出力信号Y3kに着目し、これを教師信号Ytkに一致さ
せるためのシナプス加重の修正手順を示している。すな
わち、図8に示すアルゴリズムを具体的に説明すると、
まず、k番目の出力信号Y3kと教師信号Ytkとの誤差e
kは、
【数4】 で表される。ユニツトの動作レベルU3kにおける誤差の
影響度をd3kとすると、この誤差の影響度d3kは、
【数5】 で表される。但し、f’(U)は次の数6のとおりであ
る。
【数6】
【0031】従って、出力層k番目のユニツトにおける
j番目の入力部にあるシナプス加重W3k,2j(N+1)の修正
量△W3k,2j(N+1)は次の数7で表される。
【数7】 ここで、Nは前回を表す記号で、また、ηは学習定数と
称する。また、y2jは中間層のj番目の出力信号を示
す。但し、安定な収束を実現するため、数7で得た修正
量をそのまま使用せず、次の数8で表す方法で修正し、
新たなシナプス加重W3k,2j(N+1)を次式のように得る。
【数8】 ここで、αは安定化定数と称する。以上、出力層の入力
部のシナプス加重の修正方法を示した。
【0032】次に、中間層の入力部のシナプス加重の修
正方法を説明する。上記の図8では、中間層のj番目の
ユニツトのi番目の入力部にあるシナプス加重W2j,1i
に着目し、その修正方法を示している。この場合のユニ
ツトの動作レベルU2jにおける誤差の影響度d2jは、出
力層の全ユニツト出力の誤差を考慮して決定されるべき
であり、下記の数9で表される。
【数9】
【0033】従って、中間層j番目のユニツトにおける
i番目の入力部にあるシナプス加重の修正量△W2j,1i
(N+1)は、次式で表わされる。
【数10】 ここで、Nは前回を示す記号で、ηは学習定数と称す
る。また、y1iは入力層のi番目の出力信号を示す。但
し、出力層の場合と同様、安定な収束を実現するため、
上記の数10で得られた修正量をそのまま使用せず、次
式で表す方法で修正し、新たなシナプス加重W2j,1i(N+
1)を次の数11のように得る。
【数11】 ここで、αは安定化定数と称する。
【0034】このように、上記の数4〜数11に表す演
算処理を繰り返すことにより、誤差ekを最小化するこ
とが出来る。すなわち、出力層からの出力信号パターン
を教師信号パターンに一致させることができ、その結
果、入力信号パターンがニューラルネットワーク内のシ
ナプス加重分布(すなわち、回路内接続強度分布)とし
て記憶(学習)されたことになる。また、別の入力信号
パターンを入力層に提示し、教師信号パターンもこれに
対応して別のパターンを提示すれば、上記アルゴリズム
が動作し、新たなシナプス加重分布として記憶されたこ
とになる。
【0035】このようなアルゴリズムを用いれば、複数
の学習サンプルを同一ニューラルネットワーク内に記憶
することが可能である。学習完了後のニューラルネット
ワークを用いれば、既学習パターンと同一のパターンが
入力された場合は、学習時に用いた出力信号パターンと
同一のものが出力層から出力される。また、未学習のパ
ターンが入力された場合でも、既学習パターンとの類似
度に応じて出力信号パターンも類似したものが得られる
こととなる。
【0036】次に、図9は、上記の加速回路410にフ
ァジイ推論を応用し、これによって加速信号を算出する
ように構成した実施例を示している。この実施例では、
負荷指令特性定量化部1100において、負荷指令Ld
の特徴を傾斜θとレベルHとして定量化する。また、制
御特性定量化部1200では、過去の加速信号AFrdP
(to)…AFrdP(tN)と主蒸気温度偏差信号Et
P(to+L)…EtP(tN+L)の関数として制御特性
を評価し、評価指標IEの値として定量化を行う。一
方、記憶部1300では、過去の加速信号と主蒸気温度
偏差信号の履歴データを必要量だけ蓄積・記憶するもの
である。そして、ファジイ推論部1400は、上述の負
荷指令Ldの特徴量と上記評価指標IEの値を、図10に
示すメンバシップ関数に適用し、各々への適合度を決定
する。ここで、図中の符号は以下のとうり 、NB:Negative Big(負の大) NM:Negative Medium(負の中) ZO:Zero(零) PS:Positive Small(正の小) PM:Positive Medium(正の中) PB:Positive Big(正の大)を表してい
る。
【0037】次に、知識ベース1500に記憶された加
速信号生成ルールに上述のメンバシップ関数の適合度の
値をファジイ推論部1400の前件部(IF)に適用
し、ファジイ論理演算によりファジイ推論部1400の
後伴部(THEN)で結論を導く。即ち、本実施例の場
合、まずルール1の前伴部に、θ、H、IEの値(ここ
で、xθ、xH、xIとおく)を適用し、適合度ω1を次
の数12により求める。
【数12】 本実施例では、ω1=PS(xI)となり、これよりルー
ル1による加速信号AFrd(ti)、AFrd(ti+1)…
AFrd(ti+M)は、それぞれ斜線部Ai、Ai+1、Ai+2
…(図9のファジイ推論部1400の後件部(THE
N)を参照)として求められる。ここで、Mは加速信号
を出力する期間を示す。
【0038】次に、ルール2についても、同様の推論演
算が行われ、
【数13】 となり、本実施例では、ω2=PS(xI)となり、これ
よりルール2による加速信号がそれぞれ、斜線部Bi、
Bi+1、Bi+2…として求められる(図9のファジイ推論
部1400の後件部を参照)。
【0039】なお、本実施例では、上記のルール1とル
ール2のみが適用されるものとしており、両ルールによ
る演算結果を統合した結果を、それぞれ、AFrd(t
i)、AFrd(ti+1)…AFrd(ti+M)とおくと、各
々の値は、斜線部AiとBi、Ai+1とBi+1…Ai+MとBi
+Mの各々最大値で出来る斜線部の重心のx座標として求
められる(図9のファジイ推論部1400の後件部(T
HEN部)の最下図を参照)。
【0040】次いで、図11は、上記図5の実施例にお
いて、さらに、ニューラルネットワークNNで計算した
加速信号AFrd(ti)によるプロセスの応答結果をみ
て、再学習を行うようにした他の実施例を示している。
この他の実施例では、加速信号AFrd(ti)によるプ
ロセスの応答結果を基に、その加速信号が適切であった
か否かを判断し、不適切な場合には、加速信号の修正信
号△AFrd(ti)〜△AFrd(ti+N)を作成し、この
修正信号で修正した加速信号を教示信号として、ニュー
ラルネットワークNNに最適な加速信号を再学習させる
ようにしている。すなわち、応答特性評価部PCEは、
主蒸気温度偏差ETの応答特性が目標の性能を満足しな
くなると、加速信号修正信号発生回路ACCで加速信号
の修正信号△AFrd(ti)〜△AFrd(ti+N)を作成
し、これを加算器ADを介してニューラルネットワーク
NNの出力に補正信号として加え、その結果を出力教示
パターンOTPに最適加速信号として記憶させる。そし
て、スイッチ回路SW1、SW2、SW30〜SW3N、SW
40〜SW4Nをb側の学習モードに切り替えて、上記出力
教示パターンOTPの最適加速信号にニューラルネット
ワークNNの出力が合うように、学習部LCによりニュ
ーラルネットワークNNの中間層、出力層各々のニュー
ロンユニット個々のシナプス加重を調整する。ニューラ
ルネットワークNNの出力が出力教示パターンと一致し
た時点で再学習を終了し、スイッチSW1、SW2、SW
30〜SW3N、SW40〜SW4Nをa側に切り替えることに
より通常の制御モードとする。
【0041】さらに、図12は、図11における応答特
性評価部PCEおよび加速信号修正信号発生回路ACC
の実施例を示しており、この実施例は、その加速信号修
正信号発生回路ACCにファジイ推論を適用したもであ
る。先ず、応答特性評価部PCEは、加速信号AFrd操
作に対する制御偏差ETの時間的変化を定量化し、それ
らを記憶する。ファジイ推論部1600は、上述の制御
偏差信号ETの値を図10に示すメンバシップ関数に適
用し、各々への適合度を決定する。次に、知識ベース1
700に記憶された加速信号修正量生成ルールに上述の
メンバシップ関数の適合度の値を、ファジイ推論部16
00の前件部(IF)に適用し、ファジイ論理演算によ
りファジイ推論部1600の後件部(THEN)で結論
を導く。
【0042】即ち、本実施例の場合、まず、ルール1の
前件部に、制御偏差ET(ti+L)、ET(ti+1+L)
の値(ここで、xi、xi+1とおく)を適用し、適合度ω
1を次の数14により求める。
【数14】 本実施例では、ω1=PB(xi)となり、これよりルー
ル1による加速信号修正信号△AFrd(ti)、△AFr
d(ti+1)は、それぞれ、斜線部Ai、Ai+1(図12の
ファジイ推論部1600の後件部を参照)として求めら
れる。つぎに、ルール2についても同様の推論演算が行
われ、
【数15】 本実施例では、ω2=PS(xi)となり、これよりルー
ル2による加速信号修正信号は斜線部Bi、Bi+1として
求められる(図12のファジイ推論部1600の後件部
を参照)。
【0043】なお、本実施例では、ルール1とルール2
のみが適用されるものとしており、両ルールによる演算
結果を統合した結果を、それぞれ、△AFrd(ti)、
△AFrd(ti+1)とおくと、各々の値は、斜線部Aiと
Bi、Ai+1とBi+1の各々の最大値で出来る斜線部重心
のx座標として求められる(図12のファジイ推論部1
600の後件部の最下図を参照)。
【0044】また、本実施例では、制御偏差ETは、時
刻ti+Lとti+1+Lの2時点のもののみに着目し、加
速信号修正信号△AFrdもこれに対応したti、ti+1の
2時点のみとしているが(すなわち、△AFrd(t
i)、△AFrd(ti+1))、しかしながら、必ずしもこ
れに限られず、3時点以上のデータを取り扱う場合につ
いても、上述と同様の方法により加速信号修正信号△A
Frdを生成することができる。
【0045】図13には、さらに、燃料量デマンド信号
Frdを燃料量制御器850に与える前に、試行信号とし
て燃料量デマンド信号Frdをプラント予測モデルに与え
て主蒸気温度偏差ETを予測し、その応答特性が目標の
性能を満足していない場合には、加速信号△AFrdを修
正し、目標性能が満足されることが確認された場合に
は、その確認後に、燃料量制御器850に燃料量デマン
ド信号Frdを与えるよう構成した実施例が示されてい
る。ここで、燃料制御信号CSは、燃料調整弁260に
与えられる前に、いわゆる制御応答予測モデルRPMに
燃料量デマンド信号Frdとして与えられる。この制御応
答予測モデルRPMでは、主蒸気温度偏差の予測値^E
Tを求め、これを応答特性評価部PCEに与える。応答
特性評価部PCEでは、この主蒸気温度偏差の予測値^
ETに基づく評価関数値などにより、応答特性を評価
し、その結果、評価基準が満足されていればスイッチS
Wをb側に切り替えて制御信号CSを燃料調整弁260
に与え、他方、評価基準が満足されていなければ、加速
信号修正信号発生回路ACCに主蒸気温度偏差の予測値
^ETを与える。そして、加速信号修正信号発生回路A
CCは、この予測値^ETに基づいて加速信号修正信号
△AFrdを作成し、これを加算器ADDを介して加速信
号AFrdと加算して加速信号AFrd’を生成することに
より新たな^Frdを作成する。以下、PCEで評価基準
が満たされるまで上記の手順が繰り返される。
【0046】なお、この加速信号修正信号発生回路AC
Cは、上述の図12のETを^ETと考えることにより、
図12と同様の方法でも実現することができる。なお、
図13における制御応答予測モデルRPMは、2次過熱
器を対象とした場合、次のような数式で実現することが
できる。
【数16】
【数17】
【数18】 但し、上記の数式において、Ts、Tg、Ks、Kg、Kf
は、それぞれ、以下の数式で表される。
【数19】
【数20】
【数21】
【数22】
【数23】 ここで、各符号は以下の量を表す。 Vs:管内流路容積 γs:内部流体比重量 Fs:内部流体流量 Cpo:2次過熱器出口蒸気定圧比熱 Cpi:2次過熱器入口蒸気定圧比熱 A:2次過熱器伝熱面積 αms:管から蒸気への熱伝達率 θso:2次過熱器出口蒸気温度 θsi:2次過熱器入口蒸気温度 θm:管温度 θs:内部流体温度 Cm:管比熱 Mm:管重量 αgm:ガスから管への熱伝達率 Ff:燃料流量 Fa:空気流量 Fgγf:最循環ガス流量 Fgβf:ボイラガス流量
【0047】以上、上述の実施例においては、火力プラ
ントの燃料制御に本発明を適用した例について述べた
が、本発明はこれのみに限られず、他に、例えば給水制
御や空気制御に適用しても同様の効果が得られることは
明らかである。
【0048】
【発明の効果】上記の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明のプロセス制御方法及びその制御装置によれ
ば、以下に記載する効果が得られる。 (1) 加速回路が、負荷指令の変化に対応すると共
に、プロセス制御量と設定値との偏差を常に最小にする
ような加速信号を出力することから、大幅で急激に変化
する負荷指令に対しても、プラントの出力を前記負荷指
令に正確に追従させつつ、かつ、プロセス量を安定に制
御することが可能になる。 (2) 加速回路をニューラルネットワークで構成する
ことにより、多様な負荷指令に対してもプロセス制御量
を所望の値に保つためのプロセス操作量を迅速かつ正確
に出力することが可能になる。 (3) 加速回路を加速信号決定ルールを知識ベースと
したファジイ推論により加速信号を決定するよう構成す
ることにより、熟練者のノウハウを知識ベースとして持
たせることができ、簡単な装置で性能向上を図ることが
できると共に、人間による回路の調整作業が不要とな
る。 (4) 加速信号に基づくプロセスの応答特性によっ
て、加速回路から最適な加速出力が得られるよう出力の
修正機能を設けることにより、プロセスの状態が変化し
ても常に所望の制御性を自動的に維持させることが可能
になる。 (5) 上記修正機能を修正ルールとファジイ推論によ
る手段によって実現することにより、熟練者のノウハウ
が修正ルールとして組み込め、加速信号を自動的に修正
してこれをニューラルネットワークに再学習させるよう
にすることができるので、プラント制御特性を自己成長
的に向上させることができる。 (6) プラントに操作量を出力する前に予め制御応答
を予測し、その評価結果に基ずいて加速信号を出力する
ようにすることにより、不適切な操作量による制御外乱
を未然に防ぐことができ、安全で信頼性の高い制御を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセス制御装置の特徴的な構成を示
す火力プラントの制御系統図の一部拡大図である。
【図2】本発明になるプロセス制御方法を適用した火力
プラントの全体機器構成を示制御系統図である。
【図3】上記図2の火力プラントのプロセス制御装置構
成を示す制御系統図である。
【図4】上記速回路の動作を説明するための各部の信号
波形を示す図である。
【図5】上記加速回路をニューラルネットワークにより
構成した実施例を示す制御概念図である。
【図6】上記ニューラルネットワークを構成するニュー
ロンユニットモデルを示す制御概念図である。
【図7】上記ニューラルネットワークの構造及び動作を
説明する制御概念図である。
【図8】上記ニューラルネットワークの構造と学習機構
を説明する制御概念説図である。
【図9】上記加速回路にファジイ推論を適用した他の実
施例の構成を説明する制御概念図である。
【図10】上記ファジイ推論のメンバシップ関数の一実
施例を示す図である。
【図11】上記図5の加速回路に、さらに、加速信号修
正機能を設けた他の実施例の構成を説明する制御概念図
である。
【図12】上記図11の加速信号修正機能にファジイ推
論を適用した実施例の構成を示す制御概念図である。
【図13】さらに、上記加速信号を出力する前に予測モ
デルを用いて予め応答を評価するようにした他の実施例
の構成を示す制御概念図である。
【符号の説明】
Ld 負荷指令値 700 負荷指令設定器 500、510、570 制御量検出器 800、860、920 設定器 ET 制御偏差 400、410、420 加速回路 430、440、450 加算器 755、830、890 基本プログラム Fwdo、Frdo、Fido 基本目標指令 Fwd、Frd、Fid デマンド信号 AFwd、AFrd、AFid 加速信号 760、850、910 制御器 △AFrd 燃料加速信号修正信号 260 燃料調整弁 270 空気量調節ダンパ 572 燃料量検出器 NN ニューラルネットワーク 11 ニューラルネットワークのユニツトモデル LC 学習部 TCHi 教示パターン入力回路 TCHo 教示パターン出力回路 LCCK1、2 学習制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 政英 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−189702(JP,A) 特開 平2−54304(JP,A) 特開 平2−222004(JP,A) 特開 平3−164804(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 11/00 - 13/04

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセスの負荷指令より基本目標指令を
    作成し、検出されたプロセス制御量と制御量設定値との
    偏差から前記基本目標指令を補正する補正信号を形成
    し、前記負荷指令の変化状況に基づいて前記基本目標指
    令を補正する加速信号を形成し、これら基本目標指令、
    補正信号及び加速信号を用いて該プロセスの操作量を決
    定するプロセス制御方法において、前記加速信号を、前
    記負荷指令の変化状況と共に、さらに、前記検出された
    プロセス制御量と制御量設定値との偏差から、前記偏差
    が最小となるように形成することを特徴とするプロセス
    制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ニューラルネットワ
    ークを用い、上記検出されたプロセス制御量と制御量設
    定値との偏差を最小にするように学習させ、その結果に
    基づき、前記負荷指令の変化に対応して前記加速信号を
    作成することを特徴とするプロセス制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、加速信号決定ルール
    を知識ベースとして前記プロセス制御量と制御量設定値
    との偏差をメンバシップ関数に適用して適合度を算出
    し、前記適合度と前記ルールを用いてファジイ推論によ
    って加速信号を作成することを特徴とするプロセス制御
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記ニューラルネッ
    トワークによって作成された前記加速信号を適用した場
    合の前記プロセス制御量の応答特性をもとに前記加速信
    号の修正信号を作成し、前記加速信号を前記修正信号で
    修正して教示信号を作成し、そして、前記教示信号を用
    いて前記ニューラルネットワークに最適な加速信号を学
    習させるようにしたことを特徴とするプロセス制御方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記修正信号は、前
    記修正信号を決定するルールを知識ベースとして、前記
    プロセス制御量と制御量設定値との偏差及び前記応答特
    性をメンバシップ関数に適用して適合度を算出し、前記
    適合度と前記ルールを用いてファジイ推論によって前記
    修正信号を算出することを特徴とするプロセス制御方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記加速信号で補正
    された前記プロセスの基本目標指令に基づいて、前記プ
    ロセス制御量の応答特性を予測モデルを用いて推定し、
    前記推定された応答特性に基づいて前記加速信号を修正
    することを特徴とするプロセス制御方法。
  7. 【請求項7】 プロセスの負荷指令よりプロセス操作量
    の基本目標指令を作成する基本プログラム回路と、検出
    されたプロセス制御量と制御量設定値との偏差から前記
    基本目標指令の補正信号を作成する補正回路と、前記負
    荷指令の変化に基づき前記基本目標指令を補正する加速
    信号を作成する加速回路とで構成されるプロセス制御装
    置において、前記加速回路は、負荷指令と、さらに、前
    記プロセス制御量と制御量設定値との偏差とを入力と
    し、前記プロセス制御量と制御量設定値との偏差を最小
    にするような加速信号を作成するように構成したことを
    特徴とするプロセス制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記加速回路をニュ
    ーラルネットワークで構成し、前記ニューラルネットワ
    ークは、前記プロセス制御量と制御量設定値との偏差を
    最小にする前記加速信号を学習させ、その結果に基づ
    き、前記負荷指令の変化に対応した前記加速信号を作成
    するように構成したことを特徴とするプロセス制御装置
  9. 【請求項9】 請求項7において、前記加速回路は、加
    速信号決定ルールを知識ベースとして有し、前記プロセ
    ス制御量と制御量設定値との偏差をメンバシップ関数に
    適用して適合度を算出し、前記適合度と前記ルールとを
    用い、ファジイ推論によって前記加速信号を作成する様
    に構成したことを特徴とするプロセス制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項8において、さらに、前記ニュ
    ーラルネットワークにより作成された前記加速信号を適
    用した際のプロセス制御量の応答特性をもとに前記加速
    信号の修正信号を作成する回路を設け、前記加速信号を
    前記修正信号で修正した信号を教示信号として用いて前
    記ニューラルネットワークに最適な加速信号を学習させ
    るように構成したことを特徴とするプロセス制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記加速信号の
    修正信号を算出する回路は、前記修正信号を決定するル
    ールを知識ベースとして有し、前記プロセス制御量と制
    御量設定値との偏差及び前記応答特性をメンバシップ関
    数に適用して適合度を算出し、算出された前記適合度と
    前記ルールとを用いてファジイ推論によって前記修正信
    号を算出するように構成したことを特徴とするプロセス
    制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項7において、さらに、前記加速
    信号によって補正された前記プロセスの基本目標指令に
    基づいて、前記プロセス制御量の応答特性を予測モデル
    を用いて推定する回路と、前記推定された応答特性に基
    づいて該加速信号を修正する回路とを備えたことを特徴
    とするプロセス制御装置。
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