JP3008317B2 - グラシン剥離紙の製造方法 - Google Patents

グラシン剥離紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粘着用の剥離紙の製造方
法に関し、特に無溶剤型シリコーン剥離剤を使用したグ
ラシン剥離紙の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粘着シートは商業用、事務用、家庭用等
非常に広範囲な用途に、ラベル、シール、ステッカー、
ワッペン等として使用されている。この粘着シートの一
般的構成は、表面基材と剥離紙用原紙との間に粘着層と
剥離層を形成したものである。なお、剥離紙用原紙と剥
離層の間に中間層を設けることもある。そして、剥離紙
は剥離紙用原紙に剥離層を形成させたものである。
【0003】剥離紙用原紙としてはグラシン紙、クレー
コート紙、スーパーカレンダー紙、ポリラミ紙、あるい
はプラスチックフィルム等が使用され、剥離剤として
は、エマルジョンや溶剤型または無溶剤型のシリコーン
化合物の使用が多い。表面基材には紙、フィルム、金属
ホイル等が用いられ、また粘着剤は、ゴム系、アクリル
系、ビニルエーテル系等のエマルジョン型や溶剤型また
は無溶剤型の粘着剤が用いられている。
【0004】グラシン剥離紙は印刷加工の工程やプリン
ターラベリングの工程で、その透明性を利用して、光電
管装置によって位置検出を行うことに有効に使用されて
いる。また、比較的紙厚の薄い剥離紙が得られるため、
巻取径やケースの大きさに対して多面積にできる特徴を
生かして、粘着用の剥離紙として重要な位置を占めてい
る。
【0005】一般に、剥離紙の製造方法は、剥離剤とし
てシリコーン化合物を溶剤で希釈して使用する溶剤型シ
リコーン剥離剤を剥離紙用原紙に塗工して剥離層を形成
している。溶剤型シリコーン剥離剤は、剥離剤に必要な
品質、例えば剥離力の設定あるいは剥離剤を塗布する際
の流動性等を適宜調節することが可能であり、剥離剤に
よる原紙表面のカバーリングが容易にできるという溶剤
型剥離剤のもつ特徴を利用して最も多く使用されてき
た。
【0006】しかし近年、安全面や公害面に対する配慮
が強く求められ、特に作業者の健康保持の面からも、溶
剤の使用を止めて無溶剤型シリコーン剥離剤へ切替える
ことが強く望まれている。
【0007】溶剤型剥離剤を原紙上に塗工する場合に
は、剥離剤が溶剤で希釈されているので塗工する液量を
多くすることができるが、一方、無溶剤型剥離剤を原紙
上に塗工する場合には溶剤を使用していないので、剥離
剤の固形分がそのまま塗工量となるため塗工する液量は
少ない。
【0008】そのために、無溶剤型剥離剤を用いる場合
には、溶剤型剥離剤に比べて、より薄い均一な剥離剤皮
膜を剥離紙用原紙上に形成させなければならない。剥離
紙用原紙として、例えば、従来のグラシン紙を使用する
と、無溶剤型剥離剤をグラシン紙の表面に十分にカバー
リングすることが困難で、剥離剤被膜の均一な層を形成
させることができなかった。
【0009】このような状態で剥離紙上に粘着剤を塗工
した場合は剥離剤層上に粘着剤層を形成させる工程で、
粘着剤が剥離層のピンホールや凹部に入り込み、表面基
材とともに粘着剤層を剥離紙から剥離した後に、剥離紙
上に粘着剤が残る(糊残りと呼ぶ)現象が見られる。
【0010】この糊残りは粘着製品をフォーム印刷やシ
ール印刷加工の工程で、印刷、ダイカット(打ち抜き)
粕取り等をするときに、粕取り後の剥離剤層表面に当た
るガイドロール等に粘着剤が付着し、紙送り不良や印刷
ずれ等のトラブルを起こし、作業性や品質面に極めて重
大な障害となる。また、オートラベラーやハンドラベラ
ー等でプリントやラベリングを行う工程でも、同様に剥
離剤層表面の糊残りが問題となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、グラシン剥
離紙に無溶剤型シリコーン剥離剤を使用した剥離紙に関
するものであり、特に剥離紙を構成する剥離剤層(皮
膜)にピンホールや凹凸を発生させることなく糊残り現
象を解消して、印刷加工工程やラベリング工程の作業性
を改善するグラシン剥離紙の製造方法を提供するもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、粘着用グラシ
ン剥離紙の製造方法において、グラシン原紙の表面にポ
リビニルアルコールを主成分とする塗液をブレードコー
ター方式の塗工機で塗工して中間層を設け、その上に無
溶剤型シリコーン剥離剤を塗工して剥離層を設けること
を特徴とするグラシン剥離紙の製造方法である。
【0013】
【作用】本発明者等は無溶剤型シリコーン剥離剤を用い
たグラシン剥離紙について、特に粘着剤が剥離剤層上の
ピンホールや凹部に入り込むことにより引き起こされる
糊残り現象のないグラシン剥離紙の開発について鋭意研
究を重ねてきた。その結果、グラシン原紙の剥離剤塗工
面にブレードコーター方式の塗工機を用いて、ポリビニ
ルアルコールを主成分とする塗液を塗工して中間層を設
け、その上に無溶剤型シリコーン剥離剤を塗工すること
により、糊残り現象のない優れたグラシン剥離紙が得ら
れることを見出した。
【0014】グラシン紙は抄紙原料として針葉樹ケミカ
ルパルプを主配合とし、強叩解して、酸性ないし中性で
抄紙し、スーパーカレンダー処理して仕上げる。パルプ
としては、例えばスプルースやヘムロック等の高級針葉
樹材からのパルプが最適であるが、広葉樹材からのケミ
カルパルプや針葉樹広葉樹その他の材からのケミメカニ
カルパルプ、メカニカルパルプ、古紙、合成パルプ等を
適宜混合配合してその特性を活用する。また、抄紙原料
には各種の添加剤として、例えばサイズ剤、紙力増強
剤、濾水剤、染料、等の抄紙用薬品を調節し配合する。
パルプの叩解度はカナディアンスタンダードフリーネス
で250ml以下に強叩解すると耐油性や透明性が向上
する。しかし、抄紙性や湿度寸法安定性に問題が起こり
易くなるため、中叩解程度にとどめてサイズプレス等で
グラシン品質特性を補助する。スーパーカレンダー仕上
げは、例えば加圧、温度、速度、紙水分等を調節する。
【0015】本発明のグラシン剥離紙の製造方法はブレ
ードコーター方式の塗工機を用いて、中間層を設けると
ころに特徴がある。この製造方法によって無溶剤型シリ
コーン剥離剤をピンホールや凹凸をなくして塗工するこ
とが可能になる。ブレードコーター方式は一度多量にア
プリケートした塗液をブレードやロッドで直接接触させ
て塗液を掻き落とし計量平滑化するもので、グラシン紙
の中間層をこの方式で塗工するとピンホールバリヤー性
に著しい効果がある。
【0016】ロールサイズプレス方式やロールコーター
方式等の転写あるいは印刷方式の塗工機で中間層を塗工
したグラシン紙に、無溶剤型シリコーン剥離剤を塗工し
て剥離紙を製造すると、例えば中間層の塗工量を多くし
てもまだピンホール等の欠陥が残り、剥離剤層の塗工量
を多くしなければ糊残り現象の改善をすることができな
い。これらの方式の塗工はロールのニップ圧による中間
層塗液の原紙への浸透や転写時の塗工パターンによっ
て、グラシン紙の緊度やベック平滑度およびガーレ高圧
透気度が満足できる範囲であっても、ピンホールバリヤ
ー性が十分にならない。
【0017】中間層塗液は、ポリビニルアルコールを主
成分とする水性塗液である。ボリビニルアルコールは鹸
化度および重合度を適宜選択して使用するが、例えばカ
ルボキシ変性、アセトアセチル変性、シリコン変性等種
々の変性ポリビニルアルコールも効果的に使用できる。
また、例えば他の接着剤、耐水化剤、耐油化剤、硬化
剤、透明化剤、着色剤、消泡剤、潤滑剤、剥離剤、無機
有機顔料等を助剤として適宜添加する。
【0018】本発明では、ブレードコーター方式の塗工
機を用いてグラシン原紙上に中間層を塗工する。中間層
の塗工量は固形分として片面当たり0.4〜1.6g/
2、より好ましくは0.5〜1.0g/m2 とする。
0.4g/m2 未満にすることはピンホールバリヤー性
が十分にならず、叩解や抄紙条件あるいは剥離剤塗工に
制限が多くなり好ましくない。一方、1.6g/m2
越える多量の塗工量は中間層の経済性、塗工適性に負担
が掛かり好ましくない。
【0019】本発明のブレードコーター方式の塗工機と
しては、例えばトレーリングブレード、フラデッドニッ
プブレード、ファウンテンブレード、ショートドウエル
ブレード、デファレンシヤルビルブレード、ベルバパブ
レード等が用いられるが、特にショートドウエルブレー
ドが好ましい。また、これらのコーターのブレードホル
ダーにロッドを使用することも可能である。さらに、コ
ーターの設置をオンマシンかオフマシンのどちらにする
かは、その工場の製造工程や製造品種等によって最適の
選択をする。グラシン紙を主として抄紙する場合はオン
マシンにすると、工程の効率化と品質の総合管理がはか
れるため好ましい。一方、オフマシンにして、スーパー
カレンダー処理の後に中間層を塗工すると塗工量をさら
に少なくすることも可能であり、コーターの乾燥後にソ
フトカレンダー等を設置するとよい。
【0020】グラシン紙の緊度は1.00〜1.25g
/cm3 、より好ましくは1.05〜1.20g/cm
3 とする。因みに緊度が1.00g/cm3 未満では、グ
ラシン紙としての透明性や十分な平滑性を得ることがで
きない。そのため無溶剤型シリコーン剥離剤を塗工した
ときに剥離剤のカバーリングが悪くなり、剥離紙上にピ
ンホール等が生じ易いため好ましくない。なお、剥離剤
を多量にすればこの欠点は解消できるが、多量の剥離剤
を使用することは経済性の面で問題である。一方、1.
30g/cm3 を越えると繊維間の空隙が小さくなり、多
湿雰囲気におくと水分が繊維内に吸収され、繊維の膨張
による繊維間の歪みを吸収できなくなり、カールや寸法
変化が発生し、剥離剤の塗工時、粘着剤の塗工時、印刷
加工時、ラベリング使用時等における加工適性や作業性
が低下し易く好ましくない。
【0021】グラシン紙のベック平滑度(JIS−P−
8119)は400秒/10ml以上、より好ましくは
500秒/10ml以上に調節する。400秒/10m
l未満の場合は、平滑性が十分でないため剥離剤のカバ
ーリングが悪くなり、剥離紙上にピンホール等が生じ、
次に粘着剤層を塗工した後に糊残り現象が起こり問題と
なる。
【0022】グラシン紙のガーレ高圧透気度(TAPP
I T536−om88)は3000秒/100ml以
上、より好ましくは5000秒/100ml以上にす
る。3000秒/10ml未満では無溶剤型シリコーン
剥離剤を塗工するときの剥離剤のカバーリング適性を十
分にできない。
【0023】本発明で使用する無溶剤型シリコーン剥離
剤としては熱硬化型シリコーン化合物、UV硬化型シリ
コーン化合物、EB硬化型シリコーン化合物等が挙げら
れる。これらを塗工する方法としては、多段式ロールコ
ーター、グラビアコーター等が使用される。この場合の
塗工量は0.5〜1.5g/m2 程度、より好ましくは
0.5〜1.0g/m2 程度の範囲で適宜調節される。
なお、塗工量が0.5g/m2 未満では剥離剤層として
の作用効果に劣り、一方、1.5g/m2 を越えると経
済的な面から実用性に乏しい。
【0024】粘着剤は、例えば天然ゴム、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重
合体、再生ゴム、合成ゴム等のゴム系、アクリル系、シ
リコーン系等の粘着剤が挙げられる。これら粘着剤は溶
剤系、水性エマルジョン系、ホットメルト系、液状硬化
型等の形態で、例えばナイフコーター、ロールコータ
ー、ダイコーター、グラビアコーター、スクリーン印刷
等で塗布される。この場合の塗工量は、乾燥重量で10
〜40g/m2 程度、好ましくは15〜25g/m2
度の範囲で調節される。なお、10g/m2 未満では粘
着剤層としての作用効果に乏しく、40g/m2 を越え
る塗工量はその効果が飽和し、また経済的にも好ましく
ない。
【0025】粘着シートを製造する方法としては、剥離
紙上に粘着剤層を形成させた後、表面基材を貼り合せる
転写方式や表面基材に直接粘着剤を塗布させ、その後剥
離紙を貼り合せる直接方式も使用できる。また、表面基
材としては、例えば、キャストコーテッド紙、アート
紙、コート紙、上質紙、感熱紙、合成紙、蒸着紙、布、
不織布、金属ホイル、各種高分子フィルム等を適宜使用
することができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お特に断らない限り、例中の部及び%はそれぞれ「重量
部」及び「重量%」を示し、塗布量、部数、混合割合等
は全て固形分で示した。
【0027】実施例1〜3 それぞれフリーネス190mlのNBKP80部とLB
KP20部のパルプスラリーにサイズ剤としてロジンサ
イズ(商品名「サイズパインE」,荒川化学工業社製)
を絶乾パルプに対して0.4%添加した。このパルプス
ラリーに硫酸バンドを添加し定着させた後、長網抄紙機
で抄紙し、酸化澱粉(商品名「エースA」,王子コーン
スターチ社製)の水溶液を両面当たり固形分で2.0g
/m2 となるように二本ロールサイズプレスでサイズプ
レス塗工して坪量70g/m2 の原紙を得た。
【0028】この原紙の剥離剤塗工用面にオフマシンの
ショートドウエルコーターでポリビニルアルコール(商
品名「PVA117」クラレ社製)の水溶液をそれぞれ
塗工量1.5g/m2 (実施例1)、1.0g/m
2 (実施例2)、0.5g/m2(実施例3)塗工した
後に紙水分を9〜10%に調節し、金属ロールと弾性ロ
ールからなる多段式スーパーキャレンダーを用いて、中
間層面が全て金属ロールに、裏面が全て弾性ロールに接
するように通紙して、緊度1.08±0.02、ベック
平滑度800±200秒/10ml、ガーレ高圧透気度
5000±2000秒/100mlに調節してグラシン
紙を得た。
【0029】このグラシン紙の中間層面に無溶剤型シリ
コーン剥離剤(商品名「KNS−320」を100部に
対し、商品名「PL−56」を2部加えた混合物,信越
化学工業社製)をグラビアコーターで、それぞれ0.6
5g/m2 (実施例1)、0.77g/m2 (実施例
2)、0.82g/m2 (実施例3)と塗工し、熱風乾
燥キュアーさせてグラシン剥離紙を得た。
【0030】このそれぞれの剥離紙にエマルジョン型粘
着剤(商品名「TS−662」,日本カーバイド社製)
をリバースロールコーターで22g/m2 となるように
塗布し、乾燥させた後坪量64g/m2 の上質紙を貼り
合わせて粘着紙を得て、糊残り評価を行った。
【0031】実施例4〜6 それぞれフリーネス170mlのNBKP70部とLB
KP30部のパルプスラリーにサイズ剤としてアルキル
ケテンダイマー(商品名「サイズパインK901」荒川
化学工業社製)を対パルプ0.13%、カチオン性ポリ
マー、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(商品名「カ
イメン557H」ディックハーキュレス社製)を対パル
プ0.13%添加して、実施例1〜3と同様に抄紙し、
サイズプレスして坪量87g/m2 の原紙を得た。
【0032】この原紙に変性ポリビニルアルコール(商
品名「T−350」日本合成化学社製)の水溶液をそれ
ぞれ塗工量1.5g/m2 (実施例4)、1.0g/m
2 (実施例5)、0.5g/m2 (実施例6)塗工した
以外は、実施例1〜3と同様にしてグラシン紙を得た。
【0033】このグラシン紙の中間層面に無溶剤型シリ
コーン剥離剤(商品名「BY24−551A」を100
部に対し、商品名「BY24−551B」を30部加え
た混合物,東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を
多段ロールコーターで、それぞれ0.65g/m2 (実
施例4)、0.74g/m2 (実施例5)、0.80g
/m2 (実施例6)と塗工し、UVキュアーしてグラシ
ン剥離紙を得た。
【0034】このグラシン剥離紙にホットメルト型粘着
剤(商品名「デュロタック MQ940K」,カネボウ
・エヌエスシー製)をダイコーターで25g/m2 とな
るように塗布し、乾燥させた後坪量85g/m2 のキャ
ストコーテッド紙を貼り合わせて粘着紙を得て、糊残り
評価を行った。
【0035】比較例1 実施例1と同様に長網抄紙機で抄紙し、ポリビニルアル
コール(商品名「PVA117」,クラレ社製)の水溶
液を両面当たり固形分で、2.5g/m2となるように
二本ロールサイズプレス装置で塗工して中間層とし、
【0036】それ以後の中間層を塗工せず紙水分を9〜
10%に調節し、剥離剤の塗工量を0.86g/m2
した以外は、実施例1と同様にしてグラシン紙を得て粘
着紙の評価を行った。
【0037】かくして得られた剥離紙、粘着紙を以下の
方法で評価し、表1に示した。
【0038】〔ピンホールバリヤー性の評価〕市販の油
性ペンで剥離紙の剥離剤面に均一に塗り、裏面に現れる
10cm2 内のピンホール数によって評価した。 (評価基準) ◎…0個 ○…1〜10個 ×…10個以上
【0039】〔糊残り現象の評価〕粘着紙から表面基材
および粘着剤層を剥離した後、剥離紙の剥離剤表面とP
ETフィルム表面とを擦り合わせ、剥離剤表面に残って
いる粘着剤をPET表面に転写させ、転写した粘着剤の
量によって評価した。 (評価基準) ○…糊残りがあまり目立たない。 △…糊残りが多少目立つ。 ×…糊残りがかなり目立つ。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】実施例の結果から明らかなように、実施
例比較例ともグラシン紙としては緊度、ベック平滑度、
ガーレ高圧透気度の品質管理項目はすべて好ましい範囲
のものであるが、比較例はピンホールバリヤー性と糊残
りに問題があるのに対して、本発明の製造方法で得られ
たグラシン剥離紙は、無溶剤型シリコーン剥離剤をグラ
シン紙上に塗工したときに剥離剤のカバーリングがよ
く、均一な剥離剤被膜が得られ、ピンホールバリヤー性
に優れ、粘着剤塗工後に生じる糊残り現象がみられない
優れたグラシン剥離紙であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−1043(JP,A) 特開 平2−191796(JP,A) 特開 昭49−55753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 19/00 - 27/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粘着用グラシン剥離紙の製造方法におい
    て、グラシン原紙の表面にポリビニルアルコールを主成
    分とする塗液をブレードコーター方式の塗工機で塗工し
    て中間層を設け、その上に無溶剤型シリコーン剥離剤を
    塗工して剥離層を設けることを特徴とするグラシン剥離
    紙の製造方法。
  2. 【請求項2】中間層の塗工量が固形分として片面当たり
    0.4〜1.6g/m2である請求項1記載のグラシン
    剥離紙の製造方法。
  3. 【請求項3】無溶剤型シリコーン剥離剤の塗工量が0.
    5〜1.5g/m2 である請求項1記載のグラシン剥離
    紙の製造方法。
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