JP3005334B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP3005334B2
JP3005334B2 JP3218282A JP21828291A JP3005334B2 JP 3005334 B2 JP3005334 B2 JP 3005334B2 JP 3218282 A JP3218282 A JP 3218282A JP 21828291 A JP21828291 A JP 21828291A JP 3005334 B2 JP3005334 B2 JP 3005334B2
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尚登 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関する
ものである。さらに詳しくは、導電性支持体上の感光層
において、電荷発生物質として、特定のアゾ化合物及び
電荷輸送物質として特定のトリフェニルアミン化合物を
含有させてなる電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体に使用する感光材
料として、有機光導電材料を用いる有機感光体が、無公
害、加工性、低コスト等、有利な点が多く、種々検討さ
れている。中でも電荷発生機能と電荷輸送機能をそれぞ
れ別個の物質に分担させた機能分離型感光体が、それぞ
れの機能を有する物質を広範囲のものから選択し、組合
せることができるという材料設計のしやすさの点から注
目されている。
【0003】電子写真用感光体に含有される電荷発生物
質に要求される特性として、(1) 感光体に照射される光
を効率よく吸収し、電荷を発生させる能力が大きいこ
と、(2) 熱、光などに対して十分に安定であること、な
どが挙げられる。そして、電荷輸送物質に要求される特
性として、(1) 電荷発生物質より注入された電荷を迅速
に輸送すること、(2) 低電界においても十分に電荷輸送
を行ない、電荷を残存させないこと、(3) 熱、光などに
対して十分に安定であること、などが挙げられる。つま
り感光体として、原画に忠実な再現性の良い複写画像を
得るために優れた感度特性が要求され、また複写時の帯
電、露光、現像、転写の繰り返し工程において受ける
光、熱などに対して安定な耐久性が要求される。また、
近年、高速複写化に対応するために、さらに高感度の感
光体が強く要求されている。
【0004】これまでに、電荷発生物質及び電荷輸送物
質として、種々の化合物が検討され、提案されている。
電荷発生物質としては、例えば、特開昭56−1677
59号、特開昭60−153050号、特開昭63−2
64762号等が公知である。また電荷輸送物質として
は、例えば、特開昭57−125941号、特開昭57
−195254号などが公知である。また、特開昭61
−132953号公報に、電荷発生物質としてトリスア
ゾ顔料、電荷輸送物質としてトリフェニルアミン誘導体
を使った感光体が、また、特開平1−118147号公
報に、電荷発生物質としてペリレン系化合物、電荷輸送
物質としてトリフェニルアミン誘導体を使った感光体
が、また特開平2−272458号公報には、電荷発生
物質として下記式(VI)〜(VIII) (化6)に示される
アゾ化合物、
【0005】
【化6】 電荷輸送物質としてトリフェニルアミン誘導体を使った
感光体が記載されているが、これら提案された感光体
は、電荷発生物質と電荷輸送物質の適合性の問題から電
荷発生物質中で生成した電荷の電荷輸送物質中への注入
効率が悪く、感光体として十分な感度が得られていない
のが現状であった。また、従来提案されたアゾ化合物は
耐久性に問題があり、これら化合物を用いた感光体は耐
久性が悪く、さらなる改良が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐久
性良好な高感度の感光体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、電荷発生物質とし
て、耐久性良好なクマリン骨格を有する新規なアゾ化合
物、及び電荷輸送物質としてトリフェニルアミン化合物
を用いた電子写真用感光体が、高感度及び高耐久性など
の優れた特性を有することを見出し、本発明に至った。
【0008】即ち、本発明は、導電性支持体上に、電荷
発生物質と電荷輸送物質とを含有する感光層を設けた電
子写真感光体において、電荷発生物質として一般式
(I)(化7)
【0009】
【化7】 (式中、Arは2〜4価の芳香族連結基を表わし、
1 、R2 、R 3は各々独立に水素原子、ハロゲン原
子、炭素数1〜10の直鎖、分岐又は環状のアルキル
基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基、芳香族複素
環、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アミノカルボニル基、アルキルアミノカルボニル
基、ジアルキルアミノカルボニル基、アリールアミノカ
ルボニル基、ジアリールアミノカルボニル基、アルキル
アリールアミノカルボニル基、シアノ基を表わし、Yは
水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基を表わし、Xは
ベンゼン環と縮合して芳香族炭化水素環又は芳香族複素
環を形成する有機残基を示し、nは2〜4の整数を表わ
す。)で示されるアゾ化合物を用いると共に、電荷輸送
物質として一般式(II)(化8)
【0010】
【化8】 (式中、R1 〜R6 は各々独立に、水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ
基、ジアリールアミノ基、シアノ基、又はニトロ基を表
わす)で表わされるトリフェニルアミノ化合物を用いる
ことを特徴とする電子写真用感光体に関する。
【0011】本発明の感光体、即ち電荷発生物質として
新規なアゾ化合物、及び電荷輸送物質として、トリフェ
ニルアミン化合物を組み合わせた感光体が、感度におい
て特に優れている理由として、電荷発生物質と電荷輸送
物質の適合性の良さが挙げられる。その原因を種々推察
することは可能であるが、当分野の技術水準では係る要
因の予測は極めて困難であると思われる。しかし驚くべ
きことに、本発明の一般式(I)で表わされるアゾ顔料
系電荷発生物質と一般式(II)で表わされるトリフェニ
ルアミン系電荷輸送物質を組み合わせた感光体は、感光
体として優れた特性を有することを見出した。また、耐
久性良好なアゾ化合物を用いることにより、さらに高耐
久性の感光体を得ることができた。
【0012】一般式(I)において、Arで示される芳
香族連結基は結合基を介して結合してもよい置換もしく
は非置換の芳香族炭化水素環または芳香族複素環を示す
が、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン、ナフタレ
ン、アントラセン、ピレン、フェナントレン、フルオレ
ン、アントラキノン、フルオレノン、ベンズアンスロン
などが、芳香族複素環としては、チオフェン、ジベンゾ
チオフェン、ピリジン、カルバゾール、ベンゾオキサゾ
ール、ベンゾチアゾールなどが挙げられる。また、置換
基を有する場合、置換基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、メトキシ
基などのアルコキシ基、フェニル基、ナフチル基などの
アリール基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基な
どの置換アミノ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子な
どのハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基などが
挙げられる。また、前記芳香族炭化水素環および芳香族
複素環は結合基を介して結合してもよいが、その結合基
としては、(化9)
【0013】
【化9】 などが挙げられる。本発明において好ましく使用できる
Arを以下に具体的に例示する(化10〜化12)。
【0014】
【化10】
【0015】
【化11】
【0016】
【化12】 一般式(I)のXとしては具体的にはアゾ基が結合して
いるベンゼン環と縮合したナフタレン環、アントラセン
環などの炭化水素環、インドール環、カルバゾール環、
ベンゾカルバゾール環、ジベンゾフラン環などの複素環
を形成するものが例示でき、生成した環としてナフタレ
ン環が特に好ましい。またXは置換基を有していてもよ
く、置換基として塩素原子、臭素原子などのハロゲン原
子、水酸基などが例示できる。
【0017】本発明の好ましく使用できるアゾ化合物を
具体的に第1表(表1〜表3)、第2表(表4、表
5)、第3表(表6)に示した。尚、表中Arにおいて
(A−1)〜(A−15)は前記に示した構造式であ
る。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】 このような一般式(I)で表わされるテトラキスアゾ化
合物は、次の方法を用いて製造できる。即ち、一般式
(VIIII)(化13)
【0024】
【化13】 (式中、nは一般式(I)と同じ意味を表わす。)で表
わされるアミン化合物をジアゾ化し、次いでジアゾ化さ
れた化合物をそのまま、あるいはホウフッ化塩として単
離した後、一般式(X)(化14)
【0025】
【化14】 (式中、R1 、R2 、R3 、XおよびYは一般式(I)
と同じ意味を表わす。)で表わされるカップラー化合物
とカップリングすることにより容易に製造できる。尚、
一般式(X)で示される化合物は一般式(XI)(化1
5)
【0026】
【化15】 (式中、X及びYは一般式(I)と同じ意味を表わ
す。)で示される化合物と一般式 (XII)(化16)
【0027】
【化16】 (式中、R1 、R2 、R3 は一般式(I)と同じ意味を
表わす。)で示される化合物とをPCl3 の存在下に非
プロトン性溶媒中で加熱反応して得るか、あるいは、一
般式(XIII)(化17)
【0028】
【化17】 (式中、X及びYは一般式(I)と同じ意味を表わ
す。)で示される化合物と一般式(XII)の化合物とを脱
酸剤の存在下に反応させることにより得られる。
【0029】前記一般式(II)のR4 、R5 、R6 、R
7 、R8 、R9 で示されるハロゲン原子としては、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、
アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基などの炭素数1〜10の
直鎖、分岐または環状のアルキル基が挙げられ、アルコ
キシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、2−メチルプロピルオキシ基などが挙げられ、
ジアルキルアミノ基の例としては、ジメチルアミノ基、
ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジ(2−メチ
ルプロピル)アミノ基などが挙げられ、ジアリールアミ
ノ基の例としては、ジフェニルアミノ基、ジトルイルア
ミノ基、ジ(p−クロルフェニル)アミノ基などが挙げ
られる。
【0030】本発明に用いることのできる一般式(II)
で表わされるトリフェニルアミン化合物をさらに具体的
に第4表(表7〜表9)に示すが、本発明に使用できる
化合物はこれらに限定されるものではない。
【0031】
【表7】
【0032】
【表8】
【0033】
【表9】 本発明の前記一般式(II)で表わされるトリフェニルア
ミン化合物は、例えば以下のようにして合成することが
できる。 一般式(XIV)(化18)
【0034】
【化18】 (式中、R4 〜R7 は一般式(II)と同じ意味を表わ
す。)で表わされるジフェニルアミン化合物と一般式
(XV) (化19)
【0035】
【化19】 (式中、R8 、R9 は一般式(II)と同じ意味を表わ
す。)で表わされるヨードベンゼン化合物を銅、脱酸剤
の存在下、ウルマン反応を行うことにより容易に得るこ
とができる。
【0036】本発明の電子写真用感光体は、一般式
(I)で表わされるテトラキスアゾ化合物と一般式(I
I)で表わされるトリフェニルアミン化合物を導電性支
持体上の感光層に含有させてなるものである。このよう
な感光体の代表的構成例を第1図及び第2図に示す。第
1図に示したのは導電性支持体1上に電荷発生物質2と
電荷輸送物質3をバインダー中に分散させた分散タイプ
の感光層4を設けた単層型感光体であり、第2図に示し
たのは導電性支持体1上に電荷発生物質をバインダー中
に分散した電荷発生層6と、電荷輸送物質をバインダー
中に分散した電荷輸送層5からなる積層タイプの感光層
4'を設けた積層型感光体である。
【0037】その他、電荷発生層と電荷輸送層を逆にし
たものなどがある。上記構成の感光体のいずれも本発明
に有効であり、正帯電用あるいは負帯電用タイプによっ
てその層構成は選ばれる。
【0038】本発明の感光体において使用される導電性
支持体としては、アルミニウム、銅、亜鉛等の金属板、
ポリエステル等のプラスチックシートまたはプラスチッ
クフィルムにアルミニウム、SnO2等の導電材料を蒸着し
たもの、あるいは導電処理した紙、樹脂等が使用され
る。
【0039】バインダーとしては、ポリスチレン、ポリ
アクリルアミド、ポリ−N−ビニルカルバゾールのよう
なビニル重合体やポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂
などの縮合樹脂などが用いられるが、絶縁性で支持体に
対する密着性のある樹脂はいずれも使用できる。
【0040】感光体の作製には、従来より知られた方法
を用いることができる。例えば積層型感光体ではアゾ化
合物の微粒子をバインダーを溶解した溶液中に分散し、
導電性支持体上に塗布、乾燥して電荷発生層が得られ、
次いで、トリフェニルアミン化合物とバインダーを溶解
した溶液を塗布、乾燥することで電荷輸送層を作製でき
る。電荷発生層の作製には他の方法も使用できる。例え
ば、アゾ化合物を真空蒸着する方法、あるいは、アゾ化
合物の溶液を塗布、乾燥する方法があるが、前者ではコ
スト高、後者では一般に取り扱い不便な有機アミン、例
えばエチレンジアミン、n−ブチルアミンなどを使用す
るなど作製上の欠点もあるためアゾ化合物の微粒子分散
液の塗布法が好適である。塗布方法は通常の手段、たと
えば、ドクターブレード、ディッピング、ワイヤーバー
などで行う。感光層の厚さは、感光体の種類によりそれ
ぞれ最適範囲は異なる。例えば、第1図に示したような
感光体では、好ましくは3〜50μm、さらに好ましく
は5〜30μmである。
【0041】また、第2図に示したような感光体では、
電荷発生層6の厚みは好ましくは0.01〜5μm、さらに
好ましくは0.05〜2μmである。この厚さが0.01μ
m未満では電荷の発生は十分でなく、また5μmを越え
ると残留電位が高く実用的には好ましくない。また、電
荷輸送層5の厚みは好ましくは3〜50μm、さらに好
ましくは5〜30μmであり、この厚さが3μm未満で
は帯電量が不十分であり、50μmを越えると残留電位
が高く実用的には好ましくない。
【0042】第1図に示すような感光体では、感光層4
中にテトラキスアゾ化合物の含有量は好ましくは50重
量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。ま
たトリフェニルアミン化合物の含有量は好ましくは10
〜95重量%、さらに好ましくは30〜90重量%であ
る。また、第2図に示すような感光体では、電荷発生層
6中のテトラキスアゾ化合物の割合は好ましくは30重
量%、さらに好ましくは50重量%以上である。また電
荷輸送層5中のトリフェニルアミン化合物の割合は好ま
しくは10〜95重量%、さらに好ましくは30〜90
重量%であり、10重量%未満であると、電荷の輸送が
ほとんど行われず、95重量%を越えると感光体の機械
的強度が悪く実用的に好ましくない。
【0043】本発明の電子写真用感光体は、一般式
(I)で表わされるテトラキスアゾ化合物及び一般式
(II)で表わされるトリフェニルアミン化合物の外、導
電性支持体、バインダーなどを含有して構成されるが、
一般式(I)、(II)の化合物以外の電荷発生物質あるい
は電荷輸送物質を含有してもよい。また、必要に応じて
感光層に公知の感度向上剤、耐久性改良剤等の添加剤を
含有させることができる。そして、導電性支持体と感光
層の間に中間層を設けることもできる。また感光層の上
層に表面保護層を設けることもできる。本発明の感光体
は、その機能を有するものであれば、感光体の他の構成
要素は特に制限されない。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これにより本発明の実施の態様が限定されるもの
ではない。 実施例1 1%アンモニア水に溶解した5%カゼイン溶液をアルミ
ニウム板にワイヤーバーを用いて塗布、80℃で3時間
乾燥し、0.1μmの中間層を形成した。次いで、ポリ
エステル樹脂(商品名「バイロン200」東洋紡製)
0.5部、例示化合物A−9を0.5 部及びテトラヒドロ
フラン50部をボールミルで粉砕混合し、得られた分散
液を前記中間層上にワイヤーバーを用いて塗布、80℃
で20分乾燥して約1μmの電荷発生層を形成した。こ
の電荷発生層上に例示化合物No.1 1部、ポリカーボ
ネート樹脂(商品名「パンライトK−1300」帝人化
成製)1部をクロロホルム10部に溶解した溶液をワイ
ヤーバーを用いて塗布、80℃で30分乾燥して、厚さ
約18μmの電荷輸送層を形成し、第2図に示した積層
型感光体を作製した。静電複写紙試験装置((株)川口
電機作所製モデルEPA−8100)を用いて感光体を
印加電圧−6KVのコロナ放電により帯電させ、その時
の表面電位V0 を測定し、次いで2秒間暗所に放置して
その時の表面電位V2 を測定し、さらに感光体の表面照
度が5luxとなる状態でハロゲンランプ(色温度28
56°K)よりの光を照射して表面電位がV2 の1/2
になる時間を測定して、半滅露光量E1/2(lux・
sec)を計算した。また光照射10秒後の表面電位V
12、即ち残留電位を測定した。
【0045】実施例2〜35 本発明の化合物を電荷発生物質及び電荷輸送物質にそれ
ぞれ使用し、実施例1と同様に感光体を作製し、E1/
2を求めた。使用した電荷発生物質及び電荷輸送物質の
組合せと測定結果を実施例1の結果と共に第5表(表1
0、表11)に示した。
【0046】
【表10】
【0047】
【表11】
【0048】比較例1 電荷発生物質として下記構造式(化20)で表わされる
アゾ化合物(CG−1)、電荷輸送物質として例示化合
物No.2を用いて実施例1と同様に感光体を作製し、
E1/2を求めた。結果を第5表(表10、表11)に
示した。
【0049】
【化20】
【0050】比較例2 電荷発生物質として下記構造式(化21)で表わされる
アゾ化合物(CG−2)、電荷輸送物質として例示化合
物No.8を用いて実施例1と同様に感光体を作製し、
E1/2を求めた。結果を第5表(表10、表11)に
示した。
【0051】
【化21】
【0052】比較例3 電荷発生物質として下記構造式(化22)で表わされる
アゾ化合物(CG−3)、電荷輸送物質としてNo.4
2を用いて実施例1と同様に感光体を作製し、E1/2
を求めた。結果を第5表(表10、表11)に示した。
【0053】
【化22】
【0054】実施例36〜38 実施例1、2、8で作製した感光体を市販の電子写真複
写装置に装着して複写したが、1万枚目においても原画
に忠実なかぶりのない鮮明な画像が得られた。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、一般式(I)で表わさ
れるテトラキスアゾ化合物と一般式(II)で表わされる
トリフェニルアミン化合物を組合せて使用することによ
り、高感度でかつ反復使用に対して、性能劣化しない優
れた性能を有する電子写真用感光体を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電性支持体上に電荷発生物質と電荷輸送物質
をバインダー中に分散させた分散タイプの感光層を設け
た単層型電子写真用感光体の断面図である。
【図2】導電性支持体上に電荷発生物質をバインダー中
に分散した電荷発生層と、電荷輸送物質をバインダー中
に分散した電荷輸送層からなる積層タイプの感光層を設
けた積層型電子写真用感光体の断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生物質 3 電荷輸送物質 4,4' 感光層 5 電荷輸送層 6 電荷発生層

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、電荷発生物質と電荷
    輸送物質とを含有する感光層を設けた電子写真感光体に
    おいて、電荷発生物質として一般式(I)(化1) 【化1】 (式中、Arは2〜4価の芳香族連結基を表わし、
    1 、R2 、R 3は各々独立に水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜10の直鎖、分岐又は環状のアルキル
    基、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基、芳香族複素
    環、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
    ル基、アミノカルボニル基、アルキルアミノカルボニル
    基、ジアルキルアミノカルボニル基、アリールアミノカ
    ルボニル基、ジアリールアミノカルボニル基、アルキル
    アリールアミノカルボニル基、シアノ基を表わし、Yは
    水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基を表わし、Xは
    ベンゼン環と縮合して芳香族炭化水素環又は芳香族複素
    環を形成する有機残基を示し、nは2〜4の整数を表わ
    す。)で示されるアゾ化合物を用いると共に、電荷輸送
    物質として一般式(II)(化2) 【化2】 (式中、R4 〜R9 は各々独立に、水素原子、ハロゲン
    原子、アルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ
    基、ジアリールアミノ基、シアノ基、又はニトロ基を表
    わす。)で表わされるトリフェニルアミノ化合物を用い
    ることを特徴とする電子写真用感光体。
  2. 【請求項2】 電荷発生物質が、下記一般式(III)(化
    3)で示されるジアゾ化合物である請求項1記載の電子
    写真用感光体。 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、X、Yは一般式(I)と同
    一の意味を表わす。)
  3. 【請求項3】 電荷発生物質が、下記一般式(IV)(化
    4)で示されるジアゾ化合物である請求項1記載の電子
    写真用感光体。 【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 は一般式(I)と同一の意味
    を表わす。)
  4. 【請求項4】 電荷発生物質が、下記一般式(V)(化
    5)で示されるジアゾ化合物である請求項1記載の電子
    写真用感光体。 【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 は一般式(I)と同一の意味
    を表わす。)
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