JP3010633B2 - 印刷装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、レーザプリンタ等の印刷装置に係り、特
に、連続ページ印刷時の印刷順位の制御に関する。

［従来の技術］ 従来、レーザプリンタ等の印刷装置において、複数ペ
ージの連続印刷を行うには、メモリ領域に複数ページ分
の印刷データを格納し、印刷装置の制御側で該メモリ領
域から順次連続して印刷データをページ単位で取出して
印刷制御を行っていた。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、上記のような構成による印刷制御において
は、連続ページ印刷中に、より先に印刷したい他の印刷
物があっても、現在印刷中の一連の物の印刷が完了する
のを待って印刷するか、ユーザが印刷を中断し、先に印
刷したい物の印刷データを印刷装置に入力して印刷する
といった操作を行わなければならなった。したがって、
例えば膨大なページ数にのぼるものを印刷中に、優先さ
せて印刷したいページがあると、一旦、印刷を中断し優
先させたいページを入力して印刷し、この優先させたペ
ージを元のページから削除し、その後、中断したページ
の次のページから印刷するといった煩わしい操作を必要
としていた。

本発明は、上記の問題点を解消するためになされたも
のであり、複数ページを連続印刷する印刷装置にあっ
て、煩わしい操作を要することなく、また、装置の印刷
動作プログラム中に簡単な判定ステップを含むだけの簡
単な構成にて安価に、ページ印刷の優先順位を自在に変
更して印刷出力させたり、新しい印刷ページを割込ませ
て印刷出力できる操作性の高い印刷装置を提供すること
を目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するために本発明は、上位装置から
送信され当該印刷装置に入力された印刷データについ
て、ページ単位の印刷データとして複数ページ分のペー
ジデータを記憶させるメモリと、このメモリに記憶させ
た印刷データをページ選択しつつ順次出力して用紙にペ
ージ単位で印刷する印刷手段とを備えた印刷装置におい
て、上位装置から送信された印刷データを受信するイン
タフェースを複数備え、印刷開始命令が指示されている
か否かに拘わらず、上位装置から印刷データが入力され
たことを判定する第１の判定手段と、その第１の判定手
段により、上位装置から印刷データが入力されたことが
判定された際、さらに、前記複数のインタフェースのう
ちの何れのものを介して入力されたかを判断する第２の
判定手段と、その第２の判定手段により、受信した印刷
データが特定のインタフェースを介して入力されたこと
が判断された場合に、当該印刷データに、ページ単位で
の印刷順位を変更する特権属性に係る信号を付与した上
で、当該印刷データを前記メモリに格納する特権属性付
与手段と、印刷開始命令が指示されている場合であっ
て、前記ページ選択の処理中に、前記特権属性に係る信
号が付与されたページデータが前記メモリ中に存在する
か否かを判定する第３の判定手段と、前記第３の判定手
段により、特権属性に係る信号が付与されたページデー
タが存在すると判定されたとき、その特権属性を持つペ
ージ単位の印刷データを他に優先して印刷手段に出力す
る制御手段とを備えたものである。

［作用］ この構成によれば、制御手段は、判定手段により複数
ページの連続印刷中であっても、ページ単位についての
特権属性に係わる信号が存在することが判定ステップに
て判定されると、ページ印刷の出力順序を変更し、該当
の優先権を持ったページを割込みを処理して、印刷手段
によりそのページが他のページよりも先に印刷される。
特に、本発明は、インタフェースを複数備え、上位装置
より印刷データがどのインタフェースを経由して入力さ
れたかに応じて、印刷データにページ単位での印刷順位
を変更する特権属性に係る信号を付与するものであるの
で、例えば、ファックス回線用及びプリンタ用インタフ
ェースがあった場合、ファックス回線用インタフェース
からの印刷データに特権属性を付与するようにしておく
ことで、プリンタ用インタフェースから入力されてきた
大量データを印刷中に、ファックス受信したような場合
に、ファックス文書を割り込み印刷させ、その後に、中
断していたプリンタ文書の印刷を再開するといった動作
を容易に行うことができる。

［実施例］ 第１図は本発明の一実施例による両面記録装置の全体
構成を示す。

本実施例はレーザプリンタの場合で、本体１内には、
レーザ／スキャナ部２、画像記録プロセス装置３、定着
装置４などが設けられ、プロセス装置３は感光ドラム
５、主帯電器６、現像器７、転写帯電器（転写部）８、
分離器９などから構成されている。レーザ／スキャナ部
２は、文字・グラフィックなどの記録データについての
レーザ光でなる光像を反射ミラー10を経て感光ドラム５
に照射し、もって、感光ドラム５上には潜像が形成さ
れ、この潜像が現像器７により現像され、さらに転写帯
電器８により用紙に転写される。

用紙の搬送系については、本体１の一側方用紙11が収
容された給紙カセット12a,12bが２つ装着されており、
級紙ローラ13a,13bレジストローラ14により用紙11は転
写部に搬送され、転写、分離後、搬送ガイド部15を経て
定着装置４に搬送される。さらに、この定着装置４の下
流側には搬送路切換レバー16,17が配置され、搬送路は
搬送路切換レバー16により、本体１の上面に設けたフェ
ースダウントレイ18側と、本体１の他側方に設けたフェ
ースアップトレイ19および反転トレイ20側のいずれに切
換えられる。他方、搬送路切換レバー17により後者側の
フェースアップ排紙トレイ19と反転トレイ20のいずれか
に切換えられる。

さらに、反転トレイ20上の用紙を反転搬送する装置と
して、反転ローラ21、反転搬送路22斜送ローラ23および
反転済用紙トレイ24が設けられ、さらに、反転済用紙ト
レイ24上の用紙を上記レジストローラ14の上流側に再給
紙する再給紙ローラ25が設けられている。また、フェー
スダウントレイ18に向う搬送路26には排紙ローラ27が設
けられている。

なお、第１図において、実線矢印は両面印刷モードに
おける先の印刷時の用紙の搬送ルート、破線矢印は反転
後の印刷時の用紙の搬送ルートを示す。

第２図は上記レーザ／スキャナ部２を主体とした印刷
機構部（エンジン）を制御する印刷制御装置のブロック
構成を示す。

本制御装置は、印刷装置全体を制御し、ホストコンピ
ュータ40等からページ単位の印刷データ（以下、ページ
データと称する）が入力されるCPU50と、この入力の際
に、特権属性を持たないページデータを入力させるイン
ターフェイス51aと、特権属性を持つページデータを入
力させるインターフェイス51bと、印刷記録されるペー
ジデータが複数ページ分記憶されるRAM52と、ページデ
ータがイメージデータとして展開されるビデオRAM53
と、装置の動作プログラムやキャラクタジェネレータ等
が格納されたROM54と、特定のページ（特権属性を有す
るページデータ）を優先的に印刷するための特権印刷モ
ードを設定するためのモード設定キー55と、上記レーザ
／スキャナ部２、画像記録プロセス装置３などでなる印
刷機構部56などから構成される。

また、上記RAM52は、ホストコンピュータ40から送ら
れて来るデータを一時的に格納する受信バッファ52a
と、この受信バッファ52aに格納されたデータをページ
データとして用紙面上の記録位置を示す位置データと共
に記憶するページメモリ52bと、このページメモリ52bに
印刷すべきデータがあるときセットされ、また印刷すべ
きデータがないときリセットされるページ印刷フラグ等
を記憶する作業用メモリ52c等からなる。

次に、モード設定キー55により特権印刷モードを設定
した時の上記制御装置の印刷動作について、第３図のフ
ローチャートに基いて説明する。このとき、ページデー
タには特権属性を付与したものが含まれているものとす
る。

ホストコンピュータ40のデータを印刷する場合、ま
ず、RAM52のページメモリ52b及び作業用メモリ53cをク
リアし、作業用メモリのページ数レジスタにページ数を
記憶し、ページ印刷フラグをセットする等の初期設定を
行う（＃１）。そして、ホストコンピュータ40からペー
ジデータがCPUに入力されると（＃２でYES）、CPU50は
インターフェイス51aから入力されたかどうかを調べる
（＃３）。そして、インターフェイス51aからの入力で
あると判断すれば、特権属性を持たないページデータを
作成し（＃４）、RAM52のページメモリ52bに格納する
（＃５）。一方、インターフェイス51aからの入力では
ないと判断すれば、インターフェイス51bからの入力と
見なされて、データの先頭に特権属性を持ったページデ
ータを作成し（＃６）、RAM52のページメモリ52bに格納
する（＃５）。

上記＃５でRAM52にページデータを格納後は、印刷開
始命令が指示されているかどうか、すなわち、ページメ
モリ52bに格納されたデータ中に印刷を開始させるため
の用紙排出コマンドが存在するか否かを調べる（＃
７）。そして、印刷開始命令が指示されていなければ、
＃２に戻り、以下同様の処理が繰返される。

一方、印刷開始命令が指示されていれば、RAM52内の
ページメモリ52bに特権属性を持ったページデータが存
在するかどうかを調べる（＃８）。特権属性を持ったペ
ージデータがRAM52に存在すると判断されれば、特権属
性を持ったページデータの内、最も先に入力されていた
ものを選択する（＃９）。また、特権属性を持ったペー
ジデータが存在しないと判断されれば、最も先に入力さ
れていたページデータを選択する（＃12）。

次いで、上記＃９あるいは＃12で選択されたページデ
ータを印刷機構部56にて印刷し（＃10）、同選択された
ページデータをページメモリ52bから消去する（＃1
1）。このとき、１ページ分のデータが印刷されると、
ページ数レジスタの値がデクリメントされる。

その後、ページ印刷フラグがセットされているかどう
か、すなわち、ページメモリ52bに印刷すべきデータが
残っているか否か（ページ数レジスタの値が０か否か）
が判別される（＃13）。そして、ページ印刷フラグがセ
ットされていれば、＃２に戻る。

また、印刷すべきデータが全てホストコンピュータ40
から印刷装置に送られ、まだ、ページメモリ52bに印刷
されていないページデータが存在する場合には、＃14に
おける判別結果がYESとなり、その処理は＃７を経て、
＃８に移行する。一方、＃14の判別結果がNOの場合は、
印刷すべきデータの全てがまだホストコンピュータ40か
ら印刷装置に送られて来ておらず、データ入力待ちの状
態である。

更に、＃13にて、ページ印刷フラグがセットされてい
ないと判断されれば、もはやページメモリ52bに印刷す
べきデータが残っていないということになり、印刷動作
を終える。

このようにして、RAM52に印刷待ちページがいかに多
く存在していても、特別に指定したページを優先して印
刷させることができ、また、特権印刷モードを設定しな
い場合には、ページ順（入力順）に印刷が実行される。

尚、前記実施例においては、まず、１ページ以上のデ
ータをページメモリに記憶した後、記憶された１ページ
分のデータを印刷し、その後、次のページのデータを記
憶するようにしていたが、印刷中においても割込み処理
により順次ページデータをページメモリに記憶するよう
にし、ページメモリに１ページ以上の印刷すべきデータ
がある場合には、印刷動作を中断することなく、連続し
て印刷を続けるようにしてもよいことは言うまでもな
い。

［発明の効果］ 以上のように本発明によれば、印刷データをメモリに
記憶後、連続ページ印刷を行う印刷装置において、印刷
動作開始後であっても、緊急に印刷したいページがある
とき、その印刷データに優先権を付与して装置に入力す
ることにより、判定手段により特権属性を付与されてい
るページが存在することが判定されたとき、印刷ページ
の順序を変更できる。したがって、従来のようにユーザ
が連続印刷中に印刷動作を中断し、優先したい印刷デー
タを選択し、同データ印刷後に再び中断した印刷を開始
させるといった煩わしい操作を行う必要がなくなり、印
刷装置の操作性を大きく向上させることができる。しか
も、上記処理は、装置の印刷動作プログラム中に判定の
ステップを含むだけで行えるので、簡単な構成にて安価
に実現できる。また、印刷データがどのインタフェース
から入力されたかに応じて、その印刷データに印刷順位
を変更する特権属性信号が付与されるので、例えば、フ
ァックス回線用及びプリンタ用インタフェースがあった
場合、ファックス回線用のインタフェースからの印刷デ
ータに特権属性を付与することで、ファックス文書をプ
リンタ文書よりも優先印刷させるといったことが容易に
行える。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による印刷装置のブロック構
成図、第２図は印刷装置の全体構成図、第３図はページ
選択の動作手順を示すフローチャートである。 50……CPU（検出手段、制御手段）、51ab……インター
フェイス、52……RAM、53……ビデオRAM、55……モード
設定キー、56……印刷機構部。

フロントページの続き (72)発明者 宇佐美 元 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通９丁目35番 地 ブラザー工業株式会社内 (72)発明者 高橋 清 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通９丁目35番 地 ブラザー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−29043（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−38930（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−196326（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−54040（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G06F 3/12

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上位装置から送信され当該印刷装置に入力
   された印刷データについて、ページ単位の印刷データと
   して複数ページ分のページデータを記憶させるメモリ
   と、 このメモリに記憶させた印刷データをページ選択しつつ
   順次出力して用紙にページ単位で印刷する印刷手段とを
   備えた印刷装置において、 上位装置から送信された印刷データを受信するインタフ
   ェースを複数備え、 印刷開始命令が指示されているか否かに拘わらず、上位
   装置から印刷データが入力されたことを判定する第１の
   判定手段と、 その第１の判定手段により、上位装置から印刷データが
   入力されたことが判定された際、さらに、前記複数のイ
   ンタフェースのうちの何れのものを介して入力されたか
   を判断する第２の判定手段と、 その第２の判定手段により、受信した印刷データが特定
   のインタフェースを介して入力されたことが判断された
   場合に、当該印刷データに、ページ単位での印刷順位を
   変更する特権属性に係る信号を付与した上で、当該印刷
   データを前記メモリに格納する特権属性付与手段と、 印刷開始命令が指示されている場合であって前記ページ
   選択の処理中に、前記特権属性に係る信号が付与された
   ページデータが前記メモリ中に存在するか否かを判定す
   る第３の判定手段と、 前記第３の判定手段により、特権属性に係る信号が付与
   されたページデータが存在すると判定されたとき、その
   特権属性を持つページ単位の印刷データを他に優先して
   印刷手段に出力する制御手段と を備えたことを特徴とする印刷装置。