JP3007674U - カーテン開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】一般家庭や病院で多く使用されている汎用カー
テンレール（例えばＣ型レール）に容易に取り付け可能
なカーテン開閉装置を提供する。 【構成】カーテンレール７の一端にヘリカル状の歯付き
駆動プーリ１を有する駆動装置を設け、他端に従動プー
リ３を設け、両プーリ間にスパイラル状に樹脂コートさ
れたワイヤー２を掛けてカーテンを駆動し、その駆動装
置は直流モータ９とウォーム１０・歯車減速機構１１、
１２から構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、モータを使用してカーテンを開閉するカーテン開閉装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、一般家庭、病院、アパート、マンション等の建屋においては、各部 屋の窓付近にインテリア等を兼ねたカーテンが多く設置され、用いられている。 そして、このようなカーテンの開閉を行う場合には、従来から人が手で直接開け 閉めするようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述したような従来におけるカーテン開閉方法の場合、例えば 、ベッドに寝たきりの身体の不自由な人のいる家の部屋とか、あるいはベッドに 寝たきりの身体の不自由な人が多数いる病院等においては、部屋の住人以外の人 がその都度カーテンの開閉を行わなければならなかった。このため、その部屋あ るいは家に自分以外の人がいないような時には、カーテンの開閉が行えず、自分 の希望するときにカーテンの開閉が行えないという問題があった。カーテンの電 動開閉装置はいくつか上市されているが、いずれも専用のレールを必要とし、か つ極めて高価であるという問題があった。

【０００４】 本考案はこうした問題を解決するためになされたものであり、その目的とする ところは、一般家庭や病院等に使用されているレールに容易に取り付けることが 可能であり、かつ製作コストを低減することができるカーテン開閉装置を提供す ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の特徴とする手段は、カーテンレールの一端 に図３に示すようなヘリカル状の歯付きプーリを有する駆動装置を設け、レール の他端には従動プーリを設け、この両プーリ間に図４に示すようなスパイラル状 に樹脂コートされたワイヤーを無端状に掛け渡してレールの長手方向に移動させ 、上記ワイヤーに係止される図５に示すような先導ランナーによりカーテンを開 閉させることにある。

【０００６】 更に駆動装置は直流モータを用い、その回転をウォームと歯車列により減速し て歯付きプーリに伝達するようにしている。

【０００７】

【作用】

図４に示すワイヤーはステンレス鋼線を多数束ねて、その外周をナイロン樹脂 によりスパイラル状にコートしてあるから、柔軟性があり、かつ外径が細くて高 張力が得られる。このワイヤーと噛み合うヘリカル状の歯付きプーリの高さを低 くしてコンパクトにすることにより、図１に示すごとく、Ｃ型カーテンレールの ような小型のカーテンレール内にも駆動部を収納することが出来る。又、駆動装 置は直流モータを用いているので、小さくても高出力が得られ、コンパクト化が 可能となり、電源の切り替えによりモータの正逆回転が出来るから、駆動装置全 体のコスト低減がはかれる。

【０００８】

【実施例】

本考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。 [実施例１] 図１は本考案の第１実施例のカーテン開閉装置駆動部の斜視図である。駆動装 置のケース２０は上面に断面Ｔ字形の押えプレート８を備え、その押えプレート から垂直に駆動プーリ１が突出する。Ｃ型カーテンレール７の一端からその内部 に押えプレート８を長手方向に挿入してケース２０をＣ型カーテンレール７の一 端部に取り付ける。駆動プーリ１は出力軸１９に固定され、出力軸１９はケース ２０においてクラッチ１５の出力側に直結する。クラッチ１５の入力側は出力ギ ヤ１６と一体であり、その出力ギヤはソレノイド１４のフォーク１３に支持され る。ケース２０に内蔵したモータ９の回転軸にウォーム１０を固定し、そのウォ ームと噛み合うウォームホィール１１の回転はアイドルギヤ１２を介して出力ギ ヤ１６に伝達される。

【０００９】 駆動プーリ１は図３に示すごとくヘリカル状に凸状の歯が付けられている。こ れと噛み合って駆動されるワイヤー２は図４に示すごとく、ステンレス鋼細線を 束ねてその表面をナイロン樹脂によりスパイラル状にコートしたものである。こ のワイヤー２はシンクロメッシュロープ（朝日インテック株式会社製ＡＳ−６０ ）として上市されており、外径１．５ｍｍ、スパイラルピッチ２．８ｍｍである 。このワイヤー２を歯付きプーリ１と図６に示す従動プーリ３に掛け渡す。従動 プーリ３は押え板５に取り付け、押え板５はレールエンドカバー６と共にＣ型カ ーテンレールに固定する。

【００１０】 ワイヤー２には、図１、図５に示すような先導ランナー４を２個、片開き方式 においては先導ランナー４を１個係止する。 一方モータはＤＣ１２Ｖで、５５００回転するが、歯車列により１／４４に減 速される。ソレノイド１４は直流１２Ｖで作動し、フォーク１３を上下動させる ことにより、クラッチ１５が入ったり、外れたりする。モータとソレノイドとは 並列に電気が繋がっており、通電と同時にモータが回転し、ソレノイドも作動し て駆動プーリ１が回転し、電気が切れるとモータが止まり、ソレノイドの作動も 停止し、フォークが下がってクラッチが外れる。

【００１１】 スライドスイッチ１７の切り替えにより電源の＋、−が反転するので、モータ を正・逆回転させ、カーテンを開閉させる。先導ランナーの移動速度は１０ｃｍ ／秒であり、両開き方式の場合カーテンの開閉速度は２０ｃｍ／秒となった。 [実施例２] 図２は多条ウォームを用いた駆動装置の断面図である。モータ９に直結したウ ォーム１０は４条ウォームで、ピッチ円径５φ、モジュール０．５で、リード角 ２３度３５分である。ウォーム・歯車列による減速比は１／２７で、モータ１０ はＤＣ１２ｖで３３００回転であり、したがって先導ランナーの移動速度は実施 例１と同じ１０ｃｍ／秒である。第１実施例と同様にケース２０の上面に押えプ レート８を固定し、その押えプレート８によってＣ型カーテンレール７へ取り付 ける。駆動プーリ１、ワイヤー２の掛け渡す方法も実施例１と全く同じである。 この駆動装置にはクラッチはなく、したがって出力軸と駆動プーリ１とは一体で あるが、ウォームのリード角が２３度３５分と大きいので、モータ９の手動回転 に対する抵抗は小さい。したがって、通電が止まった状態でも先導ランナー４を 手で動かすことができるから、停電等にもカーテンを手動で開閉することができ る。

【００１２】 なお、出力軸に電磁クラッチを設けたときも、ウォームに多条ウォームを用い ると、万一、クラッチの食いつき状態が生じても、確実に手動でカーテンを開閉 することができる。

【００１３】

【考案の効果】

上述のとおり、本考案のカーテン開閉装置は専用カーテンレールを使用する必 要はなく、簡単に手引き用カーテンレール、例えば、最も広く使用されているＣ 型カーテンレールに取り付けることが可能であり、かつ直流小型モータを用いた 簡単な構造のため、製作コストが低減するという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】は本考案一実施例のカーテン開閉駆動装置の斜
視図、

【図２】は本考案第二実施例のカーテン開閉装置の断面
図、

【図３】は駆動プーリの斜視図、

【図４】はワイヤーの要部を示す正面、

【図５】はカーテン先導ランナーの斜視図、

【図６】は従動プーリ及び押え板の斜視図、

【符号の説明】

１：駆動プ−リ、２：ワイヤー、３：従動プーリ、４：
先導ランナー、５：押え板、６：レールエンドカバー、
７：Ｃ型カーテンレール、８：押えプレート、１０：一
条ウォーム、１１：ウォームホイール、１２：アイドル
ギヤ、１３：フォーク、１５：クラッチ、１６：出力ギ
ヤ、１７：スライドスイッチ、１９」：出力軸、２０：
ケース

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カーテンレール（７）の一端にヘリカル状
   の歯付き駆動プーリ（１）を回転させる駆動装置を設
   け、前記カーテンレールの一端内部に前記駆動プーリ
   を、他端内部に従動プーリ（３）をそれぞれ取り付け、
   上記両プーリ間にスパイラル状に樹脂コートされた無端
   ワイヤー（２）をカーテンレール長手方向に移動自在に
   掛け渡し、前記無端ワイヤーにカーテンを開閉する先導
   ランナー（４）を係止してなるカーテン開閉装置におい
   て、前記駆動装置は前記カーテンレールに吊下げ可能な
   ケース（２０）と、前記ケースに収容した直流モータ
   （９）と、前記直流モータの回転を減速して前記駆動プ
   ーリへ伝達するウォーム（１０）を含む歯車列（１１、
   １２）を備え、前記ケースから突出する前記歯車列の出
   力軸（１９）に前記駆動プーリを固定したことを特徴と
   するカーテン開閉装置。
2. 【請求項２】出力軸（１９）に電磁クラッチ（１５）を
   設けたことを特徴とする請求項１記載のカーテン開閉装
   置。
3. 【請求項３】駆動装置のウォーム（１０）を多条ウォー
   ムとしたことを特徴とする請求項１記載のカーテン開閉
   装置。
4. 【請求項４】駆動装置のウォーム（１０）を多条ウォー
   ムとし、かつ出力軸（１９）に電磁クラッチ（１５）を
   設けたことを特徴とする請求項１記載のカーテン開閉装
   置。