JP3008517B2 - 水和ジルコニア乾燥粉末 - Google Patents
水和ジルコニア乾燥粉末Info
- Publication number
- JP3008517B2 JP3008517B2 JP3042313A JP4231391A JP3008517B2 JP 3008517 B2 JP3008517 B2 JP 3008517B2 JP 3042313 A JP3042313 A JP 3042313A JP 4231391 A JP4231391 A JP 4231391A JP 3008517 B2 JP3008517 B2 JP 3008517B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydrated zirconia
- bulk density
- powder
- zirconium oxide
- oxide powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01G—COMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
- C01G25/00—Compounds of zirconium
- C01G25/02—Oxides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
- C01P2006/10—Solid density
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水和ジルコニア粉末に関
する。水和ジルコニア粉末は加熱処理(仮焼)すること
により酸化ジルコニウム粉末とすることができる。酸化
ジルコニウム粉末は、通常他の粉末と混合され、成形
し、焼結することによって、各種の材料が製造される。
たとえば、固体電解質、圧電体、耐摩耗材、研磨材等の
製造に多量に使用されている。また、これにイットリ
ア、マグネシア、カルシア等の安定化剤を添加したもの
は、安定化あるいは部分安定化ジルコニア焼結体からな
る構造材料等の製造に使用される。
する。水和ジルコニア粉末は加熱処理(仮焼)すること
により酸化ジルコニウム粉末とすることができる。酸化
ジルコニウム粉末は、通常他の粉末と混合され、成形
し、焼結することによって、各種の材料が製造される。
たとえば、固体電解質、圧電体、耐摩耗材、研磨材等の
製造に多量に使用されている。また、これにイットリ
ア、マグネシア、カルシア等の安定化剤を添加したもの
は、安定化あるいは部分安定化ジルコニア焼結体からな
る構造材料等の製造に使用される。
【0002】本明細書中『水和ジルコニア』とは、水酸
化ジルコニウム、結晶性水和ジルコニア、非晶質水和ジ
ルコニアなどと称されるものをいう。
化ジルコニウム、結晶性水和ジルコニア、非晶質水和ジ
ルコニアなどと称されるものをいう。
【0003】
【従来の技術】従来、酸化ジルコニウム粉末は、ジルコ
ニウム塩の水溶液から中和法、加水分解法などによって
生成させ、反応液から脱水し、または該反応液に有機溶
媒を添加して共沸蒸留し脱水して分離することによって
水和ジルコニア粉末をえ、これを仮焼して製造されてい
る。このうちこの共沸蒸留によらずに製造された酸化ジ
ルコニウム粉末の軽装嵩密度は、0.4〜0.5g/c
m3であり、また、共沸蒸留によるものの軽装嵩密度
は、0.9g/cm3程度である。
ニウム塩の水溶液から中和法、加水分解法などによって
生成させ、反応液から脱水し、または該反応液に有機溶
媒を添加して共沸蒸留し脱水して分離することによって
水和ジルコニア粉末をえ、これを仮焼して製造されてい
る。このうちこの共沸蒸留によらずに製造された酸化ジ
ルコニウム粉末の軽装嵩密度は、0.4〜0.5g/c
m3であり、また、共沸蒸留によるものの軽装嵩密度
は、0.9g/cm3程度である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように嵩
密度の低い酸化ジルコニウム粉末を使用すると、それに
よって製造される焼結体の密度も低くなり、かつ該焼結
体の強度が低下する原因となる。
密度の低い酸化ジルコニウム粉末を使用すると、それに
よって製造される焼結体の密度も低くなり、かつ該焼結
体の強度が低下する原因となる。
【0005】本発明の目的は、仮焼することにより得ら
れた酸化ジルコニウム粉末を成形した後、焼結すること
により高密度、高強度等の高性能の酸化ジルコニウム焼
結体を製造することのできる水和ジルコニア粉末を提供
することにある。
れた酸化ジルコニウム粉末を成形した後、焼結すること
により高密度、高強度等の高性能の酸化ジルコニウム焼
結体を製造することのできる水和ジルコニア粉末を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、軽装嵩密度1.0〜2.0g/cm3であり、
且つ、平均一次粒子径が10〜500nmである水和ジ
ルコニア乾燥粉末が上記目的を達成できることを見出し
本発明を完成した。
た結果、軽装嵩密度1.0〜2.0g/cm3であり、
且つ、平均一次粒子径が10〜500nmである水和ジ
ルコニア乾燥粉末が上記目的を達成できることを見出し
本発明を完成した。
【0007】以下その詳細について説明する。本発明の
水和ジルコニア乾燥粉末は軽装嵩密度1.0〜2.0g
/cm3であることが必須である。該嵩密度は1.2〜
1.8g/cm3であることが好ましく、1.3〜1.
5g/cm3であることがより好ましい。
水和ジルコニア乾燥粉末は軽装嵩密度1.0〜2.0g
/cm3であることが必須である。該嵩密度は1.2〜
1.8g/cm3であることが好ましく、1.3〜1.
5g/cm3であることがより好ましい。
【0008】該嵩密度がこの範囲より小さいと、該乾燥
粉末を焼成して得られる酸化ジルコニウム粉末も嵩密度
が小さくなり、したがってこれを成形する場合には大き
な金型が必要となり、かつ成形圧力を高くしなければな
らず、さらには、焼結時にの収縮率が大きい、焼結体の
密度および強度が低くなるなどの問題が生じやすい。い
っぽう、該嵩密度が上記の範囲より大きいと、仮焼後に
得られる酸化ジルコニウム粉末は高密度ではあるが粒径
も大きくなり、それからえられる成形体は空隙が大きく
なって該粉末をそのまま使用して焼結体を作成した場合
には高密度の焼結体を得ることが難しく、高密度の焼結
体をうるために仮焼後粉砕すると当然そのために大きい
エネルギーを必要とすることになる。
粉末を焼成して得られる酸化ジルコニウム粉末も嵩密度
が小さくなり、したがってこれを成形する場合には大き
な金型が必要となり、かつ成形圧力を高くしなければな
らず、さらには、焼結時にの収縮率が大きい、焼結体の
密度および強度が低くなるなどの問題が生じやすい。い
っぽう、該嵩密度が上記の範囲より大きいと、仮焼後に
得られる酸化ジルコニウム粉末は高密度ではあるが粒径
も大きくなり、それからえられる成形体は空隙が大きく
なって該粉末をそのまま使用して焼結体を作成した場合
には高密度の焼結体を得ることが難しく、高密度の焼結
体をうるために仮焼後粉砕すると当然そのために大きい
エネルギーを必要とすることになる。
【0009】本発明の水和ジルコニア乾燥粉末は乾燥後
の含有水分量が15%以下であることが好ましく、乾燥
方法は噴霧乾燥が好ましい。本発明における水和ジルコ
ニア粉末は、水溶性ジルコニウム塩の加水分解法、中和
沈澱法等その製造方法に限定はない。さらには、イット
リア、マグネシア、カルシア等の安定化剤を添加させた
もの、すなわち仮焼後に安定化あるいは部分安定化ジル
コニア粒子粉末を生成するようにしたものであってもよ
く、その添加方法に制限はない。
の含有水分量が15%以下であることが好ましく、乾燥
方法は噴霧乾燥が好ましい。本発明における水和ジルコ
ニア粉末は、水溶性ジルコニウム塩の加水分解法、中和
沈澱法等その製造方法に限定はない。さらには、イット
リア、マグネシア、カルシア等の安定化剤を添加させた
もの、すなわち仮焼後に安定化あるいは部分安定化ジル
コニア粒子粉末を生成するようにしたものであってもよ
く、その添加方法に制限はない。
【0010】本発明における水和ジルコニア粉末の平均
一次粒子径は、10〜500nmであり、50〜500
nmのものがより好ましい。該範囲より平均一次粒子径
が小さいと、粒子間の凝集が強く、軽装嵩密度1.0g
/cm3以上の水和ジルコニア乾燥粉末とすることが難
しく、一方、該範囲より平均一次粒子径が大きいと、高
密度の焼結体を得ることが難しく、いずれの場合も高性
能のジルコニア焼結体を得ることのできる粉末とするこ
とが難しいからである。
一次粒子径は、10〜500nmであり、50〜500
nmのものがより好ましい。該範囲より平均一次粒子径
が小さいと、粒子間の凝集が強く、軽装嵩密度1.0g
/cm3以上の水和ジルコニア乾燥粉末とすることが難
しく、一方、該範囲より平均一次粒子径が大きいと、高
密度の焼結体を得ることが難しく、いずれの場合も高性
能のジルコニア焼結体を得ることのできる粉末とするこ
とが難しいからである。
【0011】本発明における水和ジルコニア乾燥粒子の
製造方法としては、例えば、水和ジルコニア粒子懸濁液
の濃度を、前記水和ジルコニア粒子懸濁液中の水和ジル
コニア粒子をZrO2に換算して約10〜約2000g
/リットル、好ましくは該換算値で100〜1000g
/リットルの範囲としたものを準備する。この水和ジル
コニア粒子懸濁液の濃度は、乾燥の方式や条件等により
この範囲内で決定すればよい。
製造方法としては、例えば、水和ジルコニア粒子懸濁液
の濃度を、前記水和ジルコニア粒子懸濁液中の水和ジル
コニア粒子をZrO2に換算して約10〜約2000g
/リットル、好ましくは該換算値で100〜1000g
/リットルの範囲としたものを準備する。この水和ジル
コニア粒子懸濁液の濃度は、乾燥の方式や条件等により
この範囲内で決定すればよい。
【0012】該水和ジルコニア粒子懸濁液に有機化合物
を添加する。添加する有機化合物は特に制限はないが、
好ましくはアルコール類,エステル類,界面活性剤など
が用いられる。とくに、炭素数1〜10のアルコール類
がよい。その添加量は、前記水和ジルコニア粒子懸濁液
に有機化合物を含有Zrに対して0.01〜10mol
%、好ましくは0.1〜1mol%とすればよい。該添
加量より多いと経済的でなく、乾燥工程での爆発・火災
の原因となる。もっとも、この範囲をある程度こえても
軽装嵩密度1.0〜2.0g/cm3のものをうること
ができるが、その量があまり大きすぎると、軽装嵩密度
が1.0g/cm3に達しないものとなる。いっぽう、
該添加量上記範囲より小さいと、前記水和ジルコニア粒
子の嵩密度をコントロールすることが難しくなる。
を添加する。添加する有機化合物は特に制限はないが、
好ましくはアルコール類,エステル類,界面活性剤など
が用いられる。とくに、炭素数1〜10のアルコール類
がよい。その添加量は、前記水和ジルコニア粒子懸濁液
に有機化合物を含有Zrに対して0.01〜10mol
%、好ましくは0.1〜1mol%とすればよい。該添
加量より多いと経済的でなく、乾燥工程での爆発・火災
の原因となる。もっとも、この範囲をある程度こえても
軽装嵩密度1.0〜2.0g/cm3のものをうること
ができるが、その量があまり大きすぎると、軽装嵩密度
が1.0g/cm3に達しないものとなる。いっぽう、
該添加量上記範囲より小さいと、前記水和ジルコニア粒
子の嵩密度をコントロールすることが難しくなる。
【0013】前記有機化合物添加後、該懸濁液を乾燥す
る。乾燥温度は通常用いられる温度でよく、たとえば5
0〜250℃で乾燥すればよい。乾燥方法は通常の方法
でよいが、とくに噴霧乾燥がよい。これは生産性がよ
く、乾燥後に造粒体であるため後工程でのハンドリング
がよいからである。本発明の水和ジルコニア乾燥粉末を
仮焼して得られた酸化ジルコニウム粉末を成形した後、
焼結することにより高密度、高強度等の高性能の酸化ジ
ルコニウム焼結体を製造することのできる。
る。乾燥温度は通常用いられる温度でよく、たとえば5
0〜250℃で乾燥すればよい。乾燥方法は通常の方法
でよいが、とくに噴霧乾燥がよい。これは生産性がよ
く、乾燥後に造粒体であるため後工程でのハンドリング
がよいからである。本発明の水和ジルコニア乾燥粉末を
仮焼して得られた酸化ジルコニウム粉末を成形した後、
焼結することにより高密度、高強度等の高性能の酸化ジ
ルコニウム焼結体を製造することのできる。
【0014】
【作用】なぜ、本発明の水和ジルコニア乾燥粉末を仮焼
することにより得られた酸化ジルコニウム粉末を成形し
た後、焼結することにより高密度、高強度等の高性能の
酸化ジルコニウム焼結体を製造することのできるかとい
うことについては必ずしも明らかではないが、以下の理
由によるものと推定される。すなわち、本発明の水和ジ
ルコニア乾燥粉末の軽装嵩密度が2.0g/cm3以下
であるということは、その粒子表面の水の表面張力が小
さく、粒子間の凝集性が低いことを意味し、それによっ
て仮焼の際焼結特性の低下の原因となる粗大な粒子が存
在せず、仮焼してえられる酸化ジルコニウム粉末も凝集
が少なくよい焼結特性を示すものと認められる。いっぽ
う、軽装嵩密度が1.0g/cm3以上であるので、橋
かけ構造をもたず、かつ凝集性も適度であって、これか
らえられる酸化ジルコニウム粉末の嵩密度も高くなり、
成形体の密度も高くすることができ、ひいては密度の高
い焼結体がえられることとなるものと考えられる。たと
えば、シリカを一次粒子またはそれに近い状態で分散さ
せたヒュームドシリカは、分散性がよく、すなわち凝集
性が乏しすぎて成形性がわるい。それに対し、本発明の
水和ジルコニア乾燥粉末は、上記のように凝集性をほど
よく備えているものと考えられる。
することにより得られた酸化ジルコニウム粉末を成形し
た後、焼結することにより高密度、高強度等の高性能の
酸化ジルコニウム焼結体を製造することのできるかとい
うことについては必ずしも明らかではないが、以下の理
由によるものと推定される。すなわち、本発明の水和ジ
ルコニア乾燥粉末の軽装嵩密度が2.0g/cm3以下
であるということは、その粒子表面の水の表面張力が小
さく、粒子間の凝集性が低いことを意味し、それによっ
て仮焼の際焼結特性の低下の原因となる粗大な粒子が存
在せず、仮焼してえられる酸化ジルコニウム粉末も凝集
が少なくよい焼結特性を示すものと認められる。いっぽ
う、軽装嵩密度が1.0g/cm3以上であるので、橋
かけ構造をもたず、かつ凝集性も適度であって、これか
らえられる酸化ジルコニウム粉末の嵩密度も高くなり、
成形体の密度も高くすることができ、ひいては密度の高
い焼結体がえられることとなるものと考えられる。たと
えば、シリカを一次粒子またはそれに近い状態で分散さ
せたヒュームドシリカは、分散性がよく、すなわち凝集
性が乏しすぎて成形性がわるい。それに対し、本発明の
水和ジルコニア乾燥粉末は、上記のように凝集性をほど
よく備えているものと考えられる。
【0015】
【発明の効果】本発明の水和ジルコニア乾燥粒子は、こ
れを仮焼することにより得られた酸化ジルコニウム粉末
を成形した後、焼結することにより密度、強度等の点で
従来のものよりも高性能の酸化ジルコニウム焼結体を製
造することのできる。
れを仮焼することにより得られた酸化ジルコニウム粉末
を成形した後、焼結することにより密度、強度等の点で
従来のものよりも高性能の酸化ジルコニウム焼結体を製
造することのできる。
【0016】
【実施例】実施例1 3mol%(Y2O3換算値とZrO2換算値との合計
に対する。以下、同じ)のY2O3を含む、ZrO2換
算濃度300g/リットルのオキシ塩化ジルコニウム水
溶液を煮沸して加水分解した。えられた懸濁液中の水和
ジルコニア粒子の平均1次粒子径は約100nmであっ
た(光子相関法による粒度分布測定器による)。該水和
ジルコニア粒子懸濁液にヘキサノールをZrO21kg
に対して25mlの割合で添加し、常温で攪拌した後、
噴霧乾燥した。得られた乾燥粒子の軽装嵩密度は1.1
5g/cm3であった。該乾燥粉末を850℃で仮焼し
て酸化ジルコニウム粉末を得た。得られた酸化ジルコニ
ウム粉末の軽装嵩密度は、1.03g/cm3であっ
た。
に対する。以下、同じ)のY2O3を含む、ZrO2換
算濃度300g/リットルのオキシ塩化ジルコニウム水
溶液を煮沸して加水分解した。えられた懸濁液中の水和
ジルコニア粒子の平均1次粒子径は約100nmであっ
た(光子相関法による粒度分布測定器による)。該水和
ジルコニア粒子懸濁液にヘキサノールをZrO21kg
に対して25mlの割合で添加し、常温で攪拌した後、
噴霧乾燥した。得られた乾燥粒子の軽装嵩密度は1.1
5g/cm3であった。該乾燥粉末を850℃で仮焼し
て酸化ジルコニウム粉末を得た。得られた酸化ジルコニ
ウム粉末の軽装嵩密度は、1.03g/cm3であっ
た。
【0017】実施例2 水和ジルコニア粒子懸濁液に添加するヘキサノール量を
ZrO21kgに対して5mlの割合とする以外は実施
例1と同じ条件で実施した。得られた乾燥水和ジルコニ
ウム粒子の軽装嵩密度は1.48g/cm3であった。
また、仮焼後の酸化ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は
1.32g/cm3であった。
ZrO21kgに対して5mlの割合とする以外は実施
例1と同じ条件で実施した。得られた乾燥水和ジルコニ
ウム粒子の軽装嵩密度は1.48g/cm3であった。
また、仮焼後の酸化ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は
1.32g/cm3であった。
【0018】実施例3 水和ジルコニア粒子懸濁液に添加するヘキサノール量を
ZrO21kgに対して1mlの割合とする以外は実施
例1と同じ条件で実施した。得られた乾燥水和ジルコニ
ア粒子の軽装嵩密度は1.80g/cm3であった。ま
た、仮焼後の酸化ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は1.
48g/cm3であった。
ZrO21kgに対して1mlの割合とする以外は実施
例1と同じ条件で実施した。得られた乾燥水和ジルコニ
ア粒子の軽装嵩密度は1.80g/cm3であった。ま
た、仮焼後の酸化ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は1.
48g/cm3であった。
【0019】実施例4 ZrO2換算濃度300g/リットルのオキシ塩化ジル
コニウム水溶液を煮沸して加水分解した。えられた懸濁
液中の水和ジルコニア粒子の平均1次粒子径は約95n
mであった。該懸濁液中に6mol%のYCl3を添加
した。さらに、前記水和ジルコニア粒子懸濁液にオクタ
ノールをZrO21kgに対して5mlの割合で添加
し、常温で攪拌した後、噴霧乾燥した。該乾燥粒子の軽
装嵩密度は1.43g/cm3であった。該乾燥粉末を
850℃で仮焼して酸化ジルコニウム粉末を得た。得ら
れた酸化ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は1.29g/
cm3であった。
コニウム水溶液を煮沸して加水分解した。えられた懸濁
液中の水和ジルコニア粒子の平均1次粒子径は約95n
mであった。該懸濁液中に6mol%のYCl3を添加
した。さらに、前記水和ジルコニア粒子懸濁液にオクタ
ノールをZrO21kgに対して5mlの割合で添加
し、常温で攪拌した後、噴霧乾燥した。該乾燥粒子の軽
装嵩密度は1.43g/cm3であった。該乾燥粉末を
850℃で仮焼して酸化ジルコニウム粉末を得た。得ら
れた酸化ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は1.29g/
cm3であった。
【0020】実施例5 3mol%のY2O3を含む、ZrO2換算濃度300
g/リットルのオキシ塩化ジルコニウム水溶液をアンモ
ニア水により中和した。該懸濁液中の水和ジルコニア粒
子の平均1次粒子径は約90nmであった。この水和ジ
ルコニア粒子懸濁液にヘキサノールをZrO21kgに
対して25mlの割合で添加し、常温で攪拌した後、噴
霧乾燥した。該乾燥粒子の軽装嵩密度は1.38g/c
m3であった。該乾燥粉末を850℃で仮焼して酸化ジ
ルコニウム粉末を得た。得られた酸化ジルコニウム粉末
の軽装嵩密度は1.18g/cm3であった。
g/リットルのオキシ塩化ジルコニウム水溶液をアンモ
ニア水により中和した。該懸濁液中の水和ジルコニア粒
子の平均1次粒子径は約90nmであった。この水和ジ
ルコニア粒子懸濁液にヘキサノールをZrO21kgに
対して25mlの割合で添加し、常温で攪拌した後、噴
霧乾燥した。該乾燥粒子の軽装嵩密度は1.38g/c
m3であった。該乾燥粉末を850℃で仮焼して酸化ジ
ルコニウム粉末を得た。得られた酸化ジルコニウム粉末
の軽装嵩密度は1.18g/cm3であった。
【0021】実施例6 ヘキサノールのかわりにブタノールを使用するほかは実
施例1と同じ条件にして水和ジルコニア乾燥粉末をえ
た。えられた乾燥粒子の軽装嵩密度は、1.28g/c
m3であった。それを1100℃で仮焼して酸化ジルコ
ニウム粉末をえた。その軽装嵩密度は1.30g/cm
3であった。
施例1と同じ条件にして水和ジルコニア乾燥粉末をえ
た。えられた乾燥粒子の軽装嵩密度は、1.28g/c
m3であった。それを1100℃で仮焼して酸化ジルコ
ニウム粉末をえた。その軽装嵩密度は1.30g/cm
3であった。
【0022】実施例7 ZrO21kgに対するブタノールの添加割合を5ml
とするほかは、実施例6と同じ条件で実施した。えられ
た乾燥粒子の軽装嵩密度は、1.19g/cm3であっ
た。酸化ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は、1.20g
/cm3であった。
とするほかは、実施例6と同じ条件で実施した。えられ
た乾燥粒子の軽装嵩密度は、1.19g/cm3であっ
た。酸化ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は、1.20g
/cm3であった。
【0023】比較例 水和ジルコニア粒子懸濁液を共沸蒸留する以外は実施例
1と同じ条件で行った。共沸蒸留は水和ジルコニア粒子
懸濁液にブタノールをZrO21kgに対して、30リ
ットルの割合で加え、常温で攪拌した後、加熱蒸留し
た。加熱蒸留終了後、冷却、溶剤分離、乾燥及び加熱を
行った。得られた乾燥水和ジルコニア粒子の軽装嵩密度
は、0.93g/cm3であった。また、仮焼後の酸化
ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は、0.85g/cm3
であった。
1と同じ条件で行った。共沸蒸留は水和ジルコニア粒子
懸濁液にブタノールをZrO21kgに対して、30リ
ットルの割合で加え、常温で攪拌した後、加熱蒸留し
た。加熱蒸留終了後、冷却、溶剤分離、乾燥及び加熱を
行った。得られた乾燥水和ジルコニア粒子の軽装嵩密度
は、0.93g/cm3であった。また、仮焼後の酸化
ジルコニウム粉末の軽装嵩密度は、0.85g/cm3
であった。
【0024】実施例及び比較例で得られた酸化ジルコニ
ア粉末を同一条件で粉砕した後、成形圧力700kg/
cm2で57mm×34mm×約5mmに成形し、15
00℃で2時間焼成することにより、焼結体を得た。得
られた焼結体から、3mm×4mm×約40mmの試験
片を切り出し、JIS 1601に規定された方法によ
り常温3点曲げ強度を測定した。30試料の平均の結果
を表1に示す。
ア粉末を同一条件で粉砕した後、成形圧力700kg/
cm2で57mm×34mm×約5mmに成形し、15
00℃で2時間焼成することにより、焼結体を得た。得
られた焼結体から、3mm×4mm×約40mmの試験
片を切り出し、JIS 1601に規定された方法によ
り常温3点曲げ強度を測定した。30試料の平均の結果
を表1に示す。
【0025】 表1 軽 装 嵩 密 度 焼結体密度 常温3点曲げ強 g/cm3 g/cm3 度 水和ジルコニ 酸化ジルコニ kgf/mm2 ア乾燥粉末 ウム粉末 実施例1 1.15 1.03 6.07 119.5 実施例2 1.48 1.32 6.07 121.8 実施例3 1.80 1.48 6.03 111.8 実施例4 1.43 1.29 6.06 120.7 実施例5 1.38 1.18 6.05 119.2 実施例6 1.28 1.30 6.02 105.5 実施例7 1.19 1.20 6.01 102.8 比較例 0.93 0.85 5.99 83.1
Claims (1)
- 【請求項1】軽装嵩密度1.0〜2.0g/cm3 であ
り、且つ、平均一次粒子径が10〜500nmである水
和ジルコニア乾燥粉末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3042313A JP3008517B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 水和ジルコニア乾燥粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3042313A JP3008517B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 水和ジルコニア乾燥粉末 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04260615A JPH04260615A (ja) | 1992-09-16 |
JP3008517B2 true JP3008517B2 (ja) | 2000-02-14 |
Family
ID=12632535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3042313A Expired - Fee Related JP3008517B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 水和ジルコニア乾燥粉末 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3008517B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023074671A1 (ja) | 2021-11-01 | 2023-05-04 | 第一稀元素化学工業株式会社 | 水酸化ジルコニウム粉末 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2442752C2 (ru) * | 2006-08-17 | 2012-02-20 | Х.К. Штарк Гмбх | Оксид циркония и способ его получения |
-
1991
- 1991-02-15 JP JP3042313A patent/JP3008517B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023074671A1 (ja) | 2021-11-01 | 2023-05-04 | 第一稀元素化学工業株式会社 | 水酸化ジルコニウム粉末 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04260615A (ja) | 1992-09-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4769351A (en) | Hydrothermal process for preparing zirconia-alumina base ultra-fine powders of high purity | |
US6982073B2 (en) | Process for making nano-sized stabilized zirconia | |
JP4210533B2 (ja) | 易焼結性正方晶ジルコニア粉末およびその製造方法 | |
JP3959762B2 (ja) | 固体電解質用ジルコニア微粉末及びその製造方法 | |
JP3008517B2 (ja) | 水和ジルコニア乾燥粉末 | |
Qiu et al. | Nanocrystalline zirconia powder processing through innovative wet-chemical methods | |
JP3030407B2 (ja) | 酸化ジルコニウム粒子の製造方法 | |
JP3339076B2 (ja) | ジルコニア微粉末 | |
JP3257095B2 (ja) | ジルコニア粉末の製造方法 | |
JPH04357115A (ja) | 酸化ジルコニウム粉末及びその製造方法 | |
JP3355655B2 (ja) | 水和ジルコニアゲルおよびジルコニア粉末の製造方法 | |
EP0517437A1 (en) | Zirconium oxide powder and a method of making thereof | |
JP3146578B2 (ja) | ジルコニア微粉末の製造法 | |
JP3896614B2 (ja) | ジルコニア粉末及びその製造法 | |
JP3331633B2 (ja) | 水和ジルコニアゾルおよびジルコニア粉末を製造する方法 | |
JP3286679B2 (ja) | 水和ジルコニアゾルの製造方法 | |
JPH0624981B2 (ja) | 酸化ジルコニウム粒子の製造方法 | |
JP3331634B2 (ja) | 水和ジルコニアゾルおよびジルコニア粉末の製造方法 | |
JP2791441B2 (ja) | ジルコニア微粉末およびジルコニア焼結体 | |
KR100481057B1 (ko) | 알루미나-지르코니아 복합체의 제조방법 | |
EP0582644B1 (en) | Process for preparing mixed oxides | |
JP3265368B2 (ja) | 酸化ジルコニウム粉末の製造方法 | |
JPH06171943A (ja) | 酸化ジルコニウム粉末の製造法 | |
JPH06171944A (ja) | 酸化ジルコニウム粉末を製造する方法 | |
JP2616772B2 (ja) | プロトン導電性セラミックスの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071203 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081203 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |