JP3008485U - ウエストポーチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファッション性を損なうことなく、自動車等
の運転者からの視認性を向上させて、交通事故を防止す
る。 【構成】 少なくともポーチ部Ａの前側に配置した複数
の発光体ＬＥＤと、これらの発光体ＬＥＤを点滅させる
点滅回路ＣＫＴと、上記ポーチ部Ａに内蔵した電源部１
２と、電源スイッチＳＷとからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ポーチ部やウエストベルトに点滅する発光体を配置して、自動車等 の運転者からの視認性を向上させたウエストポーチに関する。

【０００２】

【従来の技術】

夕方から夜にかけてあるいは降雨時には、二輪車，自動車等の運転者からの歩 行者の視認性が低下するため、例えば歩行者が道路の端を通行しているときや信 号機のない道路を横断しているとき等に人身事故を起こしやすい。 特に、歩行者が高齢者あるいは身体障害者等の場合には、周囲の状況の判断能 力や運動能力も低下している場合が多いので、上記事故に巻き込まれやすい。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、視認性を高める工夫として、警察官や工事現場の交通整理係が使用する ような、ヘッドライト等の光を反射する光反射テープをチョッキのようにして着 用できるようにしたものや衣服に直接貼着したものがある。

【０００４】 しかしながら、上記光反射テープを使用したものでは、例えば上記道路の端を 歩いているときのように、自動車等のヘッドライトが直接照射されないような場 合には視認性を充分に高めることができず、ある程度接近するまで認識すること ができない。

【０００５】 さらに、光反射テープだけを使用して視認性を高めるには、光の反射面積を広 くしなければならず、ファッション性を損ねるという欠点がある。

【０００６】 そこで本考案は、ファッション性を損なうことなく、自動車等の運転者からの 視認性を向上させて、交通事故を防止できるウエストポーチの提供を目的とする 。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、少なくともポーチ部Ａの前側に配置した複数の発光体ＬＥＤと、こ れらの発光体ＬＥＤを点滅させる点滅回路ＣＫＴと、上記ポーチ部Ａに内蔵した 電源部１２と、電源スイッチＳＷとを有している。

【０００８】

【作用】

自動車等のヘッドライトの光が照射されないときにも、少なくともポーチ部の 前側に配置した発光体を点滅させることで、それが自動車の運転者によって認識 され、未然に事故を防止できる。

【０００９】

【実施例】

本考案の実施例について図面を参照して説明する。 本考案のウエストポーチは、ポーチ部Ａと、このポーチ部Ａの左右端部に縫着 した一対のウエストベルト１，２とからなる。

【００１０】 ポーチ部Ａは、中央部分が幅広く形成され、左右端部に向けて次第に狭く形成 された前側版３と、この前側版３の底辺縁３ａ及び左右辺縁３ｂ，３ｃに、底辺 縁４ａ及び左右辺縁４ｂ，４ｃを縫着した後側版４と、この後側版４の上辺縁４ ｄに後辺縁５ａを縫着した蓋版５とにより内室Ｓを囲繞形成しており、その蓋版 ５の前辺縁５ｂと前側版３の上辺縁３ｄとにファスナーＳＦ１が縫着されている 。

【００１１】 Ｂはポーチ部Ａの前側版３の外面に形成されたポケットである。 ポケットＢは、上記前側版３の中央部分に縫着形成されており、方形に形成し た小版６の底辺縁６ａを、上記前側版３及び後側版４の底辺縁３ａ，４ａととも に縫着するとともに、その小版６の左右辺縁６ｂ，６ｃ及び上辺縁６ｄと前側版 ３の外面３ｅとの間にファスナーＳＦ２を縫着してなる。

【００１２】 小版６の外面には、光反射テープ７，８が上下２段に貼着されているとともに 、上段の光反射テープ７と小版６には、発光体としての６つの発光ダイオード素 子ＬＥＤを挿入する同数の貫通孔６ｅ乃至６ｊが一定の間隔で形成されている。

【００１３】 ６つの発光ダイオード素子ＬＥＤは、それぞれ所定の間隔で点滅させる公知の ＩＣ化した点滅回路ＣＫＴを内蔵した汎用の市販品であり、本実施例ではそれぞ れ赤色に発光するものを使用している。また、それらの後端部にはそれぞれ２本 の端子９ａ，９ｂが突出している。

【００１４】 小版６の内面には、該小版６の貫通孔６ｅ乃至６ｊを閉塞する位置に方形のフ レキシブル基板１０が接着されている。このフレキシブル基板１０は、上記発光 ダイオード素子ＬＥＤの２本の端子９ａ，９ｂを挿入する一対の接続孔１０ａ， １０ｂが一定間隔で形成されており、これら一対の接続孔１０ａ，１０ｂには各 発光ダイオード素子ＬＥＤを並列に接続するプリント配線（図示しない）が接続 されている。

【００１５】 そして、上記フレキシブル基板１０に発光ダイオード素子ＬＥＤを取り付けた 状態で、該フレキシブル基板１０を小版６の内面に貼着すると、それらの発光ダ イオード素子ＬＥＤが小版６の貫通孔６ｅ乃至６ｊからその外面側に突出するよ うになっている。

【００１６】 さらに、小版６の内面には、フレキシブル基板１０よりも一回り大きな該小版 ６と同材質の被覆版１１を該フレキシブル基板１０に覆うようにして接着あるい は縫着している。

【００１７】 フレキシブル基板１０の一端部には、発光ダイオード素子ＬＥＤと外部回路と を接続する所要のプリント配線を形成した細長い導電路１０ｃが形成され、その 先端部が前側版３の一端部側に取り付けた電源スイッチとしてのスライドスイッ チＳＷに接続されている。また、電源スイッチＳＷには、上記導電路１０ｃと同 様のプリント配線を形成した導電路１０ｄを介して電源部１２が接続されている 。

【００１８】 電源部１２は、例えば乾電池１３等と、これを収納する乾電池ボックス１４と からなり、本実施例では上記蓋版５の後辺縁の裏面に乾電池ボックス１４の上面 １４ａを取り付けている。

【００１９】 このように、蓋版５の裏面に乾電池ボックス１４を取り付ければ、蓋版５を上 方に開くだけで乾電池ボックス１４の開口部が斜め上方を向くことになり、乾電 池１３の交換が容易となる。

【００２０】 ウエストベルト１，２は、ポーチ部Ａの左右端部に基端部が縫着されており、 これらの先端部に互いに連結するバックルＢＫ１，ＢＫ２が取り付けられている 。 ウエストベルト１，２は、たとえば合成樹脂、布等で形成した帯状の基材１５ と、この基材１５に接着しあるいは縫着する合成樹脂、布等で形成した外装材１ ６とからなり、基材１５と外装材１６との当接面には上記導電路１０ｃとほぼ同 様のプリント配線を形成した導電路１７が介装され、その一端部は上記スライド スイッチＳＷに接続されている。

【００２１】 また、導電路１７には、発光ダイオード素子ＬＥＤの２つの端子９ａ，９ｂを 接続する接続孔１７ａ，１７ｂが所定間隔で形成されており、この接続孔１７ａ ，１７ｂに対向する外装材１６には、発光ダイオード素子ＬＥＤを挿入する挿入 孔１６ａが形成されている。

【００２２】 電源スイッチＳＷをオンにすると、ポーチ部Ａとともにウエストベルト１，２ の各発光ダイオード素子ＬＥＤがそれぞれ点滅する。これにより、ウエストポー チを装着している歩行者に接近してくる自動車等の運転者は、遠くからでも歩行 者の存在を認識できる。

【００２３】 なお、本考案は前述した実施例に限るものではなく、その要旨の範囲内で様々 に変形実施が可能である。 例えば、前記実施例では発光ダイオード素子ＬＥＤが赤色のものを例として説 明したが、他の色あるいは他の色と混在させてもよい。

【００２４】 前記実施例では、各発光ダイオード素子ＬＥＤに点滅回路ＣＫＴが内蔵されて いるものについて説明したが、発光ダイオード素子ＬＥＤとは別に点滅回路を独 立して設けて、各発光ダイオード素子ＬＥＤを一定の順序であるいは同時に点滅 させるようにしてもよい。

【００２５】 発光体として発光ダイオード素子を使用したものについて説明したが、これに 限るものではなく、豆電球等を使用してもよい。

【００２６】 電源スイッチとしては、前述した手動でオン／オフさせるスライドスイッチば かりでなく、周囲の明るさが所定値以下になったときに自動的に電源をオンさせ るように光導電セルを使用してもよい。

【００２７】 前記実施例では、光反射テープを接着したものについて説明したが、夜光塗料 を塗布するようにしてもよい。

【００２８】 前記実施例では、ポーチ部の左右端部にウエストベルトを縫着したものについ て説明したが、ウエストベルトにポーチ部が相対移動自在に取り付けられている ものであってもよい。

【００２９】

【考案の効果】

請求項１記載の考案では、ポーチ部の前側に発光体を配置して点滅させている ので、自動車等のヘッドライトに照らされない場合にも運転者からの視認性を向 上させることができ、これにより事故を未然に防止することができる。また、光 反射テープを必要としないので、ファッション性も損なうことがない。

【００３０】 請求項２記載の考案では、発光体として発光ダイオード素子を使用したので、 上記効果とともに消費電力を低減させることができ、電源部として小形のものを 使用することができる。また、これによりウエストポーチを軽量にすることもで きる。

【００３１】 請求項３記載の考案では、発光ダイオード素子内に点滅回路が内蔵されている ので、上記効果とともに全体として小形にすることができる。

【００３２】 請求項４記載の考案では、少なくともポーチ部の前側外面に光反射テープを貼 着したので、上記効果とともに視認性をさらに向上させることができる。

【００３３】 請求項５記載の考案では、ウエストベルトの発光体が腰の周囲でも点滅するの で、上記効果とともに歩行者の背面や側面からの視認性をも向上させることがで きる。

【００３４】 請求項６記載の考案では、電源スイッチとして光導電セルを利用したので、上 記効果とともに、周囲の明るさが所定値以下になったときに自動的に電源をオン させることができ、手動でスイッチを操作するときのような電源の入切り忘れを 防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案ウエストポーチの外観斜視図である。

【図２】同ウエストポーチの断面図である。

【図３】電気系統の構成を示す斜視図である。

【図４】ウエストベルトの構造を示す部分分解図であ
る。

【符号の説明】

１，２ ウエストベルト ７，８ 光反射テープ １２ 電源部 Ａ ポーチ部 ＣＫＴ 点滅回路 ＬＥＤ 発光体としての発光ダイオード素子 ＳＷ 電源スイッチとしてのスライドスイッチ

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ポーチ部と、このポーチ部を腰回りに装
   着するウエストベルトとを有するウエストポーチにおい
   て、少なくともポーチ部の前側に配置した複数の発光体
   と、これらの発光体を点滅させる点滅回路と、上記ポー
   チ部に内蔵した電源部と、電源スイッチとを設けたこと
   を特徴とするウエストポーチ。
2. 【請求項２】 発光体は発光ダイオード素子である請求
   項１記載のウエストポーチ。
3. 【請求項３】 発光ダイオード素子は、点滅回路を内蔵
   している請求項２記載のウエストポーチ。
4. 【請求項４】 少なくともポーチ部の前側外面に光反射
   テープを貼着した請求項１，２又は３記載のウエストポ
   ーチ。
5. 【請求項５】 発光体がウエストベルトの表面に配列さ
   れている請求項１，２，３又は４記載のウエストポー
   チ。
6. 【請求項６】 電源スイッチとして光導電セルを使用し
   た請求項１，２，３，４又は５記載のウエストポーチ。