JP3011475U - 自動車上に搭載する専用ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 野外のレジャー用として、乗用車又はワゴン
車等の屋根上に搭載されるハードケースにおいて、ロー
ドキャリアの扞部に対する着脱が可能であり、且つ大形
車輪によるケースの小運搬が自在に行える専用ケースを
提供する。 【構成】 プラスチック製箱形専用ケースの底蓋裏面の
前後方向に二条の軽金属からなるレール５を添装し、各
レールに貫設された長孔を介してロードキャリアの杆部
を挟定する左右一対の挟持具７を固定可能にするととも
に、該ケース底蓋の後端両側に大形の車輪６を回転自在
に枢着した専用ケースである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、野外のレジャー用として、乗用車又はワゴン車等の屋根上に着脱 可能に搭載し得るようにしたハードケースの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来からキャンプやサーフィンなどの野外レジャーを楽しむ場合、それらの必 需品を運搬するのに乗用車やワゴン車のトランク又は座席に詰め込む他、最近で は車の屋根上に設けられるロードキャリアに箱形の専用ケースを装着するという 手段が広く採用されるようになった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記、箱形の専用ケースを使用する場合、該専用ケースは車上のロードキャリ アに固定的に装着されるものであったから、必要なレジャー用品の積み降ろしは 、その都度脚立などを利用して高い位置で行わざるを得ず、時間的、体力的に大 きな負担が見られたものである。

【０００４】 又、上記専用ケースから取り出したレジャー用品等を駐車位置から現地や屋内 など、目的場所まで小運搬するにも手間を要したし、更にマンション住居などの 場合は、持ち帰った品物の整理スペースにも難儀するという課題もあった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、硬質プラスチック製の箱形専用ケースの底蓋裏面の前後方向に凹設 された二条のレール溝内に軽金属の引抜レールを添装し、各レールの少なくとも ２個所に貫設された長孔を介してロードキャリアの杆部を挟定する左右一対の挟 持具を１本のボルトで固定可能とすると共に、該ケース底蓋の後端両側に大形の 車輪を回転自在に枢着するという手段を用いた。

【０００６】 又、本案は上記挟持具によるロードキャリアの杆部への固定手段に代えて、上 記ロードキャリアの杆部にに対する専用ケースの固定をバンド止めするという手 段も用いた。

【０００７】

【作用】

本考案の専用ケースは、レール等一部に使用される軽金属を除いて全てプラス チックで成型されるから、全体が軽量に仕上がる上、後端部に車輪を設けたこと により、専用ボックスの運搬・移動等が容易となり、又、その車輪が大形である ところから、道面の凹凸や階段などの昇降が省力的に行えるという作用を有する 。

【０００８】 又、専用ケースの底蓋裏面に取り付けられた挟持具によって、ロードキャリア の杆部をボルト締めする構造のものは、４ケ所に固定された各挟持具に一本宛設 けられるボルト（計４本）を緩緊することで、簡単に専用ボックスの着脱ができ るという格段に優れた作用が齎らされる。

【０００９】 更に専用ケースをロードキャリアにバンド固定するものも、その着脱が容易に 行えるという作用も得られるのである。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案に係る専用ケースの構成を図面に示す実施例に従って更に詳述す ると、図１は屋根上に一般的なロードキャリア（Ｒ）を備えた乗用車の一例を示 したもので、１はロードキャリアの脚、２は両側の脚１、１間に挿通・固定され た杆部である。

【００１１】 図２・図３における３は上蓋３ａ、底蓋３ｂおよび取手３ｃからなる開閉自在 な箱形の専用ケース、４は該専用ケース３の底蓋３ｂの前後方向に凹設された二 条のレール溝、また５は上記レール溝４内に添装されたアルミニウム等の軽合金 を引抜成型して得たレールであって、各レールの前後位置に２ケ宛の長孔５ａが 底蓋３ｂを貫通して設けられたものである。又６は底蓋３ｂの長手方向（前後方 向）後端部の両側面に回転自在に枢着された比較的大形の車輪を示す。

【００１２】 更に図４及び図５における７は上記レール５の長孔５ａを介して専用ケースの 底蓋３ｂにビス８ａで固定される挟持具であって、ナイロン、ポリエステル等の プラスチックから成型され、互いに対向するアングル形部材７ａ、７ｂによって 構成されたもので、一方の部材７ａの垂直部と水平部にそれぞれ内ネジ材７ｃ、 ７ｄをインサートすると同時に、他方の部材７ｂの垂直部と水平部に上記内ネジ 材７ｃ、７ｄと連通する透孔７ｅ、７ｆを貫設してなるものである。

【００１３】 ところで、上記専用ケースのロードキャリアへの取り付けに当たっては、予め 専用ケースの底蓋裏面に上記挟持具７を組合わせて前記内ネジ材７ｄと連通する 透孔７ｆにビス８ａを挿入し、レール５の長孔５ａを介してナット８ｂにて固定 するのである。次にこのようにして専用ケース３側に固定された各組の挟持具７ に対して、ロードキャリアの杆部２を嵌着し、アングル形部材の垂直部にそれぞ れ埋設された内ネジ材７ｅにボルト９を挿通して、該杆部を挟定するのである。

【００１４】 而して本案における上記箱形の専用ケース３の標準的な寸法は、横巾８００mm 、長さ１０２０mm、前高１６０mm、後高２００mmの前下り形として、走行時の風 圧抵抗を回避するように形成され、通常ポリカーボネートのような軽量の硬質プ ラスチック材によって真空成型されるものであるが、本考案では上記の材料並び に成型方法等を特に限定するものではない。

【００１５】 又、本考案では上蓋３ａ、底蓋３ｂの少なくとも周縁部に、アルミ板等の補強 帯３ｄ（図１、図２参照）を取り付ける他、上蓋、底蓋の成型時に適当な間隔を 保って補強リブを隆成したことによって専用ケース全体を薄肉構成とし、充分な 軽量化を図り得たものである。

【００１６】 更に本考案の他の実施例として、上記挟持具７を使用せず、専用ケース３を直 接ロードキャリア（Ｒ）の杆部２にハンド（図示せず）を利用して緊締すること も可能であり、この場合には、上記挟持具７をレール側から取外しておいてもよ く、又底蓋３ｂの上記レール溝４およびレール５を省略したものであってもよい 。

【００１７】

【考案の効果】

以上詳述したところから、既に明らかであるように、本考案に係る専用ケース によれば、車上のロードキャリアに対する着脱が４本のボルト操作によって簡単 に行える上、降した専用ケースは、そのまま取り手と車輪によって平坦な舗装道 路は勿論であるが、地道や階段等、凹凸とか段部の多い路面においても容易に走 行させることが可能である。

【００１８】 又、本案は上述したように、専用ケースを挟持具やハンド等によって簡単にロ ードキャリアから取り外して用具の出し入れが行える上、取り外したケースは、 そのまま小運搬ができるから、特に野外レジャーに常用される、例えば天幕・寝 袋・マットその他の小道具のような比較的軽量ながら嵩張る用具の現地への運搬 、又は帰着後の屋内への搬入等に顕著な省力的効果を得られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】ロードキャリアを備えたワゴン車の部分斜視
図。

【図２】本考案に係る専用ケースの一部を切欠して示す
側面図。

【図３】図２におけるＡーＡ線の断面図。

【図４】挟持具を分解して示す斜視図。

【図５】挟持具の組立状態における正面図であって、図
２に一点鎖線で囲んだ部分の拡大図。

【符号の説明】

１ ロードキャリアの脚 ２ ロードキャリアの扞部 ３ 専用ケース ４ レール溝 ５ レール ６ 車輪 ７ 挟持具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】プラスチック製箱形専用ケースの底蓋裏面
   の前後方向に二条の軽金属からなるレールを添装し、各
   レールを介してロードキャリアの杆部を挟定する左右一
   対の挟持具を固定可能にするとともに、該ケース底蓋の
   後端両側に大形の車輪を回転自在に枢着したことを特徴
   とする自動車上に搭載する専用ケース。
2. 【請求項２】上記挟持具のボルト締固定に代えて上記専
   用ケースをロードキャリアの杆部にバンド止め可能とし
   た請求項１記載の自動車上に搭載する専用ケース。