JP3007727B2 - X線ミラー及びその製造方法 - Google Patents

X線ミラー及びその製造方法

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由佳 山田
勝彦 武藤
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松下技研株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線顕微鏡、X線望遠
鏡、X線リソグラフィ等に用いられるX線ミラー及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、X線ミラーは、イオンビームスパ
ッタリング、電子ビーム蒸着、レーザCVDなどの手法
を用いて、基板上に薄膜あるいは多層膜を直接堆積して
作製していた。この薄膜は、例えば、金、白金等であ
り、また、多層膜は、通常、炭素、珪素等の軽元素層
と、タングステン、モリブデン等の重元素層を、交互に
10〜100層程度積層したものである。これらのX線
ミラーは、使用される波長が数十nm以下であることか
ら、ミラーの表面粗さを極めて滑らか(例えば数nm以
下)にする必要がある。このため、平面ミラーの作製に
おいては、フロートポリシング等の超精密加工法を用い
て基板の表面を滑らかに仕上げることが必要であり、基
板材料もシリコンウエハ、フロートガラス等に限られて
いた。この課題を解決するための手段としては、例え
ば、特開平1−202700号公報に記載された方法が
ある。
【0003】以下、図4を参照しながら従来のX線ミラ
ーの製造方法について説明する。図4は従来のX線ミラ
ーの工程順断面図である。図4において、41は基板、
42は高分子材料よりなる中間層、43は多層膜であ
る。以上のような構成において、まず基板41を、一般
に用いられている旋盤、研磨機等を用いて表面加工する
(図4(a))。次に、この上に高分子材料よりなる中
間層42を形成する(図4(b))。この中間層の製造
方法としては、スピンコーティング法を用いることによ
り、基板の凹凸の影響を受けることなく極めて滑らかな
表面を実現できる。その上に、従来法で用いられている
各種蒸着法を用いて多層膜43を形成する(図4
(c))。
【0004】一方、X線ミラーをX線の集光等に用いる
場合には、基板を放物面等の非平面形状に超精密加工
し、その上に多層膜を形成していた。例えば、発散X線
を平行X線に変換するX線ミラーとして、特開昭62ー
242901の構成がある。
【0005】以下、図5を参照しながら従来のX線ミラ
ーについて説明する。図5は従来のX線ミラーの構成図
である。図5において、51は表面を放物面状に超精密
加工した基板、52は基板51上に従来の蒸着法により
形成された多層膜、53はX線源、54は発散X線、5
5は平行X線である。以上のような構成において、その
動作方法を説明する。X線源53から出射した発散X線
54は、多層膜52により反射される。この時、X線源
53が基板51の放物面の焦点となるように設置してお
けば、多層膜52により反射されたX線は平行X線55
となる。また、逆に、平行X線を放物面の焦点位置に集
光することもできる。
【0006】このような放物面等の非平面ミラーの作製
においては、基板の加工精度がX線ミラーの性能を左右
する。従来、非平面基板の加工法としては、研削により
形状の前加工を行い、研磨により表面を仕上げるという
手順を用いていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、基板を放物面等の非平面形状に加工しよ
うとした場合、フロートポリシング等の平面基板の超精
密加工に用いる手法を用いることができず、平面基板の
加工に比べ、加工精度、表面粗さ等が悪くなり、X線ミ
ラーとしての性能が悪くなるという課題を有していた。
さらに、基板としてセラミック等の脆い材料、Al等の
靱性の高い材料を用いることはできず、材料が非常に限
られていた。
【0008】また、スピンコーティング法を用いて高分
子材料からなる中間層を形成する場合は、多層膜形成法
と違う手法であるため、X線ミラーの製造方法が複雑に
なるという課題を有していた。さらに、非平面形状の基
板の場合には、従来のスピンコーティング法を用いた均
一な中間層の形成は困難である。
【0009】本発明は上記従来技術の課題を解決するも
ので、非平面形状の超精密加工を必要とせず、さらに、
基板となる材料の選択範囲を広げることが可能となるX
線ミラー及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のX線ミラーは、所望の形状創成を行った中間
層を用いるという構成を有している。そして、このX線
ミラーの製造方法としては、基板上に中間層を堆積し、
この中間層の上に多層膜を堆積するという方法がある。
さらに、この中間層は基板面内方向に膜厚を変化させ、
所望の形状創成を行ったものである。
【0011】
【作用】本発明は上記構成によって、X線ミラーにおい
て、所望の形状創成を行った中間層を設けることによ
り、従来の平面基板を用いて、X線集光等に用いる非平
面形状のX線ミラーを得ることができる。また、このX
線ミラーの製造方法として、基板上に中間層を堆積する
ことによって所望の形状創成を行い、その上に多層膜を
堆積するという工程を設けることにより、基板の非平面
形状の加工に伴う加工精度、表面粗さ等の劣化が生じる
こともない。さらに、基板となる材料の選択範囲を広げ
ることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の第一の実施例について、図面
を参照しながら説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例におけるX線ミラ
ーの構成図である。図1において、11は平面基板、1
2は平面基板11上に基板面内方向に膜厚分布を変化さ
せて形成した中間層(この図では放物面状としてい
る)、13はその上に形成した多層膜である。
【0014】以上のような構成のX線ミラーの製造方法
としては、例えば、レーザCVD法を用いればよい。以
下、レーザCVD法を用いたX線ミラーの製造方法につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0015】図2は、レーザCVD法を用いたX線ミラ
ーの製造装置の構成図である。図2において、21はレ
ーザ光源、22はレーザ光源21から照射されたレーザ
光、23はレーザ光22を反射するミラー、24は反応
容器、25は図1の平面基板11と同様の基板、26は
材料ガスの導入口、27は材料ガスの排気口である。材
料ガスとしては、例えば、タングステン−炭素(W/
C)多層膜を形成する場合には、六弗化タングステン及
びベンゼンを用いる。また、図3は、レーザCVD法を
用いたX線ミラーの工程順断面図である。図3におい
て、31はレーザ光であり、11〜13は、図1と同様
である。
【0016】以上のような構成において、まず、平面基
板11を表面加工し(図3(a))、図2の反応容器2
4内に設置した後、反応容器24内を高真空排気すると
ともに基板25を所定の温度に加熱する。次に、中間層
の形成を行う。中間層は、例えば、W/C多層膜を形成
する場合、炭素膜を用いればよい。レーザ光源21から
出射したレーザ光22はミラー23により反射され、反
応容器24内に設置された基板25上に照射する。一
方、材料ガスは導入口26から反応容器24内に導入さ
れ、レーザ光22により光分解され、基板25上でレー
ザ光22の照射された部分に膜が形成される。この時、
例えば、ミラー23を振動させることにより、レーザ光
22を基板25上で走査させることができ、基板面内方
向に膜厚を変化させた薄膜が形成される。すなわち、図
3(b)において、レーザ光31を、v1=f(t)
(t:時間)と振動させれば、その振動波形に対応し
て、d1=F(x)(x:基板上の位置)という膜厚分
布を有する中間層が形成される。その後、導入された材
料ガスは、排気口27から排気される。続いて、多層膜
の形成を行う。多層膜の第1層目を形成するための材料
ガスを導入し、レーザ光を、v2=g(t)と振動させ
ることにより、d2=G(x)という膜厚分布を有する
層が形成される。この時、X線に対してブラッグ(Br
agg)反射を生じさせるように、多層膜13の膜厚を
基板面内方向に変化させることにより、X線の利用効率
を上げることができる。その後、材料ガスを排気し、2
層目を形成するための材料ガスを導入する。以上の手順
を繰り返すことにより、多層膜13を形成する(図3
(c))。
【0017】以上のように本実施例によれば、平面基板
上に、基板面内方向に膜厚を変化させた中間層を堆積す
ることにより、基板の非平面形状の加工を必要とするこ
となく、所望の形状を有するX線ミラーを得ることがで
きる。また、中間層の形成において、材料として多層膜
の構成材料の1つを用い、多層膜形成手法と同じ手法を
用いることにより、X線ミラーの製造工程を複雑にする
こともない。さらに、CVD法を用いた場合、CVDの
条件を制御することにより、基板よりも滑らかな表面を
有するX線ミラーを得ることができる。
【0018】なお、第1の実施例では基板を平面基板と
し、中間層を放物面状に形成したが、任意の形状とする
ことが可能である。また、中間層として炭素膜、多層膜
としてW/C多層膜を用いたが、他の材料を用いてもよ
い。さらに、X線ミラーの製造方法としてレーザCVD
法を用いたが、その他の製造方法を用いてもよいことは
いうまでもない。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明は、X線ミラーにお
いて、所望の形状創成を行った中間層を設けることによ
り、従来の平面基板を用いて、X線集光等に用いること
ができる優れた性能のX線ミラーを得ることができる。
また、このX線ミラーの製造方法として、基板上に中間
層を堆積することによって所望の形状創成を行い、その
上に多層膜を堆積するという工程を設けることにより、
基板の非平面形状の加工に伴う加工精度、表面粗さ等の
劣化が生じることもなく、さらに、基板となる材料の選
択範囲を広げることができ、実用上きわめて有利なもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるX線ミラーの構
成図
【図2】本発明の第1の実施例におけるレーザCVD法
を用いたX線ミラーの製造装置の構成図
【図3】本発明の第1の実施例におけるレーザCVD法
を用いたX線ミラーの工程順断面図
【図4】従来のX線ミラーの工程順断面図
【図5】従来のX線ミラーの構成図
【符号の説明】
11 平面基板 12 中間層 13 多層膜 21 レーザ光源 22 レーザ光 23 ミラー 24 反応容器 25 基板 26 材料ガスの導入口 27 材料ガスの排気口 31 レーザ光
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21K 1/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に中間層を堆積し、さらにこの中
    間層の上に少なくとも2種類の薄膜を交互に積層した多
    層膜を堆積するX線ミラーの製造方法であって、反応容
    器内に供給された材料ガスを、レーザ光源から出射した
    レーザビームにより分解し、反応容器内の基板上に膜を
    形成するレーザCVD法を用いて、基板面内方向に膜厚
    を変化させた中間層を形成することを特徴とするX線ミ
    ラーの製造方法。
  2. 【請求項2】 中間層は、少なくとも2種類の薄膜を交
    互に積層した多層膜を構成する薄膜のうちの1種類の薄
    膜と同じ材料であることを特徴とする請求項1記載のX
    線ミラーの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の製造方法を用
    いて作製したことを特徴とするX線ミラー。
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