JP3009716B2 - 新規なカンプトテシン誘導体 - Google Patents

新規なカンプトテシン誘導体

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、強力な抗腫瘍活性を有し、かつ水溶性で製
剤化に適するカンプトテシン誘導体、詳しくは、7−エ
チル−10−〔4−(クロロフェニル)ピペラジノ〕カル
ボニルオキシカンプトテシンに関するものである。
〔背景技術〕
天然のカンプトテシン誘導体として知られる10位ヒド
ロキシカンプトテシンは、カンプトテシンそのものより
強い抗腫瘍活性を有し、かつ、その毒性が軽減されてい
るという興味ある化合物であるが、この10位ヒドロキシ
カンプトテシンは、水等の溶媒にきわめて難溶性である
ため、その製剤化が困難であり、医薬品として実用化さ
れるに至っていない。
本発明者らは、10−ヒドロキシカンプトテシンの化学
修飾について種々検討をしてきたところ、先に、7位に
アルキル器を導入することにより、抗腫瘍活性を増強さ
せた化合物が得られることを見出し(特開昭58−39683
参照)また、10位のヒドロキシ基を修飾し水溶性化を図
ることに成功した(特開昭60−19790参照)。これらの
水溶性誘導体は、何れもカンプトテシンや10−ヒドロキ
シカンプトテシンに優る強い抗腫瘍活性を有しており
(特開昭61−85389)、特に10位のカルバメート結合の
側鎖が、ピペリジノピペリジン−とされた、7−エチル
−10−〔1−(4−ピペリジノ)ピペリジノ〕カルボニ
ルオキシカンプトテシン(以下、CPT−11という)につ
いては、それが水溶性であり、in vitroにおいて強力な
抗腫瘍活性を示すので、抗腫瘍剤として有用な化合物で
あることが確認されている。
本発明者らは、更に強力で効果の高い誘導体を求め
て、研究を行った結果、前記のカルバメート側鎖をクロ
ロフェニルピペラジノカルボニル基に替えた化合物が、
上記CPT−11より一層強い抗腫瘍活性を有するうことを
見出した。本発明は、かかる知見にもとづくものであ
る。
〔発明の開示〕
本発明は、一般式(I) で表される、新規なカンプトテシン誘導体ならびにその
酸付加塩を提供するものである。
上記本発明に係る化合物は、本発明者らによって創製
された新規化合物であって、この化合物は、7−エチル
−10−ヒドロキシカンプトテシンを原料に用いて、前記
特開昭60−19790公報に記載した方法に準拠して操作を
行うことにより製造することができる。これを詳細に説
明すると、7−エチル−10−ヒドロキシカンプトテシン
をトリエチルアミンの存在下にフォスゲンと反応させる
ことにより得られる10−クロロカルボニルオキシカンプ
トテシンに対し、相当するクロロフェニルピペラジンを
反応させることにより、高収率で得られる。また、別の
合成法としては、7−エチル−10−ヒドロキシカンプト
テシンにクロロフェニルピペラジンのクロロフォルメー
ト誘導体を直接反応させることによっても得ることがで
きる。
本発明に係る化合物は、先に述べたCPT−11と同様に
水溶性の化合物であり、その抗腫瘍活性は、後記の実験
から明らかなように、CPT−11の1/10〜1/2の量でCPT−1
1と同等の抗腫瘍活性を示し、きわめて有用な化合物で
あることが分かる。
上記本発明に係る一般式(I)の誘導体の酸の付加塩
は、通常、塩基性化合物からその塩を製造するために用
いられる方法により医薬上許される適当な酸との塩とす
ることができる。最も一般に使用される酸付加塩は、無
毒性で、かつ、製薬上有用な無機酸または有機酸との付
加塩であり、無機酸の塩としては、塩酸塩、硫酸塩また
はリン酸塩などがあげられ、また有機酸の塩としては、
酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩またはメ
タンスルホン酸塩などがあげられる。
また、本発明に係る化合物を医薬として用いる場合
は、当該化合物の有効量と医薬上許容される不活性な担
体または希釈剤等からなる組成物を通常の製剤化技術に
よって非経口または経口投与に適した各種製剤の剤形に
調製される。
以下に、本発明の実施例を実験例とともに掲げ、本発
明を詳細に説明する。
実施例 1 7−エチル−10−〔4−(3−クロロフェニル)ピペラ
ジノ〕カルボニルオキシカンプトテシンの合成 7−エチル−10−ヒドロキシカンプトテシン(10g、2
5.6mmol)のピリジン溶液(100ml)に、3−クロロフェ
ニルピペラジンとフォスゲンより調製したクロロフォル
メート誘導体(1.1eq.)を加え、室温で15時間撹拌の下
で反応させる。反応終了後、反応液を減圧乾固し、残留
物を塩化メチレン(500ml)に溶解する。有機層を飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、ついで硫酸マグネ
シウムで乾燥したのち、不溶物を濾過して除き、減圧下
に濃縮する。その残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフ(メタノール−クロロホルム)で精製することによ
り標記の目的化合物が得られた。
収率 31% 淡黄色 粉状晶 融点 179〜180.5℃(n−ヘキサン−CHCl3) ▲IRνKBr max▼cm-1:3410,2970,2920,2870,2800,1740,1
715,1660,1595,1490,1360,1225,1180,1155,1035。1 H−NMR(in CDCl3)δppm:1.04(3H,t,J=7Hz)、1.41
(3H,t,J=7Hz)、1.80−2.00(2H,m)、3.17(2H,q,J
=7Hz)、3.20−3.30(4H,m)、3.70−4.00(4H,m)、
5.26(1H,s)、5.31(1H,d,J=16Hz)、5.75(1H,d,J=
16Hz)、6.90(2H,d,J=9Hz)、7.26(2H,d,J=9Hz)、
7.61(1H,dd,J=2Hz,8Hz)、7.87(1H,d,J=2Hz)、8.2
4(1H,d,J=8Hz)。
実施例 2 7−エチル−10−〔4−(2−クロロフェニル)ピペラ
ジノ〕カルボニルオキシカンプトテシンの合成 実施例1における3−クロロフェニルピペラジンの代
りに2−クロロフェニルピペラジンを用い、その他は、
実施例1に準拠して、操作を行うことにより標記の目的
化合物を得た。
収率 36% 淡黄色 粉状晶 融点 241〜242℃(n−ヘキサン−CHCl3) ▲IRνKBr max▼cm-1:3400,2960,2910,2870,2800,1743,1
715,1655,1600,1510,1450,1410,1225,1180,1160,1030,7
60。1 H−NMR(in CDCl3)δppm:1.04(3H,t,J=7Hz)、1.42
(3H,t,J=7Hz)、1.80−2.00(2H,m)、3.10−3.30(4
H,m)、3.16(2H,q,J=7Hz)、3.80−4.00(4H,m)、5.
27(2H,s)、5.31(1H,d,J=16Hz)、5.75(1H,d,J=16
Hz)、7.04−7.42(4H,m)、7.62(1H,dd,J=2Hz,J=8H
z)、7.65(1H,s)、7.88(1H,d,J=2Hz)、8.24(1H,
d,J=8Hz)。
実施例 3 7−エチル−10−〔4−(4−クロロフェニル)ピペラ
ジノ〕カルボニルオキシカンプトテシンの合成 実施例1における3−クロロフェニルピペラジンの代
りに4−クロロフェニルペラジンを用い、その他は、実
施例1に準拠して、操作を行うことにより標記の目的化
合物を得た。
収率 33% 淡黄色 粉状晶 融点 159〜163℃(n−ヘキサン−CHCl3) ▲IRνKBr max▼cm-1:3400,2960,2920,2870,2800,1750,1
720,1655,1590,1455,1350,1220,1180,1155,1100,1050,9
30。1 H−NMR(in CHCl3)δppm:1.03(3H,t,J=7Hz)、1.41
(3H,t,J=7Hz)、1.80−2.00(2H,m)、3.16(2H,q,J
=7Hz)、3.30(4H,m)、3.70−3.90(4H,m)、5.24(2
H,s)、5.29(1H,d,J=16Hz)、5.72(1H,d,J=16H
z)、6.83−7.20(4H,m)、7.59(1H,dd,J=2Hz,8H
z)、7.62(1H,s)、7.87(1H,d,J=2Hz)、8.22(1H,
d,J=8Hz)。
次に、本発明に係る化合物の示す抗腫瘍作用について
の実験例を掲げる。
抗腫瘍作用 齧菌類における抗腫瘍効果を調べることにより、他の
温血動物における抗腫瘍効果についても信頼できる結論
が得られることは既に明らかにされているので、本実験
においてもマウスをモデルとして抗腫瘍効果を検討し
た。
実験方法 5×105個のマウス白血病細胞L1210を7週令(体重17
〜19g)の雌性CDF1マウス(1群6匹)に腹腔内移植
し、移植後1.5および9日目に被検物質を腹腔内投与
し、その延命効果を観察した。
被検物質を酸付加塩として投与する場合には、生理食
塩液に溶解させて用いた。総投与量は腹腔内投与で25mg
/kg〜100mg/kgで行った。抗腫瘍効果は、上記の実験条
件で薬物投与群の平均生存日数(T)と薬物非投与群の
平均生存日数(C)との比を100倍した値(T/C%)をも
って表わし、120%以上延命した場合を有効と判定し、
最少有効量と最大耐薬量を調べ、それから療法係数を算
出した。
実験結果 上記の実験方法により、前記実施例により得られた物
質について抗腫瘍効果試験を行った結果を表1に示す。
下記表1から明らかなように、本発明に係る化合物
は、CPT−11よりも少ない投与量でCPT−11と同等の抗腫
瘍活性が認められ、極めて優れているものであることが
確認された。
フロントページの続き (72)発明者 古田 富雄 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式 会社ヤクルト本社内 (72)発明者 横倉 輝男 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式 会社ヤクルト本社内 (56)参考文献 特開 昭60−19790(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 491/22 A61K 31/495 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) で表される、新規なカンプトテシン誘導体ならびにその
    酸付加塩。
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US5468754A (en) * 1994-04-19 1995-11-21 Bionumerik Pharmaceuticals, Inc. 11,7 substituted camptothecin derivatives and formulations of 11,7 substituted camptothecin derivatives and methods for uses thereof
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